2018年8月18日(土)
電撃PlayStationにて掲載中のロングレビューコーナー“レビューエクストラゴールド”。本コーナーは、そのタイトルをクリア、またはクリア相当までやり込んだプレイヤーが語る、愛のあるレビューが見どころとなっています。
今回は、電撃PlayStation Vol.666にて掲載したレビューの転載をお届け。大人気の非対称型ホラーサバイバル『Dead by Daylight: スペシャルエディション』を電撃PS編集長の西岡美道が熱く語ります。
ハマっている。仕事に支障が出ている。隣に座る部下の目が痛い。4月にPS4版が発売されたこのゲームをプレイし始めたのは5月の末からだった。じつは当初はプレイする予定はなかったのだが、1人の殺人鬼対4人の生存者というシステムが『Evolve』と同じだな、と気がついた瞬間にダウンロードしていた。
自分にとって『Evolve』はマジ特別なゲームで、PS4版のあとにSteamで基本プレイ無料の『Stage2』が始まったときに、約14万もするゲーミングPCをプレイするためだけに購入したほど好きだった(注:かみさんの許可は得た)。しかし、『Evolve』は商業的には大成功したとはいえない結果のようで、次回作の話も現時点では聞かない。ファンとしては非常に悲しい現実があるのだ。
さて、『DbD』は『Evolve』に似ている点が多い。まず非対称の1対4のオンラインゲームであること(厳密には『DbD』は対戦ゲームではなく、生存者は殺人鬼から逃げることしかできない)。次に箱庭の中で対戦が行われること。キャラクターに成長要素があること。スキルによって戦い方に個性が出せること。アップデートで要素が追加されていくことなどなど。
そして、ここが最も大事な点であり『DbD』がヒットしている理由になるのだと思うが、『Evolve』と違っている点もいくつもある。1:1プレイが短い、2:ゲーム性自体はガチではない、3:1人1人の責任はそれほど重くない、4:自分の詳細な成績が残らない、5:価格が安い、6:実際のホラー映画とコラボしていて、なじみのあるキャラクターで遊べる(『悪魔のいけにえ』『エルム街の悪夢』『SAW』などとコラボ)、7:アップデートでランクシステムが変わる、8:一定期間でランクがリセットされる といった感じだ。
とくに1、2、4、5は『フォートナイト』に代表されるような現在のトレンドにあっていて、うまく作られている。キルデス比が1を超えない自分の成績がいつまでも残っているのはやはり気分が悪いし、成績なんて気にしないでヘタでもゲームが楽しめるほうがいいに決まっている。少なくともそのほうが間口は広がる。実際に、SNSを見ていても女性プレイヤーが多いような印象だ(女優の本田翼さんもプレイしていると話題に)。
この理由は、ホラーゲームであることと、生存者側ならパーティを組んでみんなでわいわいプレイできることが大きいように思う。自分も女性とわいわい言いながらプレイしたい…。いつもぼっち殺人鬼だから、そういうハッピーなプレイヤーたちが相手だと思うとナイフを持つ手にも力が入る(笑)。
ゲーム内では毎回何かしらのドラマや出来事が起こるので、SNSにスクショや動画を投稿する人も多い。これも今風だ。今にあわせた優れたゲームデザインだと思います。ところで自分のプレイスタイルですが、生存者と殺人鬼をわりと気分次しだいでまんべんなくやっています。いちばん好きなのは殺人鬼のトラッパー。マップのなかにトラバサミを仕掛けて(所持制限はあるので無数には仕掛けられない)、引っかかった生存者を血祭りに上げます。
もちろんわかりやすい場所に仕掛けても罠を解除されてしまうので、草むらのなかや、角を曲がった避けられない場所なんかに仕掛けておきます。引っかかった人が「え! こんなところに罠が! あぁ!」とか思っているだろうなぁと思うともうたまりません、くくく。生存者側をやるとわかりますが、罠に引っかかったときの絶望感はハンパないです。
ただこれもランクが上がって上級者が相手となるとなかなか罠に引っかかってくれなくなってきたので、どうすればいいのか研究中です。ここぞという対戦では、罠を黒くして見えにくくするアドオンを付けたりして、自分に有利にすることもできます。こういった、そのキャラクターならではの戦い方を突き詰められる殺人鬼が今は12人います。
さらには成長させると各殺人鬼が持っている固有のパーク(スキル)をほかのキャラクターでも使えるようになるので、このキャラのこのパークが欲しいからこっちを育ててとかやってるとマジ時間たんない。生存者も数多くいますからね。
いやあの、最終的に何が言いたいのかというと、『DbD』を参考に『Evolve』も今にあわせた変更でぜひとも復活してください! にしても『DbD』も最高。
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