2018年4月16日(月)
レベルファイブが3月23日に発売した、PS4/PC用ファンタジーRPG『二ノ国II レヴァナントキングダム(二ノ国II)』。じっくり遊べるRPGで、なおかつやりこみ要素が豊富な作品だけに、まだまだエバンたちと冒険を続けているという方も多いのではないでしょうか?
いつまでも聴いていたくなる美しい音楽、どこまでも広がる美しい景色。遊ぶ者の心を捕らえて離さない『二ノ国II』の世界は、百瀬義行さん(元スタジオジブリ)や久石譲さんら豪華なクリエイター陣の手で作られています。
制作のこだわりなどがうかがえる特別インタビュー映像が、公式サイトにて公開中。プレイしたからこそわかるインタビューの聞きどころをご紹介します。プレイした皆さんもぜひ、インタビュー動画を改めてご覧になってみてください。
レベルファイブ代表取締役/CEOの日野晃博さんをはじめとしたスタッフの皆さんが、物語やアニメーション表現や世界観などの見どころを語っています。
本作の物語を描くにあたって日野社長は、最初から子どもと大人両方の視点を取り入れることを考えていたそうです。
若さと優しさゆえに真っ直ぐ理想に向かって走るエバンは、まさにファンタジーの主人公そのもの。いつも前を向く姿が、眩しく感じられた大人の皆さんもいるのではないでしょうか?
私のようにすっかり純真さを忘れてしまった人間が、感情移入できるのがロウランたち大人の目線なのです。ガットーが夢を語るエバンに言ったセリフ、物語の冒頭でロウランが取る行動。ファンタジー世界でありながら、大人たちは現実味のある言動が多いんですよね。
一方でロウランたちは子どもの想いを理解し、支えてあげられる年長者としての理想の姿も体現しています。夢を追うエバンの目線、それを支えるロウランたちの目線。その両方がバランスよく描かれているからこそ、本作の物語は“王道”なのだなと思わせてくれます。
▲登場人物たちは、本当に多種多彩。感情移入したり、生き様に引き込まれたり、そんな人物が必ず見つかります。 |
『二ノ国II』のグラフィックは、まるでセルアニメのように表現するセルシェーダーに近い手法が採用されています。ここにも、童話のように温かみのある世界を表現したいというスタッフの強いこだわりがつまっているのです!
グラフィックは細部まで丁寧に作りこまれており、ダンジョンの移動もムービーシーンも、本当に自分がアニメを動かしているような感覚になりますよ。
▲セルアニメのような世界は、懐かしくも新鮮! 次はどんな光景が待っているのか、ワクワクしてしまいます。 |
世界観は、街からキャラクターにいたるまで、文化をリアルに描くことを意識し時間をかけて練りこまれています。また、街に住んでいるキャラクターも背景の一部と考え、衣装がどうあるべきか話し合ったそうです。
実際に街を探索すると、家の中だったりとこんなところまで描かれているんだと驚くことも! 本当に異世界を冒険し、観光しているような気分を味わうことができます。
▲インタビューでは、ゴールドパウンドの話が登場します。モデルは台湾だそうで、言われてみれば確かにと納得できます。 |
キャラクターデザインを担当した百瀬義行さんが、エバンをはじめとしたキャラクターの魅力を話してくださいました。
百瀬さんは、すべてのキャラクターに思い入れがあるそうです。また、まるで映画のように作られ、キャラクターに感情移入しやすい作品に仕上がっているというお話も。
▲一見するとフラットに見えるセルアニメのような雰囲気ですが、実際はそうじゃないように絵作りしないといけない難しさがあるそうです。 |
制作時間は長期にわたり、キャラクターもリテイクを重ねたそうです。主人公のエバンは、すんなり完成したとのこと。一方ロウランは、顔を決めるまでかなりの苦労があったようです。シャーティーは、百瀬さんの原画の時点で日野社長もスタッフも絶賛するかわいさだったとか。
▲どのキャラクターも「もうこれしかいない!」というほど作品の雰囲気にあっていますよね。 |
『二ノ国II』の世界を彩る音楽を手掛けた久石譲さんが、ゲーム音楽ならではの苦労を明かしています。オーケストラでの収録シーンも見ることができますよ。
楽曲数が多くなりがちなゲームの音楽を、どういう風にまとめようか久石さんも悩まれたといいます。しかし実際にプレイしているとそんな思いをまったく感じないほど、バラエティ豊かでそれでいて『二ノ国II』の世界観を感じられる、一体感のある曲ばかりになっています。
日野社長は、久石さんのゲームの常識を超えた曲作りについて明かしています。特に、戦闘シーンは普通のRPGとは一線を画すと語っていました。確かに、通常バトルもボスバトルもどれもフルオーケストラの豊かな響きをもちつつも熱くなれる、昨今のエレキチックな戦闘音楽とは異なるけれども、心の底から盛り上がれるような楽曲になっています。
▲シンプルな楽器編成で始まる戦闘シーンの曲では、緊迫感が途切れることなく盛り上がり、 久石節を感じずにはいられません。 |
楽曲は前作よりも音楽的なレベルを上げた難しいアプローチをし、オーケストラでも高い技術での演奏が行われているそうです。
ゲーム音楽のもう1つの特徴として、繰り返して聴くことが多いという久石さん。何度も聴いても印象に残るよう、通常に作る楽曲とはちょっと違った作り方をしているそうです。ゲームにハマってもらって、音楽にも浸ってもらえるとうれしいと語っていました。
日野社長を中心としたメインスタッフのみなさんが、ゲームシステムへの情熱を話しています。そのこだわりを感じてみてください。
日野社長は、万国共通で求められるアクション性や操作感の楽しさについて、どうするか長い間悩んだといいます。
実際にゲームを遊んだ方はわかると思いますが、『二ノ国II』のバトルは、直感的な操作で華麗なアクションができます。ちょっとアクションが苦手かもという人でも問題なくプレイでき、幅広いユーザー層を持つ『二ノ国II』ですが、ファンにとってうれしい内容になっています。
▲キャラクターごとの多彩なスキルや戦闘スタイルなど、家族や友だちのプレイを見ているだけでもおもしろいと思います。 |
大切な人との約束を守るために、王になる決意をしたエバン。彼は、自分の国を持つという目標を持っています。その想いは、国を発展させていく“キングダムモード”という形でシステムに取り入れることは決まっていたそうです。
また本作では、国同士の争いも避けては通れません。そんな軍勢同士の戦いを表現するために取り入れられたのが“進軍バトル”です。
どちらも、主人公が一国の王であるからこそのシステム。それぞれを進めることでプレイが優位に進められるだけでなく、国民の信頼を勝ち取っていくエバンの王としての成長が感じられるのも感慨深いものがありますね。
▲最初は何もない王国に人が増え、発展していく姿を見るとうれしくなりますよね。 |
▲“進軍バトル”も本作の大事な要素の1つ。部隊と協力して戦いましょう! |
2Dアニメの雰囲気を、いかに3Dに落とし込むか。その鍵は、ライティングにあるそうです。
本作のグラフィックを描くうえで、いかに3Dっぽさを消すかが苦心したところだとか。“二ノ国”のアートではライティングが重視され、影をどう描くかにこだわっているといいます。影を豊かに表現することで、自然な光が描けるそう。小物の影にも、ぜひ注目してみてください。
▲影の他にも、こだわりが満載。グランリーフの金属は、真鍮をイメージしているそうです。細部のディテールまでこだわった絵作りが、本作の魅力をさらにアップさせています。 |
豪華スタッフの皆さんのこだわりが、たくさん詰まった『二ノ国II』。インタビューを見た後に遊んでみると、また違った発見があると思います。細かい部分までじっくりと楽しみながら、『二ノ国II』を隅々まで堪能してみてください。
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