2018年9月20日(木)
『エースコンバット7』VRモードをレポート! 極上のリアリティでパイロット体験が味わえる
PS4/Xbox One版が2019年1月17日、PC(Steam)版が2019年2月1日に発売予定の『ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN(エースコンバット7 スカイズ・アンノウン)』。本作のVRモードを体験したインプレッションをお届けします。
本作は、シリーズ累計1,400万本以上の出荷本数を誇るフライトシューティングゲーム『ACE COMBAT』シリーズの最新作です。世界的に評価されたストレンジリアルと呼ばれるシリーズ共通の架空世界を舞台に、実際の航空機メーカーにライセンス許諾を受けた本物の戦闘機をリアルなグラフィックで操作できます。
VRモードから、VR専用に用意されていた2つのミッションをプレイしました。プレイヤーはVRモードではパイロット“メビウス1”となり、敵機の撃墜に向かいます。
体験レポートを紹介する前に、一言だけ。プレイする前は「VRモードは新体験であるものの、ゲーム的な要素はこれまでと大差ないだろう」とたかをくくっていた筆者でしたが、その予想をはるかに超えた内容で、ゲームの進化を味わってしまったことを最初に伝えておきます。
プレイ後に開発者へインタビューを行ったので、そちらもあわせて掲載します。
本物の“臨場感”を味わえるVR機能を最大限いかしたシューティングゲーム
『エースコンバット』は、リアリティ溢れるパイロット体験はもちろんのこと、シューティングゲームとしての側面としても高く評価されているシリーズです。プレイしたシリーズ最新作の『7』でも当然、上記の“フライトシューティングゲーム”要素を引き継いでいました。
飛行、射撃、回避、ロールなど、戦闘機の操作感を損なうことなく、機銃の連射やミサイルの発射などをほぼ無尽蔵に行えます。とはいえ、これらの要素は過去シリーズでも味わえた部分でもあります。
VRモードで最初に驚いたのは、戦闘機を格納しているハンガーのシーン。プレイヤーが搭乗する戦闘機を選択するのですが、これまで固定のカメラワークでしか堪能できませんでした。VRモードであればそのマシンを、自分の見たい視点から確認できます。
パイロットの立ち位置(カメラの場所)はいくつか用意されていて、中にはマシンを上から見下ろすスポットも用意されていました。普段はなかなか見ることのできない場所、角度から機体を見れば、戦闘前からテンションが上がることは間違いないでしょう。
ミッションの指示が行われた後は、僚機とともに離陸シークエンスへ。これから戦地をともにする僚機の発艦を見送った後に、自機を発進させます。
空へと飛び立った筆者でしたが、実のところ、最初の内はVR慣れしていないこともあり、通常のゲーム同様に正面しか向いていませんでした。しかし、周囲の地形、コックピット、僚機など周りを見渡していると、いつのまにか完全に『エースコンバット』の世界に入り込んでしまった錯覚に陥り、自然と首をいろいろな角度に動かすようになっていました。
視線を下に向けるとMFD(コックピット内の計器)にレーダーが表示され、敵機の情報が表示されているのを確認。わずかな時間でも戦場から視線をそらす恐怖心から焦燥感を感じざるを得ませんでしたが、このような1つ1つの動作が、プレイヤーをパイロットへと昇華させてくれるだと思います。
撃墜し損ねた敵機とすれ違ってしまった時にも感動が。特殊兵装QAAMを使用していたため、後ろを振り向いてすれ違った敵機を視線で追うと、視線の先に捉えた敵機をロックオンできたのです。
コックピットやレーダー、敵機への視線を何度も往復させていくうちに、完全にパイロットになりきってしまい、敵機を撃墜するたびに口角が上がってしまうのを感じていました。気分は完全に英雄です。
プレイヤーをゲームの世界へ誘うのは操作だけじゃない
1つ目のミッションに続いて、2つ目のミッションをプレイ。
ミッションが開始されるや、驚きの展開が繰り広げられます。プレイヤーが所属している基地が襲撃されているではありませんか。対空砲がいくつも稼働し、基地に墜落してくる戦闘機の数々。そんななかで、プレイヤーの部隊は出撃することとなります。
まだ空を飛んでいないこともあり、満足に爆発を避けることができず、パイロットの恐怖をまたしても味わいます。横を見れば迎撃、上を見上げれば交戦中と、戦闘時の様子をVRならではの臨場感で体験できました。そこから巨大な機体を避けて、空へ飛び立ちます。出撃1つとっても恐怖、興奮、不安など、あらゆる感情を一気に味わうこととなりました。
このミッションでは対地攻撃も体験できるらしく、ミッションを通して異なる感動を味わえそうです。
そして最後に、戦闘を行わないエアショーモードを体験。その名の通りエアショーを観覧でき、飛行演技(マニューバ)は22種類あるとのこと。エアショーに詳しくない人でも楽しめる、無線による音声解説つきとなっていました。
ハンガーと同じく、空母のいくつかの場所でエアショーを360度眺められます。近くで戦闘機が過ぎ去るエンジンの音、ショーならではのスモークなど、先ほどのミッションに負けず劣らずの現実味溢れる体験が待っています。
実は筆者は過去に“ブルーインパルス”のエアショーを見たことがあり、その時の感動がフラッシュバックしました。それほどまでに、ゲームとは思えないリアリティを味わったのです。
以上で体験は終了。VRモードは“東京ゲームショー2018”内のSIEブースで試遊できるので、ぜひ足を運んでみてください。PS VRを持っていない人は買いたくなるようなすばらしい体験となるでしょう。
VRモードのために用意されたしかけとは……開発者へのインタビュー
本体験会で、シリーズのブランドディレクターである河野一聡さんとプロデューサーの下元学さん、VRプロデューサーの玉置絢さんに、プレイ中の映像を見ながら本作について語っていただきました。
▲左から玉置さん、河野さん、下元さん。 |
――あらためて、VRモードについての説明をお願いします。
玉置:VRモードは、キャンペーンモードとは別に収録しているPS4版専用のコンテンツです。いろいろな要素が入っていて、“本物のパイロット体験”を楽しめるようになっています。
コンセプトとしては、“『エースコンバット』シリーズの未来をプレゼンテーションする”というものです。VRという技術ができたので、“『エースコンバット』シリーズの未来の可能性”を提案することを模索して、大きく3つの要素が入っています。
その1つはVR専用のミッションです、離陸して空に飛び立つ体験があり、実際にミッションをこなして、最後に着陸するという、一連の空戦を体験できます。ミッションは全3話あります。
そのミッションとは別に、ハンガーやエアショーを収録しているうえに、おなじみの“フリーフライト”モードが入っています。
ハンガーは、起動シークエンスからモデルまですべての要素をVR用に作り直しています。なかでも機体は、4機体をVR専用に作り直して、違和感がないようなくらいまでディティールを細かく作り直しています。コックピットを含めた要素を見てもらうことで、本当にパイロットになったような気分になれるような演出になっています。
コックピットはMFD(Multi Function Display)にレーダーや弾数が表示され、これをチラチラ見ることで本当のパイロットになった気分を味わえます。被弾によってやられてしまうと、煙と炎に包まれるという演出があり、これもかなりリアルに作りこまれています。
――ミッションについてご説明いただけますか。
玉置:ミッション1は海上スレスレから上空高高度までの空戦になっています。360度見渡せますし、今までと違うのが、ヘッドセットで見た方向の敵へターゲットチェンジ・ロックオンできるという機能です。VRならではの空戦を存分に楽しんでいただけます。
ミッション2では墜落する爆撃機を避けながら離陸するというギリギリの状況からミッションが始まります。地上の敵を倒す対地攻撃も楽しめます。地面スレスレを飛行するスリルを味わえます。
下元:3つあるミッションでは、すべて別の体験を味わえるようになっています。難易度も4種類あり、リザルトではクリアランクの確認もできます。
また、戦闘中ではなく、景色を眺める余裕がないので、フリーフライトモードも用意しました。自由気ままに飛行を楽しんでいただけます。
河野:多くのアイデアの中から“本物のパイロット体験”というコンセプトに沿うアイデアを厳選して、凝縮された体験をVR専用コンテンツとして収録しています。
ナンバリングとして期待されているキャンペーンモードをメインに、オンラインモードもあります。加えて、PS VRを持っていればVRモードも遊べるので、『エースコンバット7』の魅力の1つの要素として楽しんでいただければと思っています。
――VRのボリュームはどれくらいになるのでしょうか。
河野:たくさんあるわけではありません。ミッションだけをたくさん作ることも検討しましたが、パイロットとしての総合体験を優先させました。 戦闘機のパイロットとしてやってみたいことを厳選してクオリティ高く磨いて凝縮して詰め込みました。“本物のパイロットである体験”をどれだけ楽しんでもらえるのかというところに注力しています。
下元:ヘルメットをかぶって、バイザー上でシステムが起動し、ブリーフィングを受け、ハンガーで自分の搭乗機を選んで眺めて、離陸してミッションをこなして着陸するという、一連の流れに制作コストをかけました。
河野:文字だけを見ると「ミッションが3つしかない」と捕らえられてしまうのですが、VR用に発艦を作ること自体が1ミッションに相当する労力でした。戦闘を作るのでさらに1ミッション、さらにハンガーでさまざまな角度から自由に閲覧できるものをでもう1ミッションの労力というレベルで、すべてVRのためだけに1から制作しています。ただそれは作り手の苦労であってユーザーの皆さんに関係のないことは理解しています……。
ただ“離着陸をなくしてミッションを1つ増やす”ような決断よりも、1つ1つの濃密さ繊細さ、作り込みや、一連を通じて体験できることでより深いリアリティを、“『エースコンバット』シリーズの未来の1つの可能性”として“総合体験をお客さまに届けることを選びました。
――VRの体験としてすばらしいものだったので、ファンだけでなく「最近VRを遊んでない」という人にも味わっていただきたいですね。
河野:PS VRのラインナップを見てて、戦闘機のVRタイトルとしては本作は強烈な存在感があると思います。皆さまの期待が大きい分、「なんだよ、着陸ないのかよ」とか、体験が欠けるのは嫌でした。今回は未来を先取りという形で、ボリュームは少なめですが、『エースコンバット』のパイロットとして体験を一通りできるようにしています。
加えて、『エースコンバット』でやれることを総合体験として凝縮して詰め込んでいき、さらに“VRでしかできないことは何かないか?”を考えて、“VRエアショー”を追加しました。僕らが実際に基地に行って見させていただいた際にすごく感動したので、それをぜひリビングで味わっていただきたいと!
――エアショーではどのような体験ができるのでしょうか?
玉置:前提として、VRって飛んでいるだけでもすごく楽しいんですよね。VRコンテンツのメインはもちろんそこにあります。そのうえで、さらに広い意味での魅力を伝える手段として、“観る”に特化した“エアショー”を作りました。
河野:実際のエアショーもそうですが、音がするほうを見て「どこから来るんだ!?」という探っていく楽しさを味わえます(笑)。
玉置:VRなら、頭を上げて広い空を見上げる体験ができますからね。
下元:エアショーではいろんな場所から22種類のマニューバ、飛行機の動きを楽しめますよ。
――玉置さんはPS VR『サマーレッスン』の開発スタッフとしておなじみですが、VRモードのために途中から開発チームに入られたのでしょうか?
玉置:実はもともと『エースコンバット』が好きで入社したんです。入社以来何年間もずっと「『エースコンバット』にかかわりたい!」と主張していたことで、3月までサービスしていたPS3『エースコンバット インフィニティ』にリードゲームデザイナーとしてかかわらせていただきました。
一方、『サマーレッスン』はVRありきの企画だったので、0から考えるということで、インフィニティの仕事とは別にやっていました。そんな経歴をたどっていたら、いよいよ『エースコンバット7』が動き出しまして、「PS VRをちょうどやっていたし、いいじゃん」みたいな感じで引っ張られました(笑)。
河野:入社前から俺のファンだったんだよね。
(一同笑)
玉置:ファンだったんですけど、入社して本人に会って仕事を一緒にするとなると、ファン心だけではない、いろんな気持ちを抱きました……。
河野:(笑)
玉置:それは置いておいて、VRという新たなジャンルは、『エースコンバット』にのめり込んでいた学生時代の自分には想像もつかないような進化でした。
たまたまVRに詳しくかかわらせていただく縁があったことで、このような形で『エースコンバット』の未来をプレゼンテーションする役目としてシリーズに貢献できたことは本当にうれしいですね。
――特にこだわったことは?
玉置:『エースコンバット』のよさは残したかったんです。『エースコンバット』ではないまったく違うVRモードを作ってはダメ。『エースコンバット』をやっている気持ちをどのように拡大させるかを、VRモードでは注力しています。
普通の『エースコンバット』でも戦闘機を操縦しているようなパイロットの気持ちを体験できますが、その延長線上にも“未来があるかもしれない”ということが、今回のモードのコンセプトとなっています。
――ハンガーではどういったところを意識したのでしょうか?
玉置:ハンガーでは、実物大の戦闘機を意識しました。操縦席や機体の外観などはすべてVR用に作り直しています。カメラを変えると戦闘機を上から見下ろせるのですが、今から操縦する飛行機を上から見るスケール感というのは、なかなか味わえないのでぜひVRを使ってすみずみまで見ていただきたいです。
――操作性はもちろんですが、ハンガーをはじめとした『エースコンバット』の世界に入ったというところに感動しました。
河野:ありがとうございます。実は、開発当初はVR酔いを心配して、視点の移動は固定にして、左、真ん中、右と角度が限定されている作りにしていました。でも全然おもしろくなくて……。
(一同笑)
河野:「こんなものはダメだ!」と捨てて作り直しました。そこから「自分がパイロットと錯覚する仕組みは絶対入れたいよね」と話をしました。
『エースコンバット』はいろいろな登場人物がストーリーを織り成しているのですが、そのいろいろな人物視点のカットシーンをVRで見せるとよくわからない体験になってしまうので、VRでは徹頭徹尾自分がパイロットだという視点は一切外さないという縛りを設けています。
ユーザーが期待している“今までの『エースコンバット』シリーズらしさ”は、キャンペーンモードにしっかりと入れさせていただいているので、それとは別の体験としてつねに自分の視点だけの“本物のパイロット体験”というのがVRのコンセプトになっています。
――VRの作業工数は当初の想定よりも多かったのでしょうか?
河野:めちゃくちゃ多かったです! そもそもPS VRの基準がすごく高い。最低でも60フレーム描画がマストで1フレームも落としてはいけない。完全に60フレームで動作するうえに、左右両目用の描画をする必要がある。そのような厳しい制作環境を満たしたうえで、クオリティを本編にどれだけ近づけるかにとにかく苦労しましたね。
――周囲を見つつ、MFDのレーダーを確認した時の“パイロット感”がすごかったです。
下元:MFDにゲーム情報を埋め込んだことで、飛んでいる時は基本的に外を見るんですが、足元のレーダーも見ないといけない。目線を一瞬そらす動きが怖いんですが、それをやることによって、パイロットになっている気持ちをより味わえる、まさにパイロット感ですね。
河野:実はパイロットの平衡感覚、空間把握能力を鍛える時にはこういうゲーム的なソフトが使われているらしいです。バーチャルな体験がある人は慣れが速いようで、パイロットの方から「訓練ではこういうゲームをやっています」と言われました。
――先日の“gamescom(ゲームズコム) 2018”でもお話されていましたが、雲の中に入った時に窓に水滴が付く演出はVRで見るとよりわかりやすいですね。
河野:はい、雲に入りましたということを伝えるサインですね。ただでさえ多数のインジゲーターが表示されて、周りを見て、操縦する必要があるので、雲に入ったという情報は水滴という自然現象で感覚的な部分でわかるようにしています。
玉置:同じ雲でも白い雲とか、黒っぽい雨雲とかいくつか種類があります。そのような表現にも本作はこだわっています。
――飛行機のようなスピード感があるものをVRで遊ぶと、酔いが心配だったのですが気になりませんでした。
玉置:実際に遊ぶとわかると思うのですが、飛行機は車と違って高いところまで上がるため、視覚的には移動する物体のスピードはそこまでないんですね。また、画面の中央に情報があるため正面を見ることが多く、そこまで酔わないのだと思います。あとは窓にコクピットのフレームがあるのも大きいかと。
そこについては『サマーレッスン』やアーケードでやっていたバーチャルゲームのノウハウを持ったエンジニア・ディレクターが集まって、「この要素を入れたら酔いそうだ」という読みと検証のうえで洗練させていきました。
下元:VRに特化した人間を集めて作っているという、豪華な制作陣ならではの裏話です。
――VRモードはPS4版に付属していますが、今後PC(Steam)版に対応する予定はないのでしょうか?
河野:しないですね。
下元:もともとPS4先行で作っていたうえに、普及台数を考えた時にPC(Steam)用のVR展開への決定打をまだ探しているといったとこですかね。
――買うのが難しくても、まわりでPS VRを持っている人がいたら、その人と一緒に体験してほしいです。最後にコメントをお願いします。
玉置:一番こだわったところは、本物のパイロット体験にするために、何を入れて何を入れないかという選択です。選んだものをどれだけ高いクオリティで再現するかに対して100%の努力をしていて、その点での自信はすごくあります。
さまざまな瞬間に「VRでやってよかった」と思えるシーンがあるので、ぜひ体験していただければと思っています。東京ゲームショウでお待ちしています。
下元:VRだけでなく『7』の全体についてですが、キャンペーンでは、シリーズを長く遊んでいただいているユーザーの皆さまの期待に応えるべく、『04』と『5』の開発スタッフを集結させて制作しています。また、VRと同じくいかに体験を凝縮させるか、間延びさせないかを追求しています。
シリーズを遊んできてくれた方だけでなく、これから『エースコンバット』に触れていただく方にとっても、今作から楽しめるように作っています。興味を少しでも持っていただけましたら、『7』を手に取っていただきたいです。
河野:キャンペーンだけでなくVR専用コンテンツがあり、早期購入特典としてPS4版には『5』やXbox ONE版には『6』を用意しているうえに、まだ中身は秘密ですが初回限定生産版コレクターズエディションには豪華なブックレットがあって、僕はファンの人に「どれだけ我々ファンを喜ばせるつもりだよ!」と思ってもらえるといいなと思っています。
発売までもう少しありますが、引き続き楽しみにしてください。
※画面は開発中のものです。
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データ
- ▼『ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN』
- ■メーカー:バンダイナムコエンターテインメント
- ■対応機種:PC
- ■ジャンル:STG
- ■発売日:2019年2月1日
- ■価格:オープン価格