2018年1月8日(月)
バンプレストが独自開発した、新たな印刷技術・CG-i(シージーアイ)。この技術を使った額装品『神饌神輿(しんせんみこし)』について、作者である藤ちょこさんのインタビューをお届けします。
▲イラストレーター・藤ちょこさんの作品『神饌神輿』が額に収められて商品化。00枚限定の受注生産で販売されます。 |
※予約期間は2018年1月20日12:00~2月19日23:59です。
▲文房堂のフレームマイスター・玉木久也さんとともに額を選んでいるところ。このインタビューでは、玉木さんにもお話を伺っています。 |
過去に『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』や〈物語〉シリーズのビジュアルもCG-iで商品化されていますが、『神饌神輿』はCG-iで出力することを前提に制作された描き下ろしイラストとなっています。しかも、イラストを担当した藤ちょこさんが、額選びも自ら行う特別企画です。
インタビュー前編に引き続き、額の選定が行われた文房堂から、藤ちょこさんのインタビューをお届けしたいと思います。
インタビューをお届けする前に、まずはCG-iを知らない人のために説明したいと思います。CG-iとは、バンプレストが2016年9月に発表した“CGイラストのために設計・開発された独自出力規格”です。
RGBからCMYKに変換する際、どうしても“表現できない色”が出てしまいます。そんなモニター上で見るイラストの“色”や“質感”を再現できないかと追求した結果、生み出された新規格がCG-iなのです。
では、実際にCG-iで印刷されたイラストと、CMYKで印刷されたイラストを見比べてみましょう。
▲こちらはイラストのオリジナルデータ。 |
▲こちらがCMYK規格でイラストを印刷したもの。 |
▲そしてこちらがCG-i規格でイラストを印刷したもの。 |
CMYK規格と比べると、CG-iのほうがかなりCGの色合いに近づいているのが分かるかと思います。
▲左がCG-i出力、右がCMYK出力のものです。 |
CG-iについての説明はこれくらいにして、本題である藤ちょこさんへのインタビュー後編をお届けしましょう。
――ここまでのインタビューでは絵そのものについて伺って起案したが、額装についてもお話を聞いていきたいと思います。ご自身の絵の額を自分で選ぶという経験は今までありましたか?
藤ちょこさん:めったにないことで、額に収めるにしてもたいていお任せでした。今回、実際に額のサンプルを見せてもらい、あれこれ組み合わせを試す体験ができてとても新鮮でした。
▲CG-iで刷り出した絵を見る藤ちょこさん。商品と同じサイズのイラストと額の見本を並べて、イメージを固めていきます。 |
――額のイメージは自分の中であったのでしょうか?
藤ちょこさん:はい。頭の中のぼんやりとした構想では、黒系で太めの額縁とかが合うのかなと思っていました。でも、実際に額を当てはめてみると予想以上に絵が沈んで見えちゃいましたね。玉木さんのアドバイスがあってよかったです。
玉木さん:額選びで一番大切なのは、“額は作品を引き立たせるもので、作品よりも目立ってはいけない”ということです。ただ、あまり地味な額を選んでも、藤ちょこさんの絵がとてもきめ細やかで華やかなので、それはそれで合わないと感じました。
絵を引き立たせるためには、少し鮮やかな額や厳かな額がピッタリだと思い、今回の額を提案させていただきました。CG-iによるイラストがとても深みのあるものだったので、単調な木材のような額よりも、色合いが深くて光沢があるもののほうが親和性がありますね。
▲額縁をズームアップ。深みのある緑と金を組み合わせた額縁、落ち着いた色合いのマットがイラストを引き立てます。 |
――玉木さんはイラストを見た段階で、額のイメージがわいたのでしょうか?
玉木さん:そうですね。事前に藤ちょこさんのイラストを見せてもらった時から、ある程度「こんな額が合うだろう」というイメージがわきました。例えば昔ながらのアンティークな版画でしたら、きらびやかな額よりも落ち着いた木の風合いのような額が合うなど、絵によってしっくりくる額はだいたい絞れます。
――額縁だけでなくマットも種類が豊富にあって、組み合わせを決めるのは大変だったと思います。
藤ちょこさん:額縁とマットの組み合わせ方が無限にあるので、私だけでは決められなかったかも(笑)。マットも赤や黒などを試してみたのですが、最終的には白が一番合うなと思いました。同じ白色でも、真っ白とややクリーム系の白でまた印象が違ってくるので、額選びは本当に奥が深いです。
――今までもCG-i出力のイラストを額装していましたが、鷹尾さんは当初から額へのこだわりがあったようですね。
鷹尾さん:CG-iで出力したイラストは確かに素晴らしいのですが、紙に印刷するだけでは物足りなかったんです。CG-i出力の作品をひとつの“絵”として昇華させたいと思っていて、そのためにはやはり額縁の存在が不可欠だろうと考えていました。
――最後に、発売を待つファンにむけてひと言お願いします。
藤ちょこさん:“神饌神輿”は自分が出したい色味がそのまま再現された商品なので、ぜひ実物を堪能していただいてお部屋に飾ってください!
▲納得のいく額装ができ、満足そうな藤ちょこさん。 |
史上初のCG-i専用イラストとなる、藤ちょこさんの“神饌神輿”。CG-iの技術を存分に味わえる一品なので、興味がある人はぜひ販売サイトをチェックしてください!
▲成人男性とのサイズ比較。部屋に飾れば、その存在感はバツグンです! |
※予約期間は2018年1月20日12:00~2月19日23:59です。
■CG-i藤ちょこ『神饌神輿』受注概要
開始日:2018年1月20日(土)12:00
終了日:2018年2月19日(月)23:59(※受注期間中に上限数に達し次第、販売終了となります)
商品受渡:2018年5月中旬より順次発送予定
価格:税別38,000円(税込41,040円)+送料 税別2,000円(税込2,160円)
製品サイズ:約454㎜×605㎜×21.5㎜
重量:約2.5kg
対象年齢:15歳以上
CG-i正規出力認定証:紙製 限定300枚シリアルナンバー入り
※受注頂いた全ての製品の認定証に藤ちょこ氏の直筆サインが入ります。
※001を除くシリアルナンバーの割り当てはランダムであり、購入順ではありません。
(C)藤ちょこ