2017年6月7日(水)
“『アトリエ』20周年発表会”が6月7日にコーエーテクモホールディングス 市ヶ谷事業所で行われた。
イベントでは、『アトリエ』シリーズ20周年に際して、『リディー&スールのアトリエ』やオンラインRPG『アトリエ オンライン』の発表や、各種コラボが発表された。
あわせて、『アトリエ』シリーズにゆかりのあるゲストが登場し、開発時の模様や心境などを明かした。
▲イベントの進行は、『ソフィーのアトリエ ~不思議な本の錬金術士~』のソフィー役の相坂優歌さんが務めた。 |
コーエーテクモゲームス代表取締役社長 兼 ガストブランドのブランド長の鯉沼久史さんは、今年20周年をむかえた『アトリエ』シリーズはガストの象徴であるとコメント。続いてきたシリーズをこれからも作り続けていくだけでなく、『BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣』や『拡張少女系トライナリー』など、新しいIPについてもチャレンジしている現状を説明した。
▲コーエーテクモゲームス代表取締役社長 兼 ガストブランドのブランド長の鯉沼久史さん。 |
続いて、ガストブランドの副ブランド長の菊地啓介さんと、『アトリエ』シリーズのゼネラルプロデューサーの井上忠信さんが登壇。1997年5月23日に発売された『マリーのアトリエ ~ザールブルグの錬金術士~』から20年。井上さんは、「シリーズを振り返ると、改めてよくこんなに作ったなと思います。これもユーザーの方が応援し、愛してくれたからです」と謝辞を述べた。
▲菊地啓介さん(左)と、井上忠信さん(右)。 |
そのまま、シリーズ20年を振り返った。
大型RPGや格闘ゲームがたくさん出る中で、世界を救わなくてもいいだろうというところから、『マリーのアトリエ』の開発はスタート。エンディングをたくさん用意したり、桜瀬琥姫さんによるイラストがマッチしたりで、いいものができたようだ。
新しい主人公を出して、成長していく様子やいろいろな体験を楽しめるようにした『ザールブルグ』シリーズ。これから『アトリエ』シリーズは、2・3作ごとに方向性を見出して、いろいろなタイトルを作っていくことに。
岸田メルさんによるイラストが好評であった『アーランド』シリーズ。ここからふれたという、新たなユーザーも多い作品だ。
菊地さんは、『マリーアトリエ』ではユーザーとしてやりこんでいたという。『Plus』シリーズからかかわることになったため、ユーザー目線の意見を出したようだ。2人がより多くの人に遊んでもらうために尽力したのが『黄昏』シリーズ、『不思議』シリーズだ。
『不思議』シリーズでは、2人のイラストレーターがキャラクターデザインを担当。1作目『ソフィーのアトリエ』は原点回帰を意識。次の『フィリスのアトリエ』では旅がテーマになっている。
ここで、『不思議』シリーズの3作目にして、『アトリエ』シリーズ最新作である『リディー&スールのアトリエ ~不思議な絵画の錬金術士~』が発表となった。リディーとスールという2人の主人公が活躍する他、不思議な“絵画”がテーマとなっている。20周年を記念するもので、節目になるようだ。
キャラクターデザインを務めるのは、『不思議』シリーズでおなじみのイラストレーター、ゆーげんさんとNOCOさん。ここで、2人がステージに姿を見せた。
▲左がゆーげんさんで、右がNOCOさん。 |
続いて、主人公キャラのシルエットと、イメージビジュアルが公開された。街並みや絵などテーマに沿ったビジュアルは、ゆーげんさんが作ったという。右がNOCOさんのキャラで、先にフィックスした後、ゆーげんさんがそのキャラに合わせてデザインを作ったとのこと。
NOCOさんが「杖を持っていたが……」とコメントしたところで、菊地さんからストップがかかった。ゆーげんさんはNOCOさんと同じラインのイラストではなく、驚いてもらえるような対になるものを意識したと話していた。なお、『不思議』シリーズ3作目は2人が主人公だという。
菊地さんは「『リディー&スールのアトリエ』は、これまでとは違う楽しみがあるので期待してください」とコメント。井上さんは「2人にイラストを書いていただき、“いい錬金術”ができた。今後情報を出していきます」とメッセージを贈った。
NHN Play Artの池田康隆さんが姿を見せて、新サービスiOS/Android『アトリエ オンライン ~ブレセイルの錬金術士~』について説明を行った。
▲シリーズをプレイしているという池田さん。 |
池田さんは、仕事で『アトリエ』シリーズとコラボをした経験があるうえに、『マリーのアトリエ』以来、ファンだったことからガストに企画書を提出。3年前からタイトルの方向性を模索している中で、二社の方向性が合致したことで、本作が動き出したという。
本作は多人数での冒険と調合を加えたオンラインタイトル。美しいフィールドや、採取/調合などシリーズの要素はもちろん用意されている。
バトルは、戦略性とマルチを取り入れたものになる予定とのこと。また、オンラインプレイということもあり、衣装やスキルのつけ変えを楽しめるようだ。
サービスは今冬予定。メインイラストはtanuさんが、コンポーザーはコマーシャルの曲やBGMを手がけるACEが担当。ガストの全面的な監修を受けつつ、ナウプロダクションの協力を得て、開発しているという。
ここで、ACEのコンポーザー・工藤ともりさん、CHiCOさんが登壇。以前に池田さんと一緒に仕事をした件で、『アトリエ』にかかわることになったようだ。2人は「光栄なことなので、全力で作っていきたい」と力強くコメントした。
▲左が工藤ともりさんで、右がCHiCOさん。 |
本作は細部までこだわって制作されている。音楽もリアリティを感じられるものをオーダーされ、そこを意識して作っているとのことだ。池田さんは「東京ゲームショウあたりから、情報を出していきます。末長く愛されるものにしたいです」と意気込みを語り、ステージをあとにした。
ゲストとして、シリーズのキャラクターデザインを手がけた岸田メルさん、左さん、NOCOさん、ゆーげんさんが登場。テーマに沿ったクロストークを行った。
▲岸田メルさん(左)と左さん(右)。 | ▲NOCOさん(左)とゆーげんさん(右)は再び登場した。 |
『アトリエ』シリーズにかかわり名前を知ってもらえたことや、さまざまなイラストレーターがかかわっている憧れのシリーズであることなどが語られた。
キャラクターのデザインをする際には、3年に渡って3作品をてがけるため、ネタが尽きることや、デザイナーとのやり取りが勉強になったことが明かされる。
また錬金術をテーマにした作品は少なく、これまでのシリーズの流れを出しつつ、そのタイトルのよさを出すことに苦労しているとのことだ。
ここでファンへの御礼として4人のイラスト色紙がプレゼントされることが明かされた。サイン色紙は、『アトリエ』20周年記念サイトの応募フォームにキーワードを入力することで応募できる。美少女祭りTシャツも用意されている。
7月9日には“『アトリエ』20周年スペシャルライブ in 豊洲PIT”が開催される。イベントにあわせて、グッズ販売コーナーがあり、こちらにはチケットがない人も参加できるとのこと。
またサイトでは、霜月はるかさん、真理絵さんらによるメッセージ動画が公開されている。
『大航海時代 Online』とのコラボが判明。詳細は後日発表されるという。
ガストコラボコスチュームが配信された『DEAD OR ALIVE 5 Last Round』で、ガストコラボ水着コスチュームが6月13日に配信される。『フィリスのアトリエ』のイルメリアや、『よるのないくに2』のリリアーナなど17着が予定されている。
配信中のアプリ『アトリエ クエストボード』では6月7日13時より24時間限定で、ジェム200個がプレゼントされている。また、20周年を記念した豪華キャンペーンが開催中だ。
20周年記念グッズとして等身大タペストリーを受付中。過去の作品を手がけた、山形伊佐衛門さんや双羽純さんが描き下ろしている。また、7月5日には『アトリエ』シリーズのアレンジベストCDが発売される。こちらはライブイベントでも購入可能とのこと。
“ガスト美少女祭り”では、特別な衣装を入手できるコラボを実施中。Tシャツプレゼントも行っているので、サイトを確認してほしい。
さらに、セガゲームスの人気オンラインタイトル『ファンタシースターオンライン2』とのコラボが決定。『不思議』シリーズからソフィーとプラフタ、『黄昏』シリーズからはエスカとロジーのコスチュームやアクセサリーが登場するとのこと。
他にもリアルイベントやグッズの展開が予定されているとのこと。
菊地さんは、『アトリエ』シリーズ『BLUE REFLECTION』や『よるのないくに2』、『拡張少女系トライナリー』など、さまざまなタイトルを展開し、今後も新しい形でガストブランドを広げていくことを考えているとのこと。これからも『アトリエ』シリーズを長く続けて提供したいと井上さんも考えているようなので、今後の展開に期待しよう。
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