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2018年3月2日(金)

【電撃PS】不定期連載ネタバレなしレビュー『STEINS;GATE』

文:電撃PlayStation

 2009年に発売されて以来、大人気を誇りさまざまなハードで親しまれてきている『STEINS;GATE(以下、シュタインズ・ゲート)』。PlayStationではPS4/PS3/PS Vita/PSPでプレイすることができます。

※PS4版は特典であるため、販売されていません。
※PS Vita版のダウンロード版はPS Storeにて、2018年3月19日(月)まで74%OFFでセール中です。5pb.ダウンロードゲームカタログサイトからチェックができます。

 そんな本作は2010年の秋葉原を舞台にしたアドベンチャーゲーム。物語のジャンルはSFとなっており、実在する企業や商品、科学的根拠に基づいたリアリティのあるストーリーで人気を博す。TVアニメや劇場アニメなどのメディア展開も盛り上がり、全編がアニメーションとなるリメイク作『STEINS;GATE ELITE』も2018年に発売予定。

 しかし、なぜ『シュタインズ・ゲート』はこれほどまでにもユーザーに愛されるのか。この記事では、電撃PlayStation編集部がオススメするタイトルをネタバレなしでレビューする企画ということで、『シュタインズ・ゲート』を電撃PSライターのカワチがレビューしていきます。

『シュタインズ・ゲート』

キャラクターと舞台、ストーリーの3つの観点から魅力に迫る、ネタバレなしレビュー

●個性的という言葉では足りない! 濃すぎるキャラクターたち

 題材がSFのため難しい用語もたくさん出てくる『シュタインズ・ゲート』。それでも多くの人の心を掴み、物語を最後まで読ませる求心力があるのは、魅力的なキャラクターたちのテンポのいい会話劇があればこそ。

 本作では主人公の岡部倫太郎からして超個性的。重度の中二病である彼は自らを狂気のマッドサイエンティスト・鳳凰院凶真と名乗り、痛々しい発言を次々に繰り出していく。

『シュタインズ・ゲート』

 飛び級で米国の大学を卒業した天才少女の牧瀬紅莉栖と岡部の幼なじみでおっとりした女の子・椎名まゆりというふたりのメインヒロイン、そして脇を固めるサブキャラクターたちも負けず劣らず個性豊かだ。

 二次元も三次元も節操なく愛するHENTAI紳士の橋田至ややネコ耳メイド喫茶の人気ナンバーワンのフェイリス・ニャンニャン、極度の携帯依存症である桐生萌郁に戦士を自称するアルバイター阿万音鈴羽などクセの強い人物ばかり。そんな彼ら――通称“ラボメン”たちのやり取りは放課後の部活動のようにキラキラしていて眩しい。

『シュタインズ・ゲート』

 そんな等身大の愛すべきキャラクターたちが、ふとしたきっかけで世界を揺るがすような事件に巻き込まれていく……なんとも厨二病を滾らせてくれるストーリーとなっている。

●聖地巡礼をしてみたくなるリアルな舞台

 舞台となる秋葉原がリアルに描かれるため、感情移入しやすいのもポイントだ。物語の序盤で人工衛星らしきものが墜落するラジオ会館をはじめ、駅の近くにある神社や昭和っぽい雰囲気の牛丼屋など、「ああ、ここか」とわかるポイントだらけ。

『シュタインズ・ゲート』

 2018年現在、現実では移り変わってしまった風景も多いが、逆に“2010年の秋葉原”を歴史として知ることが出来る貴重な資料になっている。

●事前情報を入れずに読むべきストーリー

 『シュタインズ・ゲート』の最大の魅力はなんといってもストーリーだ。ここではネタバレにならないようにプロローグのみを解説する。

 秋葉原を拠点とする小さな発明サークル“未来ガジェット研究所”のリーダーである中二病の大学生である岡部倫太郎は、研究所のメンバーである橋田至や幼なじみでもある椎名まゆりとともに、役に立たないようなヘンテコな発明を繰り返していた。そんななか、発明品のひとつである“電話レンジ(仮)”が、携帯メールを過去へと送るタイムマシンとしての機能を備えていたことが判明。最初はおもしろ半分に歴史を変えていた岡部だったが……というもの。

『シュタインズ・ゲート』

 中盤からの予想できない展開、そして大小さまざまな伏線が収束していくラストには震えること間違いナシ。

 きっと本作をクリアしたプレイヤーは“素敵な体験をありがとう”と思うとともに“記憶を消して、もういちど遊びたい”と考えることだろう。ぜひ、この機会にアドベンチャーゲームの傑作と呼ばれる本作を遊んでみてほしい。(カワチ)

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