2018年7月3日(火)
ダウンロード用ゲームから佳作・良作を紹介する“おすすめDLゲーム”連載。今回は『Moonlight』をお届けします。
本作は、店経営とダンジョン探索の両方がプレイできるドットテイストのローグライクアクションゲーム。5月29日にPC、PS4(海外のみ)、Xbox Oneで配信されてすぐ話題となった作品で、日本語に対応しています。
キーボードでも遊べますが、アクション要素が高いのでゲームパッド推奨です。
舞台は、小さな村“リノカ”。かつてはダンジョンにやってくる冒険者で賑わっていましたが、現在はアイテム屋が1店あるだけとなっています。
主人公のウィルは、そのアイテム屋“ムーンライター”の店主。ダンジョンから仕入れたアイテムを売って生活していますが、いつかはダンジョンに隠された大きな謎に挑む冒険者になりたいと思っています。
ある日、いつものようにダンジョンに向かうと、とある冒険者の亡骸からダンジョンの秘密を解くためのヒントを手に入れます。ダンジョンで店のアイテムを仕入れながら、ヒントを頼りにダンジョンの謎を解き明かすための冒険がスタートします。
ゲーム内では、毎日昼と夜に1回ずつ行動できます。ダンジョンは昼と夜の両方で行くことができますが、夜は敵が強い代わりにレアなアイテムが出やすいため、夜に行くのがオススメです。
ダンジョンは入るたびにマップが変化する、いわゆるローグライクとなっており、毎回違った冒険が楽しめます。
ダンジョンには複数の階層があり、次の階層に行くにはゲートを見つけなければなりません。敵を倒して、アイテムを集めながら、フロアを隅々まで探索して見つけましょう。深い階層に行くほど高額なアイテムをゲットできます。最後の階層まで到達すると、ダンジョンのボスであるガーディアンが出現してバトルとなります。
個人的に好きなのは、アイテムにかけられた呪いによるパズル要素です。ダンジョン内の宝箱に入っているアイテムは、レアですが大抵呪われています。その呪いが“袋の右側または左側の端にしか置けない”や“このアイテムの斜め下のマスのアイテムは村に帰還するときに破壊される”といった内容になっており、簡単には持ち帰れないようになっています。
高額なアイテムをうまく持ち帰るために、インベントリ内のアイテムをパズルのように入れ替える必要があるのですが、これが頭を使うために楽しい! ピタッとハマった時は爽快感があってオススメです。
ダンジョン内でHPが0になると、手持ちのアイテム以外はすべて落として強制的にダンジョンの入口に戻されてしまいます。
持ち物を持ちきれなくなった時や、残りHPが少なくなってピンチになった時はペンダントを使って帰還しましょう。ペンダントを使う際には少額のゴールドが必要ですが、いつでも帰還することが可能。なお、ボス戦中でも使えます。ただしペンダントで帰還した際は、ダンジョンは最初の階層からのやり直しとなります。
ゲームを進めていくとアイテム“商人の紋章”が手に入ります。これを使うと、村とダンジョンを繋げる転移ポータルを作り、もとの階層に戻ってくることができます。ただし、ペンダントよりかなり多くのゴールドが必要となりますので、お財布と相談しましょう。ボス戦前に戻って拾ったアイテムを置いてきたり、ポーションや装備を整えたりしたい時に有効です。ボスの階層に入ってしまうと使用できないので、ゲート前で使うのがオススメです。
転移ポータルは店の右隣にできるので、それをくぐってもとの階層に戻ります。ポータルはダンジョンに戻ると消えてしまうので、再度村に帰還したい場合はペンダントか商人の紋章で戻ります。戻ってきた階層のマップは変わりませんが、敵がすべて復活しているので注意しましょう。
現在発見されているダンジョンは4つありますが、最初はゴーレムのダンジョンにのみ行くことができます。ダンジョンの最階層にいるガーディアンを倒すと、功績が認められて次のダンジョンに行くことができます。
ボスはHPも高く、強力な攻撃をしてきますので、武器や防具、ポーションなどをしっかり準備してから挑みましょう。
ダンジョンで入手したアイテムを、自分の店で売ります。店は昼のみ営業可能で、営業時間が決まっており、その間に来たお客さんがアイテムを買っていく仕組みです。営業時間が終了すると自動的に閉店となり、1日の売上が計上されます。
アイテムには、それぞれ適正価格があります。木の枝など入手しやすいものは価格が安く、ゴーレムの設計図など入手しにくいものは高く売れるのですが、具体的な値段は売る時点では分かりません。そのため、つけた値段に対する客の反応を見つつ適正価格を調査していきましょう。
商品を見た時に、客から吹き出しのアイコンが表示されます。困った顔が出ていれば高すぎです。逆に目がゴールドになるくらい喜んでいる場合は、適正価格より安く、お買い得に設定されています。
ニッコリしている表情が適正価格になるので、うまく値段を調整していきましょう。最初の値段設定ですが、安く設定するとそのまま買われてしまうので、まずは高めに設定して徐々に下げていくようにすると損せずに売ることができます。
店で確認したアイテムの価格と客の反応はアイテムリストに記録されるので、値段を付ける時やダンジョン内でのアイテムの選別時に活用しましょう。
「値段の高いアイテムだけをたくさん売っていればいいのでは?」と思うのですが、アイテムには需要があります。需要が高ければ、お客さんはいい値段で買ってくれますが、商品が市場に出回りすぎたり、適正価格より少し高めの値段に設定して売ると、商品の需要が減り、商品の価値が下がってしまいます。
単純に売るだけでなく、需要が高いものはあまり数を出さないようにしたり、需要が下がったものを売らないようにして価値を上げたりしてコントロールしつつ、需要が高い状態になるようにしましょう。需要の増減は、店閉店時の販売結果で確認できます。
店には客に紛れて泥棒が入ってくることがあります。泥棒は入ってきた時のアイコンで見分けることができるので、しっかり見張っておきましょう。
商品を持ったらすぐに入口へと逃げていくので、捕まえて商品を取り返すのです。盗まれると困るような高額商品は、入口から遠いところに置き、逃走に時間がかかるようにしておくと、ミスが少なくなります。
村の掲示板で、店と村に投資することができます。投資すると、鍛冶屋など他の店を増やしたり、店を拡張したりできます。
村の投資を選択すると、村に店を構えたい人が表示されます。欲しい店に投資して、店を建ててもらいましょう。最初は2人だけですが、ゲームを進めると投資できる人が増えていきます。最初の2人のお店を簡単に紹介するので、参考にしてください。
・バルカン工房
建てると、武器と防具を作ることができるようになります。店は村の右下にできます。作るには、ゴールドの他に材料も必要になりますので、ダンジョンでゲットしてきましょう。欲しい武器や防具をリストに入れておくと、必要な材料に星のマークがついてわかりやすくなるので活用しましょう。
本作にレベルはなく、防具でHPをアップさせます。防具は、大きくわけて布製、鉄製、鋼製の3種類。防具の種類によって増えるHP量や移動スピードの増減が異なります。
武器は剣、大剣、槍、ナックル、弓の5種類。ダンジョンでは、2つの武器を装備して切り替えながら戦えるので、自分にあった武器を選んでください。武器には派生があり、より強い武器を作り変えることが可能です。
・ウッデン・ハット
ポーションを購入したり、武器や防具を強化するエンチャントを行ったりできます。村の左下に建ちます。
ポーションは回復だけでなく、マップを見通せる“見通しのポーション”や次の階層に行けるゲートが分かる“導きのポーション”があります。ゴールドだけでも購入できますが、材料を持ってくると格安で買えるように。
エンチャントを行うと、武器や防具の攻撃力や防御力をアップさせられます。強化にはゴールドと強化クリスタルなどの強化用アイテムが必要。
店の投資を選択すると、店を拡張したり、レジなどの設備を設置することができます。
店を拡張すると、商品置き場の増加、バックヤードのチェストの増加に加えて、クエストが受けられるようになったり、店舗補助を採用できるようになったりといいことずくめ。価格は高いですが優先して大きくするようにしましょう。
設置できる設備は4種類。セールボックスはアイテムを割引して一気に売りさばくことができます。レジは、ランクが高いほど値段以上のチップを払ってくれるように。ベッドは、ダンジョンに行く際にHPなどにボーナスが追加されます。宝箱は、バックヤードにある宝箱の容量が増えます。
本作のシステム上、ダンジョン探索と店経営を繰り返しプレイしていくことになるのですが、両方に飽きさせないポイントが随所に散りばめられていると感じました。
ダンジョンはローグライクになっていることはもちろん、モンスターごとに特性や攻撃方法、倒し方が異なるので、倒す順番などを毎回考えながら立ち回る必要があります。また探索に時間を掛けていると出現する超強力なモンスターがいるので、緊張感のあるバトルを楽しめます。
店は物を売るだけのルーティンワークになりそうなところですが、適正価格と需要のチェックだけでなく、商品の会計から泥棒の撃退などリアルタイムに気を配らなければならないことがあり、ダンジョンとは違うポイントが存在し、つねに気が抜けません!
店主と冒険者、どちらも遊べるお得なタイトルになっているので、気になる人はチェックしてみては?
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