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2018年7月20日(金)

映画さながらのホラー体験が楽しめる『CLOSED NIGHTMARE』のキーマンにインタビュー。注目は主観映像

文:電撃PlayStation

 日本一ソフトウェアが贈る、主観視点による実写映像を用いた未体験ホラーが楽しめる『CLOSED NIGHTMARE(クローズド・ナイトメア)』。本日PS4とNintendo Switchで発売を迎えた本作は、“謎の実験”に巻き込まれ見知らぬ部屋に閉じ込められたヒロイン、上代真莉亜の立場となり、閉じ込められた部屋からの脱出を目指していく。しかしその道程は一筋縄では行かず、多くの恐怖体験がユーザーを待ち受ける。

『クローズド・ナイトメア』

 さまざまな試みがなされている本作は、はたしてどのように制作されたのか? その謎に迫るため、実写映像パートにおけるキーマンに電撃PlayStation編集部が取材を行いました。

 お話をお伺いしたのは、株式会社闇の代表取締役であり本作の映像監督を務めた頓花聖太郎(とんかせいたろう)氏、記憶を失い見知らぬ部屋に閉じ込められ、更に左腕まで麻痺してしまった本作の主人公、上代真莉亜(かみしろまりあ)役の太田英里さん、同じく記憶をなくしたなかで上代真莉亜と出会い、行動をともにしていく銀城瑛翔(ぎんじょうえいと)役のMASAYAさん。撮影の舞台裏では何が起こっていたのか、いろいろなエピソードが満載です。

 なお今回、ネタバレとなるため伏せた箇所についてのお話は、次回の記事にて公開予定。今回の記事で興味を持った方は、ぜひプレイしながら次回の記事公開をお待ちください。

新たな手法を用いた新感覚ホラー、その前夜

――まずはみなさま、自己紹介をお願いいたします。

頓花聖太郎氏(以下、敬称略):株式会社闇、代表取締役の頓花聖太郎といいます。『クローズド・ナイトメア』では映像監督を務めさせていただきました。よろしくお願いします。

『クローズド・ナイトメア』

太田英里さん(以下、敬称略):主人公の上代真莉亜役をやらせていただきました太田英里です。よろしくお願いします。

『クローズド・ナイトメア』
▲太田さん演じる本作の主人公、上代真莉亜。目を覚ますと見知らぬ部屋に閉じ込められていた。“千鶴”と名乗る人物により、強制的に謎の実験に参加させられる。どういうわけか過去の記憶を失っており、左腕全体が麻痺している。

MASAYAさん(以下、敬称略):銀城役をやらせていただきましたMASAYAです。よろしくお願いします。

『クローズド・ナイトメア』
▲MASAYAさん演じる銀城瑛翔。この建物に閉じ込められ廊下をさまよっていたところ真莉亜に会い、共に行動することになった。真莉亜と同様に過去の記憶がない。

――最初に、撮影監督を務めました頓花社長にお聞きします。普段、御社ではどのようなことをやっているのでしょうか?

頓花:僕らは普段、ホラーとテクノロジーの融合をテーマに、ホラーイベントとか、ホラーアプリとか、とにかくホラーに関わるさまざまなエンターテインメントを発信・アップデートしている会社です。多分その一番わかりやすい例が「おばけ屋敷」だと思うのですが、そういう伝統的なものに対しても、新しい風を吹かせられないかなと活動しています。

――ホラーエンターテインメントに特化した会社ということですね。今回、『クローズド・ナイトメア』にはどういう経緯で関わることになったのですか?

頓花:会社を立ち上げたころ、日本一ソフトウェアの溝上さん(『夜廻』のディレクターを務める溝上侑氏)が、新川社長(日本一ソフトウェア代表取締役社長、新川宗平氏)に「面白い会社がある」とおっしゃっていただいたようで、それで新川社長がうちを訪ねてきてくれたんですよ。

 そのときは「何か面白いことを一緒にできればいいですね」ってお話させていただいたのですが、それから飲みに行ったり、『深夜廻』のプロモーションに関わらせていただいたり、『ゆるいち』(日本一ソフトウェアがニコ生などで生放送している情報番組『ゆるっと日本一』)にビデオメッセージを送らせていただいたり、いろいろなお付き合いさせていただくようになりました。そして今回、日本一ソフトウェアさんが実写のホラーゲームを作るということで、お声をかけていただきました。

『クローズド・ナイトメア』
▲画像は『深夜廻』より。プロモーションの内容は、離れ離れになってしまったハルを制限時間内に見つけるというもの。スマートフォンで楽しむことができる。もし見つけられなかったら……。

――初めてこのゲームの説明を聞いたときは、みなさんどう思われましたか?

頓花:正直、楽しみ的なワクワクが4割、不安的なドキドキが6割という感じでした。実写映像を用いたホラーゲームというのは何となく大変だろうな、と思っていたのですが、実写を用いたアドベンチャーゲーム、『428』などは大好きでしたから、それがホラーというジャンルでもできれば、面白くなるだろうなとも思いました。

 それと、新川社長から「大作ゲームのCGは今や実写と変わらないし、とくにホラーはそれが顕著だから、実写でやれば比較的簡単に面白い映像が作れるんじゃないか」と言われまして、「本当にその通りだな」と思ったんです。それで引き受けることになったのですが、ただ、いざやってみるとなかなか大変で、このジャンルが少ないワケだなと思いました。

太田:私は、最初はホラーともゲームとも知らずにこの役をいただいて、あとでゲームになると聞いてどうなるか予想もつかなかったですね。でもワクワクと期待しかなかったです。

MASAYA:僕も一緒です。役が決まるまで何も知らされてなくて、実写映像と聞いたときにはびっくりしました。

――頓花さんは今回映像監督ということですが、脚本の方は日本一ソフトウェアさんの方で用意されたものだったのでしょうか。

頓花:はい、脚本は基本的に日本一ソフトウェアさんの方で制作を進めていただきました。もちろん、自分も映像監督としてプロットの段階から意見のバックも行っていますので、だんだんブラッシュアップしていった感じでした。ただ、スタート時は、このおもしろさをちゃんと映像で伝えられるだろうか、って不安もありました。

新たな手法の確立は試行錯誤の連続だった

――そのおもしろさの核となる実写映像は主観がメインになっていますが、これは最初からそういうお話だったのでしょうか?

頓花:はい、主観で映像を取るというのはスタートから決まっていました。映画でもPOV(“Point of View Shot”の略)という有名な手法で、有名なものだと『ブレア ウィッチ プロジェクト』とか『REC』とかがそうなのですが、これらは基本的に“カメラ”が主体になっているんです。なので主人公、つまり“自分の目”が主体になっている映画ってなかなかなかったんです。近年、『ハードコア(海外タイトルは『HARDCORE HENRY』)』というFPSを映画化したようなアクション映画があったのですが、それも基本的に、常に動いているアクション映画なので“自分が今、何に注目している”という感覚はあまりありませんでした。

 僕たちは今回“自分の目線”にもっと踏み込んで、自分が今、どこに注目しているかがわかる“自分の目で見た主観映像”というのにこだわりました。

――実際、どのようなやり方でそのような映像を作りだしたのでしょうか? 初期の段階から、撮影の技法みたいなものは確立できたのでしょうか?

頓花:最初はiPhoneを使って日本一ソフトウェアさんの方でテストしていただいたのですが、それではユーザーさんに主観的な感覚を味わっていただくには少し足りないと思いました。それで名古屋テレビ映像さんと色々なカメラを試して、どうやったら自分の目線っぽくなるのかを試行錯誤しました。それこそ日本一ソフトウェアの社員さんにもご協力いただいて、頭に一眼レフを乗っけたり、ヘルメットを改造したりと、何度もテストを行いました。そして最終的に、二人羽織の形式を取ることにしたんです。

――二人羽織というと、演者さんとカメラさんが一緒に行動する感じですよね。

頓花:そうです。でかいカメラを演者さんの顔の目の前において撮影していました。最終的には常にその状態になってしまって、演者さん、とくに太田さんの負担はかなり重かったと思います。映画ではカメラアングルが切り替わるごとにシーンをカットできるのですが、今回は演者と一緒にカメラも動いているので、途中でシーンがカットできなくて、全部長回しなんです。

 しかも現場には演者さんとカメラマン以外に、照明さんから音声さんまでたくさんの人がいるので、太田さんが何気なく振り返るだけで、みんな一斉に動かなくてはならないんです。それを何回もシミュレーションしているのに、いざカメラを回してみると、どこかで何か想定外のことが起こるんですよ(笑)。

『クローズド・ナイトメア』
▲ちょっとなかなか想像できない絵面だと思いますので、メイキングの様子をどうぞ。

――演じられたお2人もやはり撮影は大変でしたか?

太田:普通のお仕事だと演技に集中したらいいんですけど、今回は演技だけじゃなくてカメラマンさんと息をあわせることに気が行ったのは今回の収録ならではでした。どれだけセリフを正確にいえても、手をだす位置がずれたり、カメラマンさんの目線がおかしかったりとかでNGがでるんです。

頓花:ほかにも取りだしたスマホに反射でスタッフが写ったり、誰かの足の影が写り込んでカットになったりとかしていましたね。長回しのシーンばかりということもあり、平均リテイク回数は10を超えていました。

MASAYA:僕は太田さんとはずっと撮影で一緒だったんですけど、やはり難しかったですね。カメラがずっと目の前にあるので(笑)。彼女の表情を見たくても、なにせカメラしか見えないので、どういう表情をしているかを想像しながら演技していました。

頓花:ほかに苦労したことでいえば、撮影した岐阜の某所は、近くに飛行場があるんですよ。夜間なのに15分に1回は撮影が止まってしまうんです。めっちゃいい感じに撮影が進んだってときに音響さんが「はい、飛行機きました」って(笑)。なんでも撮影の最終日くらいに航空ショーがあって、撮影期間の頃ってめっちゃ練習してる期間だったという(笑)。

 ついでに線路も近くて、本当に難航を極めたって感じです。でも、苦労したおかげで、なかなか撮れない没入感のある映像になったかなと考えてます。

MASAYA:あと常に深夜の撮影だったので、生活習慣も昼夜逆転してしまって(笑)。合間に普通の仕事があるときは本当に大変でした。

――撮影の期間はどれくらいでしたか?

頓花:結構寒い時期、11月に20日くらいで撮影しました。場所は日本一ソフトウェアさんの本社がある、岐阜県の某所の施設で。普通に営業しているところでしたので、営業時間外で撮影させていただくという感じでした。だから撮影は全部深夜になるので、それで昼夜逆転してしまって……。

太田:外のときは寒かったですね。

『クローズド・ナイトメア』
▲謎の人物が上代真莉亜に刃物を突き立てる。凄惨なシーンの舞台は、寒空広がる岐阜県とのことです。

未体験ホラー、それを成立させる役者の条件とは

――今回、キャスティングはどのような形で決まったのですか?

頓花:基本は名古屋テレビ映像さんが仕切ってくれて、オーディションを行いました。それぞれ役割は決まっていたので、あとはいかにそれに近い人がきてくれるかでした。

――お2人が採用になった決め手というのはどういうところだったのでしょうか?

頓花:主人公に関しては、主観視点で物語が進むので、自分の姿があまり出せない。その条件のなか、太田さんは自分の声でしっかり演じてくれました。また、ホラーなので悲鳴など“叫ぶシーン”が多いんですけど、その辺がすごくきちんとしてたのが決め手でしたね。見てる側も怖くなってくる、いい叫びをされていたのと、あとは……ネタバレになるのでまだ言えないです(笑)。

太田:私は普段の生活であまり叫ぶことがないので、めっちゃ練習していたんです。その甲斐がありました。

頓花:MASAYAさんに関しては、あと映像的に優しい系のイケメンが欲しかったので、いい人がきたぞと(笑)。もちろん、ほかにキャスティングの意図はあるのですが、こちらもネタバレになるので今回は控えさせてください。

――お2人は、自分が演じる役を最初に聞いたとき、どんな印象を持ちましたか?

太田:主人公に決まったと聞いたときは、正直驚きが隠せませんでしたが、それと同時に喜びが湧き上がってきて、「早く演じたい!」という思いと、演技の腕をあげなきゃ!という気持ちが強かったです。とにかくワクワクしていました。

MASAYA:銀城瑛翔は「頭が良くて、少し心の弱さを持ちながらも、冷静に物事を考えられる人なんだなぁ」と感じました。

『クローズド・ナイトメア』
▲銀城瑛翔が、はじめて上代真莉亜と出会うシーンでしょうか。

――ご自身が役を演じる上で注意した、意識したことがあれば教えてください。また、役の作り込みにあたって、誰か参考にした役者やキャラクターはいらっしゃいますか?

MASAYA:銀城瑛翔は自分の元の性格とは似てない部分の方が多かったです。なので、「普段の生活の中で、食事の時だったら、銀城瑛翔はこういう食べ方をするだろうなぁ」と想像して食べたりしていました。

 参考にした役者さんは窪田正孝さんです。窪田さんが演じる役の中に、クールで品もありながら、少し頼りない部分も垣間見える役が多々あったので、参考にさせていただきました。

太田:自分が記憶喪失であること、不安な状況にいるということを常に頭に置くこと。そして顔が映らないぶん、手の動きや吐息、声のトーンで気持ちの動きが伝わるよう意識していました。

 また、役作りは私の中で“上代真莉亜”という子の性格、趣味、生活環境など、キャラクターを創り上げてから行ったので、誰かを参考になどはしませんでした。

『クローズド・ナイトメア』
▲上代真莉亜の主観視点で語られる本作は、彼女の“手”が印象的。

――では、何か参考にした映画作品はありましたでしょうか?

MASAYA:『呪怨』や『リング』など、ホラー映画全般ですね。昔からホラー映画は、よく父と見ていたので、暗闇の緊張感など参考にしやすかったです。

太田:私も『呪怨』は頑張って観ました!(笑)あとはテレビ番組などでホラー系の番組が放送されているときは積極的に観たり、悲鳴の参考にミステリー系などもたくさん観ました。

――撮影では、どのような演技指導を行ったのですか?

頓花:特殊な撮影方法だったので、まずは何より手順について綿密に説明させていただきました。あと、どうしても狭い廊下などが舞台になりますので、単調な映像に陥りやすくて。それで演劇的に手足や体を使って、できるだけ大きく動いて欲しかったのですが、そのあたりはお2人ともすごくしっかりやっていただけました。怖さにつながる部分なので、気を掛けていただいたのは、ありがたかったです。

――逆に、お2人が監督から受けた指導で印象に残っていることはありますか?

太田:「とにかく緊張感を!」とおっしゃっていたので、声の出し方、手の動きなどで緊張感が伝わるように試行錯誤しました。あとは悲鳴にもこだわってらっしゃったので、場面に合った悲鳴を毎回考えて表現しました。

MASAYA:作品の中では、常に何が起こるか分からない空間にいるので「ある一定の緊張感は常に保ち続けるように」という要望をいただいたのと、「少し女性が見たらキュンとするようなところもあるといいなぁ」という要望もいただいたので、どうしたら女性がキュンとするかも考えました(笑)。

――苦労の多かったシーンも多いとは思いますが、とくに注目してほしいシーンはありますか?

頓花:最初に仮面の男が真莉亜を襲うシークエンスでは、みんなで走り回った苦労の甲斐があって、本当に主観映像の良さを引き出せた、面白い効果が出せたかなというのはあります。ほかにもいろいろありますが……これもまたネタバレになるのでまだ語れない(笑)。ゲーム中にはメイキング映像も収録されていますので、ぜひご覧になっていただきたいですね。

『クローズド・ナイトメア』
▲監督がとくに注目してほしいと語る、序盤のシーン。その迫力はぜひゲームで体験してください。

――ちなみにゲーム部分の立ち絵的な撮影もあわせて行われたのですか?

頓花:あれは基本的に日本一ソフトウェアさんの管轄で、映像のセットを作って、そこでスチールを押さえていった感じですね。差分とかもあるので、総カット数はかなりのものになります。全部で500点以上あるのではないか、とお聞きしています。

お約束の撮影中の恐怖体験も……

――ホラー作品といえば製作中の恐怖体験はつきものですが、何か撮影中に起きた恐怖体験があれば教えてください。

頓花:じつは最初に安全祈願をやったんですけど、その時点で僕の名前は間違えられていて(笑)。なので僕はご加護からスルーされていて、きっと何か起きるなって予感はあったんですが……。実際、いろいろありました。

 こういう映像を撮っているときって、何かしらプロモーション用に怖い写り込みがないか探しているものなんですけど、普通にありましたね。カットがかかったあとに映像を見ていたら、誰もいないところで手招きしている手が写っていて。「よっしゃー!」って(笑)。

太田:監督が1人だけ喜んでましたね(笑)。

――お2人は何か恐怖的な体験はされましたか?

太田:私は金縛りに2回遭いました。金縛りなんて人生で初めてで、撮影が始まった次の日にはもう遭遇していたので怖かったです。で、あまりに怖くて盛り塩しておいたら、いつの間にかそれも片づけられていて(笑)、それがさらに怖かったです。

MASAYA:なので、僕は太田さんに盛り塩を分けてあげました(笑)。ちなみに、僕は高校生くらいのときは3日に1回くらいのペースで金縛りにあっていたので、金縛りには慣れているんです。でも撮影初日に早速金縛りにあっちゃって。しかも夢の中では自分は手鏡をもってたんですけど、鏡越しに女の人がこちらをみてるんですよ。

太田:めちゃめちゃ怖いじゃないですか(笑)。

MASAYA:怖かったです。でも金縛りは慣れているので、一気に解いて、出てくんなってキレてたら、もうでてこなくなりました。でも一番の恐怖体験したのは今ここにいない藤木さん(八木純役の藤木力氏)かもしれないですね(笑)。

『クローズド・ナイトメア』
▲藤木さん演じる八木純。千鶴の“実験”によってこの建物に閉じ込められた、3人目の被害者。真莉亜のことを“仁美”という女性と勘違いするが……。
『クローズド・ナイトメア』
▲銀城の言葉に八木が訝しんでいるようにも見えます。

頓花:そういえば、さっきの手招きが写ってたのも、藤木さんのシーンでした。

MASAYA:撮影最終日の3日前くらいに、藤木さんがホテルで髪をかわかしてるときに、洗面台の鏡が開きっぱなしになっていたので閉じたらしいんですよ。すると左上から逆さの女の人が笑いながら見ていたらしいんです。驚いて振り向いたらいなくなっていたらしいんですが、それがトラウマになったらしくて。

 ぶっちゃけ、最初そのお話を聞いたときはちょっと大げさに話をされてるのかな、と思っていたんです。撮影のときも元気だったので。ところが撮影を終えてホテルに近づくにつれて、藤木さんが「またここで寝るんだ……」みたいな顔で、どんどん蒼白になって……(笑)。これは本当なんだなと思いましたね。

太田:藤木さんやばいですね。撮影のあとは1週間くらい左手がずっと痺れてたと言ってましたし。

MASAYA:それと僕たちが泊まった旅館って、初日に入ったときに全室灯りがついてなくて、雰囲気がいかにもって感じで怖かったので社長に部屋を見てもらったんです。すると、太田さんの部屋に入った瞬間に「ギャー!」って言って飛び出して行ってしまって。怖すぎて、これから2週間、どうやって過ごそうかと思いました(笑)。

――それではここで一旦、本作のことが気になっている方に向けて、メッセージをお願いします。

頓花:実写ホラーって、なかなか手を出しにくいジャンルかと思うんですけど、いわゆる単純なホラーではなく、ホラーゲームの本質を探るため、主観でのリアリティを追求した結果の実写となっています。ホラーの新しい手法と受け取ってもらえれば映像監督としてはすごくありがたいと思います。もちろん、ゲームパートもしっかりと怖いと思う瞬間はたくさんあるので、そういうところも楽しんでいただけるかと思います。

MASAYA:『クローズド・ナイトメア』は実写映像、そして一人称視点ということもあり、緊迫感がプレイしている方々に直に届きやすいと思います。普通の映像よりも断然怖いというのもありますし、今まで味わったことのない感覚を味わえるので、そこを楽しんでいただけたらと思います。ぜひプレイして実際に体感していただけたらうれしいです。

太田:私はホラー苦手なんですけど、実際やってみたら結構楽しかったので、ホラーが苦手な人も謎解きのゲームだと思ってやればすごく楽しめると思います。ストーリーも面白いので、映画を見る感覚でチャレンジしてみてください。

 それから、このゲームを手に取ったあなたは、すでに実験の参加者です。無事に真莉亜ちゃんを脱出させてあげてください!!(笑)監督、共演者のみんな、スタッフの皆さんとみんなで1つになって本気で創り上げた作品なので、必ず楽しんでいただけるはずです! クリアしてねっ!

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