2019年1月15日(火)
【おすすめDLゲーム】『ヒューマン フォール フラット』は体も脳みそもふにゃふにゃにしてくれるACTパズル
ダウンロード用ゲームから佳作・良作を紹介する“おすすめDLゲーム”連載。今回は高難易度アクションゲーム『Human: Fall Flat(ヒューマン フォール フラット)』をお届けします。
本作は、ふわふわとした夢の中に入り込んでしまった主人公の“ボブ”が、夢から脱出するため、ステージにあるさまざまなオブジェクトをつかんだり、持ち上げたり、時には落としたりとうまく使い、ゴールである出口を目指すという物理演算を利用した3Dのアクションパズルゲームです。
現在配信中の本作の魅力を存分に紹介します。
グニャグニャ、フラフラの主人公
プレイヤーが操作する主人公の“ボブ”は、粘土のようにグニャグニャとした体をしていて、フラフラと歩行します。グニャグニャ、フラフラの主人公を操作するのは大変で、落ちているモノを拾ったり、壁にあるボタンを押したりするのにも一苦労します。
慣れるとある程度、思い通りに制御できるようになりますが、もどかしさがなくなるわけではありません。寝ぼけている主人公に加えて、ちょっと不思議な操作方法がもどかしい……しかし、このもどかしさが思わぬ動きを呼び、おもしろさを引き立てています。
見ていると「なんでもっとちゃんと操作しないの!?」と思われるかもしれませんが、実際にプレイしてみるとこれが本当に難しい!
操作のポイントはカメラ操作!?
操作方法は、移動とジャンプと右手を伸ばす、左手を伸ばすといった基本操作に加えて、カメラを動かす操作があります。カメラを動かす操作は、右に左に回転させたり、上から見下ろしたり、下から見上げたりといったよくある機能なのですが、本作品においてかなりのキーポイント!
▲ゲームの操作は、オレンジ色をしたリモコンを手にすると小生意気な説明で教えてくれます。 |
見下ろしたり、見上げたりするカメラ操作をした場合、主人公もカメラに応じて体を反ったり、屈んだりします。その状態で腕を伸ばすと、手を上に伸ばしたり、下に伸ばしたりするので、モノを持ち上げたい時にはカメラを見上げる視点に、落ちてるモノを拾いたい時には見下ろす視点にします。
主人公はジャンプできるのですが……グニャグニャゆえに低いジャンプしかできません。そのため、壁や段差などを登る動作がクリアには不可欠なのですが、なんと! 登る動作にもカメラ操作を使用します。
▲段差の手前で、手を上にあげます。そのままカメラを上から下に見下ろすようにすると、主人公は段差を登ってくれます。 |
手を上げても届かない壁は、腕を上げたまま前進して壁に向かってジャンプするとつかみ登ってくれます。説明だけだと簡単そうに思えますが、腕を上げるということはカメラを見上げる視点にするということなので、ジャンプする時に足元を見ずに飛ぶことになるのがかなり怖い!
壁の前に隙間があるところは、どんなに狭い隙間でもつねに決死の覚悟のジャンプを強いられます。カメラ操作を極めた者が『ヒューマン フォール フラット』を制するといっても過言ではありません。
主人公“ボブ”は死なない!
体がグニャグニャしていることもあってか、どんな高さから転落しても主人公が死ぬことはありません。ただ、グチャッとなるので、「本当に平気なの?」という気持ちになります。
ステージ外に転落しても死ぬことはありません。落ちたとしても世界がループして、もとのステージに上から降ってきます。降ってくる際に妙な浮遊感があり、夢の中にいるような感覚を味わえるのが特徴です。
ゲームでは、転落が高確率で発生します! 木の板を持ち上げようとして、木の板の重みに耐え切れずにひとりバックドロップ状態になり後ろに転落……対岸の壁をつかもうとジャンプしたが、登るのに失敗して転落……などなど、息を吐くように転落していきますが、ゲームオーバーになることはないので、安心して転落してください!
広大なステージと謎解き要素
最初はなんの変哲もないステージからの脱出を目指しますため、少し単調に感じる人もいるかもしれません。でも、安心してください。ステージはどんどん広大になっていき、山を登るステージや城を巡るステージ、船が出てくる水のステージなど、さまざまなステージが出てきます。
進むにつれて、ステージは複雑になりさまざまなオブジェクトが登場。序盤はオブジェクトを見ただけでゴールへの道筋が見えてくるのですが、後半になるにつれて思考力を問われる場面が増えてきます。
解き方は必ずしも1つではないので、主人公のように脳みそをグニャグニャにして、柔軟な答えを見つけ出す楽しみを味わえます。そして、「こうすれば解けるのに……主人公がグニャグニャしてうまくできない!」という、やりたいことができないもどかしさが謎解きでも現れるので気をつけてください。
ショートカット可能なオープンワールド
広大なステージですが、迷わないように進むべき道はきちんと標してあります。
しかし、本作品はオープンワールドのゲームですので、標された道以外にも色々な道が存在するのが面白いところです。
一度クリアしたステージでも、何度かプレイしているうちに「えっ!?こんなところからショートカットできるの?」みたいな道が見つかるので、やりこみ要素がかなり高い作品になっています。
何が起こるかわからないマルチプレイ
マルチプレイは、シングルと同じステージを、2人から最大8人で遊べるモード。基本的には協力しあってクリアを目指すモードなのですが、仲間をつかむことができるので、落ちそうになった時に仲間をつかんで道連れにしたり、ゴール手前で邪魔をしたりといったこともできるのです。
筆者は、この遊び方を使い、協力一切なしの“誰が最初にゴールできるか競争”みたいな遊び方をして楽しみました。
エディットモードでキャラの見た目をいろいろと変えることができるので8人マルチでプレイしても被ることはないと思います!
▲色を細かく設定できるどころか、直接塗ることも可能なので、絶対に被らないオリジナルカラーのキャラを作成できます。 |
▲他にもこのようにユニークなキャラを作ってプレイ可能、キャラメイキングだけでもかなり楽しめます! |
本作品は、シングルプレイでじっくりとパズルを解くように進むのも楽しいですし、マルチプレイでかなりのカオスを巻き起こす可能性があるので、ぜひ両方のモードをプレイしていただきたいです。どっちのモードも、体も頭もグニャグニャになること、間違いなしです。
Human: Fall Flat (TM) & (C) No Brakes Games. Licensed by Curve Digital. Licensed to and published in Japan by Teyon Japan GK.
データ
- ▼『Human: Fall Flat(ヒューマン フォール フラット)』
- ■メーカー:Curve Digital
- ■対応機種:PC
- ■ジャンル:ACT
- ■発売日:2016年7月23日
- ■価格:1,480円
- ※開発:No Brakes Games
- ▼『ヒューマン フォール フラット』
- ■メーカー:テヨンジャパン
- ■対応機種:Nintendo Switch
- ■ジャンル:ACT
- ■発売日:2017年12月28日
- ■価格:1,500円