2018年9月28日(金)
9月20日~23日に千葉・幕張メッセで開催された東京ゲームショウ2018。その最終日23日に幕張の某所にて、Sukeban Gamesのファンミーティングが開催された。
Sukeban Gamesは、サイバーパンクバーテンダーADV『VA-11 Hall-A(ヴァルハラ)』を手掛けたベネズエラのメーカー。TGS2018に先駆けて、新作アドベンチャーゲーム『N1RV Ann-A(ニルヴァーナ)』を発表した。
ファンミーティングは、Sukeban GamesがTwitter上にて急きょ提案。ファンの反応を見て実施が決まり、会場のは30人強のファンが集った。
Sukeban GamesのFernando Damasさんは開催に際して「急にアホなことを言い出したのですが、我慢してください」と突然集まってもらったことについて謝罪。日本のファンに囲まれてカラオケにいることについては、「信じられません!」と感想を述べていた。さらに「最初から最後まで言いたいのは、参加してくれてありがとうということです」と続けると、ファンからは大きな拍手が上がった。
当初はまったりとした雰囲気でイベントは進行。会場ではTGS会場でプレイできた『N1RV Ann-A』をプレイできる環境が用意されたが、すでにすべての参加者が会場でゲームをプレイしているということで、少し変わったプレイを見たり、フェルナンドさんおすすめのプレイを見たりしていた。
しばらくはファン同士が話をしたり、フェルナンドさんにサインを求めたりが続いたが、せっかくファンが集っているということで、フェルナンドさんへのQ&Aコーナーがスタート。ファンからの鋭い質問に、フェルナンドさんが思わず口を濁すシーンも見られた。
以下ではQ&Aコーナーの様子をレポートしていく。質問には『VA-11 Hall-A』のネタバレが含まれているため、気になる人は注意してほしい。
――なぜSukeban Gamesという名前にしたのですか?
Sukeban Gamesができる前からクリスなどを含めて、日本のやんちゃな女の子が好きでした。会社のマスコットであるデイナはそんなやんちゃな女の子という設定で、Sukeban Gamesの前から存在していました。会社を立ち上げるにあたって会社の名前を付ける時に「日本のやんちゃな女の子をなんていうんだっけ?」「スケバン」「それだ!」という流れがありました。
デイナを体現したような会社を作ろうということで、Sukeban Games(スケバンゲームス)にしました。このTシャツに描かれているのがデイナです。
――そのTシャツが欲しいのですが……。
PLAYISMスタッフ:我々が急いで作ったので非売品です。申し訳ありません。
――『VA-11 Hall-A』の特徴的な世界観を作り上げられたのは、ベネズエラという環境があったから?
前作『VA-11 Hall-A』は日本のアニメやゲームなどが大好きで、それをバックグラウンドとして完成までたどり着けました。ニルバーナはその続きで、私たちが日本に初めて来た時のカルチャーショックが、バックグラウンドが影響しています。ベネズエラとの違いや、平和に見える日本もそこまでパラダイスではないことが関係しています。
――ベネズエラで綺麗なドット絵に出合ったきっかけはどこにあるのですか?
Web上にPC-98のソフトなどを遊べるサイトがある。そこにあるソフトはほぼすべて遊び、それをもとに作りました。
――日本のサブカルチャーが好きということですが、ソフトを作るうえで影響を受けた日本の作品は?
『VA-11 Hall-A』は日本の文化で育ってきたからできたタイトルなので、どれか1つに影響受けたとか、この要素がどのタイトルというのではなく、それまでに見た作品のるつぼです。リストアップはできるがえらいことになります(苦笑)。ただ、いつかリストアップを……します!
――『VA-11 Hall-A』のアップデート予定はありますか?
うーーん……そうですね。動ける人数が限られているため『VA-11 Hall-A』で何かをすると、次のタイトルが動けなくなるので、やりたくないわけではないですが、計画していません。『VA-11 Hall-A』は移植があるので、そちらで我慢してください。
――小さなチームで作るのはこだわりですか? 大きなチームで作ることは考えていますか?
2、3人でやりたいというポリシーがあるわけではなく、どちらかといえば気が合う人、Sukeban Gamesらしさがわかる人が少ないためです。もし、“Sukeban魂”のようなものを持っている人がいれば入ってもらいます。今後、会社を大きくしていくことがあるかもしれませんが、それは波長のあう人と出会えたということです。
――『VA-11 Hall-A』はキャラの詳細について語られないことが多いです。例えば、犬がなぜしゃべるのかや、あるキャラの過去に何があったのかなどです。入っていなくてもゲームは楽しめるのですが、設定としては考えていることなのでしょうか?
ゲーム内で一部語っていますが、最後まで語られないのはあえてそうしています。ユーザーに想像する余地を与えたいという気持ちが大きいです。犬であれば首輪が何か影響しているのですが、どんな犬でも話せるのかは語りません。
――それらの設定はどこかで語られる予定はありますか?
そうですね……時が来たら出すかもしれませんが今じゃないかなと思っています。いつ出すということを決めるのではなく、ブログでやっているようにふとした時に公開するかもしれません。
――ギリアンのガールフレンドは誰ですか?
(とぼけるポーズで)わかりません。
――アナのエピソードが好きです。アップデートでBGMが変わったのですが、前のものを聞けるようになったり、聞くことができる機会を作ったりしないですか?
あ~~……それは難しいですね。最初の音楽はコードに間違いがあり、違うファイルを参照していました。端的にいえばバグです。そのため、修正した結果が今の仕様です。音楽はどこかにあるのですが、どこにあるのか、それを探してもとに戻せるのかは別の話でちょっと分かりかねます。
――ゲーム中にギルが姿を消すことがありますが、それはホワイトナイトと関係あるのですか?
私には答えられません!
――『VA-11 Hall-A』のすべての言語版にて、“勇者王ガオガイガー”というテキストが入っているのですが、あれはなんですか?
入っていることは覚えているのですが、どこに入れたのかは覚えていません。入れた理由は『ガオガイガー』が好きだからです。
(一同笑)
――ジルがやさぐれていた時期に肉体関係を持った人が多くいたということですが、男性と女性のどちらが多かったのですか?
今すぐに答えることは難しいですね。クリスならすぐに答えられるのですが……。
――『VA-11 Hall-A』で好きなキャラは誰ですか?
選べません! 全部好きです。
――4月1日に『VA-11 Hall-A KIDS』が公開されました。アートだけかと思ったのですが遊べたので驚きました。遊べるようにすることは最初から計画していたのですか?
ゲームを先に作っていて、アートを後から用意しました。
すぐ横にいた女性の参加者:4月1日にゲームを作りたいからアートが欲しいからと公開の1週間前に言われました。そこからなんとか用意したのですが、すごく楽しかったです。
――前作『VA-11 Hall-A』から何が一番変わっていますか?
ドリンクです。作れる種類、反応がとにかく変わっています。
――カクテルの種類が増えてその反応も増えていると聞いたのですが、シナリオはすべてご自身で書かれるのでしょうか?
選択肢が増えることで、ゲーム全体のボリュームが長くなるわけではありません。2度目をやるときに異なるルートを楽しめるというイメージです。もちろん、文章量が増えるとしても全部自分で書きます。
――TGS会場でプレイした人にもらえるポストカードに“☆KIRA☆MIKI LAST TOUR”という看板があるのですが、こちらの意図は? また、仕事を引退したリリムはどうなっているのでしょうか?
遊んでお楽しみください。
(一同拍手)
――『VA-11 Hall-A』の登場人物は出るのでしょうか?
(とぼけたジェスチャーしながら)わかりません。
――もし、『VA-11 Hall-A』や『N1RV Ann-A』キャラに声が付くとしたら誰を希望しますか?
デイナだけは自分の中で決まっていて、小清水亜美さんですね。他はわかりません。
――東京ゲームショウ2019に来られますか?
もちろん、来たいです! 同じ開発のクリスがこのファンミーティングに来られないことを残念と言っています。私は彼にここに参加していることを自慢します。
以前に行われたファーストミーティングはファンが開催してくれました。それはそれでうれしかったのですが、こちらが開催したこのイベントに皆さんが集まってくれたことが大変うれしいです。これ以降に行われるイベントには絶対に来ます。
――多くのファンが会場に集まっていますが、逆に聞いてみたいことは?
すでにTGS会場でいろいろとお話を聞いたので、今は特にないです。1つだけ皆さんに言いたいのは「今後ともよろしくお願いします」ということです!
PLAYISMスタッフ:PS4とSwitchで『VA-11 Hall-A』を発売するのですが、グッズが出るとしたら何が欲しいですか?
――それは限定版につけるものですか? 普通にグッズとして売るものですか?
PLAYISMスタッフ:どうするかは現在検討中ですが、とりあえず言ってもらえればと。
――コースター! シェイカー! Tシャツ! ラバーストラップ! ポスター! おっぱいマウスパッド! アクリルキーホルダー! デフォルメフィギュア。ジルの部屋のミニチュア! きらめきのポスター! イラスト集! 設定資料集! カクテルのレシピ。ジッポ!
PLAYISMスタッフ:ありがとうございます、参考にします。全部入れたらいくらになるんでしょうね(苦笑)。皆さん、『VA-11 Hall-A』のコラボバーに行かれましたか?
――今でも行っています。『Bar Sekirei』ではシュガーラッシュをお願いするといまだに出してくれます。
ああ! スタッフの人に「出し続けてくれるならどうぞ」と言いました。そうしたら「御社的に問題がないなら、コラボが終わっても出します」ということになりました。
――急なファンミーティングでしたが、次回は動画中継などはありますか?
TGS出展を含めてすべて急だったので、もし次回やるならしっかり準備してやりたいです。こんなにたくさんの人に来ていただいたのですが、来られなかった人も大勢います。全員入れるような場所でやりたいです。
――最後に一言いただけますか?
コメントとしては、最初に言ったことと同じなので割愛します。ただ加えるとしたら、来年このようなイベントをやるとしたら、もっとうまくやりたいです! ありがとうございました。
(一同拍手)
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