2018年8月19日(日)
密かに流行している『ウォーハンマー』の多面的な魅力に迫る! ルールや特徴を初心者に向けて紹介
ゲームズワークショップが販売する『ウォーハンマー』の特別記事を掲載します。
こんにちは、ライターのhororoです。いきなりですが、皆さんはTwitterなどでこのような模型の写真を見たことはありませんか?
写真に写っているのは『WARHAMMER(ウォーハンマー)』というゲームで使う“駒”なんです。自分は早18年ほど『ウォーハンマー』に心を奪われ続けているんですが、ここ最近は『ウォーハンマー』が“過去最高に”盛り上がっていると感じます!
昨年ごろからは日本の模型誌などでも取り上げられるようになり、目にする機会もかなり多くなってきました。日本語化も積極的に行われており、これは間違いなく遊び時! 今回は、自分の心を焦がし続けてきた『ウォーハンマー』について、語っていきたいと思います。またミニチュアゲームを始める前に感じる疑問・不安についてはQ&A形式でお答えしていきます。
作る、塗る、遊ぶ、集める、そして没入する! さまざまな魅力を持つ複合型ホビー!
まず気になるのは、「『ウォーハンマー』とは何をするものなの?」ということではないでしょうか。最初にも少し触れたように、これはゲームの駒。ミニチュアゲームというゲームのジャンルがあり、このような小さな駒を並べてほかのプレイヤーと戦う卓上ゲームです。最近は小さいものだけとは限りませんが……。
わかりやすくとらえるならば、“チェスや将棋の駒に少しキャラクター性がついたもの”といったところ。日本ではまだマイナーな趣味ですが、実はその歴史は長く、海外ではかなりポピュラーな遊びです。
ミニチュアゲームといっても種類はさまざまで、今回紹介する『ウォーハンマー』は、その中でももっともメジャーで、人気があるシリーズ。同じ『ウォーハンマー』でも複数の世界観があったり、世界設定を共有していながらもルールが違うゲームがあったりもします。
ちなみに、さまざまなメーカーから『ウォーハンマー』の世界を題材としたビデオゲームが発売されているので、海外ゲームに詳しい人は名前を聞いたことがあるかもしれません。
ゲームはルールによって人数が変わるのですが、2人のプレイヤーが、それぞれミニチュアを持ち寄って対決。将棋やチェスなどは、盤上のマス目にあわせて駒を移動させますが、多くのミニチュアゲームの盤面にはマス目が存在しません。
ミニチュアを動かす際はメジャーを使い、実際の距離を測って動かしていくのがおもしろいところ。また、ミニチュアごとに能力が設定されていて、その能力値とダイスの出目で、アクションの成否が決まるのも特徴的ですね。
『ウォーハンマー』の魅力は、よく“モデリング、ペイント、ゲーム、コレクション”と言われます。個人的にはここに“世界観を楽しむ”を入れて、“作る、塗る、遊ぶ、集める、没入する”という魅力を推したいと思っています。
プラモデルを作ったことがある人はわかるかもしれませんが、プラスチックの塊だったものが徐々に形を成していく過程は、ひとつの作品が生まれるような興奮があります。そして、灰一色のミニチュアが、自分の手によって着色されていくさまは、ミニチュアに命が吹き込まれているように感じるでしょう。
自分だけの軍隊を構築し、盤面の駆け引きで一喜一憂するのは、ゲーマーならば説明不要の快感がありますし、ミニチュアには詳細な設定があるので、濃厚な世界観を求める方にも完璧。
このような複合型の魅力を持つホビーが『ウォーハンマー』です。そのすべての魅力を愛してもいいですし、どれか1つだけ楽しんでもいい。それは各人の自由です。
自分だけの軍隊を想像し、揃え、運用する楽しみ
最初に『ウォーハンマー』に見惚れたのは、盤面に並ぶ大量のミニチュアを見た時でした。もともとファンタジーの戦記物が好きな自分にとって、目の前に広がるミニチュアの軍勢は、まさに空想していたファンタジーの大戦そのものだったんです。
それを可能にしているのが、緻密かつダイナミックな造形をしたミニチュアの数々。コレクションとしても申し分なく、ゲームには必要ないと思っても、造形のよさだけで購入を決めてしまうほどイカしたミニチュアがたくさんいるんです!
このようなミニチュアを眺めていたら、彼らを集めて、自分だけの軍隊を作りたくなっていました。ミニチュアにはそれぞれ性能があり、接近戦が得意なタイプ、遠距離攻撃を持っているタイプ、特殊な能力を持っているタイプなど、千差万別。ゲームをするうえで、軍隊の構築ルールがあるため、どのミニチュアを入れようかとやりくりするのは、トレーディングカードゲーム(TCG)のデッキ構築のような楽しさがあります。
ゲーム的な強さを求めて、ミニチュア同士のシナジーを考えるのも楽しみかたの1つですが、個人的に好きだったのは、フレーバー(背景設定)を考慮して軍隊を作るやりかた。『ウォーハンマー』はとても濃く、練り込まれた世界設定が用意されているので、それを再現した軍隊を作る方法に惹かれました。
『ウォーハンマー』のいいところは、設定が作り込まれていながらも、厳密ではないところ。「何事にも例外はある」と明記されていて、プレイヤーが想像して独自の設定を作り出すことを推奨しているのです。「通常はいっしょにいないこの兵士たちが、なぜ一緒にいるのか」という、オリジナルの設定を考えるのが好きな人にはたまらないかと。
もちろん、ゲームをするだけであれば設定は考慮する必要はないため、単純にゲームプレイだけを楽しみたい人はそれでOK! このように楽しみを見出せる部分がたくさんあるのが、『ウォーハンマー』の魅力です。すべてのミニチュアがペイントされた“フルペイント”が盤面に並んだ様子は圧巻で、この迫力に心奪われて始める人も少なくありません。
日本語展開続々開始! 新規プレイヤー増加中のこの機を逃すべからず!
『ウォーハンマー』に興味を持ったなら、まさに今が始め時! なぜならば、日本語展開が本格化したためです。
さらに神話的なファンタジー世界を舞台にした『ウォーハンマー:エイジ・オヴ・シグマー(AoS)』が、6月末に新しいルールに変更されたばかり! この世界に飛び込むにはこれ以上ないタイミングとなっています。
SF世界を描いた『ウォーハンマー 40,000(40k)』も非常に人気があるんですが、今回は『AoS』に集中して紹介していきます。他にもさまざまなルールがあるのですが、今回は割愛します。もし機会があれば触れたいと思います。
ということで、今回は初心者にオススメの商品がまるっと同梱されたスタートセットを紹介していきます。スタートセットにはいくつか種類がありますが、共通しているのは、2勢力のミニチュアが一緒に入っていること! ルールやダイスといったアイテムも付属しているため、ミニチュアを組んだ後に1人でお試しプレイができるのも大きいです。
同梱されているミニチュアを単品で買い集めた時よりもかなりお得なので、ベテランプレイヤーも好んで買うくらいの内容となっています。
そして、覚えておいてほしいのは、最初に“すべてそろえる必要はない”ということです。まずはルールとモデルだけ買ってゲームを楽しんでみて、その後にゆっくりペイントしてもいいのです。自分の予算とやり方に合った購入方法を検討してみましょう。
『ウォーハンマー:エイジ・オヴ・シグマー ストーム・ストライク』
2勢力15体のミニチュアと、ゲームに必要な基本アイテムが同梱されたスタートセット。ゲームのルールやメジャーとして使えるプレート、ダイスといった、遊ぶために必要なものも一式揃っています。
5,000円と手ごろな値段なので、初めての人でも手に取りやすい点が魅力。ミニチュアだけで9,200円分相当が入っているので、かなりお得です。ペイントをするならば、別途ペイント道具が必要な点にはご注意を!
『ウォーハンマー:エイジ・オヴ・シグマー テンペスト・オヴ・ソウル』
2勢力32体のミニチュアと、ゲームに必要な基本アイテムが同梱されたスタートセット。『ストーム・ストライク』と基本は同じですが、10,000円と値段が少し高いぶん、同梱されているミニチュアが2倍近くに増えています。まだ単品発売されていないミニチュアが同梱されているのもポイントかと。
一応、後述の『ウォーハンマー:エイジ・オヴ・シグマー:ペイント&ツールセット』とのセット商品もありますが、金額はそれぞれを単品で購入した場合と変わりません。
『ウォーハンマー:エイジ・オヴ・シグマー ソウルウォーズ』
2勢力52体のミニチュアと、ゲームに必要な基本アイテムが同梱されたスタートセット。スタートセットの最上位と言えるもので、値段は21,850円。ゲームルールに加えて、『AoS』の世界観が詳細に解説された320ページにも渡る書籍『ウォーハンマー:エイジ・オヴ・シグマー コアブック』が同梱されているのが最大の特徴で、総合的なお得度で言えばダントツです。
なお、『コアブック』は単品売り(8,100円)されているので、このセットを買わなければ手に入らないわけではありません。
『ウォーハンマー:エイジ・オヴ・シグマー ペイント&ツールセット』
ペイントに興味があれば、まずはこれを購入するのがいいでしょう。塗料に加えて、モデリングとペイントに必要な道具が入っているので、「これだけあればOK」というわかりやすさ。諸々入って値段は5,000円です。
スタートガイド『ゲットスタート・ウィズ・ウォーハンマー:エイジ・オヴ・シグマー』
まだミニチュアゲームに手を出すことを決めかねているけど、内容や世界観に興味があるという人にはコチラ。『AoS』のゲームや世界設定、魅力などについて書かれたガイドブックです。価格は1,200円。ミニチュアが1体付いているので、ひとまずペイントを体験してみたいという人にも人気です。
ちなみに、ゲームのルールやミニチュアの能力データなどは、公式サイトから無料でダウンロード可能です。現在はゲームの基本的な流れが動画で公開されているので、極端な話をすればスタートセットを購入せずとも遊ぶことはできます。ですが、ミニチュアゲームに初めて触れるのであれば、おもしろさをダイレクトに体験できるので、スタートセットから入るのが個人的にはオススメです。
『ウォーハンマー』を始める前に感じる疑問・不安を解決!
『ウォーハンマー』を実際に始めようとすると、イメージによって築かれたいくつものハードルがあるように思えるでしょう。実際、自分もそうでした。そこで簡単にではありますが、よく聞く疑問や不安に対して答えていきたいと思います。
Q:ミニチュアゲームってお金がかかりそうですが、どうなんですか?
A:先ほど紹介したスターターセットのように、最近では5,000円あれば遊べるセットが豊富にリリースされているので、昔ほど初期投資にお金はかかりません。少数のミニチュアのゲームで遊ぶルールなどもあり、ゲームソフト1本ぶん程度の金額でスタートすることも可能です。
もちろん、ミニチュアをコレクションしていく過程でお金は必要ですが、もともとミニチュアゲームは長期的に遊ぶ趣味。ペースは人それぞれなので、どのくらいお金をかけるかは本人しだいです。
Q:ペイントしないとゲームで遊べないの?
A:ペイントをしないと遊べないというルールはありませんので安心してください。相手があってのゲームですので、初めての対戦相手の場合は事前に未ペイントであることを伝えておいたほうが角は立たないと思いますが、それを気にする相手はほとんどいません。
ただし、ペイントしてあると盤面の豪華さが段違いなので、フルペイントの対戦ならではの魅力があることも確かです。
Q:不器用なのでうまくペイントできるか、自信がないんですが……。
A:実際に体験してみて感じることは、絵を描くというよりは立体的な塗り絵に近いということです。はみ出さないように丁寧に塗れば、誰でも見栄えのいいミニチュアを完成させられるシステムが確立されており、動画やアプリでのサポートもされているので、思っているよりはおそらく簡単かと。
直営店のウォーハンマーストアや『ウォーハンマー』製品を扱っている正規販売店の特定店舗では、ペイントのサポートを行っているので、近場にあれば店舗を頼るのもオススメです。
Q:周りで対戦できる相手がいないんだけど……
A:上でも触れましたが、ウォーハンマーストアやゲームスペースがある正規販売店に行って対戦する人が大多数です。店舗に行ってその場で相手を探してもらう人や、TwitterやDiscordといったSNSで対戦相手を募集して、店舗で対戦する人もいます。ウォーハンマーストアは店舗ごとにTwitterアカウントを持っているので、そちらを見てみるのもいいでしょう。
・ウォーハンマーストア神保町(https://twitter.com/Warhammerjim)
・ウォーハンマーストア原宿(https://twitter.com/WarhammerHara)
・ウォーハンマーストア池袋(https://twitter.com/warhammerIKE)
・ウォーハンマーストア高田馬場(https://twitter.com/WarhammerTakada)
・ウォーハンマーストア横浜(https://twitter.com/WarhammerYoko)
・ウォーハンマーストアなんば(https://twitter.com/warhammerNMB)
・ウォーハンマーストア神戸三宮(https://twitter.com/warhammerSNM)
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※写真協力:ジャイアントホビー(https://twitter.com/gianthobby)
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