2018年4月18日(水)

RPG好きな電撃ライターから見た『二ノ国II』の世界。大人にこそじっくりと遊んでほしい!

文:電撃オンライン

 レベルファイブが3月23日に発売した、PS4/PC用ファンタジーRPG『二ノ国II レヴァナントキングダム(二ノ国II)』。多くの方が“二ノ国”での冒険を楽しんでいるかと思いますが、まだプレイしようか迷っている方もいるのではないでしょうか?

『二ノ国II レヴァナントキングダム』
『二ノ国II レヴァナントキングダム』

 これまで電撃オンラインでは、『二ノ国II』の魅力を多くの記事でお届けしてきました。今回は、数多くのRPGをプレイしている電撃の編集・スタッフがプレイしたからこそわかった本作のさらなる魅力を、座談会形式でご紹介します。

●座談会参加者(※プレイ時間は座談会時のもの)

長雨:RPGはもちろんオールマイティにゲームをプレイする電撃の女性ライター。キャラクターに愛を感じられるかがRPGのポイント。エバンの成長を優しく見守っています。(プレイ時間:12時間)

黒船MK-II(マークツー):RPG以外のゲームもなんでもプレイする雑食ゲーマー。どちらかと言うと洋ゲー寄りだけどJRPGもこよなく愛しているため、本作もがっつりプレイ中。(プレイ時間:26時間)

りえぽん:つねに何かしらのRPGをプレイしていないと気が済まないRPG大好き編集。ファンタジーRPGが特に好きで『二ノ国II』の世界観は好みにドンピシャ!(プレイ時間:20時間)

美しい“二ノ国”を冒険している感覚にうっとり!

りえぽん:早速ですが皆さん、『二ノ国II』が発売されましたが、どのくらいまで遊びましたか? 私は、企業国家“グランリーフ”に到着したあたりです。

長雨:私はまだそこまでは行ってないです。結構寄り道しながら進めていて、港町“ヨッソーロ”で船を手に入れました!

黒船MK-II:俺は逆にあまり寄り道はしていなくて、りえぽんさんよりもっと先に進んじゃってます。ネタバレしすぎても困ると思うのですが、どのあたりまで話をしてOKですか?

りえぽん:“二ノ国”にある国を一通り回れるのが6章までだから、そのあたりまでにしましょうか。ちょうど私がプレイしている“グランリーフ”のところまでで!

『二ノ国II レヴァナントキングダム』

黒船MK-II:わかりました。じゃあ俺は少し控えめに、“グランリーフ”以降までは進みましたと言っておきましょう。

長雨:『二ノ国II』は、本当にビジュアルがステキですよね! 美麗なアニメの世界に入ってしまったようで、ついつい細かいところまで見たくなってしまって、それで寄り道が多くなっちゃってます。

りえぽん:わかる! もう、新しい国や場所についたら、とりあえず端から端まで歩いてみるよね。家の中にも入れたりするから、「この国の人はどんな生活をしているのかな」って想像しちゃう。

『二ノ国II レヴァナントキングダム』
『二ノ国II レヴァナントキングダム』
▲国ごとにガラリと雰囲気が変わる“二ノ国”の世界。ファンタジー世界が好きな人は、細かいところまでじっくり見ちゃいますよね。

黒船MK-II:街中も見どころ満載だけど、ジオラマ風のフィールドもすごいよね。最初にフィールドに出た時、「おおっ」って声が出たよ。草や木の表現も美しいし、ジオラマ風になっていることで世界がより広く感じられた。

長雨:フィールドでちょこちょこ動くちっちゃいエバンたちもかわいいですよね! あとモンスターも!

黒船MK-II:えっ、モンスターも!? うーんまぁ、確かにフィールドで動き回っているのがかわいく思える……のかな(笑)。

『二ノ国II レヴァナントキングダム』
▲ジオラマ風になっていて、広々と感じられるフィールド。

りえぽん:フィールド上にも宝箱や、中に入れる洞窟や森とかがあって、ついつい寄り道しちゃうよね。ふらふらしながら進んでるから、なかなか目的地にたどり着かない(笑)。

長雨:そういうところが、いわゆるRPGらしくて私は大好きです。クエストの目的地にアイコンが出るから迷うこともないですし、迷子になりやすい私でも安心して寄り道できます。

りえぽん:いろいろなところに立ち寄って、冒険している! って感覚がちゃんとあるよね。これぞRPGの醍醐味ですよ。

黒船MK-II:俺みたいにせっかちな人は、目的地に向かって真っすぐ進んでもOKだ。飛行船を手に入れれば、もっと世界が広がるぞ!

『二ノ国II レヴァナントキングダム』

長雨:うわぁ! それは楽しみです。序盤から、高台の上に宝箱が見えたりしますから、取りにいかないと!

意外とサクサク進むストーリーは忙しい人向け?

りえぽん:ストーリーについては何かありますか? 私は、意外とストーリーがサクサク進むな! って思ったんですが。

黒船MK-II:そうなんだよね。エバンの祖国“ゴロネール王国”のクーデターから始まって……。俺はエバンが成長する物語と聞いていたので、しばらくはエバンがうじうじしてるんだと思ってたんだよ。

りえぽん:うじうじって(笑)。まぁでも、帰る場所を奪われ、母親代わりだったアルフィニーとも別れることになって……。かなり辛い展開だもんね。

黒船MK-II:だから、結構早い段階で「新しい国を作る!」って決意するもんだから、逆にちょっとびっくりした。エバンすごいじゃん! って。

長雨:アルフィニーとの約束と、ロウランの後押しもありましたから。私はエバンの芯の強さにウルッときましたよ!

『二ノ国II レヴァナントキングダム』
▲エバンは新しい国の王となることを決意し、“二ノ国”すべてが争いのない世界になることを目指し各国を巡ります。

りえぽん:エバンの国“エスタバニア”を作った後、各国で約定を結ぶため冒険することになりますが、その後の展開も結構早く進むよね。

長雨:確かに、メインストーリーのみを追いかける感じだと、思ったよりもサクサクと進行しますね。その分寄り道が多いんですけど……!

黒船MK-II:そう! 俺はそこが『二ノ国II』のポイントだと思うんだ!

りえぽん:ん? どういうこと?

黒船MK-II:近頃の忙しい現代人は、じっくりとRPGを遊ぶ時間が取れないと思うんだよね。実際俺もそうなんだけど、メインストーリーが重いRPGだと、休みの日とかじゃないとなかなか遊び始めるのが難しいんだよ。中途半端なところで止めたくないし。

りえぽん:あー、それは私もわかるな~。RPGみたいに時間がかかるのがわかっていると、プレイ時間の確保がそもそも難しいよね。

黒船MK-II:『二ノ国II』はメインストーリー自体はもちろんしっかりとしたストーリーになっているけど、意外とコンパクトにまとまっているから、ちょっとした時間でも遊びやすい気がする。

長雨:なるほど。今日はメインストーリーのクエストを1つだけ進めよう、とか、自分のペースに合わせて遊びやすいんですね。

黒船MK-II:さらに、たくさん用意された寄り道、やり込み要素が秀逸! メインストーリーを遊ぶ時間が今日はないな、って時は、サブクエストだったり、“魔瘴気モンスター”狩りだったり、“進軍バトル”で遊んだりできる。

『二ノ国II レヴァナントキングダム』
▲フィールドで部隊を率いて戦う“進軍バトル”は、フィールド上でいつでも挑戦できます。

りえぽん:そうそう! 私も、平日仕事から帰った後とかで、今日はメインクエストのダンジョンに行く時間はないなーって時には、進軍バトルをちょっとやって“キングダムモード”で国をちょっと作って寝ちゃう(笑)。

『二ノ国II レヴァナントキングダム』
▲“エスタバニア”を発展させる“キングダムモード”。冒険の途中でこまめに行うことがおすすめです。

長雨:忙しい人でも、いろいろな遊び方ができますね。私も、フィールドをうろうろしているだけで終わった日もありました。

黒船MK-II:『二ノ国II』は、毎日ちょっとずつでも、自分の好きなように遊べる! だからこそ、最近忙しくてRPGを遊べていないな……という大人におすすめしたいRPGだね。

バトルはフニャと“バトルイコライザー”が大事!

長雨:RPGといえばバトルの楽しさも重要だと思うんです。『二ノ国II』のバトルは、思ったよりアクションが派手で楽しいですよね。操作していて、爽快感があります。

『二ノ国II レヴァナントキングダム』
▲ド派手なスキルを駆使して戦えるバトル! 操作はそこまで難しくはありません。

りえぽん:実は私、最初はバトルが要素が多くて難しいんじゃないかって思ってたんだよね。実際、東京ゲームショウ2017で試遊した時は、中ボスに挑んだら強くて勝てなかったの。

黒船MK-II:試遊版だとゲームバランスが違いそうですが、そんなに難しくはないですよね?

りえぽん:うん。まぁ、ゲームショウの時は操作もあまりわかってなくて、遠隔攻撃ばっかりしてたらMPがなくなってあわあわしてた(笑)。あと、フニャもよくわからなかったし! 今はちゃんと戦えてるよ!

長雨:フニャはかなり助けになりますよね。吸収して自分のスキルを強くしてもいいですし、号令で戦ってもらってもすごく強いです。それに、かわいい! かわいいは正義!!

『二ノ国II レヴァナントキングダム』
▲フニャの力は使わないと損! 守護神バトルではフニャのサポートが必須です。

黒船MK-II:俺は号令スキルが強いフニャばかり使ってるな。割と序盤で仲間にできる“小悪魔のフネラーネ”っていう闇属性のフニャが使う、“マックラビティ”がすごく強くてお気に入り!

りえぽん:私は吸収重視で、パーティーメンバーのスキルに合わせてフニャを変えているよ。

黒船MK-II:自分の戦略にあわせて、いろいろな戦い方ができておもしろいな。操作キャラクターも変えられるのがいいんだ。みんなは誰を操作して戦ってる?

長雨:私はエバン一筋ですね。魔法もいろいろ覚えるし、近接も遠隔も、どちらもクセがなくて使い勝手がいいので、初心者向けだと思います。

りえぽん:私は結構飽きっぽいところがあるので、いろいろなキャラを交代しながら使っているよ。でも、シャーティーが一番よく使ってるかな。スキル“ウインドダンス”の範囲がすごい広くて強い!

黒船MK-II:俺はシャリアがキャラクター的にも好きで、バトルでも操作キャラにしてる! というか、シャリアは仲間をサポートするスキルも使えるから、自分で操作したほうがテクニカルに使えていいね。

りえぽん:なるほど。操作キャラクターやフニャの使い方次第で、初心者も上級者も楽しく遊べるようになっているのかな。

黒船MK-II:それと、バトル関連で忘れちゃいけないのが“バトルイコライザー”だよ! あれ、地味に見えてめっちゃ重要だから。

『二ノ国II レヴァナントキングダム』
▲特定の種族に与えるダメージをアップさせたり、ドロップする戦利品のバランスを調整できる“バトルイコライザー”。

長雨:自分でパーティーの能力や、属性耐性とかをいじれるやつですよね。まだあまり恩恵がよくわかっていなくて……、結構適当にポイント使っちゃってます。

黒船MK-II:ええー、もったいないよ! 例えば、“モンスター戦術”は、まずは5ポイント使えるようにするといいよ。“魔瘴気モンスター”に挑む時に、その種族に5ポイント全部振るだけで与えられるダメージがかなり変わる!

長雨:なるほどー。敵にあわせて切り替えられるから、とりあえずはある程度ポイントを振ったほうがよさそうですね。

りえぽん:私も、“モンスター戦術”はその使い方をしているな。後は、“アクションの極意”はどれも便利なので、とりあえず多めにポイントを使ってみた。

黒船MK-II:“ドロップの導き”も早めにポイントを振るといいよ。特に、経験値比重は両方オンにしておけば、レベル上げをしなくても適正レベルで進めやすくなると思う。

りえぽん:ああっ! それか!! ドロップあったほうがいいだろうと思って、経験値比重を両方オフにしてたんだよね……。“グランリーフ”の周りの敵が強くて、レベル上げしてた。

長雨:“バトルイコライザー”、かなり重要みたいですね(笑)。私もちゃんと使いこなそうと思います。

忙しい大人にこそゆっくりと遊んでみてもらいたい名作

りえぽん:そういえば、私も含めて皆さん結構『二ノ国II』を気に入っていますが、不満点や何か気になったところなどはありませんでしたか? 私は、進軍バトルがちょっと苦手で、部隊のレベル上げが大変かなーと思ったんですが。

黒船MK-II:進軍バトルは、メインストーリーを進めるうえでも必須になるシーンがあるからね。シーザラカンの“霊元の迷宮”を進む時とか。

『二ノ国II レヴァナントキングダム』
▲進軍バトルで進んでいく“霊元の迷宮”。

りえぽん:そうなのよ。フィールドで旗が立っている場所で進軍バトルができるけど、適正レベルが高かったりすると尻込みしてしまう……。

長雨:同じ進軍バトルを何回も受けてレベル上げしたほうがよさそうですよね。

黒船MK-II:うん。キングダムモードで“シタヅミ訓練所”を作って施設のレベルを上げると、進軍時の入手経験値がアップする研究があるから、それを早めに取るのも手だと思う。

りえぽん:おお、そんな研究があったのか! 全然知らなかったよ。

黒船MK-II:後は、少しくらいレベルが低くても、部隊の相性をちゃんと考えればなんとかなるよ。ブリーフィングの時に敵に槍兵が多いな、と思ったら槌兵を2組連れていくとかね。

りえぽん:よし、兵種も考えながらがんばってみる!

長雨:私は不満というより要望みたいになってしまうんですが、もっとエスタバニアの住人たちとのイベントみたいなものがあったらよかったです。ケモナーなもので……ニャウ族とバウワン族と一緒にお城でパーティとかできたらなぁ!

りえぽん:それはなかなか楽しそう(笑)。

『二ノ国II レヴァナントキングダム』
▲キングダムモードでは誘った人材と話すことはできる。時にはクエストが依頼されることも。

黒船MK-II:俺はさっきはいい点として挙げた、意外とサクサクあっさりと進むストーリーがちょっと不満な点でもある。個人的にだけど、やっぱりファンタジーRPGは重厚でどっしりしたストーリーじゃないと! っていう人だと、ちょっと求めているRPGとは違うかなと。

長雨:そうですね。でも、私はどちらかというと重苦しい雰囲気なのは苦手なので、このくらいの明るい雰囲気で進んでくれたほうが楽しいですね。

黒船MK-II:まぁ、さっきも言ったけれど、サクサク進められて自分のペースで遊びやすいからこそ、忙しい大人が遊ぶにはピッタリだと思うんだよ。

りえぽん:うんうん。時間がなくてRPGは遊べなくなったな……って思っている人に、ゆっくりとでいいから遊んでみてもらいたい!

『二ノ国II レヴァナントキングダム』

長雨:現実世界でお疲れモードになったら、“二ノ国”の美しい世界で癒される……みたいな遊び方もできそうです。

黒船MK-II:いいなそれ! ちょっと仕事が忙しくて辛いんで、“二ノ国”に行ってきます!

りえぽん:『二ノ国II』で遊びたいだけでしょ! 仕事はちゃんとしろー!!

データ

▼『二ノ国II レヴァナントキングダム』
■メーカー:レベルファイブ
■対応機種:PC
■ジャンル:RPG
■発売日:2018年3月23日
■希望小売価格:8,000円+税

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