2018年7月18日(水)
『ナナシ ノ ゲエム』“呪いのゲーム”とルグレが怖い! 祖堅さんのBGMが名曲で印象的【綾那のゲームに夢中】
さまざまなゲームを遊び、愛するゲーマー女優である綾那さんのゲームコラム“綾那のゲームに夢中”の連載第11回をお届けします。
暑い日が続きますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか? 夏が苦手な私は、毎日ゾンビのように這いずりながら日々を過ごしております。
そんな日は心身ともに涼みたいわけです。そうなると、クーラーのきいた部屋でホラーゲームをするのが至高!!
ということで、今回は思い出のホラーゲームについて書かせていただきたいと思います。
『ナナシ ノ ゲエム』です。
何か新作はないかなとフラっと立ち寄ったゲーム屋で、何の気なしに買ったこのゲーム。一番最初のステージで、DSを一旦閉じたことを覚えています。
日常を描いた3Dのアドベンチャーパートとレトロゲーム風の“呪いのゲーム”をプレイすることで進めていく、あまりないタイプの傑作。その魅力を語ります。
遊ぶと死ぬゲーム!?
ストーリーは、ある都市伝説から始まります。
「知ってる? 遊ぶと一週間で死んじゃうゲームがあるんだって」
そのゲームはゲーム機・ツインスクリーン(TS)に、ある日突然配信されてくる“呪いのゲーム”。そしてそのゲームを一週間以内に……七日以内にクリアしないと死んでしまう。そんな都市伝説が、まことしやかに囁かれていました。
そんなある日、大学で講義を受けていた主人公のTSに、そのゲームが配信されてくるのです。
“ハイシンカンリョウ”
送ってきた人物は不明。バグった文字で“アトナノカ”と出ている場所を押すと、レトロなRPG風のゲーム画面に切り替わります。
わけも分からずにゲームを進めていると、友人の理子が「そのゲームあたしもプレイしてるよ。オダカから6日前に送られてきた」と言ってくるのです。
オダカは理子の彼氏で、主人公の先輩。そのオダカ先輩はこのゲームにのめりこみ、一週間ほど講義をさぼってゲームをしているとのことで、主人公は理子に頼まれてオダカのマンションに彼を連れ出しに行くことに。
しかし、オダカの部屋は異様な空気に包まれていました。ガムテープで止められた扉、窓の光を遮断するように張られた段ボール、水浸しになったお風呂場。そして数々の不可解な現象。
ただならぬ空気に脅えていると、またあのゲームが配信されてきます。そして遺体となったオダカを見つけてしまい……。
ゲームで人が死ぬというのを目撃してしまった主人公は、この死の輪廻から逃れるために呪いのゲームの謎を解きつつ、恐怖の七日間を過ごす事になるのです。
移動速度の遅さに歯がゆさを……
最初に主人公の性別を選びます。性別によってセリフが若干変化するのですが、基本的なストーリーに影響はないので、自由に選んでください。
プレイする視点は一人称視点で、臨場感があります。長いトンネルを進む所があったのですが、トンネル内を走るというのは例えゲーム内でも気持ちがいいものではありませんでした。心霊スポットの定番というイメージがあって、それを意識してしまうのです。
主人公は、度々TSに配信されてくるレトロ風のゲームをやりつつ、呪いの根源を探っていきます。この配信されてくるゲームですが、画面や音楽が徐々にバグっていくので、配信される度にビクっとなったことを覚えています。
ただ、途中からこのTSが、幽霊のような謎の存在でふれるとゲームオーバーになる“ルグレ”に対しての探知機のような役割を担ってきます。
このルグレは倒すことはできません。できるのはただ逃げることだけ。でも悲しいかな、移動速度が遅いんです。「もっと早く走れよぉ!」と歯痒い気持ちに何度かなりました(苦笑)。
先ほどあげた主人公ですが、決して1人でこのゲームに挑んでいるわけではありません。大山教授という助っ人がおりまして、彼が主人公に情報をくれます。
よくも悪くも、教授は研究者でした……まさかあんなことになるとは。
ルグレが大量に出始めたころから、配信されるゲームがちょっと癒しになってきます。そして中盤辺りから“事の真相”が分かりだすのですが、それが何ともいえない展開でして……。
仕事が忙しくて家族となかなかすごせない……そんな人でしたら、何か感じることがあるかもしれません。
個人的に大好きな祖堅さんの楽曲を収録!
追われる恐怖というイメージばかりが強い本作ですが、このゲームは音楽が素晴らしいんです。何と言っても、メインテーマが耳に残る良曲なんです。
また、配信される“呪いのゲーム”のBGMは一度聴いたらずっと耳に残るかと。最初に聴いた時は「怖い音楽!」と思ったのですが、段々とこの音楽が哀しく聴こえだして、最後には安心感が生まれました。ストーリーが進んでいくに連れて聴こえ方が変わる……そんな不思議な魅力があるんです。
実は最近、『ファイナルファンタジーXIV』でこの曲のリメイクを聴く機会がありすごく興奮しました。どうやら『FFXIV』のサウンドディレクターである祖堅正慶さんが手がけられていたようです。
10年後にリメイクされたこの曲をまた聴けるとは……感無量でした。
エンディングは2種類あるのですが、最初にプレイした時はもちろんBADエンドでした!! ちなみにグッドエンドの場合、スタッフロールの楽曲が豪華になるので、ぜひグッドエンドを目指していただきたいです。配信されたゲーム内を、くまなく調べていけば、きっとグッドエンドへの道が見れることでしょう。
ちなみに『ナナシ ノ ゲエム 目』という続編がありますので、ぜひそちらもチェックしてみてください。このゲームの一年後が舞台です。
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