2017年6月3日(土)
『大逆転裁判2』第2話の探偵&法廷パートをレビュー。江城Pのインタビューもお届け【ネタバレ注意】
カプコンから8月3日に発売される3DS用ソフト『大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟-』。本作のプレス体験会が、6月2日にカプコン東京支社で行われました。
この記事では、体験会でプレイした第2話 探偵&法廷パートのインプレッションと、江城元秀プロデューサーのインタビューをお届けします。なお、『大逆転裁判2』のネタバレを多分に含みますので、「ゲームが発売されるまで内容を知りたくない!」という方はご注意ください!
『大逆転裁判2』第2話プレイインプレッション
探偵パート
『大逆転裁判2』の第2話は、前作の第4話“吾輩と霧の夜の冒險”の事件が発生してから4日後――夏目漱石が無罪を勝ち取った次の日から始まります。
前作の事件の被害者“ビリジアン・グリーン”が目を覚ましたということで、成歩堂・寿沙都・ホームズの3人は会いに行くわけですが、そこでまた事件が起こったという連絡が。現場はなんと、漱石の下宿とのこと。あ、なんかすごく嫌な予感……。
現場に駆け付けると、フィッシュアンドチップスをむしゃむしゃ食べる倫敦警視庁(スコットランドヤード)のグレグソン刑事がいました。被害者は“ウイリアム・ペテンシー”。漱石と同じ下宿の住人で、役者くずれだそうです。確かに部屋の中には、舞台で使うような衣装が飾られていました。それにしてもフィッシュアンドチップが食べたくなる……。
まずは情報収集からということで、第一発見者の漱石にいろいろと質問するのですが、これがまたものすごく怪しい。目は泳いでるし、手は震えてるしで、これはもう「隠し事してますよ!」と言わんばかりの挙動不審っぷりです。
ある程度情報を収集すると、ホームズが“共同推理”でなかなかの迷推理を披露してくれます。これを軌道修正したり、新しい情報を加えたりしつつ、正しい方向に持って行くわけですが……。
その結果がこれだよ! せっかく無罪になった漱石は、またもや容疑者として警察に連れて行かれてしまったのでした……。うん、そんな気はしてた!
今作の共同推理を体験してみて、前作よりテンポがよくなり、かつわかりやすくなっていたと感じました。若干推理でもたついたものの(これは自分の推理力の低さが原因)、つきつけるタイミングであったり、証拠品の選定において、不可解なわかりにくさでストレスを感じることはなかったですね。
法廷パート
法廷パートでは、これまでと同様に法廷バトルが楽しめます。お相手の検事は“死神”の異名を持つバンジークス検事。陪審員も、前作で漱石が容疑者となった事件の法廷に登場した人たちとほぼ同じ顔ぶれです。
見知った人たちがたくさんいるからやりやすいかと言ったら、もちろんそんなことはなく。証人尋問では、バンジークス検事にちくちくとイヤミを言われながら、証言の矛盾を突いて行くことに。新しい証人“ミターマン”まで出てきて、かなり混沌としてきました。
そうこうしているうちに、陪審員たちは全員有罪のほうに傾いてしまい、最終手段である“最終弁論”にかけることに……とほほ。
ちなみに今回のプレス体験会は、探偵パートを30分遊んだ後、法廷パートを30分遊ぶという流れでした。おかげでどちらも消化不良で、とにかく続きが気になって仕方ない! 可能ならばずっと、ずーっとプレイしていたかったです!
『大逆転裁判2』の第1話冒頭が遊べるWeb体験版をプレイした時も同じことを思ったのですが、やっぱり巧舟さんのシナリオはおもしろいなと。『逆転裁判』シリーズがお好きな方は、間違いなく楽しめると思いますので、まだWeb体験版をプレイしていない方は、ぜひ遊んでみてください!
余談ですが、漱石とペテンシーが交わした「ロミオとジュリエット、どっちが強い?」という熱い議論が、とても興味深かったです。体験会の会場でうっかり大声で笑いそうになって、焦りました(笑)。
「開発の進捗は、ほぼ完成」江城プロデューサー質疑応答
プレス体験会の最後には、江城元秀プロデューサーが登壇し、質疑応答が行われました。また、6月9日より公式サイトで随時公開されていく、前作『大逆転裁判 -成歩堂龍ノ介の冒險-』の振り返り映像もあわせて披露されました。
映像は全4話構成で、第1弾では、主人公・成歩堂龍ノ介(声優:下野紘)と彼の親友・亜双義一真(声優:中村悠一)のコミカルなやりとりが楽しめます。台本は巧舟ディレクターの書き下ろし、成歩堂と亜双義のボイスはこの映像のために新録したとのことです。
質疑応答
――現在の開発状況は?
ほぼ完成しており、製品版に近い状態になっています。今作は、前作で不満点として挙がっていたテンポの悪さなどを改善するため、かなり調整しています。“共同推理”のカメラワークやスピード感などは、非常にパワーアップしていると思います。
また、シナリオ面でも前作で残した謎をすべて回収するべく開発してきましたので、内容的にはかなり自信を持ってお届けできるものになったと考えています。
――これまでのシリーズ作品では、話の冒頭にアニメ映像のような演出が挿入されましたが、今作のオープニングはどのような感じなるのでしょうか?
今回、全編にわたってセル画のアニメは採用していません。できる限りゲーム中のキャラクターモデルを使っていこうということで、モーションキャプチャーを使用した演出を入れています。
ですから、“逆転裁判15周年記念 オーケストラコンサート”で公開させていただいたタップダンスのモーションキャプチャーも……たぶん使われているはずです!
――今作からメッセージをスキップする時、モーションの動きが速くなっていますよね。
そうですね、今まではモーション自体をカットして、パタパタ切り替わるやり方をしていました。しかし見た目が美しくないので、今回は滑らかなつながりを意識して作っています。2倍、3倍と速くやりすぎてしまうとモーションが飛んでしまうので、ギリギリのラインで調整しました。
――前作から見た目が大きく変わったキャラクターはいますか?
アイリスですね。新たにお出かけ衣装が追加されています。
――新しく登場する陪審員はいるのでしょうか?
もちろん用意しています。2話で続投している陪審員が多く見られたのは、夏目漱石がまた容疑者になったというところを強調したかったからです。
――発売後のDLCは予定されていますか?
基本的に、前作の“ランドストマガジン”のようなものはありません。ゲーム本編をしっかり遊んでいただこうと思いまして。ですから、数量限定特典の“遊べる! 大逆転物語 2本セット”以外のDLCは考えていないですね。
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データ
- ▼『大逆転裁判2 ‐成歩堂龍ノ介の覺悟‐』(ダウンロード版)
- ■メーカー:カプコン
- ■対応機種:3DS
- ■ジャンル:ADV
- ■配信日:2017年8月3日
- ■価格:5,546円+税