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2017年9月22日(金)

自分の選択が物語を決める『デトロイト ビカム ヒューマン』レポ! 選択がこれほど苦しいとは【TGS2017】

文:hororo

 千葉・幕張メッセで開催されている“東京ゲームショウ2017”で、PS4用ソフト『Detroit Become Human(デトロイト ビカム ヒューマン)』をプレイしたのでレポートします。

『デトロイト ビカム ヒューマン』

 本作で描かれるのは、人間とそん色ない見た目のアンドロイドが人々の生活に不可欠となった世界。プレイヤーはアンドロイドの視点から、この世界が抱く問題点に関わっていくことになります。

 今回の試遊では、初の操作型アンドロイド・RK800“コナー”を操作し、暴走したアンドロイドが引き起こした人質事件の解決に挑みます。

『デトロイト ビカム ヒューマン』

 今回の試遊でプレイヤーが操作するアンドロイド“コナー”。他にも2人のアンドロイドを操作して、さまざまな事件にかかわっていくようです。

 特徴的なのは、プレイヤーの選択がゲームに大きく影響していく点。正直、一度プレイしただけではどれだけ選択肢があるのかわからないほど! といっても、まだトレーラーぐらいしか情報が出ていない本作。ひとまず、実際のプレイの流れに沿って本作がどんなゲームなのか、その魅力を紹介していきます。

 まずは今回のエピソードでの目的が語られます。コナーに課せられたのは、ビルの屋上に人質を取って立てこもっている暴走アンドロイドとの交渉。彼に捕らわれている人質を救出することが目標です。

 ここで注目してほしいのが、目的が“手段を問わず人質を救い出す”となっていること。これは、裏を返せば人質さえ助かれば暴走アンドロイドの処理の方法は問わない、ということです。この暴走アンドロイドへの対処をどうするかを、プレイヤーは思案していくことになります。

『デトロイト ビカム ヒューマン』

 現場で警戒態勢に入っている捜査官と話して、対象のアンドロイドの情報を聞くことも可能です。ただし切迫しているためか、悠長に話している時間はないもよう。有力な情報を聞き出すには……?

 実際に暴走アンドロイドと対面する前に、まずは捜査パートで部屋を入念に調べることになります。調べられる場所はR2ボタンを押すとハイライトされるため、見落とす心配はなさそうでした。むしろ、調査ごとにどう反応するかといった選択肢が表示され、その結果がのちに響いてくるようです。

 一見何の役に立つのかわからない情報でも、現場の状況や証拠を多く集めることが、変異体への交渉に役立っていきます。

『デトロイト ビカム ヒューマン』

 例えば、捜査パートで銃を発見した場合、それをそのままにするか持って行くかという選択肢が表示されます。ここで持っていくと、のちに銃を使った解決法を取ることができる可能性が出てくることに。「じゃあ持っていったほうが得じゃん」と思うかもしれませんが、持って行かないことで出る選択肢もあるかもしれません。

 ちなみに私は持っていきました。これものちに暴走アンドロイドとの交渉の材料になります。銃を持っているかどうかを聞かれた際に正直に答えるかどうか、捨てろといわれた時に捨てるかどうかなど、とにかく選択肢が多い!

『デトロイト ビカム ヒューマン』

 データを解析することで、事件当時に起きたできごとを再生できる場合があります。当時の状況を振り返ることで、新しい交渉材料が手に入ることも。

 こういった交渉材料を集めることで、説得の成功率が変動しているのも特徴的でした。捜査パートでは、基本的に捜査をしっかりやるほど説得の成功率が上昇していきます。しかし、いざ交渉となると会話や取った行動しだいで相手の信頼度が低下し、不利に働くことも。

 「相手の信用なんてクソくらえ! 強引に解決してやるぜ!」っていう行動も取れそうでした。私はひたすら相手の信用を得て、無血投降させようと必死でしたが……。

『デトロイト ビカム ヒューマン』

 さまざまな情報が明らかになっていくにつれ、暴走したアンドロイドにも情が沸いてきて……。葛藤を生み出すような状況の作り方が本当にうまいなと感じました。

 そう、このゲーム、めちゃくちゃ没入感が高くて必死なっちゃうんです。オブジェクトにアクセスする際、なるべく実生活の動作に近くなるようにコントローラを操作させる、クアンティック・ドリームのお家芸が本作にも生きています。

 例えばしゃがむ時はスティックを下に倒したり、タブレットの画面を送る時はタッチパッドをスライドしたり……一見すると余計な操作に思えるかもしれませんが、プレイしているうちにゲームに引き込まれるんです。

『デトロイト ビカム ヒューマン』

 変異体に少しずつ近づきながら説得をします。この時の選択肢も、事前に調査で入手していた情報によって変化するようです。回答しだいで変異体がより攻撃的になることも。

 説得シーンは本当に自分が交渉しているような気分になるハズ。この世界におけるアンドロイドの立場を、事前のチュートリアルや冒頭のシーンで見せられているだけに、コナーが置かれた複雑な状況に感じ入って、深く同調してしまいます。数十分の試遊でさえこれですから、本番はいったいどうなることやら……!

 このゲームは一人一人が異なる体験をすると思いますので、あえて私が迎えた結果は語りません。1つだけ言うならば、誠心誠意交渉した結果、私は暴走アンドロイドへの信頼は完全に勝ち取れました。そして迎えた結末は……ぜひ会場に足を運んで、確かめてみてください。

『デトロイト ビカム ヒューマン』 『デトロイト ビカム ヒューマン』

 なお、主人公は他に2人います。今回は捜査型アンドロイドのコナーなので捜査パートがありましたが、他の2人の場合はまた異なるシーンを体験できるのかもしれません。

 もう一点だけ、補足します。SIEブースでは、本作に登場するアンドロイドを模したコンパニオンの方々が存在します。

 ショウケースに飾られているアンドロイドさんたち。じっと見てると手を振ってくれることもありました。その動作もすごくアンドロイドらしくて、こだわりように脱帽です。

『デトロイト ビカム ヒューマン』 『デトロイト ビカム ヒューマン』

 ブースの中心には、本作のトレーラーで登場するアンドロイドのショウケースを模した作りになっていて、その中にもアンドロイドの方々が! 動きや喋り方まで徹底されているので、こちらも必見です!

■東京ゲームショウ2017 開催概要
【開催期間】
 ビジネスデイ……2017年9月21日~22日 各日10:00~17:00
 一般公開日……2017年9月23日~24日 各日10:00~17:00
【会場】幕張メッセ
【入場料】一般(中学生以上)1,200円(税込)/前売1,000円(税込)
※小学生以下は無料

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