2019年2月1日(金)
「手に汗握る戦いが大好きだ。むしろ、死ぬことに快感すら覚える!」
そんなハードな“死にゲー”中毒ゲーマーに贈る、高難易度インディーレビュー企画第2弾! 今回は、2人と2匹の猫によるゲーム会社Ska Studiosが、『ソウル』シリーズにインスパイアされて制作したという2Dアクション『Salt and Sanctuary(ソルト アンド サンクチュアリ)』のレビューを、ライターDeepがお届けします。
なお、本作は現在PS4/PS Vita/Nintendo Switch/PCで配信中です。ちなみに、PS4版またはPS Vita版を購入(税込¥1,780)すると、もう片方が税込¥100で購入できます。オトク!
まず本作の特徴を端的に表すと、“2Dになった『ソウル』シリーズ”という言葉がピッタリでしょう。それはゲームを始めて数分後、まだ操作に慣れていないプレイヤーに絶望を植え付けるオーバーパワー気味な強敵の登場で、ハッキリと認識できるはず。
『デモンズソウル』でいうと“拡散の尖兵”、『ダークソウル』でいうと“素手状態での不死院のデーモン”みたいなもんですね(笑)。開幕からプレイヤーの心を折りにくる――心折設計というマインドは、確実に継承されています。
▲基本的に負けイベントですが、頑張れば倒せるのも『ソウル』シリーズと同じ。倒せば、相応のナイスアイテムもゲットできます! |
そんなわけで、ベースとして『ソウル』シリーズの定番を踏襲している本作。弱・強攻撃、ガード、回避などの基本操作から、多数の敵に囲まれたら死を覚悟する、ボス戦は死んで覚える、死んだら経験値(ソウルならぬソルト)を落として回収しにいく(もちろん2回死ぬとロスト)……といったプレイ感覚まで、基本的な部分は『ソウル』シリーズとほとんど同じ。
『ソウル』シリーズをプレイ済みの人はすんなりとゲームに没入できます。というか、俺自身が一気にのめり込めました。このギリギリ感がたまらないんですよね。
▲冒険の拠点となるサンクチュアリ。休憩することで、レベルアップやスキル習得、回復アイテムの補充などができます。ぶっちゃけると、篝火。 |
▲オンラインにつないでおけば、ほかプレイヤーからのメッセージを受け取れるのも“らしさ”の1つ。本作では、ボトルメッセージとして表現されています。 |
では、「本作ならではの部分は?」というと、大きく2つのポイントがあります。まず、1つ目は先述のとおり2Dであること。これは視覚的なバイアスだけでなく、プレイ感覚にも大きく影響していて、ぶっちゃけて言えば平面なので動きの選択肢が上下前後の4方向しかありません。なので、敵の動きを予測しやすいんです。そういった意味では、3Dよりも優しくなっていると感じるかもしれません。
しかし、逆に言えばこちらの行動も4方向に制限されているので、敵というかボスの攻撃が意外と避けにくく、難易度は高くなっているのではと感じました。むしろ、いつも以上に死ぬ始末……。
▲足場を利用して上下に移動しつつ戦うボス。こういった戦い方も、2Dアクションならではですね。 |
2つ目は、“焼き印”の存在。本作らしさという部分ではこちらが本命で、プレイヤーは冒険をしていくうちに焼き印を施されることになります。これにより、とある装置を使って天井を歩けるようになったり、壁を蹴って三角跳びができるようになったりと、さまざまな特殊アクションが可能になるのです。
この焼き印というシステムのおかげで、2Dでありながら多角的な行動が可能になり、クリアしたエリアも新たな焼き印を入手したことで別の道が拓ける……なんてことも日常茶飯事。世界を何度も何度も冒険したくなるギミックが、いたるところに用意されているのです!
▲反転の焼き印の力で、重力が反転して天井を歩けるように。もちろん、天井の途切れ目で足を踏み外せば空に落ちていきます(笑)。 |
▲たいまつを使うことで、青い煙を足場に変化させる……といった焼き印も。 |
敵を倒すことでソルトが蓄積し、それをサンクチュアリで消費してレベルアップ。その際に得られるオーブを使い、スキルツリーでステータスを強化する……というのが、本作のキャラクター育成の流れ。言葉にするとフツーな感じですが、じつはこのスキルツリーがとんでもなくデカい!
▲これがスキルツリー。デカァァァァいッ説明不要!! |
比較的レベルも上げやすいことも相まって、かなり自由にキャラクターを強化できます。また、特定のアイテムを使えば多少の振り直しも可能なので、「最初は脳筋に育てて、追々魔法も覚えておこう」といった欲張りビルドも、わりとカンタンにできます。
▲ガチガチの重装備のくせに魔法が使えるキャラも作れます。 |
本作を遊んでいて俺が一番感動したのが、とにかくフレーバーテキスト量がハンパなく多いこと。その分量たるや、「すべてを読むには1日でも足りないのでは?」と思えるほど。芯にしっかりとした世界観があり、それを感じさせる“フレーバー”がそこかしこに用意されており、想像力を掻き立てられます。
言ってしまえば“アクションゲームを遊ぶ”という部分には直接貢献しない要素ではあります。ですが、この膨大なテキストに支えられた豊かな土壌があるからこそ、戦う敵に存在感が生まれ、そしてゲーム全体の魅力となるのです。このワクワク感……プレイすれば、きっと共感してもらえるものと思います。
▲武器1つとっても、このとおり。もともとは英語だったことを考えると、よくぞ翻訳したものだと感服します。 |
▲薄暗く、どことなく不気味な童話のような世界。画面から受ける印象にテキストから得られる情報を合わせると、その世界の広さを否応なしに実感させられます。 |
兎にも角にも、本作は『ソウル』ライクなゲームに飢えている人には、オススメしたい一本です。ぶっちゃけクリアするまでに100回以上死にました。というか、100回を超えた段階で数えるのを諦めたので、たぶん200回ぐらい死んでると思います(笑)。
……という感じで、あのヒリヒリ感がたまらない人には必ず刺さるゲーム。「我こそは『ソウル』シリーズファンである!」という人は、ぜひ『ソルト アンド サンクチュアリ』もプレイしてみてください。絶対にハマりますよ。なにより、お手ごろ価格ですしね♪
Salt and Sanctuary (C) 2016 Ska Studios
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