2017年9月23日(土)
意外なキャラがプレイアブルに!? 『進撃の巨人2』の注目ポイントを鯉沼Pと鈴木Dにインタビュー【TGS2017】
コーエーテクモゲームから2018年初頭にリリースされるタクティカルハンティングアクション『進撃の巨人2』。
9月23日、東京ゲームショウ2017の一般公開日初日に、13時から『進撃の巨人2』スペシャル生番組が配信された。本番組には鯉沼久史プロデューサーが出演し、『進撃の巨人2』の新しい情報を発信。本作の概要が見えてきた。
その発表内容について電撃PlayStation編集部が、鯉沼久史プロデューサーと、鈴木英生ディレクターにインタビューしてきたので、その内容をお届けする。
▲鈴木英生ディレクター(左)と鯉沼久史プロデューサー(右)。コーエーテクモブースメインステージ前にて。 |
――『進撃の巨人2』の開発コンセプトや前作から進化したポイントを教えてください。
鯉沼久史氏(以下、鯉沼):“よりリアルな『進撃の巨人』の世界を描く”を目指しました。もちろんゲームとしての楽しさも追及し、立体起動装置のシステムや、巨人との戦いなどをさらにブラッシュアップ。スト―リーはTVアニメ版『進撃の巨人』のSeason 2を中心に収録、オンラインモードの強化など、あらゆる面で前作を上回る仕上がりとなっています。
――立体機動装置のアクションがより強化されたとのことですが、どのように変化するのでしょうか?
鈴木英生氏(以下、鈴木):立体機動の操作自体に手を加える予定ですが、基本的にはアクションの種類が増える方向になっています。例えばステージイベントでご覧いただいたスクリーンショットは、原作やアニメで実際に使用されたアクションですが、今回はこういったアクションをプレイヤーの操作で再現できるようになりました。
キャラクターに固有のオリジナル技が増えるというよりは、“巨人が原作やアニメでこう倒された”という、シチュエーションを能動的に再現できればという感じですね。原作やアニメファンの方々に、より喜んでもらえるように作っております。
――立体機動装置の基本的な動きは前作と同じ操作でしょうか?
鯉沼:立体機動装置のアクションは、前作で1番力を注いだところなので、基本部分はそのままにしてあります。ただ、前回は立体機動装置のアクションを誰でも楽しめるように操作を簡略化しすぎた部分もあったので、ユーザーさんのなかには「もう少しアクション性がほしい」という声もありました。
そのため、そういったご意見も吸収しつつ、最適なバランスに調整できるように現在ブラッシュアップをかけているところです。
▲バトルの基本となる立体機動装置のアクションがさらに進化! 原作やアニメであった多彩なシチュエーションを自身の操作で再現できるように! |
――巨人の動きも進化したとのことですが、注目ポイントを教えてください
鈴木:進化というよりは“より巨人らしい動きを取り入れた”って感じですね。これは我々の前作での反省点なのですが、前作では基本的には巨人1体で完結する動きがほとんどだったんですよね。例えば巨人が建物なり何なりに接触していたら、普通は登ったり、のぞき込んだりと動くはずなんです……。
前作では「そういえば、巨人ってこんな動きをしていたよね」という動きを実装しきれなかったので、今回はそういった面もしっかりとフォローして、より忠実に巨人のアクションを再現しています。ただ、地上を走るだけじゃなく、建物とか周りの環境に合わせた動きをしてくれるってことですね。
――巨人の動きが増えたということは、前作より手強い感じになりそうですね。
鯉沼:基本的にはそうですね。ただ、巨人を強くしたというよりは、より恐怖感を感じさせるようにしたかったというのが本音です。前作は巨人を気持ちよく駆逐できすぎていた面もあったので、今回はもう少し巨人本来の“脅威”を感じられるように製作を進めています。巨人によっては予測不能な動きをしてきたりするので、前作よりも戦術を考える場面が出てくるでしょう。
鈴木:ただ、敵を強くするだけではプレイヤーが不利になるだけなので、そのバランスに関してはいろいろと調整中です。立体起動装置のシステムを改良したのも、進化した巨人に対抗するためという部分が大きいですね。
▲建物の影から顔をのぞかせる仕草など、巨人の恐怖感を煽るような動きが追加されているとのこと。 |
――ストーリーはTVアニメ版『進撃の巨人』のSeason 2まで収録すると発表がありましたが、Season 1の物語はどうなりますか?
鈴木:もちろんSeason 1の物語も語る予定ですが、そのままだと前作と同じになってしまうので、再度楽しめる方法を検討中です。本作のメインはSeason 2のストーリーなので、基本的にはSeason 2のストーリーをしっかり見せていきます。
また、Season 2のストーリーをそのまま終わらせるとゲームとして消化不良になってしまうので、前作と同じく最後にオリジナルストーリーを導入させていただき、ゲームとしてキレイに話が終わるようにしています。
――ストーリーは前回と同じようにエレンやミカサといった、キャラクターごとの視点で進んでいくのでしょうか?
鯉沼:それに関しては現状は言えません! 10月24日に『進撃の巨人2』の生放送をする予定なので、そこで多くが明かされると思います。ぜひチェックしてください!
▲TVアニメ版『進撃の巨人』のSeason 2をゲームで再現。獣の巨人や鎧の巨人たちとの激闘が描かれる! |
――プレアブルキャラクターが大幅に増えたとのことですが、前作に比べてどのくらい増える予定なのでしょうか?
鈴木:ステージの方で発表したシルエットがそのまま出るわけではありませんが、それくらいたくさんの人数がプレイアブル化する予定です。これもまだ詳細は言えないのですが、基本的には原作やアニメのファンの方が期待されているであろうキャラを重点的に出す予定となっています。一部ですが、みなさんが予想しない意外なキャラクターもいるかもしれません(笑)。
▲前作では10人だったプレイアブルキャラクターが大幅追加! はたして意外なキャラクターとは誰なのだろうか。 |
――前作にあったキャラクターのスキルなどは本作も継承されているのでしょうか?
鯉沼:成長要素に関しては、前作をベースにブラッシュアップしたものを搭載する予定です。また、前作ではキャラの差別化が弱かったという声もありましたので、何かしら個性を出せる調整にはしたいと考えています。
――キャラクターとの交流という新要素が大幅に追加されるとありましたが、どのような交流ができるのでしょうか。
鯉沼:前作をプレイされた方々から「このキャラを使いたい! このキャラのエピソードをもっと見たい!」というご意見が大量に届いたことが導入のきっかけです。世界観や物語もすごい作品ですが、あらためてキャラ人気のすごさを思い知らされましたね。
そうであれば、もうちょっとキャラクターを深堀りできるようにしようと、原作キャラクターとの会話やイベントを楽しめるシステムを搭載しました。前回もキャンプである程度キャラクターと会話できるようになってはいたのですが、あくまでも物語を進める上での会話であり、コミュニケーションまでには至りませんでした。そこで『2』ではキャラクターとのふれ合いが楽しめるものになるように仕上げる予定です。
鈴木:『2』の交流イベントの多くはゲームオリジナルの内容となっております。ここに関しては原作者の諫山創先生や講談社の方と、密に連絡を取りながら製作させていただきました。原作やアニメファンの方のご期待に添える内容になっていると思います!
▲キャラクターとの絆を深めることで、ゲームオリジナルの交流イベントが楽しめる。 |
――オンラインモードでは、どのような機能が実装されるのでしょうか?
鈴木:すみません。これに関しては、本当にさまざまな案を検討中で、現段階では“協力プレイモード”があるとしか言えないです。いくつか具体的なシステムも考案しているのですが、最終的におもしろくならなかったらやめる可能性もあるので……。ですので、続報をお待ちしていただければと!
――ありがとうございます。最後に発売を楽しみにされているファンに向けてメッセージをお願いいたします。
鯉沼:初報をドイツのGamescom(ゲームズコム)のほうで発表させていただいて、今回はこういった形で製作状況を説明させていただきました。来年の早い時期には発売できるように作っておりますので、ぜひ期待してお待ちしていただければと思います。
鈴木:今回、新しい情報をいろいろと出させていただいて、ユーザーのみなさんには少しずつゲームの内容が見えてきたと思います。我々開発チームもまさに今、ゲームと向き合って格闘しているところです。ただ、確実に前作よりもおもしろいゲームになると考えています。みなさんもぜひ楽しみにお待ちいただければと思います。
原作/諫山創「進撃の巨人」(講談社刊)
(C)諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会
(C)コーエーテクモゲームス