2018年12月25日(火)
ダウンロード用ゲームから佳作・良作を紹介する“おすすめDLゲーム”連載。今回は『Return of the Obra Dinn』をお届けします。
『Return of the Obra Dinn』は、10月にPCで配信された謎解きミステリーアドベンチャーゲーム。以前に紹介した入国審査官になるシミュレーションゲーム『Papers, Please』の開発メーカー・Lucas Popeの新作タイトルとして話題になりました。リリース当初から日本語に対応しています。
本作はモノクロ描写ではありますが、残酷な表現や流血など、グロテスクなシーンがありますので苦手な方はご注意ください。
時は1807年。保険調査官である主人公は、1803年に消息を絶ち、突然港に姿を現した商船“オブラ・ディン号”の調査を依頼されます。
調査に使うように送られてきた手記と、死の瞬間を見られる不思議な懐中時計を使ってオブラ・ディン号内を調査し、乗っていたはずの乗客・乗員合わせて60名の安否を確認しましょう。
船内で発見した死体に懐中時計の力を使うことで、過去のエピソードを見ることができ、その人物の死の瞬間を確認できます。
エピソードを見終わると、エピソードで死んだ人物、場所、会話ログやその場にいあわせた人物が手記に記載されます。
過去のエピソード中に他の死体がある時は、懐中時計が震え出します。使うと、新たな死体が光って表示されるので確認しましょう。
新たな死体を発見できると、現実世界に死体の幻影が浮かび上がり、新たなエピソードを見られるようになります。
過去のエピソードは10章に分かれており、各章内のエピソードをすべて見ると、死体などは見つかっていないけど所在不明となった人物がまとめて記載されます。まずは船内の死体からエピソードを入手し、手記にたくさんの人物を記載していくようにしましょう。
もし船内の死体が見つからない時は、手記内に死体のある場所が記載されているので、そちらを参考に探してください。
手記に登録された人物は、名前と安否情報を選んで記入できます。
安否情報では“射殺”や“爆死”などさまざまな項目を選ぶことができます。殺された場合は凶器と加害者、生存している場合は逃亡先まで詳細に記入する必要があります。間違えても特にペナルティはないので、恐れずに自分の推理を記入していきましょう。
正確な安否が3人分記入されると、正式に手記に記録されます。正式に記録されると、手記の最後のページにあるメーターが溜まっていきますので、現在の進捗具合の参考にしましょう。
安否確認でもっとも難しいのが人物の名前です。会話から分かる場合以外は後回しにし、エピソードを見て分かる死因などの安否を先に記入していった方が攻略しやすいと思います。
名前を特定する必要が出てきた時は、風景画とリストを照らし合わせて推測していくのがオススメ。風景画の時は服装や周囲にいる人物に、リストでは出身国や職業が大きなヒントとなりますので、よく見て推理していきましょう。
モノクロで低解像度風になっている独特のグラフィックは、“過去を見る”本作に非常にマッチしている反面、少し見づらいと感じる時もあるので、好き嫌いが分かれると思います。
ただ、ミステリーや謎解きが好きな人にはぜひオススメしたいです! 現場をくまなく確認して死因を調査し、少ない情報から個人を特定できたら、難しいパズルや推理問題を解いた時と同じような爽快感があります。3人分の回答が正確でないと登録されないので、当てずっぽうではなく、ある程度の根拠が必要なために、クリアが難しい点も推理好きなら燃えるシステムではないでしょうか。
“60人分全部の安否を特定”というと時間がかかるように感じますが、すべての人間に詳しい情報があるわけではなく、一部は推測や消去法で特定していくことになりますので、思っているよりもサクサク進みます。ちなみに筆者は7時間半ほどでクリアしました。
乗客と乗員の安否確認が主人公の仕事なので、オブラ・ディン号に起こったストーリーは具体的には語られないのですが、実はこのストーリーが予想外の展開で、本作の魅力の1つになっていると思います。ぜひオブラ・ディン号に乗り込み、船内で起こった衝撃の過去をチェックしてください。
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