2018年5月31日(木)
『モンハン エクスプロア』新モンスター・モルドムントの特徴は!? 新要素“秘技”に迫る
5月29日にiOS/Android用アプリ『モンスターハンター エクスプロア(MHXR)』のVer7.7アップデートが行われました。そのアップデートについての開発者インタビューを掲載します。
Ver.7.7アップデートでは、新たに『MHXR』オリジナルモンスターである黒冠龍モルドムントが登場。さらにハンターの装備に新要素となる“秘技”が実装されます。
そのアップデートのポイントについて、本作のプロデューサー・関野亮央さんとディレクター・並木拓巳さんにお聞きしました。
▲左が並木ディレクターで、右が関野プロデューサー。 |
なお、インタビュー中は敬称略。
モルドムントは意外と肉体派!?
――まずはVer.7.7アップデートの内容について教えてください。
関野:大きなものとしては、新モンスターのモルドムントと新システム秘技の実装を予定しています。
▲黒冠龍モルドムント。 |
――モルドムントとはどのようなモンスターなのでしょうか?
並木:モルドムントは古龍種の新モンスターで、Ver.5.0で実装したネフ・ガルムド以来、約1年半ぶりとなる『MHXR』オリジナルモンスターですね。
関野:ネフ・ガルムドは好評でありつつも、尻尾の感応結晶を中心としたギミックが狩りの全面に押し出されていました。そのため、狩猟のために多少、前もって立ち回りを覚えておく必要があるテクニカルなモンスターだったのですが、今回のモルドムントは上手に避ければ反撃のチャンスが増えるという、『モンスターハンター』のアクション面の基本となっている部分を強く意識して作っています。
並木:例えばモルドムントのある攻撃は、特定の方向には非常に回避しやすいんですね。ただ、避けやすい方向に避けるとモルドムントとの距離が離れて反撃しにくくなってしまいます。
逆に避けにくい方向にあえて回避した場合、回避できれば反撃しやすい位置でモルドムントがスキをみせます。安全を取るか、リスクを承知で攻めにいくかというところをハンターのみなさんには楽しんでもらいたいです。
関野:あと、金属質に変化する黒い体液もモルドムントの特徴です。地面にまき散らされた体液が刃物のように突きだして裂傷状態を与える攻撃を行います。
攻撃が特徴的ではあるものの、攻撃と回避のやり取りを楽しめる、肉体派というか、シンプルな駆け引きが楽しめるモンスターになっていると思います。
▲怒り状態と思われる姿。モルドムントを中心に円を描くように液体が広がっている。 |
並木:攻撃面で大きな特徴となるのは肩にある口のような部位のような部位です。初めて対峙するときはかなり驚くと思います。
――モルドムントの装備についても聞かせてください。
関野:まず武器は、強襲クエストで初となる星6武器になります。一部の武器種には“秘技”という新要素が用意されています。
――防具も星6になるのでしょうか?
並木:防具はこれまでの強襲クエストの報酬と同様に星5です。こちらについては、今後実装されるモンスターへの対策になるようなスキルが搭載されています。
――ネフ・ガルムドの防具がエジプト的な雰囲気を意識したものだったのに対して、モルドムントの防具はスタイリッシュなデザインという印象を受けます。
並木:あまり変わったデザインにせず、カッコイイ、カワイイと思ってもらえるものを目指しました。
▲モルドムントの女性剣士用防具。開発スタッフ内では頭のバイザーが話題になったとのこと。 |
思い入れのある武器が“秘技”の実装でふたたび輝く!
――続いて先ほど少しお話があった“秘技”について聞かせてください。
関野:秘技は武器のプラス値が一定値に達すると解放される新しい技です。大きく分けて武技のように狩猟中に自分で発動させるもの(以下、アクティブタイプ)と、スキルのように常時発動するもの(以下、パッシブタイプ)があります。
――具体的な例を聞かせてもらえますか?
関野:例えば“古龍撃”というアクティブタイプの秘技は、いわゆる“一閃”系の武技のようにターゲットしたモンスターに大ダメージを与えるものになります。このタイプの武技はダメージが完全に固定されているのが特徴で、“20万ダメージ与える秘技”なら鋼膜個体のような例外を除いて、相手の属性や当てた部位を問わず必ず20万ダメージ与えます。
並木:同タイプの秘技だと、発動するとモンスターの攻撃を受け止めると同時に味方全員の攻撃力を高める“いなしの極意・全【攻】”という秘技もあります。パッシブタイプの例としては味方全員に“高級耳栓”の効果を付与するというものも用意しています。
▲アクティブタイプの秘技は攻撃だけでなくサポート向けのものも存在する。 |
――アクティブタイプの秘技の発動には、なにか条件はありますか?
並木:武技と同様に武技Pを消費して発動します。ただ、武技と秘技は当然別物になるので、武技Pさえ足りれば武技と秘技を続けざまに放つこともできます。
――秘技はどういった武器に用意されるのでしょうか?
関野:強襲クエストの報酬、イベントで手に入るもの、ニャン検隊の報酬、さらに既存の武器から進化をさせることで備わるなど、幅広い武器に秘技を実装します。
――ニャン検隊の報酬のプラス値を増やして強化するのは正直厳しいと思うのですが……。
関野:それはもちろん承知しています。ですので、プラス強化石という、主にニャン検隊武器の秘技解放を目的に使用することになるであろう専用素材を新たにご用意しました。
また、ニャン検隊の報酬に秘技を持つ武器を用意はしますが、星7進化に加えてプラス値強化というハードルがあるため、強襲クエストの武器の秘技を活用する機会も多くなる想定でいます。そういった点も含めて、ニャン検隊の武器の秘技が必須という環境には間違ってもしません。
▲ニャン検隊の報酬で秘技を解放できるのは、新レアリティの星7の武器だけ。 |
並木:Ver.7.7で新たに実装される“プラス強化石”という武器のプラス値を上げる専用素材についてもう少しお伝えします。こちらの入手手段は狩玉と交換できるようになる“プレミアムログインボーナス”の他、十六人衝突戦やマンスリーミッション、イベントクエストの報酬を予定しています。
――有償コンテンツ以外で手に入るプラス強化石はどのくらいの量になりますか?
関野:武器によって秘技の解放に必要となるプラス値が異なるので一概にすべてを賄える量を……とはいかないのですが、狩玉を使わずに手に入るプラス強化石だけでも1カ月に武器1本程度の秘技の解放は行えるようにしています。
――他に秘技ならではの特徴はありますか?
並木:一番大きなポイントとなるのは一度解放した秘技を他の武器にセットできることです。例えばモルドムントのランスの秘技を、モルドムントの太刀で使うといったことが行えます。
関野:ただ、すべての秘技をあらゆる武器にセット可能というわけではなく、秘技別に設定された武器種、属性、“スロットLv.”を満たした武器にのみ秘技をセットできます。
――武器種と属性はわかりますが、“スロットLv.”とはなんでしょうか?
関野:すべての秘技にはセットするのに必要な“必要スロットLv.”というものがあり、それと対になるのが“スロットLv.”です。どの秘技も必要スロットLv以上のスロットLvを持つ武器にセットできるという形になります。
▲武器詳細に新たに秘技スロットに関する項目が用意される。 |
▲装備編集画面も秘技の実装に伴い、一部リニューアルされる。 |
――今回のアップデートで秘技という新要素を実装した理由や思いを聞かせてください。
並木:一番やりたかったのは、以前に使っていた武器が無駄にならないシステムの構築ですね。ハンターのみなさんには、それぞれ思い入れはあるけれど今は使いにくい武器があると思います。そういった武器をこれからは秘技という形で活用してもらえたらうれしいですね。
あと、ニャン検隊の武器の秘技に関しては一種のステータスになればと考えています。条件が厳しいぶん、使えると周りから「お、すごいな」と思ってもらえる。ニャン検隊の武器の秘技はそんな位置づけになってほしいですね。
関野:ニャン検隊の武器については、これまでだと1つのニャン検隊に当たりとなる武器が3つあった場合、そのうち1つが最新の強襲クエストで特に力を発揮しやすく、他の2つは使い勝手も含めて少し物足りない性能ということがありましたよね。
ですが、これからは実際にクエストに持ち込みたい武器と、秘技として他の武器にセットすると力を発揮する武器という2方向から武器の価値を見てもらえるようになるかと思っています。『モンスターハンター』ですので、武器のあれこれを考える時間を増やしていくことで、新たな楽しみを提供していきたいです。
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