2018年8月31日(金)
『ダークソウル』シリーズの魅力を一冊にまとめた、『DARK SOULS TRILOGY -Archive of the Fire-』が、ついに本日発売となりました。
その内容についてはこれまでお知らせしてきたとおりですが、今回は発売を記念して、改めて本企画書籍のコンセプトなどを編集とライターによる座談会形式でお届けします。
亡者ライター:編集さん編集さん、見てくださいよ。『DARK SOULS TRILOGY -Archive of the Fire-』の制作途中で撮影した写真を整理していたら、こんなものが!
亡者編集:あれっ、こんなアイテムあったっけ……? って、俺達が作った本じゃない。こんな悪ノリと勢いだけでクソコラ作ってどーすんの! ユーザーさんがこの本買っていいか不安になるだけでしょ!?
亡者ライター:いや、それぐらいの熱量を持ちながらマジメに作った本だよということで。
今回の企画の発端としては“『DARK SOULS』シリーズを初見プレイしたときの思い出を蘇らせてもらいつつ、もう一度プレイしたくなるような驚きや発見を得られる、シリーズの総括本を作りたい”というのがコンセプトでしたよね。
それに、『DARK SOULS』関連グッズって、どれもめちゃくちゃクオリティ高いから、絶対それらに見劣りしないものにしよう、とみんな言ってたじゃないですか。企画の立ち上げとしては至極マジメなところからスタートしていますので、そこはお買い上げいただいた方には伝わってくれるんじゃないかなと。
亡者編集:そうだといいけどね! で、話をこの本の内容に戻すけど。今回はそのコンセプトに従って、たとえばエリア紹介パートだったら、画面写真はいろんなアングルからいっぱい撮ったけど、“この土地で出会うアイツ、すげぇ強かったなぁ”とか“この土地、こういう視点から見るとこんなふうになってるんだ!”って気持ちになれるものを選考基準にしたよね。
亡者ライター:各土地にまつわる原稿も、編集さんが「原典に忠実に!」って何度も言ってましたね。
亡者編集:「この原稿、どのアイテムやキャラクターのセリフが原典なんだっけ?」って聞きまくったよね。
『DARK SOULS』シリーズって、ゲーム中でエリアやキャラクターなどの説明が明確にされることは少なくて、その代わりアイテムのフレーバーテキストやキャラクターのセリフに、それらを知る手がかりとなる情報が詰まっているじゃない。だから今回はエリアという切り口で関連テキストをまとめることで、新たな発見につながるんじゃないかと思ってやってみたんだよね。
亡者ライター:原典も巻末にまとめてありますしね。“えっ、そうなんだ!”と思った方はぜひ、ゲーム中で確認してほしいですね。
亡者ライター:キャラクターたちの総まとめも大変でしたね。
亡者編集:もともとは「キャラクターたちの意味深なセリフも、英語と日本語をセットで比較したら真意がわかるかも?」というところから始まった企画だね。
でもいざやり始めてみたら、コスプレに必要だから装備リストもほしいし、じゃあ白霊や闇霊はどうする? とか、ゲーム中に名前が出てこないやつとかここに入れます? とか、みんなの熱量が溢れてどんどん盛り込む内容が増えた(笑)。
亡者ライター:結局セリフのないキャラや名前のわかる霊体たちはこの企画に入れて、敵として出てくるキャラクターは後ろのエネミー集合企画に収録したんですよね。
まぁでも、一番大変だったのはセリフですよ。「これで本当に全部なの?」って何回も聞かれて、悪魔の証明みたいなことを何日もやって……あのときは本当に人間性を失うかと思いました。まぁ確かに、自分もほかのライターさんが担当したページを読んで“このキャラこんなこと言ってるんだ”みたいな気づきはたくさんありましたけど。
亡者ライター:『ARTORIAS OF THE ABYSS』の設定画を収録したり、初代『DARK SOULS』から『DARK SOULS III』までの敵(ザコ)キャラクターをほぼ網羅したり、おもしろ擬態100選とか考察とかアイテムのフレーバーテキストにしか登場しない単語を中心にしたピックアップした“用語集”とか、その他の企画もギリギリまでいろいろ詰め込みましたよね。
亡者編集:最後の最後までページを奪い合ったり作り込んだりで、全作業終わったときはスタッフ全員口からソウルが出てたね。ファンの間で時々名前が出る“納期のデーモン”っているじゃない。姿は見えなかったけど、あれ、絶対編集部に来て大暴れしていったと思う。
亡者ライター:個人的に企画で実現できてうれしかったのは、キアランの設定画を大判サイズで収録しているところですかね。既に発売している画集には収録されていなかったので、もう見られる機会はないのかなぁと思っていたんですよ。今回の本に収録できるって聞いたときは小躍りしました。
亡者編集:俺はエネミーを網羅したページが面白かった。全部で400体ぐらいだっけ?
亡者ライター:そうですね。亡者や犬ネズミたちがタイトルを超えて誌面に集合してたのは笑いました(笑)。あとは……考察ですか。担当したライターさんは「ここでしか読めない、誰も想像したことがなくて、説得力のある原稿を書かねば……」とずっとブツブツ言ってましたけど。そうなっていたんですか?
亡者編集:俺はむしろ「コイツ校了まで1週間切ってるのにまーだ原稿書きやがって……」とハラハラしたよ。まぁ、それなりに頑張って書いてくれたとは思うよ。もちろん、プレイヤーによって内容の捉え方はさまざまだと思うけど。
亡者ライター:まぁ、考察もオフィシャルの見解がないんですから、正解はないわけじゃないですか。そもそも、『DARK SOULS』の魅力ってたくさんありますけど、ファンの想像が自然と膨らむ世界の豊かさと、それを否定しない懐の深さもその1つだと思うんですよね。
亡者編集:そうだね。今回の本はその魅力にフィーチャーし、改めてファンのみんなと共有したくて制作したわけだけど、これでまたみんなの心にちょっとでも火がつくといいね。“BONFIRE LIT”だけに。
亡者ライター:うまいこと言ったつもりですか!
▲撮影は、簡単に『DARK SOULS』風の写真が取れる『DARK SOULS CAMERA』より。 |
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