2018年11月6日(火)

【おすすめDLゲーム】人の脳内をハッキングして事件を解決する『オブザーバー』をプレイ

文:イナヤ マギ

『オブザーバー』は、CERO Z(18歳以上のみ対象)のソフトです。
※18歳未満の方は購入できません。

 ダウンロード用ゲームから佳作・良作を紹介する“おすすめDLゲーム”連載。今回は『>observer_(オブザーバー)』をお届けします。

『オブザーバー』

 『オブザーバー』は、おすすめDLゲームで紹介したホラーアドベンチャー『Layers of Fear』を手掛けた“Bloober Team”が開発したサイバーパンクホラーアドベンチャーです。2017年8月にPC版が配信され、今年8月にPS4でもプレイできるようになりました。

『オブザーバー』
『オブザーバー』

 本作は残酷な描写や流血表現、グロテスクなシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。PS4版は“CERO Z(18歳以上対象)”で、購入にはクレジットカードが必要になります。

脳をハッキングして事件の謎を解き明かそう

『オブザーバー』

 時は2084年。主人公の刑事ダニエル・ラザルスキは“ドリームイーター”と呼ばれる他人の脳をハッキングできる機械を内蔵した“オブザーバー”です。ある日、長年音信不通だった息子から謎のメッセージが届きます。

『オブザーバー』

 発信元の荒廃した居住区へ向かうと、そこで首のない死体を発見します。主人公は居住区に住む人々に話を聞き、時には脳をハッキングして事件の真相を探っていくことになります。

現場検証と聞き込みで情報を集めよう

 刑事らしく、事件の現場検証と住人の聞き込みをして情報を集めていきます。

『オブザーバー』

ビジョンを切り替えて現場を調査しよう

『オブザーバー』 『オブザーバー』

 主人公は“EM(電磁)ビジョン”と“BIO(バイオ)ビジョン”を切り替えて現場を調査。“EMビジョン”ではパソコンなどの電子機器を、“BIOビジョン”では遺体の身元や状態、血痕などをチェックできます。各ビジョンでは、調べられるものが光って表示されるので、何を調べたらいいか分からない時は、ビジョンを切り替えて探しましょう。

住人に話しかけて情報を得よう

『オブザーバー』

 居住区にはたくさんの住人がいて、インターホンごしに会話できます。どんどん話しかけて新たな情報を得ましょう。住人によってはサブストーリーが発生することもあります。

精神世界を探索して恐怖の先にある真実を見つけよう

『オブザーバー』

 証人がしゃべれない時などは、脳をハッキングして情報を入手することができます。

『オブザーバー』 『オブザーバー』

 ハッキングすると相手の精神世界に入ることができますが、そこは“恐怖”が具現化した狂気の世界になっており、主人公はその恐怖を追体験しながら最奥にある“真実”を手に入れることになります。精神世界にはさまざまなギミックが用意されているので、クリアして奥を目指しましょう。

『オブザーバー』

 この精神世界がかなり不気味。グロテスクな表現も多いので、苦手な人は注意です! 精神世界では具体的な説明があまりなく、断片的な会話や抽象的な表現が多く使われており、それが想像をかき立てて怖さを倍増させています。

 ハッキングした人物によって精神世界のシチュエーションやギミックの種類が異なるので、さまざまな恐怖体験を味わえるのも魅力の1つです。

『オブザーバー』

 ギミックの難易度はそこまで高くないので遊びやすい反面、少し手間の掛かるギミックもあるので、プレイする方によっては苦戦するかもしれません。

サイバーパンクな世界観が好きな人にはたまらない作品

『オブザーバー』 『オブザーバー』

 この作品の魅力といったら、なんといってもサイバーパンクな世界観です! ライトグリーンにライトアップされたケーブルだらけの天井や壁、ホログラムで投影されたポスター、体の一部を機械化する“人体拡張”をした人間など、“未来感”がたっぷり詰まっています。

『オブザーバー』 『オブザーバー』

 また、世界が巨大企業に支配されて、人々がランク付けされているという設定や、本作の舞台となっている最下層にあたるクラスCのスラム街の荒廃ぶりからも、ディストピアの雰囲気を感じられ、好きな人にはたまらない世界になっています。

『オブザーバー』 『オブザーバー』

 そんなしっかりした世界観とあわせて、もう1つの魅力であると感じたのは、登場人物です。居住区のさまざまな人間と話すことになりますが、その多くが現代人と変わらない感情や考え方を持っています。ハイテクな未来に生きているはずなのに、人間だけが変われずに時代に取り残されている感じが、個人的にはディストピア感を増長させていていいと感じました。

『オブザーバー』 『オブザーバー』

 サイバーパンクだけでなく、ホラー要素もしっかり入っています。人間の恐怖を集めた精神世界だけでなく、ゲームを進めていくうちに精神世界が主人公の現実を蝕んでいくという恐怖もプラスされ、上質なSFホラー映画に迷い込んだようなストーリーが展開します。世界観やストーリーが気になる人は、ぜひプレイしてください!

データ

▼『オブザーバー』
■メーカー:オーイズミ・アミュージオ
■対応機種:PS4
■ジャンル:ADV
■配信日:2018年8月16日
■価格:3,500円(税込)
※開発:Bloober Team
▼『>observer_(オブザーバー)』
■メーカー:Aspyr
■対応機種:PC(Steam)
■ジャンル:ADV
■配信日:2017年8月16日
■価格:2,980円(税込)
※開発:Bloober Team

関連サイト