2017年9月10日(日)
アニメ『妹さえいればいい。』最速先行上映会レポート。作中のゲームに声優陣が挑戦して……?
10月8日よりTOKYO MX・サンテレビ・KBS京都・BS11・AT-Xにて放送が開始されるTVアニメ『妹さえいればいい。』。その第1話をどこよりも早く見られる“祝・妹の日!『妹さえいればいい。』最速先行上映会”が、9月6日に新宿ピカデリーで開催されました。
このイベントには、羽島千尋役の山本希望さん、羽島伊月役の小林裕介さん、可児那由多役の金元寿子さん、白川京役の加隈亜衣さん、三国山蚕役の藤田茜さんたちが登壇し、第1話上映後にトークショーを行いました。
▲左から藤田茜さん、山本希望さん、小林裕介さん、金元寿子さん、加隈亜衣さん。 |
『妹さえいればいい。』は、『僕は友達が少ない』の平坂読氏によるライトノベルを原作とした、青春ラブコメアニメです。
妹モノの作品ばかりを書き続けている妹バカの小説家・羽島伊月の周囲には、美少女天才作家の可児那由多、イケメン作家の不破春斗、女子大生の白川京など、個性豊かな天才や凡人や変人ばかり。
小説を書いたりゲームをやったりお酒を飲んだりといった、賑やかな日常を送る彼らを温かく見守る伊月の義理の弟・千尋には、実はある大きな秘密があって……という、楽しくも心に残るシーンも多い青春ラブコメ群像劇となっています。
過激な展開やセリフが次々に登場する内容に、声優陣も困惑気味!?
第1話の上映が終了すると、山本希望さん、小林裕介さん、金元寿子さん、加隈亜衣さん、藤田茜さんが登壇。山本さんがトークショーのMCを担当する形でトークショーは進められました。
声優陣も、実際に完成した作品を見たのは、この日が初めてのこと。特にオープニングの映像と主題歌が印象的だったそうで、「オープニングの映像だけでドラマがあった」と山本さんが語ると、小林さんも「最後はウルッときた」と答えるなど、感銘を受けていたようでした。
最初のトークの話題は、それぞれが演じているキャラクターについて。小林さんの演じている伊月は、妹バカのライトノベル作家で、とにかく妹だったらなんでもいいらしいのだとか。
▲羽島伊月。 |
金元さんの演じる那由多も小説家なのですが、過去に伊月の書いた小説を読んで心が救われたことがあり、そのために伊月本人を大好きになっているそうです。
第1話でも描かれているように、那由多は伊月に対して積極的に迫ってきます。「伊月先輩は変態さんですね」というセリフがあるのですが、演じている金元さん自身は「お前もだよ!」と思ったそうです(笑)。
とはいえ、伊月のことを慕っている那由多の気持ちはすごくカワイイと、金元さんは語っていました。
▲可児那由多。 |
加隈さんの演じる京(みやこ)はごく普通の女子大生で、加隈さんから見ても、視聴者がいちばん身近に感じられるキャラクターではないかとのこと。才能のある作家が集まっている本作のメンバーに対して、視聴者の目線からツッコミを入れられるポジションのようです。
▲白川京。 |
藤田さんの演じる蚕は、伊月の作品を心から愛している新人漫画家です。実は蚕は第6話で初登場することになっていて、藤田さんはこの役のオーディション以降で、蚕を演じたことがまだなく、「アフレコが楽しみ」とのこと。
▲三国山蚕。 |
そして最後は、山本さんの演じる千尋について。千尋は伊月の義理の弟で、成績優秀で運動も料理もできる本当に良い子なのだそうです。16歳と、本作のキャラの中でもの最年少の千尋が、一生懸命に兄の伊月の面倒を見ているので、小林さんは思わず「こんなお兄ちゃんのために、ごめんね」と謝っていました(笑)。
「伊月が料理している時に、他のみんなはこたつに入ってぬくぬくしていたので、“手伝おうよ!”と思いました」という加隈さんのツッコミに対して、他の声優陣も思わずうなずいていました。
▲羽島千尋。 |
原作を読んでいる方ならご存知のとおり、第1話の冒頭には、いろいろな意味で衝撃的な内容の劇中劇が登場します。しかもその劇中劇の声優には、保志総一朗さんや國府田マリ子さんという豪華なメンバーが起用されています。
これには声優陣も「何のアニメが始まったんだろう? って思うよね」「アニメ2本分を見た気持ちになる」と、大いに盛り上がっていました。
そんな劇中劇をはじめ、本作では、思わぬ展開や過激なセリフが次々に登場します。特に那由多はかなりストレートなセリフを言いつつ伊月に対して積極的に迫ってくるため、小林さんは、金元寿子さんのことを心配していました。
ところが金元さん本人は「普段は言えないような単語を言えるので楽しい」と、まったく気にしていない様子。むしろ「あれだけ伊月に迫っても、ぜんぜん好感を示してくれないので、よく折れないなぁと思います」と、那由多の気持ちのほうを気にしていました。
本作に欠かせないものは“お酒”と“アナログゲーム”!
MCの山本さんによると、『妹さえいればいい。』には欠かせないものが2つあり、その1つ目は“お酒”だそうです。
原作小説を読んでいる小林さんは、作品の中にいろいろなビールが登場し、しかもその説明が詳細に語られているため、「読んでいるうちに喉がかわいてくる」と語っていました。
またアニメのアフレコでも、作品の中にビールや料理が出てくるので「(収録が終わった後に)どこに食べに行こうか?」という話題になるくらい、毎回食欲をそそられているのだそうです。
そしてこの作品に欠かせないもう1つのものが、ボードゲームやTRPGなどの“アナログゲーム”です。第1話の劇中でも、伊月たちが『ウミガメのスープ』という思考パズルゲームで遊ぶ様子が描かれていました。
「アナログゲームを遊んだことは?」という山本さんの質問に対して、小林さんは「声優の間でも流行っているので、けっこう遊ぶ機会が多い」と回答。そんな中、あまり誘われないという藤田さんは「加隈さんに誘われたら、行きます」と話すと、加隈さんは「今の、聞きましたよね!?」とすごい勢いで反応。声優陣や観客を笑わせていました。
そんな流れから、声優陣の皆さんが『ウミガメのスープ』にチャレンジすることになりました。
『ウミガメのスープ』とは、「ウミガメのスープを食べた男が自殺した。なぜか?」といった不思議な出題に対して、回答者が出題者に「そのスープには毒が入っていたか?」などの「イエス」または「ノー」で答えられる質問を繰り返して、正解を導き出すという“水平思考パズル”です。
実は第1話のアフレコが終わったあとで、声優陣でこのパズルに挑戦したことがあるとのこと。その時に流れをかき乱すような質問を連発して、他の回答者を惑わせていたのが、山本さんだったそうです。
しかし今回は、MCである山本さんが出題者となることに。そのため小林さんは「山本さんの珍プレイが見られない!」とツッコミを入れていました。
今回の出題は「なんの変哲もない内容の小説が大ベストセラーとなった。なぜか?」というもの。回答者の皆さんがかなり悩んでいたため、ヒントを出したり、客席の皆さんからの質問を受け付けたりしていたところ、加隈さんがズバリと核心を突く質問を繰り出しました。
最終的に、小林さんがほぼ正解の回答を引き出して、なんとかクリアとなりました。声優陣も劇中のゲームを実際にプレイして、改めてその難しさとおもしろさを実感していたようでした。
このように、本作には欠かせないアナログゲームですが、ここでMCの山本さんから意外な展開の告知がありました。
原作小説に登場し、アニメでも描かれる予定のオリジナルボードゲーム『ラノベ作家の人生』が、“大気圏内ゲームズ”のプロデュースで実際に遊べるボードゲームとして制作進行中だそうです。
また都内各地にあるボードゲームカフェ“JELLY JELLY CAFE”とのコラボも決定したとのこと。詳報は追って発表されるそうです。
ボードゲームのコラボに続いて、本作の関連情報が新たに発表されました。キャラクター原案のカントク氏による描き下ろしイラストを元にした、那由多のフィギュア化が企画進行中です。
▲こちらは、那由多フィギュアの原型になります。 |
また、白川京役の加隈亜衣さんと、三国山蚕役の藤田茜さんによるWebラジオ番組も決定したと発表されました。
お2人によると、まだコーナーなども決まっていないそうで、「番組中でボードゲームをやってみたい」「第1話の冒頭みたいにぶっ飛んだ内容のラノベをみんなで考えるコーナーをやりたい」といった話が飛び出していましたが、実際にどうなるのか気になるところです。
ChouchoさんによるOP主題歌『明日の君さえいればいい。』が10月25日に、結城アイラさんによるED主題歌『どんな星空よりも、どんな思い出よりも』が11月22日に、それぞれ発売されます。
▲Chouchoさん。 |
▲結城アイラさん。 |
そして最後に発表されたのが、この会場で解禁となった本作の放送日時とキービジュアルです。ここでTOKYO MXの放送日時が日曜の22:30からと発表されると、声優陣からは「意外と早い!」「攻めたねぇ」というリアクションが返ってきて、会場は爆笑に包まれていました。
▲公開されたキービジュアル。 |
にぎやかに盛り上がったトークショーも、いよいよ終了の時間に。最後は声優陣から一言ずつ挨拶がありました。
小林さんは、「平坂先生もなるべく原作に忠実に、どうしても描けない場合はよりヒドい形にしてお届けできるようにがんばりたいとおっしゃっていました」とコメント。その一方で、「ギャグのパートでいろいろと挑戦することが多く、刺激的な現場だなと思いながらやらせていただいております」と、主人公である伊月を演じる上での心境を語っていました。
山本さんは、「いろんな性癖がたいへんなところもありますけど、人間の深い心理を描いているところもあります。そういうところに共感してくれたり、生きる糧になってくれたりしたら嬉しいです」と語って、イベントを締めくくりました。
■TVアニメ『妹さえいればいい。』
【放送情報】
TOKYO MX……10月8日より 毎週日曜 22:30
サンテレビ……10月8日より 毎週日曜 24:30
KBS京都……10月8日より 毎週日曜 23:00
BS11……10月10日より 毎週火曜 24:00
AT-X ……10月14日より 毎週土曜 23:30
※AT-Xリピート放送:毎週火曜 15:30/毎週金曜 7:30
【スタッフ】(※敬称略)
原作:平坂読(小学館「ガガガ文庫」刊)
キャラクター原案:カントク
監督:大沼心
シリーズディレクター:玉村仁
シリーズ構成・脚本:平坂読
キャラクターデザイン・総作画監督:木野下澄江
メインアニメータ―:青木慎平
プロップデザイン:泉美紗子
美術監督:坂上裕文
色彩設計:平井麻実
撮影監督:臼田睦
編集:坪根健太郎
音響監督:土屋雅紀
音楽:菊谷知樹
音楽制作:ランティス
アニメーション制作:SILVER LINK.
【出演声優】(※敬称略)
羽島伊月(はしま いつき):小林裕介
羽島千尋(はしま ちひろ):山本希望
可児那由多(かに なゆた):金元寿子
白川京(しらかわ みやこ):加隈亜衣
不破春斗(ふわ はると):日野聡
土岐健次郎(とき けんじろう):鳥海浩輔
恵那刹那(えな せつな):代永翼
大野アシュリー(おおの あしゅりー):沼倉愛美
三国山蚕(みくにやま かいこ):藤田茜
(C)平坂読・小学館/妹さえいれば委員会