2017年12月5日(火)
スクウェア・エニックスから11月28日に配信されたPS4/PC用ソフト『スターオーシャン4 -THE LAST HOPE- 4K & Full HD Remaster(SO4リマスター)』。
画期的なフルリアルタイムのバトルシステムなどはそのままに、高精細&高画質なグラフィックで星の海を舞台にした壮大なストーリーが楽しめるこの名作、皆さんすでに遊んでいますか?
もう遊んでいるよ~という方は「さすがです!」……フェイズ口調ですけど煽りじゃないですよ(笑)。そしてまだ遊んでいないんだよね……って方。もったいない。もったいなさすぎるのよ!! 人生の何割かは損をしていると思いますよ、僕は。
とはいえ、『SO4』自体はすでに8年も前のゲームですし、最新作『スターオーシャン:アナムネシス(SOA)』をプレイしているユーザーの中には、本作を遊んだことがない人も少なくないはず。
そんな“『SOA』は遊んでいるけど『SO4』は遊んだことがない”へのアプローチを中心に、今一度『SO4』の魅力を振り返っていく本企画もいよいよ最終回です。
『SO4 HD』も配信がスタートしていますし、今回はいつもの登場キャラ紹介に加え、プレイレポートでゲームの魅力に触れていければと思います。
『SO4』のキャラたちは『SOA』でも大活躍中。今回はフェイズに加え、まだ『SOA』に実装されていない2人の男性キャラ、バッカスとエイルマットにスポットを当ててみましょう。
この2人に関しては「こんなキャラになったらいいな~」という僕の願望(妄想)も書き記してみましたので、しばしお付き合いください(苦笑)。
種族 | エルダー人 |
性別 | 男性 |
年齢 | 18歳 |
武器 | レイピア |
エルダーという惑星の、星間調査団に所属する青年。常に礼儀正しく、規律を重んじる性格。論理的な思考を好むため、非論理的な人間には厳しい態度を取ることが多いです。
基本的には人懐っこく、人一倍純粋な心の持ち主。自分にはない一面を持つエッジのことを尊敬しています。高度な呪紋を使いこなす一方、宇宙探査用の小型艦を自作するほどの天才肌。
こう書くと染みひとつないシーツのように、清廉潔白かつスーパーエリートなフェイズくん。しかし物語を進めていくと、ある事件をきっかけに大きな転機が訪れることになります。
ラスト近辺での、思わず「マジで?」と呟くほどの変貌ぶりには目を見張るものがありますので、ぜひ『SO4』を遊んでみて、彼のもう1つの側面にも触れてみていただければ!
▲ひと言でいうとイケメンエリート! だけど、どこか闇があるよねフェイズくん……。 |
『SOA』でのフェイズのロールは★5のキャスター。タレントの効果で“詠唱時間短縮80%”がついているため、他のキャスターよりも攻撃サイクルが早く、ラッシュゲージもたまりやすいのが魅力です。
さらに“単体与ダメージ+20%、スタンさせやすさ+10%”のタレントも強力。これにより、エレメンツバーストを誘発させやすくなっているので、「コイツ本当に非エースキャラなの?」とうれしい疑問がわき出るほどのキャラになっています。
まぁ、『SO4』を遊んでいる人にとっては、ある意味納得がいく性能といえるかも。
▲イラストは『SOA』のもの。 |
なお、彼の専用装備といってもいいエルダーロードレイピアはまさかの配布武器! “INT+20%”に加えて、ファクターを解放すれば“闇属性のダメージ+30%”までついてくる。度肝を抜かれる強さです。
▲“剣&鞘を用いるキャスター”というのは非常に珍しいポジションだけあって、エルダーロードレイピアはフェイズのためにあるような武器ですね。 |
そんなフェイズ、『SOA』の戦闘では闇属性特化なんですよね。リープスライサー・呪とかダークネスブレイド・呪とか、すべてのバトルスキルに“呪い”の文字を冠しているところも、じつに闇が深いというか……。これもまた、『SO4』の物語を見れば納得なんですけど(意味深)。
▲使い方は人それぞれでしょうけど、僕はシャドウニードル・呪をメインに立ち回っています。敵を浮かせてしまうリープスライサー・呪も使いこなしたいんですが、なかなかムズい……。 |
▲安心してください、『SO4』ではちゃんと闇属性以外の呪紋も覚えますよ!(笑) |
種族 | モーフィス |
性別 | 男性 |
年齢 | 32歳 |
武器 | 装着型ランチャー |
科学の進んだ惑星EnIIで、自らサイボーグの身体を手に入れた科学者。正義感は強いが決して感情には流されず、倫理観に従った統合的な思考を行います。
脳は生体のままだが、論理処理をコプロセッサーに一部受け渡していることもあり、導き出される行動と感情が伴わないことも。エッジのことを認めており、若さに任せて突っ走る彼を支える大人の男。
▲カルナスに乗艦する若いクルーたちを、常に冷静な視点で観察しながら的確にサポートする。 |
▲肉体のほとんどをサイボーグ化しているバッカス。光学迷彩を使うことで、身体を消すこともできる。 |
種族 | エルダー人 |
性別 | 男性 |
年齢 | 26歳 |
武器 | レーザーサイズ |
惑星エルダーのエリート戦闘部隊である、第13独立機甲部隊の隊長。自分の背丈ほどもある巨大なレーザーサイズ(鎌)を苦もなく振り回して戦い、数々の死線を潜り抜けてきました。
そう簡単に人を信用しない性格で、どこかひねくれており、独断で動くことも多い。しかし、責任感が強いこともあって、部下からの信頼は厚いようです。
基本的に、人とのなれ合いを嫌う孤高の男。ミュリアとはなんらかの因縁があるようで……?
▲フェイズいわく“ならず者集団”である第13独立機甲部隊を、自らの実力で従わせる猛者。言葉づかいはかなり粗野だが、芯はアツい。 |
▲巨大なレーザーサイズでやすやすと敵を斬り裂く。その攻撃力はパーティ屈指! |
まだ『SOA』には登場していないバッカスとエイルマット。しかし、これだけ個性的で人気があるキャラなんですから、そう遠くない将来にしっかり実装されることは間違いないところでしょう。
ということで、ここではもしこの2人が『SOA』に実装させるとしたら、こんな能力がいいなぁ……という筆者の妄想をぶちまけてみようと思います。
あくまでただの妄想でしかないので、実装時にまったく違う能力であったとしても、笑って許してくださいませ(苦笑)。
まずはバッカス。『SO4』の戦闘では、中~遠距離からの射撃武器(ミサイルやキャノンなど)でガンガン敵を撃破していくスタイルが主体であるため、ロールは範囲攻撃に優れるシューターがしっくり来ます。
武器種は何になるのかな……と多少疑問に思ったのですが、上のスクショのように戦闘中は自らの身体そのものを変形させて敵を攻撃することもあり、もしかすると武器そのものにはあまり左右されないような気がしてきました(苦笑)。
たとえば装備品は銃だけど、装備しても見た目は変化しない……そんな独特のキャラになっても面白そうです。問題は、この変形ギミックを『SOA』のアプリ上で再現できるかどうかですが、そこはトライエースさんの技術を信じたい!
ロールはシューターと書きましたが、バッカスはパーティの窮地にその身を挺して仲間を護るようなぐう聖なので、シューター寄りのディフェンダーであっても驚きませんけどね!
『SO4』にて、ボディが破損したところをパーティメンバーに担がれて移動するシーンでは、中々ホッコリしてしまいます(笑)。
お次はエイルマット。彼はバリバリのアタッカーとして活躍してくれそうです。というか、ぶっちゃけそれしか考えられない。
レーザーサイズ(鎌)という大型武器ごと実装してほしいところですが、武器種が増えるとなると労力もそのぶん増加すると思いますので、実装はバッカスよりも後になるのかな……なんて。
『SO4』のスクショを見ていると、攻撃範囲に優れるアタッカーとして活躍してくれそうで、今からワクワクしますね。
個人的には『SO2』のミカエル(実装されたらエルネストでもOK!)、『SO3』のクリフ、そしてこのエイルマットを用いた“東地宏樹パ”を組めたらもう……「うおぉぉぉ、あっちぃ!」ってなもんです。
というか、全国にたくさんおられると思うんですよね、このパーティを渇望している人。早く実現してほしい!
ちなみに、『SO4』には物語を彩るサブキャラクターたちもたくさん登場します。『SO』世界で歴史に名を残すケニーの名を持つ“光速のスティーブ”に、見た目と言動にイライラさせられるシマダに、メリクルとの絡みがかわいくて思わずニコニコしてしまうイレーネさんにと、いずれも魅力的!
『SOA』では★4キャラということで、主戦力として使っている人は少ないかもしれませんが、『SO4』では彼らとの絡みが物語をドラマティックに演出している点には要注目!
ほんと、どいつもこいつもいい味出しているので、『SO4』を遊んだら『SOA』で彼らを操作してみたくなる可能性もありますよ。
▲シマダのタレントである“ステーキもう一枚”。こんなタレントがなぜ採用されているのかは、『SO4』の物語を見て確認してみてほしいです(苦笑)。 |
今回、記事を執筆するにあたって『SO4リマスター』をプレイし、ずいぶん久しぶりに『SO4』の世界に触れることになりました。
今回の連載記事は、おもに『SO4』を遊んだことがない人に向けてアプローチしてきたつもりですが、じつは遊んでみて気付いたことがあります。それは……
「あれれ……意外と僕、『SO4』のこと忘れてるぞ!?」
ってこと(苦笑)。
思えばXbox 360版が2009年、PS3版が2010年の発売ですよ。7年くらい経過しているわけで、そりゃ当時の記憶もだいぶ色褪せていても不思議ではないんです。
事実、僕はかなり新鮮な気持ちでこの『SO4リマスター』をプレイできています。物語の細部などは結構まるっと忘れていて、『SO4リマスター』をプレイすることで少しずつ思い出していくこの感覚。
そりゃあ完全に忘れているわけはありませんので、“初見の衝撃”はあまりないのですが、事あるごとに「あー、あったなこんなイベント!」と懐かしい記憶を揺さぶられるのは、思っていたより新鮮で楽しいです。
なんでしょう。久しぶりに地元に帰省して、かつての旧友とお酒を酌み交わしていくうちに、ひょんなことからお互いが忘れていたようなエピソードを偶然思い出した時の不思議な昂揚感というか……。かなりロマンチックにプレイできます。
初見プレイヤーはもちろん、新鮮な気持ちでガッツリと本作を楽しめる。それはそれで羨ましい気持ちもありますが、かつて『SO4』を遊んでいる人も意外と本気で忘れている部分は多いと思うので、この『SO4リマスター』で今再び星の海の冒険に出るというのも、かなり乙なものだと感じましたね。
▲そういえば僕、レイミのことがめっちゃ好きだったなぁ……ってところまで思い出しました(笑)。 |
ちょっと感傷的なテキストを書いてしまって自分でも驚いていますが、ここからは『SO4リマスター』ならではの魅力や、僕が気に入っている部分について語っていきましょう。
まず、特筆すべきはやはりグラフィックの美しさ! 以前からHDで十分美麗だった『SO4』ですが、今回はフルHD&4K出力に対応ということで、当然ながらグラフィックの精度がさらに上がっています。
これは個人的な感覚ですが、光源処理がちょっと変化している感覚があるんですよね。Xbox 360版、PS3版双方をプレイした僕ですが、あの頃感じた“ギラつき”というか“ザラつき”というか、不思議な眩しさが緩和されている気がします。
これはあくまで個人的な感覚ですが……。とにもかくにも、まったく古さを感じさせないグラフィックには感嘆しました。
▲キャラクターの造形にもこだわりを感じますよ。とくに、レイミの後姿にはね! |
戦闘システムに関しては、連載第1回目のコラムに書かせてもらったとおり、最新作である『SOA』にも通じる要素が多数盛り込まれています。
とくに敵の視界を意識して立ち回る“サイトイン/サイトアウト”を駆使した立ち回りは、戦略性と爽快感が両立しており、今でも最高峰のバトルシステムだと感じます。
とはいえ、あまり小難しいことを考えず、バトルスキルをガンガンつなげて戦うのも正攻法。“ラッシュリンク”や“ラッシュコンボ”で敵を撃破していく気持ちよさがコントローラを介して伝わってくると、やっぱりコンシューマはいいなぁ……と実感します。
物語については、“さまざまな星を渡って冒険する”というコンセプトが最高! 意外なことに『SO』シリーズって、宇宙を航行して複数の星を冒険するというのは珍しいんですよね。
毎回1つ(多くても2~3)の惑星で巻き起こる危機を解決するために奔走することが多いので。
▲宇宙船カルナスで星の海をめぐる大冒険! 訪れる星の数はシリーズ屈指。 |
そういう意味では、惑星間を宇宙船カルナスで移動して冒険するのはかなり新鮮。星ごとにさまざまな特性、そして多くの人々との出会いが待っている『SO4』は、シリーズの中でも屈指の壮大なスペースオペラが堪能できます。
宇宙歴10年を舞台にした本作の物語は、じつはシリーズでもっとも古い歴史が語られることになります。『SOA』でこのシリーズに触れた人にとっては、ここからコンシューマの『SO』をプレイし始めるというのもアリなんです。
アイテムクリエイションやプライベートアクションなど、やり込み要素も超充実! ものすごくボリュームがある作品だけに、充実した物語が楽しめること請け合いです。
『SOA』ユーザーにとっては、ぶっちゃけこの『SO4リマスター』を遊ぶことで、たとえばアルマロスやコロッサルビークのイベントバトルについての理解度が深まったりしますし、これを機会に今からでも絶対に遊んでおくべきかと。
『SO4リマスター』はただいま絶賛配信中ですので、記事を読んで気になった方が1人でも多く本作に触れ、その奥深さを体験してくれれば、イチファン冥利に尽きるというものです。
PS4版に関しては、2017年12月12日まで発売記念セールとして値段が10%オフになっていますし、欲しいと思った方はいますぐ購入してみてはいかがでしょうか。
それでは今日はこのへんで! 皆さん、よい星の海ライフを!!
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