2018年4月30日(月)
リイカが先日発表したスマートフォン用RPG『ファイブキングダム-偽りの王国-(以下、ファイブキングダム)』。本作を手がける開発スタッフへのインタビューを掲載します。
『ファイブキングダム』は、2017年に韓国でリリースされた3DグラフックのファンタジーRPG。150以上の美麗で精細なキャラクターが登場し、壮大なストーリーが展開します。
日本運営プロデューサーの石井英貴さんには、本作を手がけることになった経緯や魅力、カルチャライズやバトルなどさまざまなことをお聞きしました。
――沖縄国際映画祭のステージイベントとレッドカーペットで『ファイブキングダム』というタイトルをアピールされました。こちらの経緯を教えていただけますか?
沖縄国際映画祭はゲームユーザーが見る場所ではないかもしれないのですが、話題性などもあるということで、選ばせていただきました。
――これまでリイカさんはカジュアル寄りのアプリが多かったと思うのですが、本作はしっかりとしたRPG。どのような戦略があり、こちらのタイトルを決められたのでしょうか?
私は、リイカに入る前から基本無料のタイトルを扱ったり、海外の販社様との取引を行っていたりしました。なので、ローカライズ、カルチャライズで運営タイプのアプリを出せたらどうかと、以前から考えていました。
――本作を選んだ理由は?
自分の好きなタイプのジャンルだったというのが、理由の1つとしてあります。いわゆる“ながらプレイ”は自分の生活スタイルに合わせて遊べます。ローカライズを行った場合、1年くらいかかるのですが、ライセンス契約を結ぶ以前から、配信タイミングでも求めているユーザーがいると思っていました。
また、遊んでくれる人が理解しやすいタイトルを探していたのも理由の1つとしてあります。
――石井さんの考える“アプリゲーム運営”について、教えていただけますか?
内部制作の場合、新しいタイプの遊びを“売り”にすることがあります。ただ、この場合、開発と運営の間で考えがずれてしまう場合があるんです。運営チームがポイントを把握しやすいと、プロモーション展開や映像を作りやすくなります。
ただし、運営しやすさも当然大事ですが、独自性も出していきたいですね。
――カルチャライズはどこまでやるのでしょうか?
本作『ファイブキングダム』は深いところまでいじる予定です。大きなところでは、レベルデザインになります。もともとは属性値を入れているところがほぼないタイトル。それでは差がでにくいため、役割分担という意味でもコンテンツごとに特化したキャラを作りたいので属性値はいれようと考えています。
また、2体を組み合わせることで別のキャラに転生させる要素があるので、そこには新たなキャラを加える予定です。こちらは「キャラゲーだからガチャで強いのを手に入れる」という流れや概念を変えたいんです。ユニットを集める楽しさ、組み合わせる奥深さを用意したいと思います。
――物語について教えていただけますか?
プレイヤーは主人公のトリストとして、追体験をしていきます。トリストは国を追われた後、各国の主要キャラと出会い、ライバル的な存在のガルフレッドと対峙していく流れです。ただ、ガルフレッドがわかりやすいラスボスではなく、物語はそこからさらに動いていきます。
話を追いかけていくと人物の物語だけではなく、国を巡るストーリーがあります。ストーリーを追っていく楽しさも味わっていただけるかと。
――ストーリーの難易度は?
序盤はかなり優しめです。ただ、オリジナル版は唐突に難しくなる部分があるため、そこはゆるやかに上がっていくようにデザインをします。
――1人でプレイする場合、ストーリーを進めていくのがメインの遊びになりますか?
もちろんそれもあります。キャラを育てて、ストーリーを進める。物語を進行させていく過程で、キャラに感情移入し、そのキャラがスキルを覚え、育っていく。こちらはベースの流れですね。
周回要素があるので、キャラの育成は楽しめるかと。その育てた総力で挑むタワーコンテンツや非同期型の対人戦もあるため、長く遊んでいただけると考えています。
また、本国では実装されていないのですが、キャラ別のサイドストーリーを作ろうとしています。
――ストーリーを進めていくと仲間になるキャラもいるのでしょうか?
いますね。映像にも出ていたリアリやアデリタなどは、トリストと出会って仲間になります。育てるのに多少時間はかかりますが、最強クラスのキャラになります。よくある“コストが軽いから使う”とかではなく、プレイしていくうえで愛着がわくうえに、活躍するキャラになるかと。
――バトルは基本オートで進むのですか?
基本はオートで遊べますが、マニュアルでやれることが多いタイトル。オートとマニュアルの切り替え、戦闘速度について、開発とは長い時間相談していました。
マニュアルにすることで、オートアタックを続けているキャラの場所を移動させられます。敵がスキルを出すタイミングにあわせて後衛にできるので、うまく操作することで多少時間はかかっても、レベルが低くても倒せます。
遊びとして、攻撃を覚えてかわせれば、時間はかかるけど倒せるならば、それは遊びとして成立します。そのため、その要素を残しつつバランスをとりたいと考えています。
――スキルにはどんなものがあるのでしょうか。
いろいろあるのですが、攻撃速度が上がるものもあります。硬い敵であれば、ダメージを与えるのではなく、あえて後衛を活躍させるスキルも必要ですね。演出はしっかり作ってあるので、対人戦で出すのではなく、1人用で映像を見て楽しんでほしいです。
――各キャラにはタンクやアタッカーなど役割があるのですか?
あるのですが、タンクをできるが、アタックもできるといったように曖昧になっています。また、前衛、後衛の役割を細かく設定するとユニットを集めるストレスにもなります。今回はキャラ自身の属性を大事にしたいのであまり押し出していかないかと。
――陣形的な要素もあるのでしょうか?
どこまで入れるのかが大事だと思っています。陣形をキャラに紐付けるのか、プレイヤーに紐付けさせるのか、まさに調整しているところなので、楽しみにしていてください。
――派手なスキルは魅力の1つ。こちらは全キャラに用意されているのか、教えてください。
すべてではありません。
キャラはすべて星6まで成長します。基本的に★4になると使えるようになります。ただしゴブリン等の敵が仲間になる事があるのですがそういったキャラには必殺技が存在しない、という感じですね。
もちろん要望があれば作っていくことも考えています。ただ、まずは技を持っているキャラを育てていくのがいいと思います。
――星が上がると、スキルが変わることもありますか?
星が上がると衣装は変わるのですが、スキルの演出は変わりません。実は、追加キャラや話をまとめているコラボキャラについては、演出を変えたいと考えています。例えば★4や5では弱いスキルが、★6になると強くなるとか……。
――コラボの予定もあるのですね!
用意しています。コラボ内容については他社様のタイトルとは少し異なる感じにしたいと考えています。
――では最後にメッセージをお願いします。
本作の公式サイトでは、キャッチコピーやイラストのみを確認できます。まだ、どんなタイトルかわかりにくいのですが、開発メンバーがこれまでに体験したタイトルで楽しかったものをプラスオンしようと作っています。
今回の映画祭のように、「なぜこのような展開をしているの?」というような変わったプロモーションを含めて、いろいろな情報を出していくので、サービス開始まで忘れずにお待ちください。
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