2018年8月8日(水)
アークシステムワークスから2018年に発売される、PS4/Nintendo Switch/PC(Steam)用ADV『ダイダロス:ジ・アウェイクニング・オブ・ゴールデンジャズ(以下、ダイダロス)』の体験版レビューをお届けします。
『ダイダロス』は、30年以上続く『探偵 神宮寺三郎』シリーズの新章として始動した推理アドベンチャーゲーム。新たなゲームシステムやスタイリッシュなグラフィック、そして一新されたキャラクタービジュアルと、さまざまな面で進化しています。
気になるストーリーですが、同シリーズの中でも屈指の名作と言われる『夢の終わりに』の前日譚が描かれます。『夢の終わりに』といえば、新種の麻薬をめぐる重厚で緊張感あふれるストーリーや、神宮寺三郎や御苑洋子など複数人視点の革新的なザッピングシステムが思い出されますね。その『夢の終わりに』を手がけた稲葉洋敬氏が今作のシナリオを担当するとのことで、もう今の時点から期待が高まります……!
そんな本作の体験版が、8月9日に発売される『探偵 神宮寺三郎 プリズム・オブ・アイズ(以下、プリズム・オブ・アイズ)』に収録されています。これはプレイしないわけにはいかない! というわけで、ひとあし先に体験版をプレイする機会を得ましたので、インプレッションをお送りします!
『ダイダロス』体験版は、神宮寺三郎が記憶をなくしているような描写からスタートします。自分が誰だかわからないような不穏なセリフが続き、そして手には「K・Jinguji」と刻まれたジッポライターが。ここで画面が切り替わり、“CHAPTER.0 目覚め”に突入します。
ここからは若き日の神宮寺三郎が、彼の祖父である神宮寺京助から提示された謎解きに挑むことに。本作では、シリーズ作品でおなじみとなっているコマンド選択式ではなく、“スタンスチェンジ”や“思考の樹”といった新たなシステムが導入されています。
“スタンスチェンジ”は、話している相手に対して自分のスタンス(態度)を変更し、会話の内容を変化させるシステム。これによって、重要な証言や新事実などを引き出していくことになります。
ちなみにここでの三郎と京助の会話ですが、かなりフランクで驚きました。これまで京助に関しては“大正時代に活躍した日本初の職業探偵”というくらいしか知らなかったのですが、ダンディな見た目に反してこんなお茶目な性格だったとは(笑)。
三郎は三郎で、京助のことを「じいちゃん」と呼び、「やなこった!」などと言い返したりしていて、「神宮寺三郎にもこんな時代があったのか……」と謎の感動を覚えました。いや、冷静沈着でハードボイルドなイメージしかなかったもので……。
もう1つの“思考の樹”は、事件の発生から解明までを樹と果実に見立てて視覚化したもの。会話や捜査で集めた情報によって枝が成長していき、思考の樹が完成すると、事件の解明に移行します。
捜査の過程で行う“探索”では、周囲を360度見渡すことができるのですが、調査可能な箇所がわかりやすく表示されるので、どこを調べたらいいのかわからないといったストレスはまったくありません。
あとグラフィックがとにかくスタイリッシュ! もう背景を眺めているだけでも楽しいので、ぜひプレイする際は360度ぐりぐり見渡しながら、さまざまな場所を調べていただければと思います。
謎解きの内容についてはネタバレになってしまうので言及を避けますが、一連の謎解きをクリアすると、本作の新システムが理解できる流れになっています。最後には洋子さんらしきシルエットも……? 正直、「えええ、ここで終わちゃうの!?」と叫びたくなりました(笑)。
『ダイダロス』の体験版をプレイしてみて、これまでのなじみ深いコマンド選択システムが恋しくないと言ったら嘘になりますが、それ以上に新システムが斬新でおもしろい! とにかく早く続きがプレイしたい!!
体験版のプレイ時間は、だいたい30分~40分。『プリズム・オブ・アイズ』を購入した方は、ぜひ遊んでみてください。まったく新しい『探偵 神宮寺三郎』の世界へ引き込まれますので!
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