2018年1月16日(火)
iOS/Android用アプリ『天華百剣 -斬-』に登場する“城和泉正宗”ちゃんと、刀工・正宗所縁の地“鎌倉”を巡る企画の後編をお届けします。
▲城和泉正宗。 |
※本稿で訪れた場所は『天華百剣』と正式に関係がある場所ではございません。訪問される際は、ご迷惑をお掛けにならないようお願いいたします。
正宗の墓がある東身延本覚寺を後にした私は、刀匠正宗二十四代孫綱廣氏が営む正宗工芸美術製作所を訪れました。
突然訪れて「店の外観を撮影させていただいてもよろしいですか?」との不躾な問いに、正宗二十四代目である山村さんは、快く許可してくださいました。この場を借りて、再度御礼申し上げます。
お店には、“正宗”の字が大きくありますので、見間違えようがありません。
五郎入道正宗は、京・粟田口の刀工である行光の子に生まれ、当時における従来の作風に改善を加え、相州独特の作風を生み出したといわれます。
▲何故なら、お店のパンフレットを見ましたから。 |
お話を戻しましょう。正宗工芸の店頭には、刀ができるまでの過程が飾ってあったり、牛刀のできるまでが飾られていたりします。私のような素人が見ただけでは、物の良し悪しはわかりませんが、“正宗”と銘が入っているだけで興奮してきます。
興奮気味にお店周りを撮影させてもらっていると、なんと声をかけていただき、作業場を見させていただくことになりました!
実際に作業している場とのことで、胸が熱くなります。ちょっとだけ城和泉のことを忘れてしまっているような気もしますが、そんなことありませんよ。
▲スミマセン。 |
まずお話を聞いたのは見慣れない機械。こちらで刃物を打っているのだとか。作業する際は、段差の下に降りる必要があるそうです。
ここで実際に刀ができるまで、どれくらいの期間が掛かるのか伺ってみました。なんとなく、とても長い期間かかるような気がしていたのですが、だいたい2週間ほどと山村さんは答えてくださいました。
加えて、壁にたくさん並ぶ工具類に目がとまります。作成するものによって、使い分けられているそうで、それだけでも非常に技術力がいるとわかります。
▲作業途中の物も見せていただきました。 |
店内に戻ると、実際に作業をしている時の写真を見せてくださいました。「本当はこんなに火花は飛ばないんだよ、写真だからね」と、にこやかな表情で語ってくださった山村さん。祭事の時には、正装で刀を打つそうです。
ガラスケースには、正宗屋敷から出土したものが展示してあるなど、とても貴重なものも見られました。
大興奮の私は、せっかくなので、にぎりハサミを購入。よくボタンがとれたり、糸がほつれたりするので、活用していきたいと思います。
そんなこんなで撮影だけのはずが、大変貴重なお話も聞けてしまい、恐縮気味で、正宗工芸美術製作所から移動しました。
今回の鎌倉巡りで最後に訪れたのは、七里ヶ浜です。かの有名な江ノ電に乗って、鎌倉駅から大体15分ほどで到着します。
何故、最後にここに来たのかと言いますと、鎌倉で鍛冶産業が盛んになった理由として、七里ヶ浜の砂鉄の影響があったといわれているからです。
海辺でエンディングを迎えるのも乙じゃないですか。ちなみに12月下旬だというのに、サーファーの皆さんは元気に波に乗っておられました。え? 城和泉も水着になって泳ぎたいんですか?
▲あれ、おっかしいな~。空耳ですかね。 |
砂浜に降りてみると、なんとも言えない郷愁を覚えます。街並みや人は変わっているかもしれないですが、海の景観は恐らく当時から変わらないはず。
右手を見れば江ノ島。私の左手には城和泉。なるほど、完璧ですね。海をバックに七里ヶ浜with城和泉の写真を撮りたかったのですが、逆光がすごすぎて断念しました。
▲あえなく日陰を探して撮影することに。 |
でも、なんとなくですが最後に七里ヶ浜に来てよかったと思います。1日の出来事が波の音を聞いて、景色を見て、うまくまとまったように感じました。
そして正宗所縁の地を歩いたことで、城和泉や石田切込正宗、武蔵正宗、敦賀正宗といった正宗巫剣たちへの愛着もいっそう高まっております(効果には個人差があります)。
▲石田切込正宗。 |
▲武蔵正宗。 |
▲敦賀正宗。 |
ゲーム内の親愛Lvではなく、目に見えない親愛Lvが高まったと感じられるお出かけとなりました。皆さんも、お時間ありましたら好きな巫剣のことを調べて、所縁の地にお出かけしてみてはいかがでしょうか。
▲そうですね。帰りますか! |
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