2018年9月17日(月)
ゲームの攻略なら電撃PlayStation! そんな電撃PSはゲーム以外の攻略もできるんです!! ということを証明すべく、この記事では、いろいろなものを攻略していく企画“なんでも攻略”の第1弾“フィギュア撮影攻略”をお送りします。
スマートフォンやデジカメを使ったブツ撮りが流行っているこのご時世、かっこいい写真を撮るために覚えておきたいちょっとしたテクニック攻略もいよいよ最終回。
今回はより被写体を美しく見せる、撮影時の構図とライティングについて解説していきます。この3回目のテクニックは、ゲームのスクリーンショット撮影にも応用できる部分がとくに多いです。フィギュア撮影には興味ないけどスクリーンショット撮影が好きだという人も必見です!
ポーズが決まったところで、いよいよ撮影開始! 撮影スペースにフィギュアを置いて、あとはシャッターを切るだけ!
もちろん高性能なカメラがあればいいのですが、スマートフォンでも十分ステキな写真が撮れますし、今回の記事の画像はすべてスマートフォンで撮影してあります。
ただしスマートフォンで撮影したときならではの、気をつけなければいけないポイントもあったりします。
代表的なのは、レンズが広角レンズに近いものだということ。そのため、被写体にレンズを近づけて撮影すると、微妙に歪みが出てしまいます。とくに人型のフィギュアを撮影する場合、足が短く見えてしまいがちなので、アップで撮影するときは、なるべくズーム機能を使って撮影するのがポイントです。
▲スマホを近づけて撮影した場合 | ▲スマホを離してズームで撮影した場合 |
ただしズームする場合も、注意が必要です。というのも、スマートフォンのズームはデジタルズームと呼ばれるもので、画面に表示されているものをデジタル加工して拡大するため、ノイズが発生しやすいのです。ですから、あまり拡大しすぎないように気をつけてください。このあたりの感覚は、たくさん写真を撮って慣れていきましょう。
ちなみにそれらを解消できる、スマートフォン用マクロレンズなんてものもあるので、そちらを使うのも方法のひとつです。
次に覚えておきたいのが、写真の構図。最初から凝った構図で撮ろうとしても、うまくいかないなんてことが。そこで最初のうちは、よく使われている技法を使っていくのがいいです。とはいえ、基本的な構図だけでも種類があるので、まずは次の2つを覚えておくといいかもしれません。
撮影対象を、写真の真ん中に持ってくる構図。一番シンプルであるがゆえに、ちょっと平凡な写真になりがち、という欠点も。
▲撮りたいものを中央に持ってきます。 |
そんなときは背景をぼかすなどの効果をつけて、被写体をより際立てるなどの小技が光ります。
画面を3分割し、そのラインの上に被写体を写す構図。コツとしては、ラインの上に被写体を載せつつ、分割線が交わる交差点に強調したいものを載せるのがポイントです。
そして実際に3分割構図で撮影したのが、この写真。
被写体を右のラインに載せておき、さらにフィギュアの頭を右下の交差点に合わせておきます。さらに顔を左上に向けることで見ている人の視線を誘導し、左上の交差点の月にも目がいくようになります。
最近のスマートフォンにはこの3分割構図用の線が表示される“グリッド機能”が搭載されているものが多いので、ぜひ使ってみましょう!
ポーズと構図が決まったら、あとは最後のひと手間。“ライティング”です。ライトを使って陰影をつけることで、被写体をより美しく見せることができます。
まずはライトの有無でどれだけ違って見えるか、見比べてみましょう。
▲ライトなし | ▲ライトあり |
おなじ写真でも、ライトの有無でこれだけの違いが出てきます。では、この写真のライトがどうなっているのか解説します。
今回の撮影は3つのライトを使った“3灯照明”と呼ばれる形でやっています。3つのライトはそれぞれ使い方が異なっているので、1つずつ使い方を紹介します。ちなみに最近のゲームではこの3灯照明用に、ライトを3つまで設置できるものが増えているので、ぜひ応用してください。
キーライトはその名のとおり、キーとなるライト。このライトでフィギュアの顔を照らしています。今回はフィギュアが全体的に、向かって右を向いているので、左側から照らすことで表情をはっきり写すようにしています。また光を強めに使うため、被写体に最も近い場所に置いてあります。
▲キーライトなし | ▲キーライトのみ |
このライトは、手っ取り早く言うと“よけいな影を消す”ライトです。キーライトで照らすことで発生する影にもいらない影があったり、影が強く出過ぎて困ることがあります。その影を消すのがこのライトの仕事です。もしくは、キーライトで照らしきれない部分を照らす役割もあります。
▲フィルライトなし | ▲フィルライトあり |
キーライトと反対側に置くのが基本です。このとき、光量をキーライトより弱めておくのがポイント。そのため、被写体から少し離して置いてます。距離を離すことで、光はやわらかくなります。
なお、このフィルライトはレフ板でも同じことができます。レフ板は白い紙や段ボールにアルミホイルを巻きつけたものとかでも大丈夫です。
バックライトはその名のとおり後方から当てることで被写体の輪郭を際立たせるためのライトです。
▲バックライトなし | ▲バックライトあり |
背景に被写体が溶け込まないように照らすがのポイント。このとき、天井から少し離すことで当たる光を弱めておくといいでしょう。
全部で3回にわたって解説してきたフィギュア撮影のテクニック。とはいえ、これらのテクニックに正解はありません。これらはあくまでも方法の1つ。撮りたいものを撮りたいイメージで撮影できるように、何度も撮影してみましょう!