2017年6月15日(木)

PS4『God of War』でクレイトス親子は9つの神に挑む。アクション+アドベンチャーの超大作!【E3 2017】

文:電撃PlayStation

 E3 2017の会場で、SIEから2018年に発売予定のPS4タイトル『God of War(GoW)』のクローズドセッションが実施された。

『God of War』

 セッションでは、クリエイティブ・ディレクター/シナリオ(脚本)を担当したCORY BARLOG氏から、未だ詳細が謎に包まれている『God of War』のストーリー展開などについて説明があった。その模様をレポートする。

『God of War』

■God of War - Be A Warrior: PS4 Gameplay Trailer | E3 2017

クレイトスは文字が読めない!? 息子と挑むアドベンチャーに期待

 プレスカンファレンスで公開された映像からもわかるとおり、昨年のタイトル発表から開発が進み、アクションの進化や新たなストーリー展開などが盛り込まれているようだ。とくにバトルについては、ユーザーからの意見を受け、かなりスピーディーなアクションを盛り込んだものになっている。

『God of War』
『God of War』

 本作のストーリーは一本の大きな道筋があるものの、単なる一本道ではなく、さまざまなサブミッションを経由して物語が進行してくようだ。過去の『GoW』はアクションゲームだったが、今回はアクション+“アドベンチャー”であり、冒険や探索などやれることが増え、さらにクレイトスと息子のドラマが描かれているとのこと。

『God of War』

 PVでクレイトス親子が乗っていたボートとクレイトスの斧は、本作でキーとなるアイテム。ボートでさまざまな地域を渡り、クレイトスの斧でエリアを切り開いていく。各所にはさまざまな謎が眠り、『GoW』の醍醐味である重量級のアクションに加え、ゲームの奥深さがアップしている。

 クレイトスは神の呪いにより強靭な身体を持っているが、文字を読むことができない。本作では息子が文字を読み、世界とクレイトスを仲介する役目を果たすことになる。これによりクレイトスが知り得なかった世界と交信することができ、物語は大きく広がることになる。

『God of War』

 CORY氏の息子さんは父と母の母国語(英語とスウェーデン語)の両方を喋れるそうだが、CORY氏は英語しか話せないそうだ。こうした環境で、息子の存在が新たな架け橋になるというアイデアを思いついたのだろう。そうして、これまでの『GoW』では考えられなかった人との交流や助けなども、息子を介して行われていくと思われる。

 なおバトルでは、クレイトスが斧と盾(ラウンドシールド)を使って戦うが、同時に割り当てられた息子ボタン(編集部命名)により弓矢での援護射撃も行え、非常に重要な役割を果たしそうだ。

神をも殺すクレイトスの心の成長が描かれる

 『GoW』の開発チームはアイスランドを中心に取材に行ったとのこと。最近では『アベンジャーズ:エイジオブウルトロン』でも話題になった土地だが、『GoW』においては単なるビジュアルとしてのアイスランドではなく、風土や人々の暮らしなどにフィーチャーし、それらを元にシナリオを組み上げていると語る。そうすることでよりリアルな物語やキャラクターの思考が生まれるのだろう。

『God of War』

 本作ではノルウェー神話をベースにしたオリジナルストーリーが展開するが、ノルウェー神話も地域によってさまざまな逸話がある。ノルウェー神話には9つの世界(神)が存在すると言われているが、本作ではその9つの神の間を渡る冒険がメインになるようだ。

 統治する神によってそのロケーションはさまざまで、まったく異なる世界に仕上がるとのこと。クレイトス親子の旅はかつてないほどにエキサイティングなものになりそうだ。

『God of War』

 また、本作はクレイトスの成長の旅でもあるとのこと。クレイトスは短絡的かつ凶暴な面を持っており、殺戮に明け暮れる罪人でもある。しかし本作では、少しずつではあるが、クレイトスが感情をコントロールし、変わっていく姿が見られるようだ。

 それは前述した“息子とともに世界と関わっていく”ことで生まれるドラマ。ヒーローは完全無欠ではなく、周りに支えられ、育っていくものだとCORY氏は語っていた。

 『GoW』シリーズの魅力であるバトルアクションを大幅に進化させつつ、壮大な神話に挑む親子のドラマが展開する本作。2018年の発売が待ち遠しい作品になりそうだ。

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