2017年7月24日(月)
『PSO2』EP5で登場するヒーローや物語とは!? 5年間の流れやアップデート変更点を酒井P&濱崎Dが語る
セガゲームスが運営する、PS Vita/PC用オンラインゲーム『ファンタシースターオンライン2』開発者へのインタビューを実施したので掲載する。
『ファンタシースターオンライン2』は、ネットワークゲームの楽しさや驚き、冒険を再び感じられるゲームとして開発された。PC版とPS4版、PS Vita版がサービス中で、iOS/Android向けサービス『ファンタシースターオンライン2 es』も行われている。
お話を伺ったのは、シリーズプロデューサー・酒井智史さんとEP5ディレクターの濱崎大輝さんだ。7月26日に行われる大型アップデート“Heroes:EPISODE5”の中心に、これまでのサービスや実施中のイベントなどについて語ったいただいた。
▲左から酒井さん、濱崎さん。 |
あっという間だったがいろいろあった5年
――7月4日で『PSO2』5周年を迎えましたが、まずはその5年間を振り返って感想を聞かせてください。
酒井:本当にあっという間だったとは思うものの、いろいろあった5年でした。EP1は立ち上げこそうまくいったのですが、経験値の設定ミスなどがあってご迷惑をおかけしました。それでも、レイドボスのダークファルス・エルダーはとても好評で、全体としてはいい1年だったように思います。
濱﨑:PS Vita版がうまくいったのも大きかったと思います。そこに合わせて緩和をしたり、その後には『PSO2』では初のファンタシースター感謝祭を実施できて、そういった施策がうまくいったので最初のマイナスぶんを取り返せたのではないでしょうか。
酒井:計画では3年で100万IDを目指していたのですが、PC版のサービスインから3カ月で達成できました。そういう意味では、すごくいい立ち上がりでした。
2年目に関しては、EP2開始のほぼ2カ月後にHDDのデータ削除事件があって、開発チームだけでなく会社にとっても大きな問題になりました。なんとか危機を乗り越えられたのは、大きなトラブルにもかかわらず信じてくれたユーザーの皆さんと考えられる最適な対応をすぐに許可してくれたセガ上層部のおかげです。
――EP2の時には“DDoS攻撃”もありましたね。
酒井:EP3の直前でした。EP2は紆余曲折があったものの、DDoS攻撃で『PSO2』がなくなるかもしれないという状況で、逆にユーザーさんが結束したように感じました。
実は、DDoS攻撃の影響で感謝祭は中止にしようという話も出ていたんです。なんとか攻撃が続く中で開催して、そこでユーザーさんの温かさが身に沁みました。EP3は濱﨑と菅沼(菅沼裕EP3ディレクター)が中心になって制作していましたね。
濱﨑:よくも悪くもバランス調整でした。
酒井:エピソードの間中、ずっとやっていたよね。
濱﨑:最初のところで調整しきれなかった部分を、EP3を通して見直しました。【深遠なる闇】など、ストーリーを含めてキレイな形でEP3を終わらせることができたのはよかったと思います。
――EP3では、マガツ実装のあたりからユーザー間で強さの格差が見えてきた気がします。
酒井:マガツはよくも悪くもターニングポイントでした。それ以降のクエストの難度と報酬のバランスは、マガツが基準になっています。ストーリーはEP3でひと区切りしてEP4になったわけですが、TVアニメがあってPS4版があってと、かなり理想的な盛り上がりを作れたと思っています。
そういえばその年の感謝祭で木村の方からACスクラッチの売り上げが下がってきているという話をしたのですが、それがいつの間にか独り歩きしてしまい、『PSO2』は売り上げが下がっていると思い込んでいる方もいるようです。
実際のところは毎年十分にセガを支える売り上げを更新していて、4周年のタイミングではこれまでで最高収益を上げることができました。
――感謝祭2016の決勝会場で木村さん(木村裕也シリーズディレクター)が話をしてましたね。
酒井:あれは無料でも手に入るスタージェム導入の経緯、ボクらが今後危惧していることとその施策を説明するためです。一連の施策は思っていた以上に効果があり、それも最高収益達成の要因にはなっています。
――PS4版のサービスインも大きな出来事でしたね。
酒井:ある意味、そのタイミングでユーザー層が大きく変わりました。コンシューマのユーザーさんが一気に入ってきて、既存のユーザーさんとの格差が浮き彫りになってきたところです。そのあたりは、これからもまだまだ問題が出てくると思っていますし、考えていかなければならないところです。
――濱﨑さんが一番印象に残っているエピソードはどれでしょう?
濱﨑:ボクはEP1からずっと開発に携わっているので全部。前のエピソードで問題となったところをつねにフィードバックしてアップデートをする、そういうところにかかわってきました。物語はエピソードの区切りはあっても、開発はフィードバックとアップデートの繰り返しで今に至るので連続した出来事なんですよ。
――濱﨑さんはエピソードで立場が変わっていきましたが、どのような役割だったのでしょうか?
濱﨑:EP1~EP2のころからあれこれ口出しはしていましたが、実作業をするポジションでした。EP3でメインプランナーという監督する立場になりました。EP4からはさらに広い視点から全体を見るディレクターという立場で、それぞれのスタッフに作業をまかせることが多くなりました。
ディレクターになってからは、ここは今までの傾向で行くと問題になるのではと指示をしたり、ここは変えていこうというところを強く打ち出したり、そういう仕事が中心ですね。
――今まではエピソードごとにディレクターが代わっていましたが、EP5では引き続き濱﨑さんが担当となりました。どういった体制で開発してきたのでしょうか?
濱﨑:EP3でもバランス調整を行いながらEP4のディレクションをしていましたし、大きな変化はありません。ディレクターが代わっても開発体制は同じなので、名前が表に出るようになっただけですね。
酒井:エピソードごとにチームが分かれているわけではないですからね。EP4もEP5も同じチームが並行して作っています。
――長年『PSO2』を作り続けて、こういうところがよくなった、成長したということを教えてください。
酒井:トラブルに対応する体制はよくなりました。臨時メンテナンスについても、EP3の時と比べてEP4はその回数が大きく減りました。そういう意味での運営は安定してきています。1回トラブルが起きたところは確実に対策を打つ体制ですので、同じトラブルが起こることは滅多にありません。ただ、新しいトラブルはどんどん出てくるんですよねえ……。
――最近ですとクーナのライブのテクスチャ問題がありましたが、事前に発見できなかったのでしょうか?
濱﨑:ライブのテクスチャ問題は、高い負荷をかけた状態での事前の開発環境でも発生しない問題でした。ご報告いただいた後でも開発環境では再現できず、「なぜ開発環境では発生しないのか?」の原因から調査する必要があったため、対応にお時間をいただき申し訳ありません。
誰でも入りやすく意外性のある世界を構築
――EP5のキャッチコピー“集え、英雄!“伝説のPSO2”へ。”に込められた意味を教えてください。
酒井:これまでもキャッチコピーはコピーライターさんが作っていて、今回もお願いしました。新クラスの“ヒーロー”とEP5のコンセプトである“英雄感”、それから“王道のファンタジー”。そういったお題を出させてもらって、いろいろと揉んだ結果、これになりました。
オンラインゲームとしてヒーローが集まってくるという意味と、過去の英雄たちが異世界オメガに登場する、そういうダブルミーニング的な意味合いがあります。“伝説の”は王道ファンタジー的なワードですよね。
――“過去の英雄”というのはオラクルの英雄でしょうか?
酒井:『ファンタシースター』シリーズの、です。過去作や『PSO2』で過去のエピソードに登場した人物たちが、同じ名前と同じ顔ですが当時とは別の役割で出てきます。今の段階で言える人物では、初代『ファンタシースター』からアリサとルツ、『PSO2』からはゲッテムハルトと(本物の)メルフォンシーナ。あと、謎の男ことルーサー(笑)。
――あの男はやはり同一人物ではないのですか。
酒井:オメガという世界自体が、アカシックレコードの見ている夢という設定で、必ずしも『PSO2』の現実世界とまったくつながりがないというわけではありません。まあ、そのあたりはストーリーでおいおいわかってきます。
――『ファンタシースター』シリーズの登場人物が出るということは、過去作のファンも楽しめそうですね。
酒井:当時とは役割が全然違うので、「えー」となるかもしれません。ですが、そういう意外性もおもしろいのではないかと思っています。
――過去作とのコラボで登場済みのキャラクターはどうなるのでしょうか?
酒井:出てこないかもしれませんね。仮に出てくるとしても、やはり役割が違うキャラクターになるでしょう。
――中世ファンタジー世界は、以前からやりたいと考えていたのでしょうか?
酒井:そうですね。それもありますが、EP4で地球という現実に近い世界観を出したあとに、これ以上のインパクトがあるものはなかなか難しいですよね。それでまた違う惑星というよりも、王道の中世ファンタジーにしたほうが誰でも入りやすいし意外性もある。
『PSO2』はなんでも内包していく世界観ですから、あえて王道を行くのもアリじゃないかと。
――先ほどお話に出た“アカシックレコードの見ている夢”というのは?
酒井:「なんじゃそりゃ」って思いますよね。フォトンが地球にあったエーテルと干渉したことで具現化能力を得てしまった。それで、アカシックレコードが見ている夢自体が具現化した世界がオメガ。きちんとした説明はストーリーの冒頭にあるので遊んでみてください。
――EP5の物語は、EP3からつながる話ですか?
酒井:オメガが出てくるきっかけに【仮面】を救う作戦があって、その流れでオメガへ行くことになるので、物語全体としてはEP3からつながる本編の話ですね。
――初報で公開されたキャラクターをカンタンに紹介してください。
酒井:演算を終えて出てきたシャオは、精神的な成長に合わせて肉体も成長しています。緒方恵美さんの演技も姿に合わせて変わっています。アルマはほわーんとしたおもしろい人物です。40年前の真相など、ある意味ではすべてを知っている特殊なキャクラターで、初代クラリスクレイスとは同一人物だけど別人ですね。この辺りも本編で見てほしいです。
――シャオだけでなくシエラの姿も変わってますよね。
濱﨑:どうしてああなったのかは、ストーリーを見てもらえればわかります。開発側の意図としては、ファンタジー世界で主人公に同行するオペレーター役として妖精にしました。
酒井:ハリエットは、EP5のお話のヒロイン的存在だと思ってもらっていいです。クエントという国のお姫様でしたが、クーデターでその座を追われました。乗っ取られたクエントに対する革命軍の代表という形で登場します。エフィメラの影響で世界が狂った状態になって、それを正そうとしている意思の強い人物。
ヴァルナはハリエットを支えようとする生マジメな副官です。
――ストラトスはストーリーに絡まないキャラクターでしょうか?
酒井:新クラス・ヒーローの担当官ですね。ストラトスは戦闘部期待の新人で、ヒューイが目をかけています。EP5の本編ストーリーというかオメガの世界では、アフレコでの喋り方をこれまでのアニメっぽい感じよりも、少し洋画っぽいテイストでお願いしているのですが、ストラトスはオラクルにいるので佐倉綾音さんに関してはこれまでどおりでやってもらいました。
上級クラスはこの先の5年を考えた位置づけに!
――新クラスのヒーローについて教えてください。
濱﨑:今までのクラスとは一線を画す、大きくアクション性が向上しているクラスになっています。ソードとツインマシンガン、タリスを、今までとはまったく異なるアクションで扱うエキスパートクラス。
上級クラスとして実装した理由は、今までと大きく変えた性能の高いアクションを作っても、上級クラスという前提があれば、既存クラスとは一線を画す存在として認識しやすいと考えたからです。過去に新規で入ったクラスも実装当初は控えめな性能にしていました。
ですが今まで5年運営してきて、さらにこの先の5年を考えた時に、今までと横並びでやっていても先がないというか、変えるならこのあたりで1回新しいラインを作っておかないと発展性が薄くなってしまう。そのために上級クラスという位置付けにしました。
――ヒーローではサブクラスを設定できないようにした理由を教えてください。
濱﨑:例えば、ガンナーと組み合わせるとすごく強くなるとしたら、それを考慮してベースの部分を下げる必要が出てきます。それではヒーロー自体のクラスとしての強みを押し出しにくくなってしまう。ヒーローのコンセプトを達成することを目標にしたので、サブクラスの要素は排除しました。
――新武器を追加しなかったのはなぜでしょうか?
濱﨑:新しい武器になると、また武器を集めるところからスタートになってしまいます。新クラスをレベリングする時に、また武器集めからだと移行しにくいですよね。また、現状で18カテゴリの武器が存在するため、新しい武器を出しても今までの武器と一部のアクションが似たようなものになってしまうことがあります。
そうすると「既存の武器に新アクションを追加するのでよかったのでは?」となってしまい新武器を作った意味が薄くなってしまいます。そのため、今ある武器をベースに、大きくアクション性を変えることで、今までのリソースを使いつつ新しいアクションが楽しめ、開発側の抱えるジレンマと、移行のしにくさの解決を目指しました。
――例えばソード自体をヒーローのものに変えるような調整を考えたことはありますか?
濱﨑:PAカスタマイズを実装した理由と同じなんですけど、今ある武器の挙動が好きで変えてほしくないユーザーさんもいます。今のルールのままではそういった調整は無理でも、ヒーローという新しいルールの中であれば大きく変えられます。
――個人的にはツインマシンガンのアクションに期待しています。
濱﨑:通常攻撃を撃ちっぱなしにしたり、リロードというルールを一番最初から入れていたら逆にそれが不満になっていたと思います。その武器の実装からこれまで年数を経たからこそ、新しいアクションが受け入れられるところもあるんじゃないでしょうか。
――ヒーローのレベル上限解放オーダーを細かく設定した理由を教えてください。
濱﨑:経験値獲得チケットをためているユーザーさんも多いので、ヒーローを遊ばないでカンストしてしまうことも可能です。でも、それが本当のLv.80のヒーローの姿かというとそうではありません。
オーダーで実際にヒーローを使ってもらって、アクションを覚えてもらう機会を作りました。クラスごとの立ち回りを把握できないまま難度XHに行くとトラブルのもとになりかねないので、そういったところを解決できればいいですね。
――バスタークエストの概要を教えてください。
濱﨑:バスタークエストはバスタータワーという拠点を守りつつ、魔神城を倒すクエストになります。エネミーからバスタータワーを守るディフェンスフェイズと、魔神結界を破壊するバスターフェイズを交互に行い、すべての魔神結界を破壊するとアタックフェイズに移行します。
ディフェンスとオフェンスを繰り返して押し引きして、完全に押し切ったら勝ちというイメージです。“採掘基地防衛戦”の防衛要素に加え、攻めの要素とレイド級ボスとの戦闘という3つの複合要素があります。
――バスタークエストを8人マルチパーティーにした理由は?
濱﨑:バスタークエストではグレードで難度が分かれているため、8人に減らすことでマッチングを成立しやすくしました。これが4人になると個々の責任が重くなってしまうので、12人との間を取って8人にしています。
バランス調整やおすすめスキルツリーなど変更点に迫る
――時間が迫っているので、一問一答形式で質問していきたいと思います。EP5の企画が始まった時点で今回のバランス調整を考えていたのでしょうか?
濱﨑:去年からEP5のプロジェクトが動き出していて、その段階では決まっていなかったのですが、コレクトファイルの導入で装備を整えやすい環境になり、バランスの問題が表面化してきました。
EP3のタイミングではちょっと遠慮していた部分があったのですが、ボク自身が決済する立場になったことで、酒井や木村とも相談して、去年の末くらいに決めました。
――バランス調整はうまくいきそうですか?
濱﨑:今回の調整はある程度ご意見が寄せられるだろうと思っています。それでも必要だと判断していますが、ご満足いただけなかったところは随時対応していく予定です。
――EP4に登場したキャラクターはもう出てこないのでしょうか?
濱﨑:今までとは違った形で接することはあるかもしれません。
――EP5もこれまでどおり、1年半くらい続く予定でしょうか。
酒井:イメージ的にはそれくらいかもう少し長いくらいと思ってもらっていいです。
――EP4では現実的なファッションが増えましたが、EP5ではどのような傾向になりますか?
酒井:基本的には異世界オメガをイメージしたファンタジーっぽい衣装が多くなると思います。
――パートナーカードがアカウント管理になりますが、好感度も共通になるのでしょうか?
濱﨑:好感度はこれまでどおりキャラクター単位です。
――おすすめスキルツリーはどういった仕様になるのでしょうか?
濱﨑:開発側で設定したLv.80までのテーブルに沿ってスキルポイントが振られます。既存のツリーに上書きするので、すでにポイントを振ったスキルツリーに対して使うこともできます。
スキルのことが何もわからない初心者の方でも、そのレベル帯なりの戦力になるようなツリーですのて、理解が深まってきたらリセットパスを使って自由に振り直してもらえればと。
――サモナーのペットはEP5でも追加されるのでしょうか?
濱﨑:今後も追加はしたいと考えています。それほど近いわけではないですが、予定はあります。
――カジノの持ち出し上限が1000万になりましたが、コンテンツ自体のテコ入れは予定されていますか?
濱﨑:テコ入れ自体はEP4でやったので、バランス調整やコンテンツの追加は今のところ予定していません。イベントや景品のラインナップを変えるなど、そういう方向で実施していきます。
――その他の既存コンテンツについても変わらないのでしょうか?
濱﨑:バトルアリーナはアップデートの予定があります。他のコンテンツに関しても、なんらかの形で新しいものを入れたり、イベントに組み込むなどを予定しています。
――個人的にはライディングクエストが好きなのですが、新しいものは追加されないのでしょうか?
濱﨑:ボクもライディングクエストは好きなんですけど、いわゆる3D酔いがありまして。開発内でもそういった意見があって一度カメラを直しましたが、今度はそれでボクが酔ってしまうようになりました。
プレイする人によって症状が出たり出なかったり、そのあたりがデリケートなので、その問題が解決しないと追加は難しいですね。
これまで以上の勢いがある“ファンタシースター感謝祭2017”
――インタビュー収録時で、すでに3会場で開催されましたが、“ファンタシースター感謝祭2017”の手ごたえはいかがですか?
酒井:全会場来ていただいている電撃さんならわかると思いますが、すごくあります!! これまで4回感謝祭をやってきましたが、前回は勢いがちょっと落ちていた部分がありました。
今回は非常に盛況で、発表したコンテンツに対してユーザーさんの反応がいいですね。札幌会場はいつものような大きな会場が取れなくて、来場された方には申し訳ありませんでした。ですが、あそこだけの特別な雰囲気がありましたね。とくにミニライブの盛り上がりがすごかったです。
▲東京会場の様子。 |
――札幌会場はライブ施設だから光吉さん(光吉猛修ボーカリスト)を呼んだのでしょうか?
▲札幌会場の様子。 |
酒井:小林からは毎会場変えたいという話をされていて、それで何人かのボーカリストにアプローチしていたのですが、やはり光吉さんは外せないということで小林からの提案もあって来てもらいました。
――濱﨑さんは感謝祭の思い出はありますか?
濱﨑:東京会場はアークスバトルトーナメントの一番最初で、正直どうなるか不安でした。決勝に出た2チームがすごく楽しそうに盛り上がって試合をしていたのがとても印象的でした。『PSO2』の大会でこんなにも楽しそうにやっているのは初めてです。
去年までのアークスグランプリでは、ミスした人がものすごく沈んでいる光景が各地でありました。今回はミスしても他の人たちがカバーしてみんなで勝とうという姿勢があった気がします。
札幌は熱量が高くて、すごく盛り上がって一番手ごたえを感じました。福岡は札幌よりも会場が広かったこともあり、全体的に盛り上がりが見えなくて不安でしたが、最後の交流時間にお話しをしたら「楽しかった。また来ます」とか「ライブ最高でした」と話を聞いて安心しましたね。
酒井:全会場共通して3~4割は感謝祭に来るのが初めてという人でした。PS4版からの人だけでなく、何年もプレイを続けていたけれど感謝祭は今回初めてという人もいました。そういう方が感謝祭に来てくれるようになったのはとてもうれしく思います。
逆にボクらとしては慣れた部分があって、初めてでどうしたらいいかわからないという方に対してもっと丁寧に楽しみ方の案内などをするべきだったというのは反省点です。
――これまでは複数の会場へ行くコアな人もなかにはいましたが、今年はだいぶ増えたと感じました。
▲福岡会場の様子。 |
酒井:そうですね。いつも来てくれる方々以外にも増えました。
濱﨑:今回、放送がないところでも新情報が多いじゃないですか。そういったこともあって、来場者の満足
度が高いのではないでしょうか。
――今後開催される大阪会場と東京会場の見どころなどがあればお願いします。
酒井:大阪会場からはEP5開始後になりますが、ついに実装前のバスタークエストの実機プレイをお見せしようと思います。決勝会場では、さらなる新情報も出していきます。またゲストにチョーさんと緒方恵美さんという超豪華なお二人に来ていただけることになったので、ぜひ楽しみにしていただきたいです。
各会場でミニライブを披露してくれたメンバーが勢ぞろいするので、そちらもお楽しみに。対戦コンテンツのゲーム大会を有明コロシアムで実施するのはうちくらいですからね。ですので、e-sports関係者の方にもぜひ見てほしいですね。
⇒東京会場のレポートはコチラ!
⇒札幌会場のレポートはコチラ!
⇒福岡会場のレポートはコチラ!
王道かつストレートなEP5……より楽しい『PSO2』を作っていく
――『モンスターハンター フロンティア』10周年のコメントでコラボするという発言がありましたが、どの程度まで進んでいるのでしょうか?
酒井:あの場の勢いで言っちゃったことなのでまだ何も進んでないです(笑)。もしも本当にやると決まっても、まだまだ時間がかかると思うので、気長にお待ちいただければ。
――今年の東京ゲームショウに『PSO2』の出展はありますか?
酒井:何をやるかは言えないけれども、出る予定はあります。
――緊急クエストは今までどおり配信されるのでしょうか?
濱﨑:季節緊急やレイドボス戦などは今後もやっていきます。
――エキスパート対象の条件変更は予定されてますか?
濱﨑:しばらくは現状のままですが、状況を見て変えることがあるかもしれません。
――ドン・キホーテコラボの再販はありますか?
酒井:先方とも検討したのですが、残念ながらありません。バスタオルに関しては見積もりが少なすぎたという意見もあって、次回があればそういったところは改善していきます。
――広報隊-NTやDFガールズなど、公式のタレントさんが別のシップへ移動する予定は?
酒井:今のところ、その予定はありません。
――この5年の間に舞台、TVアニメ、マンガなどさまざまな展開がありましたが、今後やってみたいものは?
酒井:まだ、具体的にこれと言えるものはないのですが、今年は『PSO2』5周年、『ファンタシースター』30周年ですので、何かできればいいですね。今まではオーケストラコンサートをやってきましたが、それとは若干違った形でやれたらいいなと思っています。
▲イベント“シンパシー2015”の様子。 |
――EP5で『PSO2』が目指しているものはなんですか?
酒井:『PSO2』を伝説にする(笑)。
濱﨑:新しい5年のスタートとして、EP1が『PSO2』の基礎を作ったように、EP5からは『PSO2』とはこういうものだと言われるようにしたいです。
――最後に読者へメッセージをお願いします。
濱﨑:EP5は原点に立ち戻って、王道かつストレートな内容の配信になっています。ヒーローもストーリーもそうです。バスタークエストは、デカい敵をみんなで倒す気持ちよさがある。わかりやすい英雄感、王道感を今後のアップデートでも随所に散りばめていきたいなと思っています。
王道が好きな方は楽しんでもらえると思いますし、そういったものにしていきたいと考えています。今後の配信を楽しみにしてください。
酒井:5周年を迎えて、さらなる10周年に向けて『PSO2』の第2章的な形でEP5を迎えることになると思っています。これまでちょっと離れていた方も、ヒーローが入ることで新たな楽しさを感じられると思うのでぜひ触ってもらいたいです。
EP5から始める方も、中世ファンタジーということで入りやすいと思います。基本プレイ無料ですので、これを機に遊んでもらえるとうれしいです。『PSO2』のこれまでの経験や反省を生かして、より楽しい世界を作っていくので、皆さんどうかEP5を楽しんでください。
(C)SEGA
データ