2018年11月5日(月)
アメリカ・アナハイムで開催のBlizzCon 2018にて電撃発表された、シリーズ初のスマホゲームとなる『ディアブロ イモータル』。本作は『荒野行動』や『陰陽師』シリーズ、『IdentityV』などを手掛けたNetEaseとタッグを組んで開発されたモバイル版MMOARPGで、『ディアブロ2 ロード オブ デストラクション』と『ディアブロ3』の間の期間が描かれます。
この記事では、気になるシリーズ最新作『ディアブロ イモータル』についての、シニアコンテンツデザイナーのMatthew Berger氏へのインタビューをお届けします。
▲左がシニアコンテンツデザイナーのMatthew Berger氏。右はリードアーティストのRichie Marella氏。 |
――『ディアブロ イモータル』にどのようにかかわっているかを教えてください。
Matthew Berger氏:シニアデザインを担当しています。クエストや設定、ストーリーなどを手がけています。
――今回、プラットフォームをスマートフォンにした理由をお聞かせください。
Matthew Berger氏:すごくいい質問ですが、とにかくタイミングがよかったといいますか。PCやコンソール機に比べてスマートフォンは持っている人が多く、しかも最近はそのスペックが格段に上がってきている。我々も妥協することなく、『ディアブロ』をスマートフォンでお送りすることができるようになったからです。
――いつでもどこでも『ディアブロ』をプレイできることが大きな魅力になると思うのですが、それ以外にもスマホならではの魅力の部分をお聞かせください。
Matthew Berger氏:スマホはタッチスクリーンであることが大きくて、いままでのデバイスではできなかったことが可能になりました。例えばコントローラなら指の位置は固定されていますが、タッチスクリーンならスワイプしたり指を画面上で動かし、その先の指の位置でもさまざまなことができるようになります。
――本作を試遊させてもらいましたが、コンソール版のコントローラで操作するよりもスキルをより激しく使うことができる印象を受けました。このUIについてはどのような苦労がありましたか?
Matthew Berger氏:『ディアブロ』ならではのプレイフィールを損なわないように心がけました。例えばスキルのボタンですが、開発当初はもう少し小さくて、直感的な操作がしにくかったんです。
ですので、メインとなるスキルのボタンはより大きく、逆にメインで使わないサブのスキルは小さくして邪魔にならないようにするなどしています。本作のUIはスマートフォンのゲームでは一般的な配置で、とくにアジアのタイトルではこのレイアウトに慣れている人が多いのではないでしょうか。
――強い装備を入手するとワンボタンで装備変更が可能になっていますが、『ディアブロ』は装備の追加効果を吟味して使用するかしないかの取捨選択が重要だと思います。このシステムの装備変更となる基準は何でしょうか?
Matthew Berger氏:今回Blizzcon2018で出展したプレイ可能なバージョンは、スマホゲームに慣れていないような人でもプレイできるようにしたデモバージョンなので、ちゃんと以前のようなインベントリ(装備欄)も存在しています。
実際のゲームでは、アイテムを入手したときにちゃんとどれを装備するかを選択することができます。プラットフォームがスマホとはいえ、本作『イモータル』は『ディアブロ』の名に恥じないものになっています。
――本作は『II』のその後、『III』以前の期間の話になりますが、そこを描くにあたってはどのような理由があったのでしょうか。
Matthew Berger氏:やはり『II』と『III』の空白の期間を描きたいというのがありました。『III』ではウェストマーチの街は完全に破壊されていますが、それ以前はどのようになっていたのか、キャラクターたちはどうなっていたのか、それらを想像しながら作業するのは楽しかったです。
――今回もデモの最初でデッカード・ケインが登場していましたが、今回はどのような役回りになるのでしょうか? また『III』のヒロイン的な存在だったリアは登場しますか?
Matthew Berger氏:(笑)。『III』の前の話なので、当然ケインも健在です。リアは母親だと思っているギリアンという女性とカルディアという街に住んでいて、ゲームの冒頭で登場します。リアとケインはこのあと一緒に住むようになります。
――『II』でディアブロは滅ぼされましたが、今回はどのような敵と戦うのでしょうか?
Matthew Berger氏:ディアブロ配下の悪魔たちが、彼を復活させようとしています。またデモを見てもらえばわかるとおり、もちろんディアブロも登場します。
――今回試遊していたとき、他のプレイヤーのキャラクターといつの間にか一緒に戦っていることがあったのですが、実際のマッチングはどのようになるのでしょうか。フレンドマッチなどは実装されますが?
Matthew Berger氏:現状はまだ詳しくは話せないのですが、スマホゲームによく見られるギルドとかフレンドのシステムなどはもちろん用意されています。
『III』にはギルドシステムもありましたし、フレンドの機能はバトルネット(ブリザード・エンターテイメントが提供するオンラインゲームサービス)にもあります。本作にももちろん、友だちと一緒にプレイする機能は実装されます。
――料金体系はどうなりますか? ソフトの買い切りになるか、あるいは月額課金になるのでしょうか?
Matthew Berger氏:現状私たちが注力しているのは、本作がいかに『ディアブロ』らしくなるかということです。ですので、料金体系などについてはまだ詳しくは決まっていません。とにかくゲームを作ることに集中している最中です。
――個人的にはティラエルが登場するかすごく気になるのですが。
Matthew Berger氏:いまの時点ではティラエルがどうなっているかはまだ言えません。あるキャラクターがティラエルの剣を持っているので、本編でどうなるのか楽しみにしていてください。
――最後に、本作を楽しみにしている『ディアブロ』ファンにひと言お願いします。
Matthew Berger氏:日本のファンの皆さんに、スマートフォンで『ディアブロ』を提供していけることにワクワクしています。皆さんと一緒に地獄の悪魔たちと戦い、サンクチュアリを平和にするのを楽しみにしています。
(C) 2018 BLIZZARD ENTERTAINMENT, INC. AND NETEASE, INC. ALL RIGHTS RESERVED.
データ