2018年6月11日(月)
6月10日、東京・渋谷のduo MUSIC EXCHANGEにおいて、ライブイベント“逆転裁判LIVE OBJECTION!2018”が開催されました。
このイベントは、『逆転』シリーズで数々の楽曲を手がける岩垂徳行さんを中心に構成されたスペシャルバンド“岩垂徳行 SUPER BAND「ジャスティス」”のライブコンサート。2017年1月に開催された“逆転裁判 15周年特別法廷”で、『逆転裁判』シリーズの生ライブを行った“岩垂徳行 SUPER BAND「ジャスティス」”が一日限りで再結成されました。
●“岩垂徳行 SUPER BAND「ジャスティス」”メンバー
・岩垂徳行さん(Key)
・福田真一朗さん(Gt)
・蓮池真治さん(Ba)
・ローズ堀口さん(Dr)
ライブでは、バンドアレンジされた『逆転裁判』サウンドが楽しめた他、ゲストを招いたトークコーナーや、オリジナルグッズが購入できる物販なども用意されていました。この記事では、昼公演模様を写真とあわせてレポートします。昼公演のセットリストは下記を参照のこと。
1 | 成歩堂龍一 ~異議あり!2016 feat.ジャスティス |
2 | 希月心音 ~法廷の革命児 feat.ジャスティス |
3 | 大逆転裁判1&2・大法廷 SUPER BAND メドレー |
4 | 恋するギターのセレナード feat.ジャスティス |
5 | 奉納舞 feat.霜月はるか |
6 | ゴドー ~珈琲は闇色の薫り feat.ジャスティス |
7 | 相棒 ~The game is afoot! feat.ジャスティス |
8 | LOVE LOVE GUILTY feat.ジャスティス |
9 | 逆転検事・御剣 SUPER BAND メドレー |
10 | 追求・逆転裁判123 SUPER BAND メドレー |
アンコール1 | ポットディーノ ~Ethno-Rock feat.ジャスティス |
アンコール2 | 大江戸戦士トノサマン feat.ジャスティス&オールスターズ |
ライブは『成歩堂龍一 ~異議あり!2016』からスタート。この曲の演奏中のみ、観客による撮影が可能でした。そのため、多数の人がペンライトを振りながらスマホで撮影していました。
続いては、『希月心音 ~法廷の革命児』と『大逆転裁判1&2・大法廷』の2曲。『希月心音 ~法廷の革命児』の演奏が始まると、観客のペンライトの色が黄色に変わり、会場が心音のイメージカラーであるイエローに染まりました。
ラミロアの衣装をまとってアーティストの霜月はるかさんが登場。『恋するギターのセレナード』と『奉納舞』を高らかに歌い上げました。
なおラミロアの衣装は、霜月さんが2008年の『逆転裁判 特別法廷2008秋 オーケストラコンサート』で霜月さんが着用したものと同じもので、10年ぶりに着たとのこと。
『恋するギターのセレナード』は巧舟さんが作詞作曲した曲ですが、岩垂さんは「あまり知られてないんですが」と前置きしたうえで、曲に手を入れたところがあると告白。「Aメロはすごくよかったんだけど、Bメロがなんかコードに合わないところが出てきて……」と語る岩垂さんは、「なるべく巧さんの意図通りにいきたかったんだけど、耐えきれなくて直してしまいました」と裏話を披露しました。
開発陣のトークコーナーでは、『逆転』シリーズプロデューサー・江城元秀さん、『大逆転裁判』シリーズディレクター・巧舟さん、『逆転裁判6』ディレクター・山﨑剛さんが登場。いきなり江城さんの「(『逆転裁判』の)開発話は皆さん知っていると思うので、巧のプライベートの話を……」という無茶ぶりからスタートしました。
▲左から江城さん、巧さん、山﨑さん。 |
高校時代、クラシックギターでオーケストラをするというサークルに入っていた巧さんは、40名くらいでバロック音楽を演奏していたとのこと。山﨑さんによると、巧さんは会社の席の近くにいつも音の鳴らないサイレントギターを置いていて、ギターを弾いているときはいつも話しかけられなかったと笑顔で話していました。
その山﨑さんは、『逆転裁判3』が発売された時にカプコンに入社したそうで、巧さんは「入ってきたときに、握手を求めてきたんですよ」と暴露。ちなみに、入社試験の最終面接で「最後に何か質問はありますか?」と言われた山﨑さんは、「『逆転裁判3』はいつ出ますか?」と聞いてしまったそうです。
そしてここで、巧さんから「『恋するギターのセレナード』のBメロがおかしい」という岩垂さんの発言についての弁明が。この曲をもっと“壊れた感じの曲”にしたかった巧さんは、最初に上がってきた曲がきれいにまとまっていたため、「もっとこんな感じでどうですか」とサンプル曲を提示したところ、それがそのまま岩垂さんのところへいってしまい、「Bメロがおかしい」という流れになったとのことです。
なお、『逆転裁判4』では『恋するギターのセレナード』が動画とともに流れますが、巧さんがこの動画をチェックする段階では、牙琉響也が燃え上がるギターの炎を消すシーンがなかったとか。山﨑さんは、巧さんのチェックの中であのシーンが生まれていく過程を見ながら、「これが巧舟のディレクションか……!」と唸ったそうです。その後、牙琉検事はなにかと燃えるキャラになってしまったと山﨑さんは明かしていました。
また、観客の質問に答えるというコーナーでは、開発陣に鋭い質問が投げかけられました。その模様は以下の通り。
観客「『大逆転裁判』の『1』と『2』は一緒に開発していたのですか?」
江城さん「これはなかなか大変な質問ですね」
巧さん「正直に答えていいんですか?」
江城さん「こらっ、正直とか不正直とかないから。ちゃんと『1』は『1』で開発して、その後『2』を開発しました」
巧さん「複雑な事情がありまして……大人の……」
江城さん「ないです! そんなものはない!」
▲トークコーナー内では『逆転裁判』関連の告知も行われました。6月15日より池袋で“ばくだん焼本舗”とのコラボがスタート。7月6日からは『大逆転裁判』とのコラボも。 |
トークコーナーが終わると、『ゴドー ~珈琲は闇色の薫り』、『相棒 ~The game is afoot!』、『LOVE LOVE GUILTY』と3曲続けて演奏。『LOVE LOVE GUILTY』では岩垂さんがボーカルを担当し、熱く歌い上げました。
ここで、『逆転裁判』や『逆転検事』シリーズのキャラクターデザインを手がけるイラストレーター・岩元辰郎さんが登場。『逆転検事・御剣』の演奏中にイラストを描くという“ライブドローイング”を披露しました。
▲イーゼルは、岩元さんの自前とのこと。 |
▲5分という短い間で、御剣検事の他に“ジャスティス”のメンバーの似顔絵も! |
ラストの曲は『追求・逆転裁判123』! 岩垂さんが「残すところあと1曲……」と言うと、会場からは「えええ~!」、「やだー!」と残念がる声が多数挙がっていました。
観客のアンコールの声に応えて、再び登場したジャスティスのメンバー。岩垂さんが「ありえない」というアンコール1曲目は、なんと『ポットディーノ ~Ethno-Rock』! 岩垂さんの歌に、観客もノリノリで応えていました。
そしてラストはやはりこの曲、『大江戸戦士トノサマン』! 本日のゲストに加えて、声優の近藤孝行さん(成歩堂龍一役)と竹本英史さん(御剣怜侍役)も飛び入り参加し、『大江戸戦士トノサマン』を大合唱しました。
最後は、出演者&観客の「異議あり!」で締めくくられ、『逆転裁判LIVE』の昼公演は大盛況のなか幕を下ろしました。なお、夜公演のセットリストは以下になります。
1 | 成歩堂龍一 ~異議あり!2016 feat.ジャスティス |
2 | 綾里真宵 ~逆転姉妹のテーマ feat.ジャスティス |
3 | LOVE LOVE GUILTY feat.ジャスティス |
4 | 相棒 ~The game is afoot! feat.ジャスティス |
5 | ゴドー ~珈琲は闇色の薫り feat.ジャスティス |
6 | 恋するギターのセレナード feat.ジャスティス |
7 | 奉納舞 feat.霜月はるか |
8 | 逆転検事・御剣 SUPER BAND メドレー |
9 | 大逆転裁判1&2・大法廷 SUPER BAND メドレー |
10 | 追求・逆転裁判123 SUPER BAND メドレー |
アンコール1 | 追求・逆転裁判456 SUPER BAND メドレー |
アンコール2 | 大江戸戦士トノサマン feat.ジャスティス&オールスターズ |
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