2017年10月25日(水)
【おすすめDLゲーム】見た目はポップでゲームはガチのSLG『Bomber Crew』をレビュー。入門ガイド付き
ダウンロード用ゲームから佳作・良作を紹介する“おすすめDLゲーム”連載。今回の記事では、英国のRunner Duckが開発したPC用ソフト『Bomber Crew』をピックアップします。
『Bomber Crew』は、第2次世界大戦の西部戦線を舞台に、イギリス軍の爆撃機ランカスターで数々のミッションに挑んでいくシミュレーションゲームです。
本作がおもしろいのは、爆撃機を操縦するでもなく、ユニットとして動かすでもなく、そのクルーたちの管理がゲームになっているところ。プレイヤーは、機内のクルーたちに指示を出しながら、トラブルや敵の攻撃に対処し、任務が成功することとクルーおよび機体が無事に帰還することを目指します。
▲ランカスターは、プレイヤーの好みにカスタマイズできます。 |
▲外観の差以外はわかりにくいですが、ある程度カスタマイズした状態です。 |
グラフィックはカジュアルながらも、マルチタスク的なプレイを求められるゲーム性はシミュレーションとして骨太で、ナメてかかると噛みつかれる……羊の皮を被った狼のようなゲームになっています。
プレイの醍醐味はクルーの管理にあるので、ミリタリーの知識がなくても楽しめますし、日本語版はないものの、シミュレーション好きにはおすすめのタイトルです。記事の後半で序盤を乗り切るための入門ガイドを掲載しているので、そちらも参考にしてください。
忙しさがクセになる本格SLG
ミッションはリアルタイム制で、離陸から着陸までの間、プレイヤーの1つ1つの指示に反応して、クルーたちが爆撃機を動かしていきます。
▲カメラをズームインすると機内に。それぞれの役割を持った7人のクルーに指示していきます。 |
操作はシンプルで、マウス1つでもプレイできます。それでクルーに指示するだけならヒマそう……とも思えますが、実際は中々忙しいゲームです。
▲燃えるエンジンを消火している最中も……。 |
▲敵に襲われています。修理も急がないといけません。 |
戦闘機は次々に襲ってくるし、被弾すればエンジンは火を噴くし、燃料タンクに穴が空くし、電気系統が故障するし、クルーだって撃たれて倒れることもあるし……。敵機の迎撃を指示したら、機銃はいつの間にか弾切れしていることも。
▲機内で火事が起き、パイロットが操縦席を離れているマズイ状況(高度がどんどん落ちている!)。こんな時でも、敵は襲ってくるのです。 |
あれもこれも、プレイヤーがクルーに指示しないと解決しません。しかも本作には、一時停止ボタンがないんですね。つまり、どれだけマルチタスクになっても、時間を止めてじっくり考えることは無理。
エンジンから煙を伸ばしたランカスターが夜空を飛行し、戦闘機に囲まれた状況で敵の施設に爆弾を投下。機銃の雨を背中に浴びながら一撃離脱で去っていく……そんな状況をプレイしたら、白熱して脳汁があふれまくりですよ。
ミッション次第、状況次第ですがプレイは忙しいです。ただ、ジャッジとマネジメントの絶え間ない繰り返しが、“シミュレーションゲームらしい”おもしろさを作っていて、かなりクセになります。
▲ミッションの一部には、ノルマンディー上陸作戦(オーバーロード作戦)といった、歴史上の作戦をモデルにしたものもあります。 |
パーマデス&アイアンマンがもたらす緊張感
上記のようなゲームシステムなので、プレイヤーは、瞬間的に対処の優先順位をつけ、指示を出す必要があります。機体に乗っているクルーは7人。席を離れている間は、本来の役割を果たせません。それでも誰かがトラブルに対処せねば、ランカスターは墜ちる……!
だから、縦割り的に「それ僕の仕事じゃないんで……」なんて言うクルーがいたら、「歯を食いしばれ、修正してやる!」と鉄拳制裁ですよ。「この機体が墜ちたら、貴様も運命をともにするのだぞ。それでも同じことが言えるのか!」と言っては胸ぐらを掴み、レーダー担当の観測士を機外に放り出して、燃料漏れするタンクを修理させるでしょう。
▲機外に出て修理することは可能ですが、操縦士が機体をひねると、そのクルーは放り出されます……。ご用心。 |
まあ、会話のやり取りは冗談にしても、完全分業では回らないので、一定のレベルに達したクルーは、セカンダリスキルを修得して他のクルーと同じ役割を果たせるようになります。レーダー観測士が本業だけど、機関士の作業もできる、みたいな。
▲基地メニューのTRAININGから、セカンダリスキルを修得できます。 |
マルチな人材が増えれば、考える時間もない中でジャッジを重ねるプレイヤーの負担は減るというものです。手塩にかけて育てたクルーは、自然と愛着が湧いてきます。もちろん、愛機となるランカスターも。
それだけに、どちらも失いたくないものです……が、機体が墜ちたら運命をともにする話の部分は本当で、クルーは命を落とすと生き返らず、機体は基地まで戻せなければ失います。
しかも、オートセーブでしかデータを保存できない……いわゆるパーマデス&アイアンマンモードの組み合わせです。
▲不時着などで基地に戻れなかった場合は、クルーが生きて帰るかのサバイバル運試しが発生します。戦場で亡くなれば、この運試しさえありません。 |
▲レベル12の機銃手が亡くなった後、代わりに入った新人はレベル3でした……。 |
▲機体を失うと代わりのものが支給されますが、別の機体なのでカスタマイズは途中からやり直しに。 |
となると、ミッション中もただ忙しいだけでなく、緊張感が増してきます。ゆっくり考えるわけにもいかず、かといって優先順位の判断を間違えれば、どんどん不利になっていくだけ。正直、エンジンが火を噴いたり、クルーが倒れて瀕死になったりするたび、かなりドキッとします(苦笑)。
本作は羊の皮を被った狼ゲーだと書きましたが、戦闘機に囲まれた爆撃機は、羊の皮を被った羊が狼の群れに囲まれているようなものです。ゲームが進むと、シビアな戦いも続きます。
▲ミッションの主目的を達成したとして、無事に基地へ戻るのが難しいことも少なくありません。 |
それだけに、任務を終え無事に基地まで戻ってきた時は、心からの安堵感と達成感が“小籠包”の汁かってくらいあふれてきます(笑)。このゲーム体験が病みつきになって、次のミッションをやりたくなるんですよねぇ。
▲機体がボロボロなほど、全員で生還した時の充実感がたまらない! |
見た目はポップだけどゲーム体験はリアル
主にミッションのおもしろさを紹介しましたが、基地に戻れば、ランカスターやクルーをカスタマイズするおもしろさもあります。
特にランカスターについては部位がかなり多岐に分かれており、何を重視してパーツをアップグレードしていくかの楽しみがあると思います。また外観についてはペイントを選択するだけでなく、自分でドットアートを作って貼り付けることもできます。
▲アートは自由に作成でき、機首やエンジン、主翼に貼り付けられます。 |
ランカスターのカスタマイズに触れると、機体を失った悲しみがよみがえってきますが……そういった体験も含め、本作のおもしろさでしょう。失うものがあるからこそ、ミッションの中の激戦により燃えるわけですしね。グラフィックがポップながらも、ゲーム体験のリアリティを感じるタイトルだと思います。
日本語版はないですが、ストーリーはゲームのバックボーンを補足するだけのものですし、英語がわからなくてもゲームシステムを理解できれば楽しくプレイできるはずです。Steamの定価は1,480円(税込)なので、興味のある方はぜひ。
序盤を乗り切るための入門ガイド
本作は日本語版がないため、序盤を乗り切る上で役立つように、簡単な入門ガイドを掲載します。
ゲーム内の全要素を紹介するものではないですが、英語に抵抗があるけどシミュレーションが好き、本作に興味がある、という方はプレイの参考にしてみてください。
基本操作
ゲームを開始すると、最初にチュートリアルで基本的な操作を学べます。特に英語を読まずとも、画面の指示に従って表示されたボタンを押しているだけで、なんとなく覚えられると思います。
左クリック | 決定ボタン。クルー、コマンド、移動先の選択などに使用します。 |
右クリック | キャンセルボタン。長押しでカメラアングルの変更ができます。 |
ホイール | カメラのズームイン/アウトです。ズームインすると機内を表示します。 |
ホイールボタン | タグの照準画面を開きます。スペースキーでも可。 |
タグを付ける
攻撃したい敵機や爆撃機の飛行ルートを指定するためには、敵機または目標物のアイコン(ナビアイコン、爆撃の標的、基地など)にタグを付ける必要があります。
▲このアイコンにタグを付けると、進路を変更し、標的に近づいていきます。 |
マウスのホイールボタン(キーボードのスペースキーでも可)を押すと、タグの照準画面に切り替わるので、画面の明るく表示された円形の範囲内に、敵機または目標物のアイコンを収めると、円形のゲージが溜まります。ゲージがMAXになるとタグ付け完了です。
戦闘機に関しては、RADIO OP(レーダー観測士)が発見した時点でタグ付けできるようになります。画面に緑の丸が映ったら、右下のレーダーで敵機の位置を確認すると、素早くタグ付けできるでしょう。
▲敵機にタグを付けると、機銃の射程に入った時、攻撃します。 |
爆撃する
爆撃を行うには、まず爆撃の標的アイコンにタグを付けます。すると、ランカスターが目標地点に向かって飛行するので、BOMB AIMER(爆撃手)を爆撃照準器に配置しましょう。爆撃照準器は、機首の機銃座のすぐ側にあります。
▲的のようなアイコンが、爆撃の標的であることを示しています。 |
次に重要なのが、爆弾倉の扉を開けることです。一部の大型爆弾は露出した状態で機体に吊り下げていますが、通常の爆弾は爆弾倉に格納しているので、扉を開けないと投下できません。これは忘れないようにしましょう。
爆弾倉の扉を開けたら、投下する爆弾を選択します。そうしたら、後は画面右下の照準器を見て、目測で爆弾を投下するだけです。
コツとしては、爆撃する準備ができたら、カメラをズームアウトして、標的の形状を先に確認しておきましょう。どんな形の建物が標的なのか事前に確認しないと、照準器に映った時、迷ってしまう可能性があります。また、標的に接近するまでの距離もわかりやすくなり、落ち着いて爆撃できます。
▲機内を表示したまま爆撃するのは、あまりおすすめしません。 |
▲周囲を見える状態にしておくと、落ち着いて投下のタイミングを掴めます。 |
クルーとスキルについて
ランカスターに搭乗するクルーは7名で、役割(ロール)は6つあります。GUNNER(機銃手)のみ2名搭乗します。
クルーはレベルが上がるとスキルを覚え、この使い方がミッションで重要になってきます。ゲームに慣れたら、スキルを意識すると、よりプレイがおもしろくなるはずです。
また、一定のレベルに達すると、2つめのロールを選ぶような形で、他のロールのスキルを取得できるようになります。FIRST AID(応急処置)は、セカンダリスキルでしか取得できません。
▲セカンダリスキルを選択できるようになるレベルは、クルーのロールによって変わってきます。 |
PILOT(操縦士)
ランカスターを操縦するクルーです。離陸やランディングギアの格納・展開に始まり、緊急時の脱出やマニューバによる回避を指示できます。
●主なスキル
EMG.LND | 周辺の陸地に緊急着陸します。 |
BAIL OUT | 機体を棄ててクルーが緊急脱出します。備品にパラシュートが必要になります。 |
EMG.DIVE | 緊急降下します。エンジンの消火や、素早く高度を下げるのに役立ちます。 |
CORKSCREW | 機体をひねり、敵の攻撃を回避する機動をとります。 |
EVADE FLAK | 対空砲火を避けるように飛行し、敵の対空弾幕からの被弾率も下げます。 |
ENGINEER(機関士)
機体を飛行可能な状態に維持するクルーです。エンジンの消火や燃料まわりの管理、機内の故障・破損箇所の修理が主な役目になります。
●主なスキル
LEAN | 燃料を節約します。 |
BOOST | 飛行速度を上げます。 |
NAVIGATOR(航法士)
飛行ルートを決めるクルーです。基本的に指示しなくても動きますが、雲が邪魔だと言っては仕事を放棄しがちです(笑)。NAVIGATORがナビアイコンを出さないと、ランカスターがあさっての方向に飛びます。
●主なスキル
CUSTOM HEADING | プレイヤーが、ナビマップに任意でマーカーを置けるようになります。 |
NAVIGATE BY STARS | 夜の間、High Altitude(高度・高)でもナビしてくれるようになります。 |
RADIO OP(レーダー観測士)
主に索敵で大きな役割を果たしてくれます。スキルが非常に優秀なので、RADIO OPのレベルが上がるほど、指示する機会が増えると思います。
●主なスキル
RADIO FOR RECON | レーダーで危険空域を観測し、ナビマップに書き込みます。 |
AUTO TAG | レーダー範囲内の敵機に自動でタグを付けます。 |
CALL SPITFIRES | 友軍のスピットファイア小隊を救援に呼びます。 |
GUNNER(機銃手)
機銃で敵の戦闘機を撃退します。機銃は弾薬が切れたら、弾薬ボックスから補充しないといけません。尾部の機銃には、弾薬の補充を必要としないパーツもあります。
●主なスキル
FOCUS | 機銃の命中率が上がります。 |
DEFENSIVE | 敵が遠ざかるように弾幕を張ります。 |
INCENDIARY | 戦闘機全般に効果の高い焼夷弾を使います。効果中は通常弾を消費しません。 |
A.P.AMMO | 重戦闘機に効果の高い徹甲弾を使います。効果中は通常弾を消費しません。 |
H.E.AMMO | 戦闘機の集団に効果がある榴弾を使います。効果中は通常弾を消費しません。 |
BOMB AIMER(爆撃手)
ミッションの目的である爆撃を担当するクルーです。ただし、爆弾の投下は実質的にプレイヤーが行うので、彼に対する指示は直接的な操作に近い感覚になります。
爆弾投下とほぼ同じ要領で、写真撮影や救援物資の投下も行います。また、手が空いている時は、機首の機銃座を担当させることになるでしょう。
●主なスキル
MID ALT.PHOTO | Middle Altitude(高度・中)でも写真が撮影できるようになります。 |
FIRST AID(応急処置)
※セカンダリスキル専用
クルーの体力を回復するのに役立つスキルを覚えられます。体力がゼロになって倒れたクルーの回復は、このスキルがなくともFIRST AID KIT(救急キット)さえあれば誰でも行えます。
●主なスキル
ADVANCED FIRST AID | FIRST AID KIT(救急キット)を使って負傷者を癒すスピードが上がります。 |
HEAL MINOR INJURIES | 自動でゆっくりとクルーの体力が回復していきます。 |
クルーの能力値について
クルーには6つの能力値が存在し、いずれの値も高いほど有利になります。クルーごとの個性として初期数値が微妙に違いますが、基本的には装備品で上昇させます。
ARMOUR | ダメージに対する耐性です。 |
SPEED | 機内の移動スピードです。 |
THERMAL | 寒さに対する耐性です。低体温状態になると、体力が減り続けます。 |
OXYGEN | 酸素の供給が途絶えた時に、耐えられる時間です。 |
SURVIVAL(陸) | 陸地に取り残された時の生存力です。 |
SURVIVAL(海) | 海に取り残された時の生存力です。 |
攻撃を受けやすいGUNNER(機銃手)はARMOURを重視したり、修理で移動することが多いENGINEER(機関士)はSPEEDを重視したりと、クルーの役割によって装備を考えるといいかもしれません。
▲装備は基地メニューの“CREW GEAR”で変更できます。 |
ミッションで得られるもの
ミッションをクリアすると、目標を達成した報酬や基地へ帰還したことのボーナスとして、FUNDS(資金/※黄金色のアイコン)とINTEL(軍事情報/※青いアイコン)を得られます。また、写真撮影をすることでも、ボーナスを得られます。
▲FUNDSとINTELをどれだけもらえるかは、ミッションを受ける際に確認できます。 |
▲写真の報酬は事前に確認できませんが、撮影するとミッションクリア時に報酬をもらえます。 |
なお、FUNDSはクルーの装備品や機体のパーツを入手する際に消費し、INTELは蓄積し続けます。INTELが一定値までたまると、より性能の高い新しい装備品やパーツを入手できるようになります。
高度について
ミッション中、状況に合わせて飛行高度を変えることは重要になります。大雑把に書けば、高度が低いと敵の脅威が増しますし、かと言って高度を上げると、さまざまな障害が出てきます。
高度にかかわってくる大まかな問題を挙げると、対空砲火の射程、地上に対する視界、気温、酸素があります。また、高度が高いと燃料を多く消費するデメリットもあります。
Altitude (高度) |
対空砲火 | 地上に対する視界 | 気温 | 酸素 |
Low(低) | 射程内 | 良好 | 問題なし | 問題なし |
Middle(中) | 避けやすい | いまいち | 低い | 問題なし |
High(高) | 射程外 | 悪い | かなり低い | 少ない |
地上に対する視界は、爆弾投下の難易度にかかわってくるのはもちろんですが、それ以上にNAVIGATOR(航法士)の役目に影響します。地上に対する視界が悪いと飛行ルートを測定できず、無駄な遠回りをする羽目になるので、標的に近づくまでは高度を上げづらいと思います。
▲NAVIGATOR(航法士)には、「雲のせいでナビしづらい!」みたいによく言われます。 |
気温も重要なファクターで、高度を上げるほど寒くなり、クルーが低体温状態に陥ると体力が減り続けてしまいます。クルーのTHERMAL値次第で、一定以上の高度を飛べる時間は限られたものになるでしょう。
酸素については、高高度で低酸素になっても、クルーが機内にいて酸素タンクが機能している分には、特に困らないと思います。おそらく、プレイ中に酸素が気になることは少ないはずです。
敵戦闘機との相対高度については、初期状態では機体の底部に機銃がないので、序盤は低空の敵機の方がむしろ攻撃しづらいという欠点もあります。そのため、敵機の数が少なければ、必ずしも上から襲われることを恐れる必要はないかもしれません。
ただし、PILOT(操縦士)の回避マニューバを使うにはある程度の高度がないと墜落するので、戦闘機と本気でやり合うなら、それなりの高度に上げた方がいいとは思います。
▲EMG.DIVEは急降下するため、高度に気を付けて使用したほうがいいかもしれません。 |
序盤に気を付けたいこと
本作は、チュートリアルが親切かつシンプルな一方で、いざ本番のミッションを始めると、戦闘機に襲われながら爆撃を行うだけでもけっこう焦り、最初は難しく感じると思います。
何かを心がけておくだけでも、最初、慣れるまでのプレイがラクになるかと思いますので、頭の隅で意識しておくとミスが減るであろう、基本的な心構えをいくつか紹介します。
爆弾倉の扉を開ける
基本操作のところでも書きましたが、爆弾を投下するには、爆弾倉の扉を開ける必要があります。当たり前じゃん! と思う人もいるでしょうが、確認するクセをつけないと忙しい時に忘れやすいので。
▲まず爆弾倉の扉を開けるクセを付けると、忘れなくなると思います。 |
標的の形状を遠目に確認する
これも基本操作の繰り返しになりますが、標的となる建物ないし目標物の形状を、爆弾を投下する前に確認しておくとラクです。
誤爆の心配がなくなりますし、タイミングを計りやすくなるメリットもあり、落ち着いてアプローチできると思います。
BOMB AIMER(爆撃手)をアクティブにしておけば、ズームアウトしても照準器は見られるので、爆弾投下の準備が整ったら、ズームアウトして周囲をよく見られるようにしておくことをおすすめします。
▲忙しいゲームなので、なるべく周囲を見られるようにしておきたいです。 |
落ち着いて爆弾を落とす
爆弾の投下は、敵に襲われながら行うことがほとんどです。戦闘機にタグをさえ付けておけば、後は勝手にGUNNER(機銃手)が戦うので、慣れるまでは早めに爆弾投下に集中し、落ち着いて爆弾を落としましょう。
アプローチ中にエンジンが燃えても機銃が弾切れを起こしても、電気系統が故障しても、気にする必要はありません。序盤であれば、爆弾を落とした後に対処すれば間に合います。
爆撃に失敗してアプローチの回数が増えるほど危険が増すので、最初のアプローチに全神経を集中して、確実に標的を爆撃するのが、もっとも安全な方法だと思います。
▲敵に襲われながらの爆撃でも、焦る必要はありません。 |
瀕死のクルーには落ち着いて救急キットを
ミッション中、何らかの理由で体力がゼロになったクルーは、いかにも死にそうなドクロマークが点滅して、2分以内に治療しないと死んでしまいます。
この状況になったら、誰でもいいので備品のFIRST AID KIT(救急キット)を取らせ、倒れたクルーに使用しましょう。
知っていると単純でわかりやすい処置法ですが、初期状態だと救急キットが機体尾部のラックに存在するため、「FIRST AID KITヲ使イマショウ」と英語でアナウンスされても、「どこにあるんだよ!」という感じで、気づきにくいです(笑)。
▲機内の1番端にあるため、最初の数ミッションは完全に見落としていました(笑)。 |
なお、救急キットは1度使うとなくなってしまいます。基地に戻れば自動で補充されますが、それでも1個だと心許ないので、早めに機体のEQUIPMENTをアップグレードして、持っていく数を増やしたほうがいいと思います。
燃料をつねに意識する
本作は、目標を達成するだけでなく、無事に基地へ帰ることでミッションクリアになります。帰還まで含めると怖いのが“燃料”で、ゆっくりプレイしていると、あっという間に燃料は底をついてしまいます。
▲標的を爆撃していないのに、残り飛行時間は9分。なかなかギリギリの状況です。 |
座席についたENGINEER(機関士)をクリックすれば、燃料があと何分もつのか表示されますが、被弾して燃料漏れが起きれば残量は変わりますし、高いところを飛んだり、PILOT(操縦士)のマニューバを使用したりしても、燃料を多めに消費します。
熱くなって戦闘機を倒すことにこだわりすぎると、燃料はどんどんなくなっていきます。残りの燃料、残りの飛行時間を確認するクセをつけて、どのくらい寄り道できるか判断しましょう。
▲飛行時間5分を残して基地へ帰還。このくらい残っていると気分的にはラクです(笑)。 |
生還を最優先にする
本作では、クルーや機体を無事に帰すことが一番重要です。ミッションは失敗してもやり直せますし、特にペナルティもありません。逆にランカスターやクルーを失うことは、大きな痛手となります。
特に序盤は、敵のエースパイロットの存在が非常に脅威です。エースを相手にすると、「もうボロボロで、任務どころではない!」ということもあり得ると思います。ミッション選択時にエースが出るか否かはわかるので、慣れないうちは、そういったミッションはなるべく避けたいところです。
▲日本語にすると撃墜王。ますますヤバイ感じがします。手ごわいと思ったら、逃げるのも大事かと。 |
それでも挑むならば……。
任務の達成が難しいと思ったら爆弾を適当な場所に捨てて基地へ帰る、最悪の場合は緊急着陸するなどの選択肢は、頭の片隅に残しておくといいように思います。
▲爆弾を全部捨てれば任務遂行が不可能になるので、基地に戻ることもできます。 |
終わりに
以上、入門ガイドと題して、プレイの参考になりそうなことを書いてみました。繰り返しになりますが、本作はゲームシステムが理解できれば楽しくプレイできるゲームです。
激しい戦闘の中で細かくクルーに指示を出すことは簡単ではなく、忙しいゲームですが、そこにシミュレーションゲームの楽しさがあります。そして、危機を切り抜けて“生きて帰った”時の充実感はたまりません。
記事を掲載した時点では、あと少しリリース記念セールが続いていますので、興味を持った人はぜひ遊んでみてください。
(C) 2017 Runner Duck Games Limited. All Rights Reserved.
データ
- ▼『Bomber Crew』
- ■メーカー:Curve Digital
- ■対応機種:PC
- ■ジャンル:シミュレーション
- ■配信日:2017年10月20日
- ■価格:1,480円(税込)
- ※開発:Runner Duck
- ※2017年10月27日2:00ごろまでセール中