2017年5月25日(木)
『チェンクロ3』で成功した点と今後の課題は? 1,000万DL記念・開発者インタビュー
セガゲームスのiOS/Android用RPG『チェインクロニクル』が1,000万ダウンロードを突破! これを記念して、開発者インタビューを行いました。
2013年7月26日の配信開始から、もうじき4周年を迎える『チェンクロ』。2014年7月に第2部が配信され、2016年11月には第3部にあたる『チェンクロ3』がスタートしました。電撃Appでは、『チェンクロ3』のシナリオやキャラクターに関する最新情報をお届けする企画“電撃チェンクロレター”を展開しています。
今回、『チェンクロ』が1,000万ダウンロードを達成したことを記念して、『チェンクロ』シリーズ総合ディレクターの松永純さんと、シナリオの制作・監修を担当するシナリオ班リーダー・西次郎さんにインタビューを行いました。第3部のシナリオやキャラクター、そして4周年に向けた展開について伺いましたので、ぜひご覧ください。(※インタビュー中は敬称略)
▲松永純さん(写真左)と、西次郎さん(写真右)。 |
配信開始から1,000万ダウンロード達成までを振り返って
――1,000万ダウンロード達成、おめでとうございます! 配信開始から1,000万ダウンロードを達成するまでを振り返って、一番印象に残っていることはなんでしょうか。
西:2つあるんですが、第2部の終了のタイミングと、第3部開始のタイミングですね。やはり大きなイベントだったなぁと今振り返っても思います。第2部と第3部を同時に開発している期間が長く続いていて、その間はいろいろ混乱してしまうこともありました。時系列やキャラクターが、第2部と第3部では大きく変わるので。
第2部のエンディングである“クライマックスチャプターズ”も、第3部の新しいヘリオスたちの物語も、どちらもユーザーさんに100%のものを届けなくてはいけないという思いでやっていました。第3部オープニングのヘリオスが王都のお城を見つめているところから始まるシーンは、リリースするギリギリまで調整していましたね。
松永:序章のなかでは、一番いいシーンだよね。
西:第3部は、5年経過したところにユーザーさんに入っていただくわけなので、5年の時間の経過やこれからはじまる冒険のワクワクする気持ちを感じてもらえるように意識しました。
オープニングの冒頭が、土妖精・森妖精などユグドにいるいろいろな種族のセリフで、復興中の王都に集まって協力しているよというところから始まっているのも、時間の経過や状況の変化を感じていただきたいなと思ってなんです。義勇軍が世界を救った結果、他の文化との交流も生まれたんだよという。
――松永さんはいかがですか?
松永:うーん。印象の種類がちがう出来事がいくつもあって、一番は決められないですね。やっぱり大きいのは、ゲームの開発と、シナリオの制作です。不思議なもので、ゲーム開発というのは、最初にできたときが一番印象深いんですが、シナリオはやはり完結させたときが一番印象深いんです。
最初にチェンクロが完成して、そのゲームデータをウェブに上げた瞬間とか。第2部で新大陸が登場したときの、ユーザーの皆さんの期待感とか。第3部ができあがったときのこととか。
でもシナリオの話だと、西も言ったとおり、やっぱり始まったことより、完結したときのことが大きいですね。第1部の最終話ですとか、第2部のクライマックスのところを作った時、ブラッシュアップしている時の光景は今でも覚えています。西や、クオリアの下村さん(※編注:初期から『チェンクロ』のシナリオを担当するライター・下村健さん)と意見を出し合って、熱く議論をかわした時とか。あとそれが世に出た時の、エンディングを読んでの反響とか。
普段やっているいろいろな仕事とは違っていて、システムが完成したときとシナリオが完結した時は、ユーザーの皆さんからいただいた反応ふくめて、やはり自分の中でも印象深いです。
あと反響という点では、ゲーム内容の節目とは別に、オフイベントでユーザーさんから直接『熱』をもらった時は印象が強く残っています。それこそ1周年のイベントに行った時にユーザーさんからいただいた反応とか。電撃さんもやってくれている人気投票は、やる度に膨大なコメントをいただいていますが、全部大事に持っています。何十万件もあっていまだすべてを読み切れていないのですが……。
あとは第3部を発表した時のユーザーさんの反響とか。あれはうれしかったです。思い出すだけで泣けます。
西:第3部のムービーの初出って、3周年のイベントの時ですよね。今でも覚えています。あの時、何度も聞こえてきたユーザーさんたちの「おー!」という声は絶対に忘れません。あの「おー!」という声と熱で、自分たちが作ってきたものはちゃんとユーザーさんに響くものなんだなという実感が持てました。今だから言いますが、あの時、会場の隅っこで泣いていました(笑)。
松永:僕はステージで泣いてた(笑)。感想を求められたのですが、何も話せなくなって声優さんにフォローしてもらって。
やはり大きな変化を起こそうという時は、自信だけじゃなく不安も抱えているんです。第2部は第1部を順当に進化・拡張させたのであまり心配はしていなかったのですが、ゼロからのスタートだった第1部と、キャラクターや時代を大きく変化させた第3部の時は、正直不安はありました。
特に第3部は時代も変わっていますし、全然ダメということもあり得るようなチャレンジだったので。それをユーザーさんがどう受け取ってくれるだろうというのはものすごく不安でした。
結果的に、既存のユーザーさんにも好意的に受け入れてもらえて、第3部開始やアニメで興味を持っていただけた新規ユーザーさんにも楽しんでいただけているので、よかったです。
ストーリーが交差する部分は担当ライター同士の殴り合い!?
――『チェンクロ3』が2016年11月24日に配信を開始してから約半年が経ちましたが、現在の心境はいかがでしょうか。
松永:やっとプロローグが終わったなぁという感じですね。
西:ここまで、意外とかかってしまいましたね……。
松永:シナリオはがっつり書いてるはずなのに、物語として盛り上がるスピードが遅いな、なんでだろうと思っていたら……単純に5ルート書いているからだったという。
西:1章・2章は、キャラクターの紹介ですとか、お話に必要な舞台作りですとか、この先の物語を展開していくための準備という面が強かったんです。長く続けていくお話を書く上で、どうしてもそれが必要でした。
最新の3章でようやく物語が動き出してきたタイミングですね。今まで以上のドキドキワクワクを届ける準備が整ったわけで、僕らも非常に熱が高まっています。
――新世代のキャラクターも増えてきましたね。現在第3部の酒場ガチャはピックアップを設定されていませんが、今後も設定されないのでしょうか?
松永:キャラクターの出し方はストーリーの進行度合いなど色々なことを考慮して、今後も調整していく予定です。第3部の中期や後期になるにつれて提供方法は変わっていくべきだと思いますし、運営チームもそこは意識してくれています。
――第3部に入ってからの手応えと言いますか、ユーザーの反応などはいかがでしょうか。
西:第3部をリリースしたタイミングでもいろいろと反響をいただけていたのですが、それぞれの物語が動き出す3章が公開された今のタイミングでまた多くの反応をいただけている状況です。もう本当にありがたいです。やっぱり書いている側からすると、それが一番うれしいですからね。
――ユーザーの反応で、予想外だったことはありますか?
西:ヒトリの人気は予想していましたが、正直ここまでになるとは個人的には思っていなかったです。女性層から一定の支持があるんだろうなと思っていたら、意外なほど男性ユーザーさんにも気に入ってもらえて。チーム内でもヒトリ好きな男性スタッフは多いですよ(笑)。
――ヒトリはストーリーだけでなく、バトルでも活躍してくれますからね。あの独特なセリフ回しはどのように決まったのでしょうか?
松永:もともと九領のメインライターがヒトリを編み出したんですよ。あの口調、最初はその人にしか書けなかったけど、最近はいろいろイベントクエストも含めて火鬼たちの登場頻度が上がって、結構他のスタッフも書けるようになってきたよね。
西:そうですね……苦戦しながらですけど(笑)。
松永:唯一無二のしゃべり方なので、身につけるのに時間がかかるんですよ。
西:でも最初にキャラクターを作った時に、その時点であの口調はできていました。
松永:うん。これは新しいしかわいいから、これでいこうと。読みづらいとか意見もあったけど、いいからこれでやろうと。当時はみんなが書けるようになることの大変さを想像していなかったよね(笑)。
西:ヒトリ以外のレギュラーキャラクターたちは、それぞれに一定数好きになってくれているユーザーさんがいる印象です。もちろん、その中でも多少の差はあるみたいですが。
「意外だった」という反応をユーザーさんからいただいたキャラとしては、セレステがいます。彼女はユーザーさんから見て、見た目と実際の性格が違っていたみたいですね。機械っぽいクールな性格だと予想されていた方が多かったらしくて。今は、ギャップを感じていただけたうえで愛してもらえているようなので、よかったです。
――思っていた以上にテンポよく新キャラクターやレジェンドキャラクターが登場するので驚きました。
松永:さっきの話に戻りますが、物語の展開に結構時間がかかってしまうよな、という意識があって。主人公が5人いるので、通常より5倍かかる。だから、意識して早い段階で、重要キャラや新しいキャラクターを出していこうというのはしています。まだ第2章だけど、もったいぶると半年先になっちゃうから、思い切って出そうとか。テンポがいいと感じるのは、たぶんそのせいですね。
西:第1部・第2部の時は、メインストーリーは十数話を一度にドカンと出している形だったのが、今は4~5話くらいで更新しています。数カ月単位でみたらメインストーリーの物量自体は多くなっているんですけどね。その中で展開させるためにお話をギュッと濃縮してというのが、物語のテンポにも影響しているのかもしれません。
あとはやはり、その章でおもしろいところを書かないと、他の篇を書いているライターたちに負けてしまうので! 『チェンクロ』を一緒に書いているライターはみんな仲間ではあるのですが、同時にライバルでもあるんです。味方だと心強い仲間ですがライバルとしてはかなり手強い相手なので、気を抜いたらやられちゃいます。あと手を抜いたら松永に怒られます(笑)。
――キャラクターがストーリーで交差する時は、どのように書かれているのでしょうか?
松永:担当ライター同士の殴り合いです(笑)。
西:第3部の大きなプロットの中で、だいたいこのあたりで交差しようというのは事前に決めています。細かいところのシチュエーションや見せ方は、担当ライター同士で毎度泥臭くやっている感じです。「これじゃ、こっちのキャラクターが立たない!」、「この主人公はそんな行動をしないので、このシチュエーションはNG!」みたいなやりとりをしていますね。
松永:あげく僕が、この構成だとこっち側のよさがないとか、こいつにとって出会った意味が薄いとか、どちらかに遠慮があったらネチネチ言って(笑)。それを繰り返していくだけだよね。
西:大きなプロットはかなり先まで決めているのですが、緻密に計算して逆算してというよりは、目の前のお話をどうおもしろく熱くするかというのを毎回話し合って作っていますね。
松永:第3部の方向性を決めた時、ちゃんと1つ1つの物語を大事にしよう。交差はあるけれど、すべてが完成しないとおもしろさがわからない“パズル”みたいなシナリオにはしないようにしようというのは決めていました。交差は「チェンクロ内コラボ」だと思おうって。5つのストーリーそれぞれに持ち味とおもしろさがあって、だからコラボした時に何が起きるのというのをユーザーさんに楽しんでもらえるようにしたかったんです。
だからこのタイミングで細かくこうというのはあえて決めずに、それぞれが背負ってきた物語が交差する時に何が起こるというのを、その時に決めながらやっています。その方が1つ1つのストーリーに熱さやおもしろさがでますし。それを一番大切にしています。
ストーリーを5個作ると決めた時に、パズルのピースではなく、漫画雑誌みたいにしたいなと思ったんですよね。作家さんが5人いて、全然違う世界観とノリで展開していく。
西:『チェンクロ』として最低限守らなくてはいけないテイストはあるのですが、読み味を変えるためにすべて同じ温度感で統一しましょうというやり方はあえてしていません。アマツ篇とヘリオス篇をまったく同じテイストで書くのが一番おもしろいのかというと、そんなはずはないので。
松永:セレステ篇はSF用語をバンバン使っていいよと話はしていますし。アリーチェ篇ですといわゆる学園的なゆるさがほしいので、テキスト的にも少しゆるめの書き味になっているのも、これまでの『チェンクロ』ではあり得なかったようなテイストなんです。
ですが、それがいいんですよね。更新されるたびに違うストーリーを読んで印象が変わって、こっちはこっちでおもしろいなと思ってもらえるのが第3部で実現したかったことのひとつなので。
西:ユーザーさんと『チェンクロらしさ』を共有できているから成立する見せ方ですよね。第1部、第2部、第3部と4年続けてきた本作だからこそ提供できる楽しみ方だと思っています。
今後の第3部メインストーリーの見どころは?
――第3部において、ここは成功したと思う点、または課題と考えていることをお話しください。
松永:メインストーリーを5つにしたということ自体には手応えを感じています。中身も先ほどお話ししたように漫画雑誌のイメージというか、それぞれ違うテイストで書くというコンセプトを実現できていますし。メリットデメリットはあるので100%成功とは思っていませんが、少なくともパズルにするのか5個それぞれの色を出すのかという選択に関しては間違っていなかったなと。
交差するところは泥臭く作っていきますが、まだシーンによって当たり外れはあると思うので、課題があるとすればそれですね。
西:個人的にはそこもある種成功しているとは思いますけどね。120点のクオリティが出せる時もあるじゃないですか。泥臭さを嫌ってスマートに交差させようと思えば、60~70点を安定して出すのは可能ですが、120点は出ないと思うんです。なので、僕はそれはそれで失敗ではないのかなと思っています。
松永:うん、失敗ではない。でも僕は欲張って平均90点くらいほしい(笑)。というのも、まだまだクオリティを上げられるなと感じてるので。ようやく、担当のみんなが殴り合いのコツをつかんできてくれてる感じがあって。ここは譲らずに、でもこういうのを受け入れるとよくなるとかって。
それに登場キャラクターのほうも知らない者同士だったのが、お互いを知ってきたので、これからもっと交差のおもしろさが変わってくると思うんだよね。結構近いうちに、120点と言わず150点くらい出せるんじゃないかなって思ってて、プロットを立てていて、すごい楽しみなんです。
西:これから4章、5章、6章と進んでいく中で、これまで以上にどんどんそれぞれのお話を盛り上がっていきますし、間違いなくおもしろくなっていきます。
そうなってくると、ユーザーさんと主人公たちの距離も近付いていくわけで。その状態でさらに思い入れのあるキャラクター同士が交差していくので、ユーザーさんの気持ちを盛り上げるパワーというのも今まで以上に強くなっていくようにしていかなければ、と思っています。
松永:第1部・第2部から登場しているキャラクターたちも輝いてくるよね。
――実は、第3部になってミシマがとても好きになりました。もともと好きだったんですが、アマツに「知らないことを恥だと思うのは悪い癖だ」と諭すシーンがとても印象的で。人気投票でもミシマにメッセージを送ってくださる方は、熱いファンが多いんですよ。
松永:ミシマは、過去のメインシナリオでは本筋に関係しているわけではないので、登場回数はそれほど多くないキャラクターなんです。だからこそ投票してくれるファンの人は、ミシマを本当に愛してくれているんだろうなと思います。
西:僕らがシナリオを書いている時、例えばミシマが出てきたシーンなんかは、最初からミシマを出そうと思ってああいうシーンを書いているわけではないことが多いんです。お話的な必然性や盛り上がりのために、こういうシチュエーションがしたくて、こういう展開になるから、じゃあどういうキャラクターならしっかりとハマるか、と考えることが多くて。
『チェンクロ』ほどキャラクターがいると、必ずその展開でハマるキャラクターがいるんですよ。それは書いているライター側からしても一種の化学反応みたいな感じで、一気におもしろくなったという手応えが得られたりします。第3部のミシマ初登場のシーンは、まさにそんな化学反応が起こったシーンでした。
――先日の“ちぇんらじ”キックオフ生放送で第4章のサブタイトルが発表されましたが、今後のメインストーリーの見どころについて教えていただけますでしょうか?
松永:“大祭前夜”というサブタイトルは、エシャル篇からキーワードを引っ張ってきています。というのも第4章では、湖都が舞台のメインとなります。5つの物語のうちの、実に3つの物語の舞台が湖都となります。そこでどのような物語の交差が起きるのか、ぜひ楽しみにしていただければと!
それと、3章ではヘリオス篇を中心に、そもそも本作の第3部でやりたいこと、ストーリーの骨子の部分がようやくユーザーさんに開示できました。「そもそもチェインクロニクルはどうなったの?」という疑問に対する答えなど、いろいろな情報を出せたのかなと思っています。
ここからは個々のストーリーがそれぞれ展開しつつも『チェンクロ』の第3部という大きな物語の流れが、ゲーム全体から感じられるようになっていきます。4章では、それが一気に高まっていく『前兆』を感じられる物語になっています。そこにもちなんで“大祭前夜”というタイトルになっているので、ぜひ、その空気も楽しんでもらえればと思います!
西:第3部はキャラクターたちのドラマを描くのと同時に、ユグドという大陸の歴史を深く掘り返すというのもテーマになっているんです。設定マニアな方たちにも今後の展開はかなり楽しんでもらえると思います。
――公式生放送“チェンクロ 2017 春の陣”で、松永さんが「今夏にストーリーに関する重要なできごとがある」と話されていましたが……。
松永:しますします! ちゃんとした発表にできればと思っています。あの時は誰の了承もとらずに言ってしまいましたが(笑)。
先ほどお話しした、本作の第3部が本格的に動いていく中で、大きな盛り上がりがきますということですね。個人的には第3部の前半戦クライマックスかなと思っているのですが、そこに向けての発表です。
というのも、第3部の物語はとても長いです。第2部の時に感じたのは、クライマックスチャプターズは本当に盛り上がったけれど、そこに辿り着くまでに時間がかかったということなんです。第3部は前半と後半という感じで、真ん中にも盛り上がりを作りたいなと思っています。その山のところでどういうことをやるのかを、夏にお話できればいいなと思っています。
――それは、どの主人公にもかかわってくることなのでしょうか?
松永:はい! 『チェンクロ3』は5つで1つなので! というところもありつつ、5つが5つというノリでいきます。5つは5つという部分をしっかりユーザーさんに楽しんでもらいながら、それをまとめたストーリー全体像もユーザーさんに喜んでもらえるものをお届けしていきます。
どのキャラクターもレジェンドになる可能性がある
――新世代のキャラクターでお気に入りのキャラはいますか?
松永:難しいなぁ。本当に全員好きなんですよね。
西:僕はヘリオス篇を書いているので、やっぱりヘリオスやトロメア、アポロ、シャロンの4人には特に思い入れがあります。彼らをこれからどう冒険させて、どうユーザーさんに愛していただけるキャラクターに育てていくのかというのは、自分自身でもワクワクしていますね。
松永:ヘリオス篇は、第3部の中でも特に王道のストーリーとして用意していて、第3部にかかわる伏線や秘密がたくさん入っている章なんです。その辺りはこれからどんどん開示されていくので楽しみにしていてください。今のところ、ヘリオス人気はイマイチなんですけど……でもこれからだと思ってるので!
西:これからですよ。あのフィーナも最初は不人気でしたからね!(※編注:第1回の人気投票でフィーナは21位でした)
松永:フィーナ理論で、トロメアもまだそんなでもないという気もするんです。あ、フィーナ理論というのは、フィーナのようにたくさん秘密や成長の余地を抱えていて、だから重要なヒロインですっていうキャラは、お話が進んで、ファンの皆さんに共感を得てもらえるようになるまで時間がかかるっていうやつなんですが。
西:ヘリオスやトロメアには本当にまだまだ秘めた謎がたくさんあるので、これからどんどん展開していきますよ!
――次はレジェンドキャラクターについて伺います。レジェンドキャラは、性能を強めに設定されているという印象なのですが。
松永:スタッフたちが試行錯誤の中で、レジェンドらしさとゲームのバランスをどうとるかというのはかなり頑張ってやってくれています。
西:その辺の調整は本当に難しいと思いますね。
松永:あと、せっかくなのでこの場でお伝えしておきたいのですが、第1部・第2部で出てきた中で、レジェンドにならないキャラクターはいません。全員がなるという意味ではなくて、こうだからならないという制約はしていないという意味です。
おそらく誤解されているユーザーさんもいらっしゃると思うのですが、5年後の姿じゃない、前のイラストで登場しているキャラクターが何体かいますが、彼らも今後レジェンドになり得ます。
――なるほど、どのキャラクターもレジェンドになる可能性があると。
松永:はい。どうしても制作の都合上バランスがとれなかったのですが、シナリオの流れでここはコイツが出たほうが絶対に熱くなるというものに関しては、あまり制約を設けずにこれまでのイラストで一旦出すという対応をとっているんです。だから、昔の絵のまま第3部に登場したからといって、そのキャラクターが、今後新しい姿で登場しないというわけではないんですよ。
――“ヴァリー”、“ゾーイ”という第2部キャラクターが成長した姿で登場しましたが、他の第2部キャラも今後レジェンドキャラとして登場するのでしょうか?
松永:今後、徐々に第2部のキャラクターやユグドの外の話も増えていくのかなと思っています。実際、1,000万ダウンロード記念のタイミングで外の話をちょっとだけやりますし。時間軸として第2部と第3部の間のリヴェラ一行を描きます!
――おお、ではガラクスィアスやシーターも出るんですね。あ、ガラクスィアスといえば神器がなかなか錬金できないのですが……。
西:神器はとても貴重ですからね! 世界観的に!
松永:頑張って錬金してください!
――そういえば、リリスとテレサは結構早い段階で成長したイラストが公開されましたが、レジェンドフェスにはまだ登場していませんね。
松永:実はそれ、僕も待っているんですよ。いつ出してくれるのかなぁって。僕も楽しみにしているんですが。
西:リリスとテレサ関連のお話は、松永が書くっていうことは決まっているんですよ。2、3回「そろそろ書いてもらおうかな」っていうタイミングはあったんですが、もろもろの都合で実現しなくて。
松永:いつもフェイントなんですよね(笑)。よし、気合い入れて書くか!って気持ち入れたら、やっぱりまだいいですって言われ。運営チームにいたぶられています(笑)。
西:彼女たちについては、ぜひ今後に期待していただければと!
4周年に向けてゲームシステムに関する大きな発表が!
――イベントやクエストについても伺いたいのですが、5月より高難度クエストが実装されましたが、どのような層を想定して作られていますか?
西:かなり高レベルの方をターゲットにしています。あのクエストは、キャラクターの性能やパーティ編成だけでなく、プレイヤースキルも必要となりますね。
松永:“深淵の渦”のような高難度コンテンツは、テーマやバリーションをもう少し増やそうっていう話をしています。やはりもう4年も経つコンテンツなので、すごく上のレベルのユーザーさんが、多い状況なので。そういった方たちに、満足してもらえるバリエーションが必要だと思っています。
――“深淵の渦”のプロローグに出てくる2人の意味深なキャラクターは、今後どこかで掘り下げられることはあるのでしょうか?
西:キャラクターとして出している以上は、設定などちゃんと作ってあります。ですので、何らかの機会で登場できるよう、タイミングを虎視眈々とうかがっています。
松永:ストーリーを作っている側としては、出せる機会を狙っているんです(笑)。
西:いろいろと都合があるので、チャンスがあれば……という感じにはなってしまうのですが、かなりいい感じの設定になっているので、こちらも今後にご期待ください!
――先日の生放送で、新たな大型イベント“大狩猟戦”が発表されましたね。
西:時期的には近々……って感じでしょうか。
松永:なるべく早くユーザーさんにご提供できるよう動いています。今までの踏破や魔神襲来とは違った楽しみ方をご提供したいと思っています。ちなみにこのイベントは高難度コンテンツではなく、全ユーザーさん向けのイベントになります。安心して、楽しく遊んでいただけるものにしますので、もうちょっとだけお待ちいただければ!
――4周年に向けて、今後どのような展開を考えていらっしゃいますか? お答えいただける範囲内で教えていただけないでしょうか。
松永:4周年に向けて、というともう2か月くらいしかないので、今発表していること以上の展開はあまりないのですが……もちろん、今年の、来年に向けての展開というところでは、たくさん発表したいことがあります! それを、がっつり4周年のタイミングで発表したいなと。
ストーリーについてという前フリをさせてもらいましたが、ゲームシステムについても、そのタイミングで大きな発表ができると思います。第3部がリリースされてから現在まで、たくさん新しいキャラクターやストーリーを提供してきました。
でも、ゲームとしての遊びの部分は、今までのものを改良する程度であえて大きな変化は起こしていなかったんです。まず物語として大きな変化があったので、遊びの部分は一拍置いていたんです。ここから先は、遊びの部分でもこれまでとは違った切り口のものを提供していきたいと思っています。
その先駆けとして“大狩猟戦”をやるわけですが、4周年から先もご期待ください。ここから先はストーリーもゲームイベントも、ものすごく盛り上がっていきますので!
――それでは最後に、『チェンクロ3』をプレイしているユーザーにメッセージをお願いします!
西:本当にこれから先、4章、5章、6章とどんどん盛り上がりが増していくので、まだ第3部3章まで到達していない方には、ぜひ今のうちにプレイして追いついていただきたいです! 他のユーザーさんたちと同じタイミングで感動を共有していただけるとうれしいです。まだ間に合いますよ!
松永:ですね。まだストーリーをあえて進めてないという方は、ぜひ大祭“前夜”のうちに、追いついておいてください。もうすぐ、『チェンクロ3』最初の大きな大きな盛り上がりがやってきますので、ぜひ、リアルタイムで一緒に盛り上がりましょう!
(C)SEGA
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