2018年9月25日(火)
カプコンがサービス中のオンラインゲーム『モンスターハンター フロンティアZ(以下、MHF-Z)』の開発者インタビューを掲載します。
9月26日に実施される“MHF-ZZ(ダブルゼット)”大型アップデートでは、新武器種“マグネットスパイク”が実装される他、新モンスターの追加やバランス調整などが予定されています。
アップデート内容や現在のハンターの状況などを、プロデューサーの宮下輝樹さんとアシスタントプロデューサーの砂野元気さんにうかがいました。
なお、インタビュー中は敬称略。
――まずは『モンスターハンター フロンティア』のサービス開始11周年を迎えた心境についてお聞かせください。
宮下:ハンターの皆さまへの感謝を込めて10周年もかなり頑張りましたが、今回の11周年も妥協せず頑張りました。現在、キャンペーンやイベントはほぼ終わりましたが、今後も楽しんでいただけるようなキャンペーンやイベントを考えています。現状は今回の“MHF-ZZ(ダブルゼット)”大型アップデート”を楽しんでもらえるように、引き続き注力していきます。
砂野:一例ですが、11周年で追加された武器は見た目がおもしろいタイプのものを多く用意しました。さらに使い勝手がいいものが多かったので、この辺りの評判はよかったです。モンスターの人気投票で好成績を残したタイクンザムザには驚きました。他にもイラストコンテストといったユーザー参加型のイベントが多かったのも10周年から続く11周年の特徴だったと思います。
――今回“ZZ”と改題した意図は?
宮下:タイトルの名称を変えたのではなく、アップデートの名称を“ZZ”としました。穿龍棍を入れた時に“G4”ではなく“GG”と銘打ちましたが、それに近いイメージです。新武器種にかける我々の意気込みを表しています。
砂野:オリジナル武器の実装だけではなく、モンスターや防具など、さまざまなところに力を入れているアップデートです。
宮下:ロゴの背景はマグネットスパイクを背負った時のシルエットをイメージしています。“Z”の重なり方も何パターンも作って調整しました。
砂野:色についてはややこじつけですが、新モンスターである“ボガバドルム”など青色の新要素が多いという事情もあります。また、PVにも出ているレジェンドラスタの装備が青色など、今回のアップデートは全体的に青のイメージが強くなっています。
宮下:そもそも“Z”には“Zenith(ゼニス)”という意味があるのですが、“Zのさらなる頂点へ”という意味合いになっていて、その意気込みを示す意味でも、ロゴにも表記しています。
――新武器種“マグネットスパイク”はいつごろから開発がスタートしていたのでしょうか?
宮下:構想は2年ほど前からありました。“スラッシュアックスF”実装ぐらいから「次はどうしようか」と話していました。
砂野:どんな武器にしようか考えたのは2年前で、具体的な形になったのが1年前です。
宮下:新しい遊びやプレイ感を生み出すのにはどうしてもこのぐらい期間が必要となります。
――名前の由来や別の候補などについてお聞かせください。
宮下:名前が決まったのは最後ですね。ほぼ形になってから「名前をどうしようか?」と。
砂野:ただ、最初の段階から呼称が“マグネットスパイク”だったんですね。最後にいろいろな案を出したのですが、結局これがしっくりきました。
――ということは磁力を使うことは最初から決まっていたと。
宮下:最初に3つのキーワードを先に決めたので、そういうことになります。
砂野:時系列的に説明していくと、2年ほど前にどんな武器種にするかを決めました。斬属性にするか打属性にするかや、攻撃のリーチはどうするかなどです。そして、おおよそのコンセプトが固まったのが1年ほど前のことです。結果的に当初のコンセプトがすべて盛り込まれた形となりました。
宮下:悩みましたが、新しい遊びを生み出そうとするなら斬打の切り替えのように、思い切ったことをしないといけない。穿龍棍が打属性だったので、次は斬属性かなとも考えましたが……。
重たいけれどもスピーディ、かつ斬打を切り替えられる。ここまでやってようやく新しい遊びになるだろうと考えた結果、3つのキーワードが決まりました。
ハンターの皆さまには生放送で1つずつキーワードを公開したのですが、3つ目の“斬打の切り替え”が出た時に「この武器種は絶対に強い」と確信されたようです。
砂野:斬モードと打モードがあるため、アクション数は非常に多くなっています。
宮下:なのでスタイルは極ノ型1つとさせていただきました。許してください(苦笑)。
砂野:冗談はさておき、現状で極ノ型がもっとも使用率の高いスタイルですし、使用にはG級が条件にあるため、極ノ型のみとなっています。
――他武器種との性能差が気になるのですが、こちらについてご説明いただけますか?
宮下:新武器種なので正直、強めに調整しています。せっかくなのでやっぱり使ってほしいですから。ただ、スタンを何度も狙いたい、強烈な一撃を当てたい、という要素ごとでは他の武器種に一歩及ばない性能に落ち着いています。
砂野:なんでもできるけど器用貧乏にならないように調整しました。
宮下:とはいえ、しばらくはマグネットスパイク持ちのハンターさん一色になるのではないかと思います。
砂野:アクション的に他の武器種との連携も強い設計になっているので、ある程度時間が経てば上手くすみ分けできると思います。
――磁力アクションについて、教えてください。
砂野:まず特徴的なのが“磁界接近”と“磁界離脱”です。磁界銃という専用の銃でモンスターに磁界弾を当てると専用のマーカーが付きます。このマーカーを磁力元として、飛びかかったり、離れたりすることが可能です。
宮下:マーカーを付ける部位を選べるので、尻尾切断したいならば尻尾につけて斬モードで攻撃、スタン狙いならば頭につけて打モードで攻撃、と攻め手を変えることができます。
――磁力を当てられるのは大型モンスターのみでしょうか?
砂野:小型モンスターにも当てることができます。なお、マグネットスパイクが4人いるとそれぞれのマーカーが分かりにくくなるので、自分以外のマーカーは見えないようになっています。
宮下:“磁界接近”と“磁界離脱”は、モンスターとの距離が遠ければ接近し、近ければ離脱になります。
砂野:レティクルの色がモンスターとの距離で変化して、近いと青、遠いと赤になります。こちらで接近と離脱のどちらができるのかを判断してください。
――マーカーが白のこともありましたが……。
砂野:距離には上限があって、離れすぎると白くなります。とはいえ、闘技場ぐらいの広さであれば端から端まで移動できます。
――この移動アクション中に回避などはできるのでしょうか?
砂野:一度飛び始めるとキャンセルして着地するか、攻撃アクションを出すかの2択になります。移動中はモンスターが動いてもある程度補正がかかります。
――モンスターの高速移動にも追従するのですか?
砂野:移動速度によって、多少の移動ならホーミングしていくイメージです。モンスターの動きによっては接近するタイミングを考える必要もあります。
――マーキングを再度付け直すことになる条件はあるのでしょうか?
砂野:一度付けると大体5分ぐらいは効果が持続します。なお、マグネットスパイクの秘伝スキルが発動すると永久的に持続します。
宮下:一度付けた後でも、もちろん自由に付け替えできます。普通にプレイしてたらそうそう消えないので、磁界銃の操作に気を取られることはないと思います。
――穿龍棍のようなゲージがありますが、“磁界接近”と“磁界離脱”はこのゲージを消費して使うのでしょうか?
砂野:はい、“磁界接近”と“磁界離脱”は磁力ゲージを使用して繰り出すことができます。また、磁力を用いた回避アクションや強襲アクションなどを使う際に消費します。マグネットスパイクにはガードアクションもありますが、こちらは磁力ゲージを使用しません。
ガードアクションは、斬と打のモードで効果が異なっています。斬モードではカウンター攻撃に派生、打モードの場合はジャストガードに成功すると派生攻撃が可能になります。
宮下:これを使いこなせるとかなり強いと思います。
――磁力ゲージはどのようにして溜めるのでしょうか?
宮下:自身の攻撃でも増えますし、時間経過でもある程度増えていきます。
――磁力ゲージの下にあるアイコンは斬打の切り替えを意味しているのでしょうか?
砂野:それもありますが、実はこれも1つのゲージになっています。攻撃を行うと武器に磁気が溜まり、溜まりきると“磁纏強化”が可能になります。これを発動させると全アクションの攻撃力が強化&特定アクションのリーチが強化されます。各モード別々に蓄積するので、斬打を使いわけるメリットの1つにもなっています。
――モードごとに溜まるんですね。
砂野:そうです。斬モードで発動すると斬モードのアクションが強化されます。斬打で連続使用も可能ですが、クールダウンタイムが同時に発生するので、そこは状況次第でしょうか。アクション的な使い分けもありますが、ゲージを考慮した使い分けも重要になってくるかと。
砂野:そして一番の大技が磁力でモンスターを拘束する“磁縛”となります。拘束中はボタン連打で効果時間が延長され、最後にダウンを奪うフィニッシュ攻撃へと派生します。仕組みとしてはモンスターに攻撃していくごとに蓄積値がたまり、値がマックスになるとこのアクションが使えるようになるというものです。拘束している間に他の武器種に攻撃してもらうのがコンセプトになっています。
――仕組みとしては穿龍棍の“龍気”に近いシステムになる?
砂野:似ていますね。蓄積自体はマグネットスパイクの人数が多ければ早くなりますが、クエスト中に繰り出せる回数自体は、ソロでもパーティーでもある程度同じになるように設定しています。何度も何度も磁縛を繰り出す……といったことはできません。
宮下:斬打の切り替えができるのでソロ向きの武器種と感じますが、このアクションの存在によってパーティープレイにも向いているデザインになっています。
砂野:拘束中は自身の攻撃ができないので、パーティープレイだと味方に攻撃してもらえますしね。
――拘束が失敗することはあるのか、教えてください。
砂野:位置的な問題で外すことはあると思います。このアクションは派生攻撃になっていて、拘束のきっかけとなる攻撃を外すと拘束できません。
――外してしまうと蓄積値は消滅するのでしょうか?
砂野:消滅はしません。あと、拘束できないモンスターもいます。具体的にはラヴィエンテやオディバトラスなどの大型モンスター、あとは磁力を使うようなモンスター、高難易度クエストのモンスターには無効となります。
――“磁縛攻撃”はシビレ罠がきかない古龍種にも有効ですか?
砂野:効きます。ただ、磁力を操るルコディオラとレビディオラには効きません。
――要素が多い分、使いこなすのが大変そうに感じています。
宮下:本当の意味で使いこなすには時間がかかると思います。
――大振りのアクションが多いため、狙った場所にしっかり攻撃するのは腕が必要そうですね。
砂野:打モードの連続攻撃以外は、動きながらの攻撃になるので定点攻撃を苦手としています。ちなみに各アクションはモーションキャプチャーでいろいろなアクションを用意して、そこから厳選したのが今のアクションです。ただ、印象的な打モードの“バックスタンプ”というアクションはは初期から残したほうがいいと言い続けたアクションとなっています。
――秘伝スキルはどのような効果があるのでしょうか?
砂野:攻撃力アップや“超高級耳栓”の効果に加えて、移動速度がアップする他、磁力ゲージを使う回避アクション成功時に、磁力ゲージの回復量と攻撃力が一定時間上昇します。
――ルコディオラやゴウガルフなど、磁力を使うモンスターと何か関係があるのか、気になりますね。
砂野:かつてメゼポルタでハンマー使いだったレジェンドラスタのグラハムが、西方の地域でマグネットスパイクを知り、メゼポルタにも広めるために戻ってきたというのが、マグネットスパイク解放のためのクエストの流れです。マグネットスパイクに赤と青の磁筒ビンがありますが、これに磁力をためる、というのがクエストの目的となっています。
宮下:その磁力をためるまでに、G級でいくつかのクエストをクリアすることになります。そのクエストに登場するのがルコディオラ、ゴウガルフ、レビディオラと磁力系のモンスターたちとなっています。
――グラハムはかなりシブいキャラクターですね。
宮下:最近は女の子のレジェンドラスタが続いていたので、こういうのもアリかと思っています。
――最初に何種類の武器が実装されるのでしょうか?
砂野:辿異武器で20種ぐらいで、そこに進化武器などがあるため、かなりの数になると思います。
――変形する武器なので、お遊び系の武器のデザインが大変というイメージですが……。
砂野:大変ではありますが、これまでもスラッシュアックスFのような変形武器は人気が高かったので、注力したいと思っています。現状でもすでに、“骨付き肉がパカッと割れる”というような、おもしろいデザインが上がってきています。このあたりも楽しみにしていただければと思います。
――新モンスター・ボガバドルムはどのようなモンスターなのか、ご説明をお願いします。
砂野:別名は爆霧竜(ばくむりゅう)です。設定としては体内で爆発性のガスを生成しています。ただ、体内で吸収分解する機構を持たないので、腕や頭、尻尾などの管からガスを噴出します。そのガスを身にまとい、爆発させて広範囲攻撃を行うモンスターです。
宮下:巨体なので、素早さよりもアクションの豪快さや爆発などが印象的なモンスターとなっています。
――ボガバドルムは辿異クエストのみのモンスターなのでしょうか?
砂野:辿異種のみが実装されます。理由としては、最初はノーマル状態で、一定ダメージを与えるとクエスト中に辿異化するという要素があるからです。
――辿異とはそういうモノなんですね。
砂野:そこはあまり突っ込まない方向でお願いします。
(一同笑)
宮下:急に辿異化したモンスターです。まじめな話をすると、新モンスターをG級で出すだけでは辿異種に劣ってしまいます。しかし、辿異種の設定としては、長い時間をかけてそこに至った種であるため、クエスト中でそれを表現することで、何とか辿異種として制作することはできないかと考えました。
――クエスト中に一度辿異化すると、そのクエストではそのままなのでしょうか?
宮下:そうです。
砂野:発達部位の腕が破壊されるとガスが出なくなるので、有利に立ち回れるようになります。
――作れる武器は爆破属性なのでしょうか?
宮下:そうですね。
砂野:防具のモチーフは爆弾処理班です。スキル構成は、新スキルと新辿異スキルが入っていて魅力的な作りです。新スキルが“獅子奮迅”で、モンスターの攻撃を避けつつ攻撃を成功させ続けるとハンターが強化されていきます。3段階強化で、最大まで強化するとかなり強くなります。
宮下:最大まで強化するには相当のプレイヤースキルが必要になります。発動するとエフェクトが発生するので、パーティメンバーにも分かります。
砂野:プレイヤースキルの上達が如実に反映されるので、モチベーションの1つになるかと。あとは辿異スキルの“猛進強化”も目玉スキルです。人気の“猛進”が強化されるので使ってください
――辿異種のグラビモスとバルラガルはどのような変化を遂げているのでしょうか。
宮下:グラビモスの背中はほぼ火山みたいになっています。もともと鉱石を食べて熱を放出する生態だったのですが、貯め込みすぎて噴火しちゃったみたいなイメージです。
――やはり発達部位は背中?
砂野:このモンスターは、体ということになっています。正確に言うと胴です。
――背中を壊すのには先ほどの“磁界接近”が役立ちそうです。
砂野:そうですね! あとはボガバドルム武器の爆破属性も役立つと思います。ボガバドルムもそうですけど、新武器種の実装タイミングなのでマグネットスパイクでの狩猟を楽しんでいただくことを意識しています。
――バルラガルについてもお願いします。
宮下:バルラガルはもともとおどろおどろしいモンスターでした。そこが強調されて、どちらかというとクリーチャーに近いような外見になりました。発達部位は舌ではなく、頭部になっています。
砂野:舌が特徴なのですが、そうすると部位破壊が難しくなるためです。アクションは舌を使った物理攻撃が特徴です。また、舌を使うためあごも発達しています。
――バルラガルの特徴である“吸血”もしてくるのでしょうか?
砂野:もちろんあります。吸血には特別新しい要素はありませんが、危険度が増しています。ただ、通常のバルラガルと違って、毒や麻痺のように属性が変わることはありません。辿異種は舌を使った物理攻撃に特化しています。
――腐食やられのような状態異常攻撃は?
砂野:あります。10秒ほど長くなっています。ただし、血状態の“切れ味減少”は通常のバルラガルの1/4以下になっているので、嫌らしさは減少。苛烈さは上昇という意図です。
――防具はどのようなデザインなのでしょうか?
宮下:グラビモス防具はゴツさを残しつつ、今っぽいスタイリッシュさを意識しました。バルラガル防具は特撮ヒーローのようなカッコイイ系となっています。
砂野:ストロマシリーズは人気があるので、見た目にはかなりこだわりました。新スキルは“手練”で、“溜め短縮”と“体術”が同時に発動するほか攻撃時に味方を怯ませなくなる効果もあるのでマグネットスパイク向けのスキルです。
――マグネットスパイクは“いたわり”が必要になるのですか?
宮下:生放送をご覧になったユーザーさんもある程度気づいていると思いますが、打モードの時はあったほうが便利です。味方に攻撃が当たるとよろけさせてしまうので。
砂野:攻撃範囲が広いので、つけていると役立つ場面は多いと思います。あと、打モードの溜め攻撃は“溜め短縮”があると溜め時間が短くなるのもメリットですし、加えて、磁力ゲージ回復量も上昇します。
――GR999に上がるまでにどのぐらい時間がかかるのでしょうか。また食材屋や工房ショップではどんなものが購入できますか ?
宮下:特別ハードルは上げていません。これまでのGRを100上げるような感覚で到達すると思います。
砂野:GR999に到達した時の報酬として、“アンリミテッドモード”への挑戦とショップによるオマケ要素、アイテムボックスと装備ボックスの拡張がそれぞれ2ページ分あります。
宮下:たったの2ページですが、ぜひ活用していただければと思います。
砂野:食材屋ショップはSR食材が買えるようになって、秘伝飯が作りやすくなります。工房ショップは過去のイベント防具とかがそのまま買えるようになるといった、オマケ要素になっています。
――アンリミテッドモードの難易度はどの程度を想定しているのでしょうか。
宮下:ひと昔前のハードコアモードのようなイメージでしょうか。今はハードコアがハードではなくなってしまったので、その上位という位置づけです。
砂野:今は武器魂を集めるのが主体のモードになってしまったので、GR999解放のタイミングで高難易度のモードとして追加しました。これまでハードコアモード未対応だったモンスターも含めて30体程度用意しています。
――ハードコアモードではアクション追加されましたが、アンリミテッドモードもアクションの追加はあるのでしょうか?
砂野:特別追加アクションはありません。純粋に攻撃力や耐久力が強化されています。
――難易度はどの程度を想定しているのでしょうか?
砂野:上位ハンター向けのモードなので、辿異クエスト★3の強さを想定しています。
――アンリミテッドモードの報酬について教えていただけますか。
砂野:新しいシジルの材料となる“秘刻印”に加えて、武器魂や武器勲を大量に獲得できます。また、貢猟ポイントも稼げます。新シジルは片手剣強化、大剣強化のような武器ごとに用意されています。対応する武器にシジルを付けると、攻撃力と属性値と会心率がアップします。これまで小分けにされていたものが1つに凝縮されているので、かなり強化されます。
宮下:逆にいうとそれだけアンリミテッドモードの難易度が高い、ということでもありますが。
――新シジルにもレア度があるのでしょうか?
砂野:いくつかの段階に分かれています。ちなみに重複はされません。というのも武器に同じシジルを装着することはできますが、効果値の高い方が優先し発動されます。(※他の重複不可効果と同じ)なので、基本的に3枠の内1枠を使う感じです。
――秘刻印はクエストに装備した武器に対応したものが手に入るのでしょうか?
砂野:武器種ごとの秘刻印が手に入ります。手に入る秘刻印の種類はランダムです。クエストに装備していった武器種は関係ありません。
――最高ランクのシジルを集めるのは大変そうですね。
砂野:アンリミテッドモードのクエストを含めて、やり込み要素になっています。
――穿龍棍の調整後、使用率やユーザーの反応はいかがでしたか?
砂野:調整前の生放送で使用率をグラフにしたのですが、その時は下から数えたほうが早かったです。でも現在は上位グループに入っています。リファインで新アクションが加わったのですが、こちらは評判がよく、使用率につながっていると思います。
――太刀と大剣の調整はユーザーからの声が多かったのでしょうか。また他に調整の要望や予定などはあるのでしょうか?
宮下:これはちょっとしたリファインになります。
砂野:ユーザーさんの声をもとに利便性を増した調整となっています。大剣はジャストガードから抜刀ダッシュに派生できるため、便利になっています。太刀は誤操作が多かったので派生を削って利便性を上げています。他の武器種の調整は、マグネットスパイクの反響などを見てからになります。
――Wii U版とXbox 360版のサービスが終了となりました。ユーザーの移行はスムーズにいきましたか?
砂野:心苦しいですが、ハードのサポートが終了となるため、こちらもサービスを終了せざるを得ませんでした。ただ、それで単に終わらせるだけではなく、他ハードへ移行するための道のりを作るのが我々の役割だと思っています。
宮下:その道のりを作るまでもいろいろと苦労がありましたが、その甲斐もあって多くの方がPC版に移行してくださいました。また、サービス終了の際はユーザーイベントなども各地で行われたと聞いています。
砂野:現状でも移行できる環境になっているので、少しずつですが移行してくれている人が増えています。今後もいろいろな形でサポートしていきたいと考えています。
――『ファンタシースターオンライン2(PSO2)』とのコラボについてお話いただけますか?
宮下:“東京ゲームショウ2018”でセガゲームスさまのブースに私が出て、カプコンブースには酒井智史シリーズプロデューサーに出ていただいて、それぞれのファンに向けて内容をお話させていただきましたが、お互いに打ち合わせをしたり、監修をしたりしているのでデキはいいですよ。
砂野:相互コラボですが、こちらは『PSO』シリーズのキャラクターや衣装を忠実に再現するのがコンセプトとなっています。武器4種、防具は男性女性どちらも2種類用意しました。
宮下:メゼポルタ広場にA.I.Sが設置されるのですが、近づくと曲が流れます。モンスターとしてラッピーが出てきます。ここまで作りこんだコラボは珍しいですね。
――苦労した点はどこでしょう?
宮下:やはり監修ですね。1年前に軽い気持ちで提案したところ、酒井さんから食い気味に「いいよ!」と言われたところから始まったコラボ。「なぜ1年もかかったのか?」と言われそうですが、「何かやろう」というラインからスタートしたので、やはり1年ほど時間を要し、この時期になりました。実は去年のTGS2017の電撃さんの生放送の裏でも、打ち合わせをしていました。
砂野:お互いに、自社コンテンツへのこだわりが強くていろいろと勉強になりました。例えばラッピーの目の色のハイライトが少し違う、みたいに。
宮下:それはこちらも同じです。先方の『PSO2』にはエルゼリオンが出ますが、モーションやフィールドについて細かい調整をお願いしています。
――装備でキリークがあるのにちょっと驚いたのですが、こちらはどのような意図で決まったのでしょうか?
砂野:ユーザー層的に『PSO』世代のキャラを入れたいというのがあります。
宮下:うちの開発スタッフから、「ぜひ入れたい」とあがってきました。セガゲームスさまからは「ちょっと古いので最近のユーザーはわからない可能性があるので、止めたほうがいいかも」と言われたのですが(笑)。
――ローソンとのコラボも予定していると聞いています。
宮下:ローソンさまとのコラボで、“でか焼鳥”がオトモ武器として出ます。こちらはローソンでCAPプリペイドカードを買うともらえるコラボ装備です。
砂野:ロッピーの端末ではPVが流れます。
――これはどなたの要望だったのでしょうか?
宮下:ボクです(笑)。“でか焼鳥”が好きで、ローソンに行くたびに買っていたので、いつかやりたいと狙っていました。自分で企画書を書きましたね。
――今後、大きな転換などは考えられていますか?
宮下:難しい質問ですが、今はアップデートとその後のイベントの準備を進めているところ。その先についてはこれから考える予定です。12周年を目指していろいろ仕込んでいければと思います。
――最後にユーザーへ向けて一言お願いします。
宮下:いよいよ明日、大型アップデートを実施します。オリジナルの新武器種を用意しているので、初めて遊ぶ人、休んでいた人もぜひメゼポルタ広場に降り立っていただければと思います。これまでにないアクションは見た目以上に楽しめるモノに仕上がったと考えています。
砂野:“ZZ大型アップデート”と特別なアップデート名を冠するに値するボリュームになっています。新武器種は“斬打自在の磁力アクション”というキャッチーなフレーズで、“超重量級の武器に磁力による高速移動を組み合わせ”を楽しめて、要素てんこ盛りの武器。もちろん新モンスターやそれ以外の新要素もたくさん追加されているので、ぜひ楽しんでください。
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