2019年1月9日(水)
3日後の1月12日よりいよいよ公開となる劇場版『Fate/stay night[Heaven’s Feel]II.lost butterfly』に出演する杉山紀彰さん&植田佳奈さんのインタビュー後編をお届けします。(前編はこちら)
『Fate/stay night[Heaven’s Feel]』は、ヴィジュアルノベルゲーム『Fate/stay night』の3つ目のルート“[Heaven’s Feel](通称・桜ルート)”を全3章で映画化する作品です。衛宮士郎を慕う少女・間桐桜を通じて、聖杯戦争の真実に迫るストーリーが展開されます。
特集企画の第1回では衛宮士郎を演じる杉山さん、第2回では杉山さんと間桐桜を演じる下屋則子さん、第3回では杉山さんとセイバーオルタ役・川澄綾子さんのお話を伺ってきましたが、第4回では、杉山さんと遠坂凛役・植田佳奈さんのインタビューを対談形式でお届けしていきます。
前編に続き、各ルートでの凛と士郎の関係性や、凛の在り方、また『第二章』の見どころなどについても2人で話してくださっています。
▲左から杉山紀彰さん、植田佳奈さん。 |
――次は士郎と凛にとって因縁深いサーヴァントであるアーチャーについて伺いたいのですが……。
▲劇場版『Fate/stay night[Heaven’s Feel] I.presage flower』より。 |
植田さん:『HF』ルートだと、士郎と凛はアーチャーの正体に気づくんでしたっけ?
杉山さん:明確に気づくみたいな演出はなくて、何となく察していたみたいな描かれ方でした。
植田さん:かなり前のことなのでゲームの記憶があいまいなんですけど、少なくとも『第二章』までのアフレコの範囲では、アーチャーの正体に気づいていないものとして凛を演じていました。
杉山さん:アーチャーって、女性キャスト陣からは憎いくらいに紳士だって評判ですよね(笑)。『第二章』で凛とアーチャーが一緒に学校に登場するシーンがあるんですけど、サラリと凛を守るように行動していて。
植田さん:この劇場版ではアーチャーと凛のコンビ感が強く出ている印象があります。これまでも過去の作品で高層ビルの屋上から飛び降りてアーチャーに支えてもらったり、学園の校庭でランサーと戦ったりするシーンがありましたけど、今回は特にチームとして行動している印象があります。
アーチャーはもちろんカッコいいんですけど、その横に並んで戦っている凛もすごくカッコいい。2人の関係性にもスポットが当たっていて、1対1の魔術師とサーヴァントとして成り立っているなって思います。
――前編では士郎と凛、ここではアーチャーの印象について語っていただきましたが、植田さんの中で他に印象に残っているキャラクターを挙げるなら誰になりますか?
植田さん:戦闘シーンはランサーですよね。高速道路でランサーがアサシンと追いかけっこをして戦っているシーンは何度観直してもすごいなと思います。ランサーの疾走はインパクトが強すぎて、ゲーム(※ANIPLEX+特典横スクロールゲーム『RUN! RUN! ランサー!』のこと)にまでなったりしましたし、印象深いです(笑)。あとは間桐臓硯も印象に残っていますね。
杉山さん:あっ、僕と一緒ですね(笑)。
植田さん:杉山さんもですか(笑)。私、個人的に最近『Fate/Zero』と『Fate/Apocrypha』のアニメを観直したんですよ。それで改めて『Fate/Apocrypha』のほうでも1シーンだけ臓硯が出てきていたことに気づいて驚いたんです。
あの人ってそれこそ何百年っていう歳月を生き続けているじゃないですか。人間が嫌悪する方法で命を永らえていて、気持ち悪いなって思うんですけど、同時にすごく魔術師らしい魔術師だなとも思って。嫌いだけど好きって感じです。
――先ほども少し話題に出てきましたが、改めて『第二章』の見どころについて教えてください。
杉山さん:植田さんから見て何かありますか?
植田さん:すごく静かなシーンではあるんですけど、アーチャーが士郎に魔術回路について語るシーンがあるんです。そこは見どころというか、アーチャーのお節介焼きなところが出ているのかなと。『UBW』では士郎を嫌悪しまくっていたんですけど……。
杉山さん:アーチャーが士郎に向けている嫌悪は、“万人を救うのが無理だと理解できない士郎”に対してのものなので、桜に心を寄せていく『HF』の士郎は、あまり嫌悪する理由がないのかもしれませんね。
▲劇場版『Fate/stay night[Heaven’s Feel] I.presage flower』より。 |
植田さん:『UBW』の時より嫌いじゃなさそうですよね(笑)。士郎のことを受け入れているというか、認めはしている感じがします。『第二章』ではアーチャーが士郎を見守っているような雰囲気もあったりしますので、そこはぜひ注目していただきたいところです。
――続いて、電撃オンラインの読者から寄せられた質問をお2人に聞いてみたいと思います。
■『第二章』にキャッチコピーを付けるとしたら、お2人ならどんなものを付けますか?(私は正義の味方になれない。さん)
植田さん:キャッチコピーですか!
杉山さん:なかなか難しいですね……。
植田さん:ネタバレになっちゃダメですもんね。そうですね、凛としてのキャッチコピーだと、「えぇ!? アンタも!?」って感じですかね(笑)。アンタもそうなるのかよ、と思わずツッコミたくなるような場面があったので……。何について言っているのかは、『第二章』をご覧になってみてのお楽しみということで。
杉山さん:僕はシンプルに「生きる目的とは」、かな。登場人物たちは価値観から何もかも違いますけど、それぞれが何に価値を見出して何を優先順位に持っているか、というのが明確に描かれています。その差などはやはり注目してほしいです。
――では、最後に読者へのメッセージをお願いします。
植田さん:今回のアフレコは、収録の順序が別だったり、シーンを抜き出して別の日に録っていたりしていて、作品がどんな仕上がりになっているかを知らないんです。そういう意味では皆さんと同じで間もなくの公開を楽しみにしています!
それと、『第二章』には『第一章』をある意味で上回る衝撃的なシーンがありますし、キャスト全員が『第一章』に負けず劣らず魂を込めた演技をしていますので、ぜひご期待ください。
※杉山さんのメッセージは『Fate/stay night[Heaven’s Feel]II.lost butterfly』特集 第1回に掲載されています。
■劇場版『Fate/stay night[Heaven’s Feel] II.lost butterfly』公開情報
【公開日】2019年1月12日全国ロードショー
【公開館数】全国131館
【スタッフ】(敬称略)
原作:奈須きのこ/TYPE-MOON
キャラクター原案:武内崇
監督:須藤友徳
キャラクターデザイン:須藤友徳・碇谷敦・田畑壽之
脚本:桧山彬(ufotable)
美術監督:衛藤功二
撮影監督:寺尾優一
3D監督:西脇一樹
色彩設計:松岡美佳
編集:神野学
音楽:梶浦由記
主題歌:Aimer
制作プロデューサー:近藤光
アニメーション制作:ufotable
配給:アニプレックス
【キャスト】(敬称略)
衛宮士郎:杉山紀彰
間桐桜:下屋則子
間桐慎二:神谷浩史
セイバーオルタ:川澄綾子
遠坂凛:植田佳奈
イリヤスフィール・フォン・アインツベルン:門脇舞以
藤村大河:伊藤美紀
言峰綺礼:中田譲治
間桐臓硯:津嘉山正種
ギルガメッシュ:関智一
ライダー:浅川悠
アーチャー:諏訪部順一
真アサシン:稲田徹
(C)TYPE-MOON・ufotable・FSNPC