2018年7月31日(火)
ダウンロード用ゲームから佳作・良作を紹介する“おすすめDLゲーム”連載。今回はPS4とSteamにて配信中の2Dアクションゲーム『Hyper Light Drifter(ハイパーライトドリフター)』を紹介する。
本作は、主人公の放浪者(Drifter)を操作してフィールドや迷宮の謎を解いていく2Dアクションゲーム。チュートリアルなどごく一部をのぞいてテキストによる説明がなく、ストーリーや世界観は8bitや16bit世代をほうふつとさせるドット絵とアニメーションで表現される。
よくも悪くも突き放した作風ではあるが「このほうが想像力が刺激されていい」という人も多いだろうし、それ以上に“独特の演出”として効果的であるように感じられる。
▲ドット絵とアニメーションだけのオープニング。特に説明はないことが味付けに。 |
▲説明は序盤の操作チュートリアルなどごく一部のみ。 |
操作はシンプルで、ソードとガンで敵を攻撃しつつ、ダッシュで間合いを詰めて敵の攻撃をかわしていく。画面左上に体力ゲージがあり、敵の攻撃や地形からの落下などダメージを受けてゼロになるとそのフィールドの入り口から再スタートに。ソードとガンとダッシュ、倒した敵のドロップや謎解きなどで得たポイントで後々強化していくことが可能だ。敵が手強くてきついと感じたら、探索を兼ねてポイント稼ぎに重点を置くのもいい。
▲接近戦はソード。 | ▲ガンはゲージを消費。 |
敵との戦いは、相手がザコといえどもシビアで、攻撃パターンをきちんと覚えて対処しないとダメージを受けてしまう。ガンは便利だが画面左上のゲージが尽きると撃てなくなり、敵をソードで斬ったりフィールドのオブジェクトを破壊したりすることで少しずつ充填されるシステムになっているため、多用しづらい。よって攻撃はソードによる接近戦が基本だが、ザコとの戦いは1対多になりがちで、後述の地形と相まってこちらがソードを振っている最中に複数の攻撃にさらされて、アッという間にやられてしまう。
▲ザコも手強い。数の暴力は絶対だ。 |
ここで重要になってくるのが、ダッシュを活用した立ち回り。入力と同時に一定の間合いを瞬時に移動でき、緊急回避にはもってこい。動きが直線的なので考えなしのダッシュは墓穴を掘りかねないが「シュッ! シュッ!」とダッシュで敵を翻弄しつつソードで削る操作に慣れてくると、これがまた実に気持ちいい。本作は敵の体力が明示されており、あと何回ソードをヒットさせればいいか計算できるのもポイント。敵の配置や出現パターンが練られているため一筋縄ではいかないが、突破できた時の達成感は格別だ。
▲敵の攻撃パターンをよく見てダッシュ。有利なポジションに移動。 |
▲突進攻撃をしてくる敵にも有効。パターンに合わせて対応したい。 |
ネタバレにならないよう最低限の情報にとどめておくと、主人公の目的は世界の四方にある装置を起動させること。よって四方のフィールドをそれぞれ探索することになるが、ここで味わえるパズル要素が実にちょうどいい塩梅。普通にクリアしてもいいが、パッと見でわかりにくいところに“やりこみアイテム”が配置されていたり、意外な場所に隠し部屋があったりと、冒険心をくすぐる要素があちこちに散りばめられている。
▲単に探索して回るだけでもいろいろなものがあるだけでなく、さらにやりこみ要素が隠されている。 |
踏むと時間差で消えていく床やプレス装置など、ギミック類はシンプルながら刺激的。配置もきちんと考えられておりユーザー側がしっかりと対応していく必要がある。決して広大ではないが、隅々まで探索すると結構なボリューム感。コンプリートにはおそらく相当な時間を要するだろう。
▲敵とセットで配置されていると厄介なのが地形トラップ。 |
バトルアクションと探索が適度なバランスで味わえる本作。狭い地形に多数の敵など、難易度は決して低くない……というかむしろ高い部類で、正直アクションが苦手な人にはオススメしづらいが、逆にいえばアクションが好きとか得意な人は本作をやらない手はない。
キャラクターデザインや色使いも特徴的で、どこかカワイかったり、魅力的だったり、えぐかったり、怖かったり……ドット絵のアニメーションも効果的で、ヴィヴィッドなフィールドとのコントラストが実にいい。お値段も手頃で、手ごたえのあるアクションゲームをお探しの方はぜひチェックしていただきたい。
▲チャレンジしがいのある難易度。アクションが好きならぜひ! |
▲神秘的なドットにより、世界観に引き込まれていくグラフィック。ここでしかない体験があります。 |
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