2017年6月14日(水)

『スーパーマリオ オデッセイ』はリアクションと探索する感覚が気持ちいい【E3 2017】

文:kbj

 任天堂が10月27日に発売予定のNintendo Switch用ソフト『スーパーマリオ オデッセイ』。本作を“E3 2017(Electronic Entertainment Expo 2017)”会場でさわったレポートを掲載します。

『スーパーマリオ オデッセイ』

 会場でプレイできたのは、街で自由に行動する“都市の国「ニュードンクシティ」”と、どちらといえばマップでの物語を進める“砂漠の国「アッチーニャ」”という2つのマップ。後者では本作で初めて登場する、砂漠の国で登場した乗り物のアクションや、砂漠のギミックなどを体験できました。

『スーパーマリオ オデッセイ』
『スーパーマリオ オデッセイ』

 降り立ったマップを見ると、これまでの『スーパーマリオ』シリーズでは見たことのないキャラクターや人が多数見えます。違和感があるはずなのに、なじんでいる不思議な感覚でした。

 とりあえず近寄って話しかけると、今回の相棒であるキャッピーの操作を教えてくれました。ボタン操作でまっすぐに、左右のJoy-Conを横に振ると自分の体を中心にして回りながら飛ぶ“回転投げ”に、上に振り上げると上方に飛ばすことができます。

 また、傾けることで違った軌道で飛ばすことも可能。いろいろな飛ばし方があるので操作に慣れないうちは、戸惑うこともありそうですが、慣れてくると自在に帽子を飛ばせるようになりそうですね。

 遊んでみて本作の魅力だと感じた1つ目の要素は、リアクションです。

『スーパーマリオ オデッセイ』

 マップには、ブロックや人などいろいろと目に入るものが多数あります。キャッピーを当てると、乗りうつることができます。その特殊な能力キャプチャーで操作できるようになるので、リアクションを見たくなります。道行く人や、何気なく配置されているモノにキャッピーに投げてみたら、どんなことが起こるのか、はたまた起こらないのか。

 試しに走っているタクシーにキャッピーを投げてみることに。そのまま、ボンネットに乗っかってみたところ、ボンネットを使って高くまで飛べました。

 ポールをキャプチャーすると、マリオを高く飛ばせました。敵を倒すのには不要ですが、探索や移動では使うことがありそうですね。

 予想していなかったリアクションがあることで、驚きとキモチよさが同時にやってきました。そんな反応があるからこそ、とりあえず何かしてみようと思うのです。

『スーパーマリオ オデッセイ』 『スーパーマリオ オデッセイ』
▲キャプチャーするとどのような能力があるのか、どんな場面で使うのか、画面を見ていても想像がふくらみます。

 2つ目の魅力は探索です。

 マップのいたるところには、本作で物語を進めるために集める“パワームーン”が配置されています。ちょっとカメラを動かしたり、ブロックを壊したりしないとわからないような場所に置いてあるだけでなく、アクションをこなしたり、ミッションをクリアしたりすると手に入るものも存在。

『スーパーマリオ オデッセイ』

 とある道を発見し進んでいくと、そこには土管がありました。土管があったら当然、入りたくなりますよね? 入ってみると、壁に描かれた土管からマリオが登場し、壁の中を進むことに。遊びも雰囲気も昔の2Dの『マリオ』シリーズそのもので、思わず笑ってしまいました。

 また床が氷のすべるマップに出てしまい、何度も失敗したため、帰ろうかと思ったことも。ただ、何回かやっているとコツをつかめ、クリアできそうに思える絶妙な難易度は本作でも健在でした。なんとかクリアして、パワームーンを入手できました。

 このように、マップ中で起こるリアクションとパワームーンの探索によって、いろいろなことをしたくなるゲーム性が秀逸。とにかくいろいろと試したくなるのです。

『スーパーマリオ オデッセイ』
▲物語の内容も気になります。結婚式をあげるほど本気のクッパにマリオは勝てるのでしょうか!?

 他にも、街の中ではさまざまな出来事が起こります。いわゆる“ミッション”的な要素です。

 本作のPVに登場する歌姫・ポリーンから、バンドのメンバーを探してほしいと依頼されました。すぐ見つかるところに2人はいました。残りメンバーはあと2人。マップを見たところ、すぐ先にいるようです。

 ところが、マップ上でいるはずの場所に、メンバーは見当たりません。どうやらビルのうえにいるようです。登りたいのですが、階段もありません。電柱に登って飛び移ったり、サマーソルトジャンプを使ってみたりと、いろいろな方法を試しましたがダメでした。

 最終的に何とかメンバーを見つけられたのですが、時間を使いすぎたのか、ここでプレイ時間は終了となりました。なんとか会えた喜びと、時間がかかってしまった悔しさから微妙な顔をしていると、横についていたナビゲーションの方が「正解への道は1つではない」と教えてくれました。

 ひょっとすると、もっと早くたどり着ける方法があったのかもしれません。それにより、また挑戦してみようとか、他のプレイヤーの話を聞いてみようとか、気持ちが前に進む感覚がありました。こういう温かいゲーム性に世界中の人は惹かれているんだと感じながら、プレイは終了となりました。

 初めての操作に戸惑いながらも、複雑ではないため、わりとすぐにプレイを楽しむように意識できました。とにかくさわった感じが気持ちいいことと、何かしたことの反応が楽しかったため、仕事でプレイしているにもかかわらず「もっといろいろと調べたいよ!」と思ってしまったほどです。

 キャッピーの帽子アクションとキャプチャーという、他のアクションゲームでもなかなか見られない魅力が詰まった本作。発売が待ち遠しいです。

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