2018年3月9日(金)
ケイブから今春に配信予定のiOS/Android用アプリ『三極ジャスティス』。本作のクローズドベータテストのプレイ感をお伝えしていきます。
本作は2040年の未来の日本を舞台しており、タイトルからもわかる通り、3勢力によって分割統治された日本の領土を争う、勢力対抗型のゲームになっています。
先日までクローズドベータテストが行われていました。そちらに参加したので、その様子をお伝えしていきます。タイトルが気になっている人、興味はあったが参加できなかった人はぜひご覧ください。
まず、ゲームをスタートすると所属する勢力を選ぶことから始まります。3勢力ともそれぞれ異なる方面に個性が伸びているので、組織の設定やキャラクターの好みで決めてもいいのではないでしょうか。勢力ごとに自分が操ることになるロボット“要塞機”のデザインなどが変わります。
自分はなぜか女子高生が統治している勢力“ヤオヨロズ”に所属……別に女子高生に引かれたわけじゃないんだからね! ちなみに、正式リリース時に勢力変更ができるのかはわかりませんが、テストではできませんでした。
ゲームのメインとなるのは、要塞機を操作するアクションシーンです。画面に当てた指をスライドさせると、その方向へ要塞機が進みます。自機を中心とした円の範囲に入った敵を自動的に攻撃してくれるため、移動していればOKというお手軽操作!
敵の攻撃を回避していれば攻撃してくれるので、ゲーム慣れしていない人でもわかりやすいし、爽快なところが好感触。
また、機体によって特殊アクションが設定されています。高速ダッシュしたりシールドを張ったりと、機体タイプによって変わるみたいです。要塞機は地面を滑るように移動するため、ダッシュで敵の弾幕を潜り抜けた時などは、さながら某ロボットアニメのよう。
登場させているパイロットによって戦闘スキルが用意されていて、強力な攻撃を行ったり一定時間能力を強化できたりするため、戦闘中はスキルの使いどころを考えたいです。
戦闘への参加にはBPと呼ばれる、いわゆるスタミナ的なポイントが必要です。レベルアップ時に増加する他、時間経過で回復していく、スマホゲームではスタンダードな方式。メインメニューから“出撃”を選ぶと、現在参加できる戦場がリストアップされるので、そこから希望の戦場を選び、戦闘を行っていきます。
本作の戦闘はチーム対抗戦! といっても、実際に他のプレイヤーとチームを組んで戦うのではなく、巨大な戦場に3勢力多数のプレイヤーが入り乱れて陣取り合戦を行うという仕組みです。戦場は複数の拠点が点在する巨大なエリアとして構成されています。制限時間のあいだ、3勢力で拠点を取り合っていき、最終的な勝利勢力が決定されます。
重要なのは、拠点を取っただけでは得点にならず、拠点同士をつないだラインで三角形の領地を構成しないといけないというところ。つまり、三角形の頂点にある拠点を手中に収めれば、その面積が自勢力の領地となるわけです。
戦闘時間終了時に、この領地をどれだけ多く保持出来ているかが勝敗を分けます。もちろん、拠点は他の勢力に攻撃されて破壊されることもあるため、アイテムを使って修理したり、万が一取られたら取り返したりといった攻防が発生。この戦場全体を見据えた戦術も、本作のおもしろいポイントだと思います。
同じ戦場に出撃しているプレイヤー同士でチャットもできるので、「●●攻めます!」とか、「修理に徹します!」といったチャットが流れていたのも印象的。勝利した時はロビーチャットで盛り上がり、負けてしまった時は反省会をしたりと、まるでMMORPGのギルド戦のような雰囲気があり、心地いい一体感を感じました。
なお、こういった戦場はただ闇雲に発生しているわけではなく、現実世界の時間に沿って開戦されるようでした。例えばベータテストでは“戦いのきざし”というイベント名で複数の戦闘が行われていました。この間に、“首都タワー:壱”から始まり、“首都タワー:五”というように戦闘が進んでいき、“タワー包囲戦”につながるといった一連のシナリオのように楽しめます。
こういった長期スパンで行われる勢力戦は、わかりやすく熱い要素だと思いました。
バトルには自分が編成した部隊で挑むことになるのですが、この時に編成するのは“パイロット”、“要塞機”、“武器”の3種類。まずパイロットですが、基本的なステータスの他に、戦闘中に使える“戦闘スキル”や常時発動している“補助スキル”などを所持しています。
要塞機や自分のプレイスタイルと合わせてパイロットを選ぶもよし、単純に自分のひいきのパイロットを活躍させるもよし。このゲームに限ったことではないものの、誰を使うかにはつねに悩ましいものですね!
パイロットはガチャから入手することに。他陣営のキャラも排出されたので、勢力を選ぶ際はキャラクターで迷う必要はないようです。
要塞機は性能はもちろん、種類によって見た目も大きく変化します。軽装や重装といったタイプもあり、これによって戦闘中に使えるアクションが異なるので、プレイスタイルとの相性が大きく出る部分と言えそうです。
機体は戦闘で手に入る設計図と素材から作ることができます。また、レベルが10以降になると僚機を連れて出撃できるようになり、戦闘中で操作機体を交代させられます。ゲームが進むと、単機では突破が難しい戦闘も増えてくるのかもしれません。
ちなみに、ヤオヨロズの機体は学生が作っているロボットということで無骨な“ザ・量産型”というイメージ。他の勢力の機体は国がサポートしていたり、お金を持っていたりで、もうちょっとカスタマイズされたというか、ヒロイックなロボットのようです。ちょっと羨ましいですが、巨大組織に反抗するレジスタンスに燃える人も多いのでは?
武器はベータテストだけでも数が多く、使い勝手もさまざまなので、自分に合った装備を探すのが楽しそうです。こちらも要塞機と同じく、戦闘で設計図を得ることで製造できるようになるので、まずはガンガン戦闘に参加して、カスタマイズ要素を増やしていくのがセオリーとなるでしょう。
パイロット、要塞機、武器は強化していくことが可能。お気に入りの組み合わせを見つけて強くする育成要素もしっかりとあり、長く楽しめそうなのも好印象でした。
また、戦場で配置する自軍の拠点をカスタマイズすることができます。マップとなる戦場を選び、防衛部隊を配置するシンプルなものですが、パイロットによって防衛時に乗っている兵器や能力が違うだけでなく、マップごとに決められたコスト内に収めなければならないため、なかなかに頭を悩ませます。シンプルだからこそ楽しく、個人的にはお気に入りの要素でした。
ここでカスタマイズした戦場は、自分が設置した拠点に他勢力のプレイヤーが攻めてきた際、そのプレイヤーが実際にプレイするステージとして使用されます。編集時には自分で試しに出撃して、そのできばえを確かめることが可能です。
このようなカスタマイズ要素にさらにもうひとつ、指揮官(ヤオヨロズでは“生徒会長”と呼ばれる)のレベルアップも用意されています。“タレントツリー”というものがあって、レベルアップ時などに手に入るポイントを割り振って能力を取得していきます。ベータテスト時では“戦術”と“開発”の2つのツリーを確認できましたが、その2つだけでも大量の能力がありました。
“戦術”ツリーは、ダメージを受けた拠点をアイテムを使用して修理できるようになるものや、敵の拠点に与えるダメージが増えるものなど、その名前の通り、勢力戦での戦術的な選択肢が増えるようなものがほとんど。
“開発”ツリーには、武器や要塞機を開発する際に必要となる“開発レベル”を向上させたり、製造時のコストを下げたりといった、兵器開発時に役立つようなものがありました。
タレントに使うポイントはそれなりに手に入るとはいえ、あれもこれもと取れるほど余裕はありません。そのため、自分が何をしたいのかを考え、ポイントを割り振っていくのかを考えるのも重要そうです。
ベータテストの段階で、かなりのやり込み要素が垣間見えた本作。突飛な世界観に注目されがちですが、中身は誰でも楽しめる、堅実で作り込まれたゲームだと感じました。手軽に操作が可能なうえ爽快な点や、勢力戦ながら他人との直接対決はない点など、対戦ゲームに不安を覚える人でも安心して楽しめるのが本作のポイントだと思います。リリース後は独特の世界観と、洗練された遊び心地にぜひ触れてみてください。
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