2019年2月7日(木)
カプコンから3月8日に発売されるPS4/Xbox One/PC(Steam)用ソフト『デビル メイ クライ 5(以下、DMC5)』。そのプレイレポートをライターのスズタクがお届けします。
本作は、“スタイリッシュアクション”の代名詞ともいえる『デビル メイ クライ』シリーズの最新作。前作『デビル メイ クライ 4』から数年後の世界を舞台に、ネロやダンテたちが新たな悪魔狩りに挑みます。
今回プレイできたのは、ゲーム開始からミッション11まで。新キャラの“V(ブイ)”も試すことができたので、彼のアクションを中心に紹介しています。なお、体験したのはPS4版で、ボタン表記などはそれに準じています。
『DMC5』はミッション01の前にプロローグがあり、そこで文字通り惨劇の“序章”が展開。先行して敵陣を進むダンテたちを追ってネロを操作し、まるでラストダンジョンのような禍々しいエリアを突き進みます。そして、最奥に待つ魔王と対峙しますが、その圧倒的な力を前にネロは歯が立たず、ダンテが魔王を食い止めている間に一時退却するという屈辱を味わいます。
結局、ダンテでも魔王には敵わず、物語は主人公らの敗北から始まるという衝撃の展開になっています。その惨劇からしばらく経ち、新たな力“デビルブレイカー”を手にしたネロが戻ってきて魔王への逆襲劇が始まる……というのが本作の大まかな流れになります。
すでに公開されているように、『DMC5』の主人公は3人います。過去作に登場しているダンテとネロに加えて、新たにVが参戦して三者三様のアクションを楽しめます。既存キャラのダンテ、ネロに関しては、過去作のシステムを踏襲しつつ進化しているので、シリーズを遊んでいるユーザーならすんなり操作できると思います。
ちなみに、基本的にはミッションごとに操作するキャラが決まっていますが、一部のミッションでは操作キャラを選べます。選択したキャラによって進むルートは変わりますが、その後の物語は変わらないようです。
ネロはおなじみのレッドクイーンによる近距離攻撃と、ブルーローズによる遠距離攻撃のほかに、“デビルブレイカー”と呼ばれる義手のような武器でさまざまな攻撃ができます。ネロといえばR1+〇ボタンで敵を引き寄せるアクションが有名ですが、本作でもそれはもちろん健在。基本的には『DMC4』と同じ操作感でプレイできますね。
本作のネロはとにかく“デビルブレイカー”によるアクションが豊富! ブレイカーの種類も想像以上に多く、8種類の“デビルブレイカー”を使えました。ネロについては過去のプレイレポートでも触れられているので、ぜひこちらもチェックしてください。
ダンテも基本的には『DMC4』のシステムを踏襲しており、R2ボタンとL2ボタンでそれぞれ近距離武器と遠距離武器の切り替え、十字キーで4つのスタイルの切り替えができます。シリーズ恒例の“デビルトリガー”もあり、魔人化することで一定時間大幅にパワーアップします。
豊富な近距離武器と銃器、さらに4つのスタイルを組み合わせることで自由度の高い戦いができるのがダンテの魅力。本作では新たに“バルログ”と“キャバリエーレ”という近距離武器も登場し、ますます進化したアクションを堪能できます。こちらも、過去のプレイレポートを合わせてご覧ください。
ネロとダンテのアクションをおさらいしたところで、気になる新キャラのVについて見ていきましょう。Vの武器は“杖”になるのですが、本人に戦う力はほとんどなく、戦闘では魔獣を使役して攻撃します。
魔獣は近距離攻撃が得意な“シャドウ”、遠距離攻撃に長けた“グリフォン”、デビルトリガーゲージを消費して召喚する“ナイトメア”という3体がいて、それぞれ多彩なアクションが可能です。ナイトメアは切り札的な魔獣なので、基本的にはシャドウとグリフォンを操って戦うことになります。
△ボタンで近距離攻撃、□ボタンで遠距離攻撃という大まかな操作方法は他の2キャラと同じになるのですが、大きな違いはV自身が攻撃中に自由に移動できるというところ。敵から離れた位置からでも攻撃をガンガンたたき込める操作感は、ネロともダンテとも異なるものです。
また、Vの戦いで注目したいポイントは、魔獣の攻撃だけでは敵を完全には倒せないということ! 魔獣の攻撃で敵の体力がなくなると、その相手は仮死状態となり、そこにVが“チェックメイト(〇ボタン)”という技を決めることでトドメを刺せます。仮死状態の敵は発光するうえに、ロックオンマーカーが変化するので視認しやすいです。
敵を倒すのに2段階の攻撃が必要になるので、少し難しそうに感じるかもしれませんが、実際にやってみると難しくも手間でもなく、ゲームのテンポが損なわれている印象もありませんでした。ターゲットのもとに瞬間移動する“ガンビット”というスキルがあり、仮死状態の敵に“ガンビット”を行うとそのままトドメを刺せるため、便利でしたね。
戦闘を重ねていくと、むしろこの仮死状態と“チェックメイト”のシステムが、Vのバトルの爽快感の源だと気づきました。仮に魔獣の攻撃だけで敵を倒せてしまうと、V本人が戦っている感覚が薄れて、プレイヤーとしては操作していて物足りなくなると思うのです。“トドメはあくまでVが刺す”というシステムのおかげで、プレイヤー自身が敵を倒す手応えをしっかりと味わえます。
シャドウとグリフォンはそれぞれ独立して動かせるので、やろうと思えば2体同時に攻撃を仕かけられます。そこにナイトメアも加えた時の爆発力はすさまじく、主人公3人の中でもピカイチの攻撃力を発揮すると感じています。反面、V自身は打たれ弱く、敵との距離感に気をつけないとあっという間にピンチになることも(汗)。
はじめは操作感覚に戸惑うかもしれませんが、前述のように△ボタンで近距離攻撃、□ボタンで遠距離攻撃というベースの部分は他の2人と変わらないのですぐに慣れるかと思います。過去作のどのキャラとも違う新しいアクションを楽しめるので、シリーズファンにはぜひVを体験してほしいですね。
ちなみに、ひととおりVの戦闘を試してみたところ、魔獣の中でもナイトメアの攻撃が特別強力だということがわかりました。Vには戦闘時にデビルトリガーゲージをためられる“ブック(R2ボタン長押し)”というスキルがあるので、これを活用してナイトメアを効率よく召喚することが勝利のカギになりそうです。
おなじみのカスタマイズ要素やシークレットミッションに加えて、フォトモードやシェアードシングルプレイといった新システムを搭載している本作。ここでは主なシステムをまとめて紹介していきます。
獲得したレッドオーブを消費して、スキルやアイテムなどを入手するカスタマイズが可能。本作ではニコのショップや時空神像でカスタマイズができ、ニコのショップを利用する際は電話ボックスから彼女を呼ぶことになります。意外な場所から電話をかけても、たくましいニコなら駆けつけてくれるかも?
課題を達成することで報酬を得られる、シリーズおなじみのシークレットミッション。本作では、風景に描かれたシンボルマークを特定の位置から正しく認識することで挑戦可能になります。
本作では“THE VOID”というトレーニングモードを搭載。メインメニューから選択でき、敵の情報を細かく設定したうえで操作や技の練習ができます。スタイリッシュコンボの研究が思う存分できるのはうれしい!
新要素のフォトモードは、ミッション中の風景をさまざまなアングルで眺められる機能。ポーズ画面からフォトモードを起動し、カメラを動かして好きなアングルを切り取れます。PS4版なら、スクリーンショットをシェア機能で撮影すれば、最高の1枚を手元に残せます。
ネットワークにつないで遊べば、シェアードシングルプレイによって世界中のプレイヤーとマッチして、ミッション中にそのプレイヤーの姿が見えることがあります。また、ミッションによっては共闘に発展することもあり、他のプレイヤーと協力して悪魔に立ち向かえるのです。
今回プレイできたのは物語の中盤あたりまででしたが、それでも『DMC5』に秘められた魅力をたっぷり味わうことができました。おなじみの操作感を残しつつも進化しているネロとダンテ、まったく新しいアクションに仕上がっているV。主人公の3人はどれも動かしていて気持ちよく、1粒で3度も楽しさを味わえます。
また、本作は従来作以上にストーリー展開が凝っており、プレイするほど続きが気になる見せ方になっています。Vの正体や魔王との決着など、アクション面だけでなくストーリー面にも期待ですね!
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