2018年3月7日(水)
『シャニマス』坂上Pと担当の高山氏を直撃。最先端と懐かしさを備えた『アイマス』が生まれた経緯とは?
バンダイナムコエンターテインメントがスマートフォン向けブラウザゲームプラットフォーム“enza(エンザ)”にて2018年春配信予定の『アイドルマスター シャイニーカラーズ(シャニマス)』。『アイドルマスター』総合プロデューサーである坂上陽三さんと担当の高山祐介さんにお話を伺いました。
【2018年4月24日追記】サービスが開始しました。
『アイドルマスター シャイニーカラーズ』第1弾PV
『シャニマス』は、アイドルの育成や全国のプロデューサーとのライブ対戦を楽しめる『アイドルマスター』の新シリーズ。プレイヤーは新事務所“283(ツバサ)プロダクション”のプロデューサーとなり、所属するアイドルたちをプロデュースします。また、アイドルとの“コミュニケーション”要素も盛りだくさんとなっています。
そんな本作のキーマンである2人にコメントをいただけましたので、お届けしていきたいと思います。
▲高山祐介さん(左)と坂上陽三さん(右)。 |
――高山さんはじめ、『シャニマス』の制作陣はいつごろから『アイドルマスター』をご存知だったんでしょうか?
高山さん:アーケードをバリバリと遊んでいた世代ではありませんが、そのころから知ってはいて、ニコニコ動画などで『アイドルマスター』に興味を持っていきました。ゲームで言うと、初めて遊んだのはPSPの『アイドルマスター SP』くらいからですね。
坂上さん:今回の開発スタッフの中には、若いのにアーケードから遊んでくれていた方もいて、びっくりしたんですよ。そんな開発スタッフたちから、ゲームのアイデアをいろいろと出してきてくれました。それも、こちらからお願いする前にどんどんとアイデアが挙がってくるんです。
――ということは、『シャニマス』のゲーム性は、最初からこの方向性だったんでしょうか?
高山さん:そういうわけでもなかったんです。現在のものとはかなり違うゲーム性でした。アイドルの育成や対戦といった部分はしっかりと踏まえつつ、“HTML5プラットフォームで動かすブラウザゲーム”でありかつ“今の時代に遊ぶ『アイドルマスター』”としてよりよいものを目指して練り上げていった末に「やっぱりこの形がしっくりくるよね」と、今の形に落ち着きました。
坂上さん:見え方として、以前から触れてくれていた人には懐かしく思える部分があるものになっていますが、ここ最近の『アイドルマスター』シリーズ作品の傾向しか知らない人たちにとっては、かなり新鮮に映るんじゃないかと思います。
高山さん:坂上が「(以前から触れてくれていた人には)懐かしく思える部分もある」と言いましたが、そういう昔からのシリーズファンにとっても、新しく感じてもらえるような部分もしっかりと用意しています。
――ゲームの流れについて、詳しく聞かせていただいてもよろしいでしょうか?
高山さん:メディア向け体験会でも触っていただいた通り、1シーズンは8週で構成されていて、アイドルランクなどの条件を満たすことができれば次シーズンに進めます。これを4シーズン繰り返すわけですね。そしてアイドルたちを育成していき、最終目標である“W.I.N.G.(ウィング)”というライブへの出場を目指します。
――そこでいったんゲームとしてはエンディングを迎えるという形なのでしょうか?
高山さん:ええ、エピソードが挿入されて、いったんそこで区切りになります。ですがアイドルたちは引退するわけではなく、その後も“フェスアイドル”として活躍していきます。
――2月7日の制作発表会の後、今まで『アイドルマスター』を楽しんでいたプロデューサーの方々は、PVやスクリーンショットなどを見てかなり分析しながら楽しんでいたように思います。
坂上さん:本当にありがたいことです。同時に、そういった人たちに『シャニマス』がしっかりと受け入れていただけるか、まだリリース前ですので少しだけ心配でもありますが。
――Twitterなどを見ていると、PVなどに写ったから風景から地名を特定していたりして、プロデューサーの方の熱意はすごいなと思わされたりもするのですが、こうしたモデルとした地域については、何かこだわりがあったりするのでしょうか?
坂上さん:そこは、開発のスタッフに任せています。きちんと打ち合わせをして決定したわけではありません。『アイドルマスター』シリーズって、結構そういうところがあったりします。
――対戦という部分も大きな注目を集めている部分だと思います。こちらについてはどうなるのでしょうか?
高山さん:対戦は、リアルタイムでのものではなく、非同期型のものとなります。プロデューサーさんに自慢のユニットを組んでもらい、対戦していただく形になる予定です。このあたりについては、配信が近づいてきたらもう少し詳しくお話しできるかもしれません。
――アイドルの人数は、現時点では5人組のユニットと3人組のユニットが2つずつの計16人となっていますが、今後増えたりすることはあるんでしょうか?
坂上さん:……あったりなかったり(笑)。まずはこの16人のアイドルたちを盛り上げていきたいと思っています。
ちょっと話は変わりますが、基本的な考え方として『アイドルマスター』では、“すべての人に好かれるアイドル”を目指してアイドルたちを作るのではなく、ユーザーの皆さんに「万人受けはしないかもしれないけど、このアイドルは自分だけの推しアイドルだ!」と思っていただけるような存在を目指して作っています。だからこそいろいろなアイドルが生まれてくるのかな、とは思いますね。
――『シャニマス』のキャラクターデザインについて、どういうイメージがあるのかお聞かせいただけますでしょうか?
坂上さん:今までのシリーズの延長線上にはあります。『シャニマス』のアイドルたちについては、今までよりも“柔らかさ”を出せればと考えています。感覚的な話なのですが、今までとは違う何かを加えたいという思いが制作サイドにはありました。
▲イルミネーションスターズ。 |
▲L’Antica(アンティーカ) |
▲ALSTROEMERIA(アルストロメリア) |
▲放課後クライマックスガールズ |
坂上さん:これまで『アイドルマスター』シリーズも、『シンデレラガールズ』では杏仁豆腐さんにキャラクターデザインをしていただいたり、『ミリオンライブ!』ではアニメ寄りになったりと、いろいろな形をお見せしてきましたが、じゃあ『シャニマス』ではどうしようか? と考えていたら、今回のキャラクターデザインが開発スタッフから出てきたので、よし! これでいこう! となりました。
高山さん:今は公式Twitterやタイトル紹介サイトでアイドルたちの紹介などをしているところですが、多くのプロデューサーさんに好評をいただいており、こちらもホッとしています。
――メディア向け体験会の待機列でアイドルたちの会話シーンを見ることができたんですが、先ほどおっしゃっていた“柔らかさ”というのは、実際にプレイすると、もっとはっきり伝わるんじゃないかと思います。
高山さん:そうなんですよ! キャラクターのモーションや見せ方、演出などはこだわっている部分のひとつですので、これからプレイするプロデューサーさんたちにもそう思っていただければ幸いですね。
――そうしたキャラクターの見せ方や、ゲーム部分のクオリティについて、自信のほどはいかがでしょうか?
高山さん:HTML5プラットフォームで動く、いわゆるブラウザゲームであることに不安を持っている方もいるかもしれませんが、ネイティブアプリに引けを取らないくらいのクオリティに達していると思っています。
坂上さん:我々も最初に“enza(エンザ)”のデモを見た時に「すごいけれど、本当にこのクオリティが出せるの?」と、半信半疑な部分もありましたので、ユーザーの皆さんがそう思われるのは仕方ないかなと思います。ですが、Spineを使った2Dアニメなどは、制作サイドの目から見ても相当なクオリティになっていると自信を持って言えるレベルですね。
それと、『シャニマス』はかなりの手間がかかっていて、アニメーションなどの物量はかなりのボリュームになっています。また、開発スタッフの熱意も非常に高い作品ですので、ご期待いただけるかと。
――それでは最後に、ゲームのサービス開始を待つプロデューサーにひと言お願いします。
坂上さん:『シャニマス』は、シリーズ作品に新しく入ってこられる方たちも、これまで遊んでくれたプロデューサーたちもしっかりと楽しめるゲームになるよう、スタッフたちが熱意を持って作っています。楽しみに待っていてください。『アイドルマスター』シリーズは、これから10年20年先まで続いていくようにがんばっていきますので、引き続き応援よろしくお願いします。
高山さん:今は、新しい情報をお伝えできることがとにかく楽しいです。いろいろなアイドルたちが登場するので、一度見ていただければ、好きになってもらえるアイドルが必ずいると思います。現在は事前登録を受け付け中ですので、まだ登録していない人はぜひお願いします!
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