2017年10月2日(月)
ブラウニーズ×DMM.com POWERCHORD STUDIOが贈るiOS/Android用RPG『エグリア ~赤いぼうしの伝説~(エグリア)』の開発者インタビューをお送りします。
『エグリア』は、ブラウニーズ×DMM.com POWERCHORD STUDIOがタッグを組んで贈るオリジナルのファンタジーRPG。ツノと記憶をなくしたレッドキャップ族の少年・チャボと、かつてたくさんの種族がともに暮らした奇跡の王国・エグリアの復興を志すエルフ族の少女・ロビン。彼らの出会いと別れが描かれます。
今回は、制作総指揮とキャラクターデザインを担当された亀岡慎一さんに、配信後の反響や8月に配信された英語版のこと、そして気になる今後の有料拡張コンテンツやアップデートについて伺いました。記事の最後には素敵な読者プレゼントもご用意しましたので、ぜひご覧ください。
■亀岡慎一さん
『マジカルバケーション』(任天堂)や『聖剣伝説 LEGEND OF MANA』(スクウェア・エニックス)、『ファンタジーライフ』(レベルファイブ)などの開発を手がけた後、株式会社ブラウニーズを設立して代表となる。
――本日(※編注:インタビューは8月3日に実施しました)は英語版の配信直前ですが、どのような心境でしょうか?
それはもうドキドキしてますよ! どのくらいの反響があるのかなと。POWERCHORD STUDIOさんが頑張ってくれたおかげで、約40カ国、100媒体以上で英語版『エグリア』の記事が掲載されているみたいです。
――100媒体以上! それはすごいですね! 『エグリア』は元々海外展開を意識して制作されているように感じました。
僕の中では、そう考えて作っていました。『聖剣伝説 LEGEND OF MANA』が海外で結構受け入れられたという話を聞いたので、それに近い世界観なら海外に受け入れられるだろうとイメージしていました。
――『エグリア』はオフラインイベントを定期的に開催されていますが、7月1日に開催された“エグリアフェスティバル2017(エグフェス!)”はいかがでしたか?
ユーザーさんとかなり交流できたので、スタッフ全員楽しんでましたね。ユーザーさんからも「スタッフの方のお話が聞きたいです」という要望が多かったので、スタッフとユーザーさんが近い距離で気軽に会話できるイベントにしました。
――参加者全員と交流できるように、時間を区切って順番にスタッフさんたちが会場内を回っていたのが印象的でした。
SNSで写真と一緒に「楽しかったです」と感想を書いてくれる方も多かったので、楽しんでもらえてよかったです。もう次のオフラインイベントがやりたくて仕方ないですね(笑)。POWERCHORD STUDIOさんとは、区切りのいいタイミングでまた開催したいねと話していますので、楽しみに待っていてください。
▲貴重な資料や未公開のラフ画が公開されたり、コラボドリンクが提供されたりなど、『エグリア』への愛情あふれるイベントでした。 |
――4月13日に『エグリア』が配信されてから約半年が経ちました。“エグフェス!”でも感じられたと思うのですが、『エグリア』の反響はいかがでしょうか?
配信直後からSNSでの感想を探して見ているのですが、楽しんでくれている方の多くは「安い!」「安すぎる!」とも書いてくれていますね。“エグフェス!”では「ゲームが安かったので、その分グッズでお布施を」みたいな感じで買い物をしてくれた方が大勢いてありがたかったです。
――物語やキャラクターはもちろんですが、家具で自宅をコーディネートしたり、精霊を集めたり、住民と交流をしたりなど、いろいろな遊び方ができるのもおもしろいと思いました。
そうですね。精霊はとりあえず3体育てればクリアできるようになっているのですが“お気に入りのビジュアルや性格の精霊が入手できたら育てる”みたいな方も見かけます。
家具は、そういうのを作るのが好きなスタッフがいて、完全に任せています。楽しそうに作業してますよ。“ペンキ屋”での色替えもかなりこだわって作っていました。
――“ペンキ屋”を利用した際の、細かい色の塗り分けは凄いと思いました! しかし今後すべての家具で色替えパターンを用意するのは大変そうですね。
そうなんですよ。こだわるが故に自分の首を絞めてますよね(笑)。僕としては「自分でできるなら、自由にやっていいよ」と任せています。でも身内だから褒めるわけじゃないですけど、本当に仕事が細かくて凄いと思いました。
――“ペンキ屋”が無料アップデートだったのも驚きました。
あまり無料でやってしまうと大変だとわかってはいるのですが、ユーザーさんが喜んでくれるのでやっちゃいました(笑)。
▲画像全体が一律で塗り替わるのではなく、どこを塗るのか細かく指定されているのがすごい。 |
――亀岡さんの印象としては、どのキャラクターが人気でしょうか?
アロエちゃんは人気ですね。意外とブラウンも人気がありました。それとメインシナリオクリア後に登場するキャラクターの中にも人気者がいますね。らっかせい人という怪しいのが来るんですよ(笑)。
できればその辺のキャラクターにも、個別のエピソードを作ってあげたいですね。キャラクターが多く、4月の配信開始までに全員のエピソードを作るのは厳しかったので。
▲いじられキャラのアロエちゃん。 |
▲兄貴キャラのブラウン。 |
▲怪しいらっかせい人。 |
――ユーザーさんのゲームの進み具合はいかがですか?
配信直後に買っていただいた方は大体シナリオはクリアされていますね。それで今は自宅を増築したり、部屋に家具を飾ったり、住民を増やしたりなど、好きなように遊んでくださる方が多いです。
――亀岡さんが驚いた遊び方はありましたか?
街を歩き回っているキャラクターが、たまたま2人きりになった場面の写真を撮影して、「●●と××の熱愛発覚!」みたいな架空のシチュエーションを考えてくれるのはおもしろいと思いました。キャラクターが密集したときは「●●がみんなにおしくらまんじゅうされてる!」とか(笑)。
――ここからはファンの方々が待ち望んでいる今後のアップデート情報を伺います。まずお伺いしておきたいのは、これからお話しいただく内容がすべて無料ということはありませんよね?
そうですね。次に控えているのは大型の有料拡張コンテンツ『ゴブリンと太陽の雫編』です。それとは別に、無料のアップデートも予定しています。ただ、どちらもユーザーさんの要望に応えたいという気持ちから制作がスタートしています。
――ではまず有料拡張コンテンツから教えてください。
『エグリア』本編のメインシナリオのあとに続く、新たなシナリオが追加されます。ボリュームは、本編のメインシナリオ分くらいです。本編は『エグリア』の世界を伝えることを主眼にしていて、物語やキャラクターはどんどん追加できるような作りにしていたんですよ。それの第1弾ですね。
新しいキャラクターとして新種族“ゴブリン族”の幼い姉弟“コトミヲ”と“ハルシロ”が登場して、彼女たちをメインにしたシナリオが展開します。彼女たちが、主人公のチャボや街の住民たちとどのような交流をするのか、楽しみにしていてください。
コトミヲ |
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▲一本ツノのゴブリン族。優しくて大人しい女の子だが、弟のハルシロにはちょっと厳しい。“安住の地”を探す途中でケガを負い、街の住人たちに看病してもらっている。ゴブリン族に伝わる歌が好きで、よく歌う。 |
ハルシロ |
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▲一本ツノのゴブリン族。コトミヲの弟。やんちゃでちょっとわがままだが、コトミヲのためなら何でもする優しさもある。ゴブリン族なのにツノを持たないチャボを見下している。 |
シナリオの追加だけではなく全体的にいろいろ増えます。住民たちとのラブリティ(親密度)もさらに上がっていきますよ。追加シナリオに関係するマップが増えて、新たな素材が増えるので、家具は本編と同じくらい追加されますね。精霊は30体くらい増える予定です。
『エグリア』に詳しい人なら「この精霊って……」と何かに気付くような精霊が出てくるかもしれません。ヒントとしては、スタッフをモチーフにした精霊がこれまでにもいたのですが、その幅をもっと広げようと。
▲ユズリハ(属性:風)進化前 |
▲ユズリハ(属性:風)進化後 |
▲メイオウシン(属性:闇)進化前 |
▲チャラ(属性:闇)進化前 |
――新しい精霊を仲間にするには、やはり新しい食材で新しい料理を作る必要があるのでしょうか。
はい。食材を含めて、アイテムは全部で400くらい追加される予定です。
――そんなに追加されるんですか!『エグリア』はアイテムの説明文もおもしろいので、ユーザーとしては楽しみですが、作るのは大変では?
そうなんですよね。英語版へのローカライズもしなきゃいけませんし、大変です(笑)。
――ゲームとしての難易度は上がっていくのでしょうか?
そこは『エグリア』の軸ではないので、あまり難しくはしていません。本編のメインシナリオがクリアできるなら大丈夫じゃないかと。
――有料拡張コンテンツ『ゴブリンと太陽の雫編』の価格や配信日についてはいかがでしょうか?
配信開始は10月5日、価格は本編よりもちょっとお安く、960円(税込)となります。
――ちなみに、有料拡張コンテンツを買っていない人が、買った人の家に遊びに行った場合でも、新しいキャラクターや新しい家具は表示されるのでしょうか?
ちゃんと表示されます。「この家具、自分の家にも置きたいな」と思ったら有料拡張コンテンツを購入していただけたらうれしいです。
――有料拡張コンテンツに向けて、今のうちにやっておいた方がいいことなどありますか?
そんなに急いで遊ばなければいけないようなゲームではないので、のんびり遊んでもらって大丈夫です。本編のメインシナリオをクリアしていないと追加されるシナリオは遊べないので、それくらいですね。
有料拡張コンテンツ『ゴブリンと太陽の雫編』は、日本語版で本編メインストーリーを終了しており、ロビンのラブリティがMAXとなることで、ゲームタイトル画面より購入が可能となります。条件を満たしていない場合、購入はできません。価格は960円(税込)。
●新たな卵(ランド)8個とそれに付随するストーリー・住民・アイテムが追加
・家具は1章と同等程度追加
・新モンスター:50体程度(色替えを含む)
・マイホーム:新たな改装が追加
・住民の家:2階が解放
・ラブリティの上限解放
●新たな住民・ゴブリン族の“コトミヲ”、“ハルシロ”を中心としたストーリー
●新精霊30体追加(進化後を含めて60体)
――続いて、無料で予定しているアップデートについて教えてください。
いろいろ考えているのですが、まずは有料拡張コンテンツの作業を優先しています。それを無事に配信してから、順次アップデートしていく予定です。内容としては、SNSなどで見つけたユーザーさんたちの要望にお応えできるものになっています。
例えばすごろくのマップを作ってみようかなと。倒されるまでグルグル周れて、何周できるかみたいな。あとは木こりの種族が追加されて、木材が集めやすくなります。お金を払ってマップに派遣すると、そのマップで手に入る木材を集めてきてくれるみたいなことを考えています。
マップ内の任意のマスに移動できる従来のマップと異なる、一本道のマップが実装。ゲームオーバーになるまで何周できるかのチャレンジマップ。
コインを払ってマップに派遣することで、木を切ってくれる住民・ブリキタル族の“コリン”が登場。
▲木こりのコリン。 |
――ヒルダとヨルダの店の大事な収入源が減ってしまうんですね(笑)。
それと、有料拡張コンテンツで追加されるマップには、新しく鍵付きの宝箱が配置されるのですが、鍵がなくても開けてくれる宝箱屋の新キャラクターも追加されます。鍵付きなので、普通の宝箱よりよいものが入っている可能性が高いです。ラブリティ(親密度)の上限も上がっていく予定です。
特定マップに鍵のかかった宝箱が出現。鍵を開けられる新たな住民ジャバウォック族の“ホルス”が登場。
▲ジャバウォック族のホルス。 |
――まだ予定ですらない、亀岡さんの野望としては今後どういうものを追加したいですか?
実際にやるかどうかは別にして、野望はいろいろありますね。街のマップをもう1つ追加して、別荘地みたいに自由に家を建ててみたいとか。かつて某ゲームでもやったのですが、オリジナルの温泉を作れるようにしたいとか。
――これからクリスマスやお正月などもありますが、ゲーム内で季節に関係したイベントをやる予定はありませんか?
『エグリア』の世界には昼しかないので、なかなか難しそうですね。だから夜のシーンを描いた“ナイトヴィレッジポスター”を作ってみました。夜があったら、ハロウィンやクリスマスらしいこともできそうなんですが。いずれ夜も作りたいですね。でも大変なのかなぁ(笑)。
▲ゲーム内に夜はありませんが、ナイトヴィレッジポスターでは『エグリア』の夜が描かれています。 |
――最後に拡張コンテンツやアップデートを楽しみにしているファンの方へメッセージをお願いします。
『エグリア』をリリース直後に買ってくださった方は、もう一通り遊び終わっていると思いますが、拡張コンテンツで『エグリア』の世界はさらに広がりますので、楽しみにしていてください。新たなゴブリン族をかわいがっていただけるとうれしいです。まだ『エグリア』で遊んでいない方は、セットで買って一気に遊ぶのもアリですよ。
『エグリア』で制作総指揮とキャラクターデザインを担当された亀岡慎一さんへのインタビューをお届けしました。
そして今回は、インタビュー中で話題に出た“ナイトヴィレッジポスター”を電撃オンライン読者の中から抽選で5名にプレゼントします! 以下の応募フォームからご応募お待ちしております!! 応募の締め切りは、2017年10月10日(火)18:00となります。
(C) DMM.com POWERCHORD STUDIO / BROWNIES
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