2017年6月16日(金)
『ファークライ5』は美しい世界とすさまじい狂気の融合。カギを握るのは傭兵か?【E3 2017】
米国で開催中のE3 2017にて、ユービーアイソフトより2018年春に発売が予定されているPS4/Xbox One/PC用ソフト『ファークライ5』の開発者インタビューを行いました。
『ファークライ5』とは
本作は、アメリカ、モンタナ州の長閑な田舎町“ホープ・カウンティ”を舞台に、カルト教団の狂気を帯びた支配から住民を救うことが使命となるアクションアドベンチャー。
『ファークライ5』E3 2017 公式ゲームプレイ動画
ディレクターに聞く、『ファークライ5』の魅力
インタビューでは開発のキーマンであるJean Sebastien Decant氏に、世界観や敵となるカルト教団、無色透明なキャラクターになった主人公などについて詳しいお話をうかがいました。
▲『ファークライ5』でNarrative Directorを務めるJean Sebastien Decant氏。 |
――今作の舞台をモンタナ州ののどかな町にしたこと、敵をカルト教団にした理由について教えてください。
前作の『ファークライ プライマル』では紀元前まで遡るなど、本シリーズはこれまで多くの驚きを与えてきました。しかし、今回はあえて皆さんがわかるような舞台にしよう。そう思ってアメリカのモンタナ州を選びました。
都会ではなく田舎の町にしたのは、シリーズを通して開発が進んでいない地域を舞台にしていたためです。モンタナ州は自然がすごくキレイだし、街の人々と喋ってみても世界観にぴったりだと感じました。
続いて敵についてですが、この美しい町に似合う組織を考えて、思いついたのがちょっとクレイジーなカルト教団“エデンズ・ゲート”です。「明日、世界が終末を迎える」と信じている人々を登場させてはどうか、という意見が決め手でした。
そのあと生まれたのが、教団のカリスマ的な予言者であるジョセフ・シードです。彼は幼いころから人々の声が聞こえて、本人はそれを神からの啓示だと思っていました。
世界が明日終わるかもしれないから、人々を集めて世界終末に備えろという声が聞こえていて。本人は使命のために頑張っている、自分は間違っていないと信じているのですが、それが悪行になってしまっているのが実情です。
――『ファークライ3』や『ファークライ4』のPVと見比べて、今作のティザーPVはとても驚きました。こちらの狙いを教えてください。
世界観を表現するためだけに作ったPVで、例えばのどかな景色の中にも危険があることとか。当初はタイトル名を入れたくないほど『ファークライ』らしさを伏せた映像でした。
『ファークライ5』ホープカウンティへ、ようこそ。 #1
――本作の脚本はDrew Holmes氏ということで話題になっていますが、そのことについてはいかがでしょうか?
まず、ゲームデザインは私、脚本のDrew Holmes、クリエイティブディレクターのDan Hayの3人で、話し合って作っています。Dan Hayがイメージを練り、Drew Holmesが言語化して、それを私が融合するという流れですね。
時には激しい討論になることもありますが、3人が納得ができる意見が出たらチームに伝えます。
――『ファークライ』シリーズでは驚きを大切しているということですが、今作で特に注力されている部分は?
いろいろありますが、1つだけ挙げるならば“Gun for Hire(傭兵)”がおすすめのポイントです。
その1人であるニックを例に挙げると、彼はカルト教団のせいで家を失ったり、家族を失ったり大変な思いをしていて。彼らを助けることによって、パートナーとして一緒に戦ってくれたり、助けてくれたりします。
また、彼らはモンタナを知り尽くしているので、街でおもしろいことを教えてくれたり、自分の行動に対してツッコミを入れてくれたり。彼らと一緒にモンタナを散策することで、さまざまな楽しみが待っています。
“ニック・ライ”トレーラー
→“メアリー・メイ”、“ジェローム牧師”のトレーラーはこちらの記事を参照
――レジスタンスの規模とエデンズ・ゲートの規模は、どれくらいなのでしょうか?
エデンズ・ゲートは、かなり規模が大きいですね。敵としてたくさん戦わなければならないので。
逆に、レジスタンスは最初の時点では存在しません。プレイヤーやエデンズ・ゲートの行動が街の人々に影響を与え、彼らの闘争本能に火を付けていく形になります。
ちなみにレジスタンスレベルが上がっていき、人々が増えてくると、エデンズ・ゲートも敵視してくるようになります。
――今作では、主人公をプレイヤー自身に設定していますが、これにはどんな狙いがあるのでしょうか?
過去の『ファークライ』シリーズにはメインキャラクターに明確な設定がありましたが、今回は空っぽの状態からプレイヤー自身が性別や肌の色などを選べます。
これまでと違うのはレジスタンスのメンバーたちが非常に個性豊かな点ですね。彼らに色をつけて主人公自体は自分で作り上げられるようにしました。
――『ファークライ3』や『ファークライ4』でも、敵キャラクターが魅力でした。今作に出てくるジョセフ・シードも『Amazing Grace』を歌っているなど、非常に人物像が気になります。
ひと言で言うならマグニフィック……凛としていて存在感のある人物です。彼が自分がやっていることを正しいと信じ切っているところに、狂気を感じられるはずです。
おもしろいのが、悪い兄弟たちですね。最終目的は全員同じですが、それぞれ性格や手段が違って、いい味を出しています。
――E3 2017のブースに試台を出されていますが、手ごたえのほどは?
フィードバックを聞くと、皆さん喜んでいてとてもうれしいです。犬のBOOMERがすごく人気で意外でした。
――発売を待っているファンがたくさんいますので、意気込みを聞かせてください。
日本の皆さんこんにちは。興味を持っていてくれている方がいると聞いて、とてもうれしいです。
発売日は2018年春ですが、待っていてくださるとうれしいです。PS4/Xbox One/PCで登場しますので、ぜひ楽しんでください!
(C) 2017 Ubisoft Entertainment. All Rights Reserved. Far Cry, Ubisoft, and the Ubisoft logo are trademarks of Ubisoft Entertainment in the US and/or other countries. Based on Crytek’s original Far Cry directed by Cevat Yerli. Powered by Crytek’s technology “CryEngine.
データ
- ▼『ファークライ5』
- ■メーカー:ユービーアイソフト
- ■対応機種:PC
- ■ジャンル:アクションADV
- ■発売日:2018年春
- ■価格:未定