2019年1月15日(火)
ココネより配信中のiOS/Android用アプリ『猫のニャッホ ~ニャ・ミゼラブル~(以下、猫のニャッホ)』。本作の開発者にインタビューを行いました。
2017年12月にiOS版、2018年1月にAndroid版の配信がスタートした『猫のニャッホ』は、主人公のニャッホがボロボロになってしまったお屋敷をパズルを解きながら再建していくパズルアドベンチャーゲームです。
ニャッホのかわいそうな境遇や、個性が強すぎる登場人物たちの赤裸々なやりとり、そしてドラマチックなストーリーが多くの人々の心を打ち、“Google Play ベスト オブ 2018”キュート&カジュアル部門の大賞に選ばれました。
今回、本作のプロデューサーであるココネの竹内正憲氏にインタビューを敢行! 『猫のニャッホ』の人気の秘密に加えて、開発秘話や今後の展望について伺いました。
▲竹内正憲氏 |
――“Google Play ベスト オブ 2018”キュート&カジュアル部門の大賞受賞、おめでとうございます! まずは、受賞の感想をお聞かせください。
正直、受賞するとはまったく思っていませんでした。『猫のニャッホ』は、ココネとして初めて出すキャラクターアプリでありパズルアプリでした。ですので、そもそも賞の対象になるかという以前に、ちゃんとゲームとして運用していけるのかと考えながら作ってきた作品でしたので、評価していただいて非常にうれしいですね。開発メンバーの頑張りが報われました。
――どういった点がユーザーに支持されたとお考えですか?
ニャッホのキャラクターの放っておけなさであったり、ストーリーのギャップですかね。見た目はかわいらしいキャラなのに意外と悲しい境遇に置かれていたり、すさまじいインパクトのキャラたちがたくさん出てきたりする部分でしょうか。
パズル部分で斬新なところは特にないので、やはりキャラクターの部分がお客様に支持をいただけたのかなと感じています。
――そもそも、本作の開発に至った経緯を教えていただけますでしょうか。
弊社で『ポケコロ』というアプリを出していまして、その中で何かしら新しいことができないかと企画がスタートしました。世間では、CG的な比較的線がはっきりした表現のグラフィックが多いと感じてました。そこで一緒に進めていたデザイナーに、手描きの柔らさが感じられるようなグラフィックのアプリを作れないかと。
そこからスタートしていろいろと試行錯誤し、結果パズルという遊び方に落ち着きました。メッセージ性の強いキャラクターとパズルを組み合わせて楽しめるコンテンツを作れないかと進めていくうちに、最終的に“猫のキャラクターでパズル”という形になりました。
――本作に登場するキャラクターは自由奔放……といいますか個性的なキャラが多いですが、キャラクターを作り上げていく上でこだわった点を教えてください。また、苦労したことはありましたか?
重複する部分もありますが、パズルゲームとしては『猫のニャッホ』は後発ですので、世の中に出すとなったときにキャラクターの部分で差別化をしないといけない。あとはスマホゲームの特質上、遊び始めたお客様の心を開始直後にぐっとつかまないと遊んでもらえないので、まずはいかに気持ちをつかむかといったところにこだわりました。
主人公のニャッホを設定するにあたり、“ご主人様が亡くなっている”であったり“借金を背負っている”であったり、自分の猫がその境遇に置かれた場合につらいものをいくつか並べました。弊社は女性比率が高く『猫のニャッホ』は女性向けのアプリとしてもターゲティングしていたので、それほどつらくないものも一緒に並べて社内でどの設定が支持をされるかとやったところ、“ご主人様が亡くなっている”……つまりは自分が死んでいるという設定がまったく支持されなかったんです。
「とにかくつらすぎるからそれだけはやめてくれ」という意見が一番多くて、どちらかというとほのぼのとした猫を見守るだけのアプリといったほうが社内での評判はよかったですね。そのときにどちらを取るかで悩みはしたのですが、やはり印象に残る導入は何だろうというのをチームで話し合い、結果支持はされませんでしたが、自分(プレイヤー)が亡くなっていてかわいがっていた猫を残してしまったというインパクトの強さを選びました。
――自分の家や部屋を飾っていくゲームで、あそこまでぼろ屋から始まるのはなかなかないですよね。そういう点でも本作はとてもインパクトがありました。
実際自分が亡くなっても、100年くらい経たないとあれくらいボロボロにならないですよね(笑)。普通に考えると少し薄汚れたくらいになるのですが、やはりそこもぼろ屋にして、とにかく「この猫を何とかしないといけない」、「このお屋敷を何とかしないといけない」という人間の中にある“ほっとけない欲”を刺激したかったんです。
――猫を飼っている方はたまらないんじゃないかな、と思いながらプレイしていました。
レビューでも「つらすぎる」という意見はありました。ストーリーは脚本家の方に作っていただいているのですが、どん底という救いのない状態を見るせつなさと、そこから這い上がっていく姿は、やはりキャラクターの魅力が増す理由の1つなのかなと。TVドラマなどでよくある手法なんですけどね。
ニャッホは借金を背負っていたり、周りから辛辣な言葉を浴びせられたり、疑われたりと山あり谷ありな展開を、最初に悲しいけれどもそこから何らかの希望の光が見えて、進めていくうちに徐々に理解してくれる仲間ができて。ただ、世間には簡単に理解されず……といったところがストーリーとして重視しています。
――ニャッホは普段はだらしないですが、やるときはやるところや、ふとしたときに見せる優しさがいいですよね。
お客様へのメッセージとして、ニャッホというキャラクターの立ち位置やどういうキャラクターが魅力的かを考えたとき、自分では気付いていない何らかの芯があるというのが大事かなと。あまりにもはっきりとメッセージで「このキャラクターはこういうキャラなんだ」と明文化するよりも、よさが浮き彫りになると考えました。
一方で流されやすかったり、変なことをしたりとダメな部分は多いけれど、なんだかんだ仲間を大切にしたり、人の気付いていないいいところを見抜いたりと、大事な場面でそういった魅力を小出しにしていくということは、キャラクターを作るうえで気をつけているところですね。
――作中でニャッホはキキに袖にされたりしていますが、キキの性格をわかったうえで振り回されているニャッホがとてもいいなと思います。
キキは、いろいろ悩んだキャラクターでした。ニャッホは自分の飼っている猫なので、ニャッホと仲よくなるメス猫に対する気持ちは複雑なものがあるのかなと。そこで明確に、これがヒロインで性格がよくて……となってしまうと、強すぎるヒロイン像になってしまうのではないかと。
そこでイメージしたのは、『ルパン三世』の峰不二子や『ONE PIECE』のナミのような、ヒロイン的立場なんだけれども主人公の恋愛対象になるかならないかという女性です。いいところはあるけれどもあまりそれを前面には出さず、でも主人公と触れ合っていくうちに主人公を心配したり親身になったりというキャラにしたいと思いながら作りました。
シナリオを読んでいくと徐々にキキのツンデレ感が出てくるのですが、本当に最初の頃のお客様からの評判が悪くて(笑)。長い目で見るとよさがわかるキャラクターとしてキキやピカソなどは意識して作り上げています。
――作るうえで苦労されたキャラはいますか?
一番苦労したキャラは“レオナール・フジタ”ですね。ご存じの通り『猫のニャッホ』は画家をモチーフにしたキャラが多いのですが、元々はデザイナーが画家をモチーフにした猫のキャラクターを提案してきたのがはじまりでした。
主人公の画家猫を決める段階で、日本人になじみのある画家をモチーフにできないかとなったとき、ピカソ、ゴッホ、ダリなどが挙がりました。でもかわいそうな境遇に置いた場合、ピカソは大成しすぎているよね。そうなると耳を切っていたり生前はあまり評価されなかったゴッホじゃないのという話になったんです。そうしてゴッホでいこうとなり、名前も猫だから“ニャッホ”にしようと。ニャッホって声に出すと、不思議と忘れられない響きを持ってるんです。
初期の登場人物は、わかりやすくてシンプルなキャラを心がけました。“七つの大罪”ってあるじゃないですか。あれに置き換えていくとわかりやすいのですが、色欲はピカソ、食欲はモネ、怠惰はニャッホ、妬みはキキ、強欲はゴーギャンといった感じで。そういうわかりやすい人間の欲を当てはめつつ、キャラクターを作っていきました。
そうしてキャラが徐々に増えていく中で、レオナール・フジタを出そうということになりました。史実に基づき、お調子者で少々ふざけたところがあるキャラというイメージで作っていったのですが、それだけだとキャラ付けがしにくい部分があったんですね。そこで、あえて女装させたり女性っぽい言葉を使わせたりとオネエ系のキャラクターにしたらどうかということになって。でも、どれくらいのオネエ度にするかとか、味付けの部分で非常に苦労しました。
――個人的にお気に入りのキャラはいますか?
キャラクターのデザインとして好きなのはダリですね。ただし、芸術家らしく何を言ってるか、一見わかりにくそうにするので、ダリが一番口調のコントロールが難しいです。あと個人的に好きな画家としてはクリムトです。ゲームの中ではマツコ・デラックスさんみたいな体型で出てくる不思議なキャラクターですね。
――では、お気に入りのエピソードは?
序盤だと、やはりゴーギャンの家族についてのエピソードですね。あとお客様は結構気づかれていますが、22章にゲイシャという日本からくるキャラクターがいるんです。そのキャラが落語でよく使われている“芝浜”というものをベースに作られていて、そこもホロッとくるエピソードが入っています。ニャッホがクズさを出しつつも、ホロッとさせるみたいな。
――パズルというジャンルを選択された理由は?
『猫のニャッホ』は、ストーリーの部分をいろいろ見せたいという思いがありました。物語を読ませる場合、どういった形が一番相性がいいのかを考えたとき、出た候補がストーリー自体を課金で買うようなノベル形式のものや、RPGのように進行していって読ませるというものでした。
ですが、スマートフォンという特性上、シンプルでお手軽、短い時間かつわかりやすい操作で先に進んでいこうとなるとパズルじゃないのかと。ちょうど自分自身もパズルゲームが好きでいろいろ遊んでいたのですが、その当時ストーリー付きのパズルゲームってあまり多くなかったんですよ。
当時ですと『Gardenscapes(ガーデンスケイプ)』や『マッチングトン・マンション』といった庭や屋敷を直しながら、そこにまつわるストーリーを見たり人間関係を見たりというものはあったんです。それと似てはしまうのですが、画家のストーリーを見せる方法として最終的にパズルというジャンルを選択しました。
――本作には1,500近いパズルのステージが実装されていますが、あの量を用意されるのにどれくらいの苦労があったのでしょうか。
リリースのタイミングでは、500ステージくらいしか用意できていませんでした。2018年末の時点で1,500になりましたが、ステージ作りはやはり大変です。でもお客様の遊ばれているスピードが速いんですよ!
今すでに2~3万人の方が、最後のステージまで到達されていますね。最後までいってしてしまうとストーリーも消化しきっていて、お客様からは「ストーリーはまだか」という声をいただいております。
――インターフェースも“絵画”や“芸術”という部分にこだわっていらっしゃいますよね。トップ画面のローディングのバーに“構想中”とか“仕上げ中”とか出たり。
僕が元々デザイナーだったこともあり絵画や芸術も好きだったので、パズル部分にもそういう要素が出せないかなと思いまして。パズルのアイテムに絵の具や筆が出てきたり、ピースに乾いた絵の具があったりとなるべくこだわりつつ、こだわりすぎてお客様に伝わらないと意味がないので伝わる表現を模索していきました。
ローディングも、最初はただ“ローディング”や“データ解凍中”になっていました。ですがここ1つとっても、その画面を見ている方がいるので、そういった方に何かしら絵画の世界に共通する言葉はないかなと思い、今の言葉を入れました。
――ニャッホが絵画を完成させるとギャラリーに登録されますが、ギャラリーがアーティスティックな絵画で充実しているのも本作ならではですよね。
デザイナーたちは絵画に関しては妥協せず作っています。こだわりすぎて、そこに工数を取られてしまうということもあるんですけどね(苦笑)。
――個人的に気になったのですが、ストーリーを読む際に使用するゲーム内コイン(ニャーロ)を課金で買えないようにしているのには理由があるのでしょうか?
やはりパズルをプレイしてもらいたいからです。正直なところ、「ニャーロを課金で買えるようにしてもいいのでは」という意見も出ています。ストーリーは『猫のニャッホ』の魅力の1つですので、ストーリーを売ってしまうというのもありじゃないかと。
ただ、そうしてしまうと課金の力で何とかできてしまうものになってしまう。それは何か違うと思っていて、やはりパズルをプレイして苦労した末にニャッホを何とかしてあげたという気持ち大切にしたかったんです。
シナリオを単純に課金で売ってしまうと、それは本当にシナリオを販売するだけの形式になってしまいますから。シナリオをすぐに読みたい気持ちはわかりますが、そこはアイテムを使ったり、何度もチャレンジして何とかパズルをクリアしていただきたいですね。
ものの価値は非常に重要だと思っていまして、よくお金で買えない価値があるというじゃないですか。ストーリーに関しては、基本無料でたどり着けるようにはしたいと思っています。パズルのプレイ自体も難しいステージはあるものの、社内で何度もプレイをして、全ステージ課金をしなくてもクリアできるようにはしています。
――本作は無課金でかなり楽しめるという印象なのですが、マネタイズはお助けアイテムなどで成り立っているのでしょうか?
コンテニューですね。僕らもやってみて初めて気付いたところなのですが、思いのほかアイテムを使わない方が多いんですよ。クイズと一緒でパズルのヒントを欲しくないという方や、アイテムの力でクリアをするのではなく今ある脳をフル回転+運でクリアをしたいという方が圧倒的に多いんです。
正直、アイテムは好まれないですね。イベントによってはパズルをクリアするとパズル開始時にボムがプレゼントされる“猫の勲章”というのがあるんですが、あれを逆に嫌がるお客様もいらっしゃいまして。要は、手助けなしでクリアしたいから、余計なことをするなと。そういう方は、クリアしてしまうとアイテムが付与された状態になるので、あえて1回失敗して再度ステージに挑むそうです。
――な、なるほど。自分でリセットしてアイテムを持たない状態にしてから、もう一度挑戦するんですね。それはすごい。
『猫のニャッホ』はガチャのあるゲームではないので、そのあたりはとにかくストーリーの先が読みたいからパズルをクリアしたいという方に、パズルをクリアするためにお金を使っていただいたり、イベントでこのアイテムが欲しいからクリアするために課金をしたいただいたりといったところですね。あとは広告動画を観ていただくという部分で、基本マネタイズは考えています。
大事なのは、高額を一気に使ってもらうというよりは、長い目で本作の世界を楽しんでいただいて、その結果楽しんだから何らかのところで多少課金してもいいよねといった流れにしていけるのが一番いいのかなと思っています。会社的にはもっともっと稼がないといけないタイトルとは思うのですが、そこを一気に出し過ぎるとやはりお客様の気持ちも離れていってしますので、そのあたりは今後の課題ですね。
――ニャッホの声優に杉田智和さんを起用した経緯を教えてください。
最初はうちの飼い猫の声を録音して試したのですが、リアルな猫になりすぎるとキャラクターとして伝わりづらかったんですね。ではどんな声優さんでどういう声を当てはめたらいいかと考えたときに、ニャッホはかわいらしい猫の見た目だったので、最初は高めのかわいらしい声の方をピックアップしていました。
ですが、その声で借金があってご主人様の死を背負って……だとかわいそうすぎるのではないかと。いい声優さんはいないかといろいろ探していく中で、出てきた候補の1人が杉田さんでした。ただ人気のある方ですので、無理を承知でオファーしてみたところ、やっていただけることになりました。
――最初から人間のセリフではなく、猫の鳴き声のみというオファーだったのでしょうか?
アフレコ収録のとき、猫の鳴き声のみでお願いしつつ「何か思いついたらうまいこと好きにやってください!」と少々無理なお願いをしたところ、いろいろとアドリブでやっていただきました。
「ニャンかきた!」とか、そういうちょっと人間の言葉が入っているのもありだなといった感じで、現場で一緒に作り上げたという形ですね。また、「猫の鳴き声のみ」という注文は、声優さんの無駄遣いを狙ったところはあります(笑)。
――どの声優さんも鳴き声だけなのに、臨場感あふれる演技ですごいなと思いました。テオ(声優:嘉陽光さん)の「チュ~!」とか特に。
声優さん、すごいですよね。実は収録現場に一切台本がないんですよ。キャラクターの表情だけ用意して、このキャラクターはこういう性格で、こういう立ち位置で、ニャッホとはこういう風に接しますと説明するんです。それに対して、あとはこういうシチュエーションでこういう表情というのを何パターンか録らせていただいて、ぶっつけ本番で声優さんにその場でいろいろと声を出していただきました。
ただ、やはり最初はどなたも戸惑われますね。台詞がないのはいやですとか、アドリブは無理ですと断られる方ももちろんいますが、おもしろがってとりあえずやってみようかという方のほうが多くて助かっています。
鳴き声もこだわっていまして、「ニャ」で始めるけれどもその「ニャ」は前にあったから「ニャ」じゃなくて「ミャ」のほうにしてくださいとか。ピカソなんかは「ニャ」でなくて「ナ」だったり、ダリはスペイン出身なので語尾を「ニャールァ」みたいに少し舌を巻くとか、いろいろ差別化を図っています。
――基本的に画家をモチーフにしたキャラが多いですが、ホームズとワトソンを登場させた理由は何でしょうか?
ちょうど昨夏にTV-CMを流すのにあわせて、何かしらインパクトを残していかないといけないと思いました。CMはシンプルに本作の世界観を伝えているのですが、そのタイミングで新しく入ってこられた方や戻ってこられた方に向けて、インパクトを狙うことにしたんです。
そこにあわせて、元々杉田さんと仲のいい中村悠一さんを何らかの形で起用したいと考えまして。当初は、メインストーリーに登場するルパンの声にしようかなと思っていました。ただそうなると、パズルをだいぶ進めないとストーリーで出会えないんですよね。
ですからメインのストーリーではなく、イベントに出てくるキャラクターを作れないかと。そうして、みんなが知っていて猫にしておもしろいキャラクターは何だろうと考えたところ、本作にはニャッホとテオという猫とネズミのコンビがいたので、コンビキャラでいこうとなりまして。そこで時代設定も似ているということで、「ホームズとワトソンはどう?」という意見が出たんです。
「でも画家とは関係ないよね」とはなったのですが、メインストーリーにルパンも出てくるので、“ルパンを捕まえにくる”という名目でホームズとワトソンはおもしろくできるのではないかと思い、この2人にしました。
――迷探偵のホームズを優秀なワトソンがサポートするという、いいバランスのコンビですよね。
基本的にニャッホ&テオと一緒なんですよね。世間では、ホームズが頭脳明晰でワトソンはその助手というのが一般的ですが、本作のキャラクターで優秀かつ非の打ちどころがない猫が出てきてもおもしろくない。ではどうすればおもしろくなるのかと考えたときに、じゃあ推理のできないホームズはどうかと。
ただ本当に推理ができないキャラクターにするとまずいので、ヒントを見つけるのは上手とか、嗅覚は優れているのに推理力はダメとか、欠けている部分をワトソンがうまく補うというコンビにしたんです。まだ具体的には何も進んでいないのですが、機会があればホームズとワトソンで何かコンテンツを作ってみたいなと思っています。
――今後のアップデートで実装予定の要素や改修部分、実施予定のイベント・施策など、お答えできる範囲内で教えていただけますでしょうか。
サービス開始からちょうど1年が経ち、いろいろと考えてはいます。やりたいことはたくさんあって、お客様にもアンケートをとったりもしています。
改修については、パズル部分にまだまだ不具合が多いので、そこが最優先ですね。パズルで進行不能になるような不具合が時々起きたり、本来この形でマッチしてボムができるはずが判定と表示のタイミングがずれたりなど、実際お客様からすると「今十字で赤いボムができたはずなのにできていない」ということがあったりしていて、そういう部分を早めに直していきたいと思っています。
――東京ゲームショウ2018に出展されたり、アニメ化が発表されたりと、ゲーム外での展開も精力的に行われているように感じるのですが、他にも予定されている展開はございますか?
キャラクターをしっかり売り出していくというのは重要だと感じているのですが、ただ弊社はアプリの開発会社なので、弊社だけで打ち出していくには限界があります。そういったところを関係会社さんといろいろやっていけるといいかなと思っています。
そんな中でアニメ化や、何社からかグッズ化のお話もいただいています。アニメのタイミングまでにはいくつかグッズなどの発表ができるのかなと思っています。
▲開発スタッフが自作したというニャッホのぬいぐるみを見せていただきました。かわいい! |
――それでは最後に、2019年の抱負をお願いいたします!
アプリとしての質を高めていくのはもちろんなのですが、ニャッホというキャラクターを2018年以上に世の中に定着させていきたいです! 今後も『猫のニャッホ』をよろしくお願いいたします。
(C) Cocone Corporation.
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