2017年12月13日(水)
さまざまなゲームを遊び、愛するゲーマー女優である綾那さんのゲームコラム“綾那のゲームに夢中”。連載第4回では、派手なアクションが人気のACT『デビル メイ クライ』シリーズをお届けします。
“Crazy(クレイジー)”という言葉、今では普通に使っておりますが、私はとあるゲームからこの言葉を知りました。そのゲームは後に、私をゲームの世界へとズルズル引きずり込むきっかけとなるもの。
銀髪の髪と赤いコートをなびかせ、二丁拳銃で敵をハチの巣にし、そして背中に背負った大剣を振り回す、最高にいかしたデビルハンターが主人公。
そう、『Devil May Cry(デビル メイ クライ)』です!!
初代『デビル メイ クライ』が出た時、私は中学生でした。
ゲーム雑誌を買い始めたころで、本作の記事を目にして「これはおもしろそうだ! そして主人公がイケメンだ!」と思い、ソフトを買った覚えがあります。
その時の私は知る由もないのです。
このダンテという男に惚れこんでしまったが為に、以後、銀髪のキャラクターに滅法弱くなることを……。
スタイリッシュアクションというジャンルのゲームなのに、遊ぶ私の腕前はイマイチで、言ってしまえば“モッサリッシュ”。話にならなかったわけですが、それでもカッコよく魅せてくれるのです。
そうなんですよ! 『デビル メイ クライ』は、アクションゲームが苦手な人がプレイしてもスタイリッシュに見えるのです!! コンボを繋げると出てくる“スタイリッシュランク”がA止まりでも、彼はいつでもスタイリッシュ!
……ごめんね、ダンテ!
▲コンボがうまくいくと右上のスタイリッシュランクが上がっていきます! |
アクション性の爽快感は言わずもがなですが、私は『デビル メイ クライ』のストーリーや設定がとても好きです。
話の時系列は『3』→『1』→『4』→『2』となっています。どのタイトルから始めても問題ないのですが、やはり全タイトルをプレイしている方がストーリーを進めていく感動があるので、オススメです。
以下の紹介では、少しネタバレがあるので遊んでいない人はご注意を。
『1』で戦うことになるネロ・アンジェロは、ダンテの双子の兄のバージルです。『1』だけを見るとバージルの描写はほぼないのですが、『3』をやった後に『1』をするとまた違った感情が生まれると思います。
▲ダンテの前に幾度も立ちはだかるネロ・アンジェロ。剣術と体術を使ってきます。 |
『4』ではネロという新しい主人公が登場。ネロはバージルの使っていた閻魔刀で戦うなど、さまざまな部分でつながっています。
もっと作品のことが知りたくなり、漫画やノベライズなどゲーム以外にも手を出しましたね。ダンテがトニー・レッドグレイブと名乗っていたころの小説もとてもおもしろかったので興味ある方はぜひ。ダンテの銃のエボニー&アイボリーの誕生秘話などが描かれています。
『1』~『4』のゲーム内容について書いていきたいと思います。個人的に、『デビル メイ クライ』シリーズはキャッチコピーがとても好きなのであわせてお届けしていきます。
主人公はシリーズを通してデビルハンターであるダンテです。父親は、魔帝ムンドゥスに反旗を翻し、人間側に味方した伝説の魔剣士スパーダ。正義の心に目覚めた悪魔です。母親は人間のエヴァ。悪魔と人間のハーフなので、剣で体を貫かれても死ぬことはありません。そしてバージルという双子の兄がいます。
『1』は謎の美女トリッシュの依頼でマレット島に赴き、かつてスパーダに倒されたはずの魔帝ムンドゥスが復活したので倒しに行きます。
初っ端、トリッシュが店にバイクで突っ込んでくるハチャメチャぶり! そして『デビル メイ クライ』の伝統、ダンテの剣串刺しの始まりでもあります。『1』のダンテは男前な兄貴というイメージが強いです。
キャッチコピーは「悪魔が恐れる男がいた。」。女性が薔薇の花束で男性をぶっ叩き、最後はシャンパンでぶっ飛ばすというクレイジーなCMは、インパクト絶大でした!
『2』はウロボロス社のアリウスが、覇王アルゴサクスの封印を解いてその力を得ようとするのを、ルシアとともに阻止するストーリーです。
『1』のダンテとは違い、めちゃくちゃクールで寡黙。「今までのダンテは反抗期だった?」と思う位におとなしいです。
私としてはヘリコプターに悪魔が寄生したインフェステッドチョッパーがトラウマです。何度やられたか……。
キャッチコピーは「悪魔と踊ろう。」……天窓を突き破って銃を乱射しながら落ちてくるCMは今見ても最高にカッコイイです。
『3』のストーリーは、双子の兄・バージルが出現させたテメンニグルの塔へ向かい、壮大な兄弟喧嘩をするというもの。これで大体あっています!
『3』はレディがすごくカワイイのが印象的です。
クレイジーさでは『3』のダンテがダントツで、武器のレパートリーもおもしろいです。全然使いこなせなかったのですが、ネヴァンというギター型の武器がダンテに似合っていて最高にロックでした。
あと、兄弟で言う「Jack Pot!」に泣くほど痺れました。
キャッチコピーは「楽しすぎて狂っちまいそうだ!」。モーションキャプチャーと声優を担当されたルーベンさんが実写ダンテでCMに出演されています。泣くほどカッコイイ! ワル乗りしよーぜ!!
『4』の序盤は、右腕に悪魔の腕を持つネロという青年が主人公。スパーダを神と崇めている教団が存在するフォルトゥナが舞台で、その“魔剣教団”の教皇であるサンクトゥスをダンテが銃殺したところからスタートします。ネロは教団の命令でダンテを追うのですが、徐々に教団の裏の目的を知ることに……。
前半の主人公はネロで、途中からダンテに変わります。お髭を生やして“イケおじ”となったダンテ。お茶目さとガタイのよさが加わり、最強にチャーミング! 最強のデビルハンターであるダンテとして戦えるのはテンション上がります!
キャッチコピーは「その力、悪魔か、神か。」。L’Arc~en~Cielさんの主題歌『DRINK IT DOWN』は必聴です!
4タイトルのキャッチコピーの中で、特にお気に入りは『2』の「悪魔と踊ろう。」ですね! このキャッチコピーには痺れました……。
シリーズ4タイトルをやや駆け足で振り返ってきました。トータルで見て一番好きなのは『3』ですね!
バージルお兄ちゃんが最高なんです。雨に濡れてオールバックの髪が落ちた姿は本当にダンテと瓜二つ。流石、双子。それをかき上げてまたオールバックに戻す仕草に、瀕死になった女性陣は少なくないと思います。
また、「I’m absolutely crazy about it!」というダンテのセリフにより、「楽しすぎて狂っちまいそうだ」という英語を喋れるようになりました。使いどころは今のところありません(笑)。
ちなみに『3 スペシャルエディション』ではバージルでのプレイが可能なので、ぜひとも『3SE』をやっていただきたいですね! 私はバージルにベオウルフを装備させて戦うのが好きです。
▲『3』ではボスを倒すとそのボスが武器になります! 左上からケルベロス、アグニ&ルドラ、ネヴァン、ベオウルフ。 |
他には感動したのは、新しい主人公のネロが登場した『4』。新世代ハードへと移り映像がかなり美しくなっていたことに驚きました。また、キャラが変わることも外せません。前半はネロ視点ですが、後半でネロが操作できなったのをきっかけに、満を持してのダンテ操作に。スティンガーをできた時の感動たるや……!
▲『4』のチュートリアルの相手はダンテ先生! |
ただ、ネロの時にできた悪魔の右腕を使って敵を掴んで投げたり、引き寄せたりというアクションができなくなります。かなり便利だったので、しばらくは右腕がない寂しさも感じねばならないのです。
『3』でダンテは戦闘スタイルを変えることでアクションを変えることができました。『4』ではスタイルチェンジをいつでもできるようになり、さわっていて楽しいうえに爽快でしたね。
ちなみに『2』のダンテは歳をとっているためか、動きは少し鈍いですが、アクションのモーションがカッコイイんです。側転が好きだったので無駄に回りまくっていました。
▲顔つきも落ち着いている『2』のダンテ。 |
先ほど記したように、ダンテは悪魔と人間のハーフ。普段は人間ですが、“DTゲージ”をためるとデビルトリガーが発動し、悪魔の力を引き出して魔人化することができるのが特徴です。
空飛べる! 体力回復する! 攻撃も防御もアップする! 困った時の魔人化には大変お世話になりました(笑)。今遊んだら当時よりはうまくなっていると信じたいものです。
では最後はこのセリフで。
「Adios. kid!」
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ILLUSTRATIONS:Kazuma Kaneko/ATLUS
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