2019年2月23日(土)
どうも、ライターの堀洋一(京城)です。『ダライアス』と言えば、モニターを複数使った大型筐体、水棲生物がモチーフになった巨大ボス、そして何と言っても独自の世界観の楽曲などで、1986年のゲームセンターに衝撃をもって迎えられたタイトルです。
2月28日に発売されるNintendo Switch用ソフト『ダライアス コズミックコレクション』は、そんなゲームセンターの花形だった横スクロールSTG『ダライアス』のシリーズ歴代作品を移植。通常版には4作品7バージョン、特装版には9作品13バージョンが収録されています。
中でも家庭用へのこれまで完全移植されたことがない『ダライアスⅡ』、そしてその海外版である『SAGAIA』が収録されているのはシリーズのファンなら垂涎もの!
▲特装版には、ZUNTATAと多数の著名ゲームミュージックアーティストが参加した『ダライアス』シリーズのアレンジCDや歴代の開発者などへのインタビューや座談会を収録した公式資料集なども付属します。 |
かく言う私もこの記事を書くためのテストプレイでかなりのめり込み、時間があっという間に過ぎてしまいました。もちろん移植度も文句なしの出来なのでゲーセンでやり込んだ方々もご安心かと。
昔のSTGって、ミスしたらステージの最初からやり直し&復帰は困難という地獄のような仕様が当たり前の時代でしたが、本作ではセーブロード機能で何度でも同じ場所からプレイし直せるのに加え、快適に遊ぶために必須のショット連射機能も完備されています(『外伝』のウェーブ連射には感動!)。
ゲームセンターで挫折感を味わった人でも遊び易いのは今時のユーザーフレンドリーってやつですね。特に『ダライアス外伝』を連射環境でプレイできた人は数少ないはずですし、シリーズの中でも連射による遊びやすさと面白さの向上は断トツなので、ぜひ体験してほしいです。
▲これまで完全移植されたことがない『ダライアスⅡ』や超レアな海外版『SAGAIA』まで遊べるのはダライアス好きにとって非常に嬉しいです! |
ここで少し個人的な思い出を話すと『ダライアスⅡ』がリリースされた当時、まだ十代だった私は地元四国の田舎ゲーセンで細々と遊んでいました。市内には唯一『ダライアスⅡ』を入荷したお店があったのですが、そのお店は“デフォルトで設定されているソフト連射をオフにして稼働”という、残酷の決断をしやがったんですよ(笑)。
固い敵が多く、物量で押してくる場面が多いゲームなので、腕が痛くなってもボタンを押し続けました。コスリと呼ばれる方法で連射しても大型筐体のボタンとコンパネは異様に固くて爪も削れて痛いわで……。
そんな中、ゲーメストやベーマガなどの専門誌のハイスコアページを見ると、都会のゲーセンでは“デフォルトよりも速い連射装置を搭載しているお店がある“との情報が!
これはなんて格差なんだろう、なんで地元の店は連射機能を切るんだろう、ただでさえ難しめのゲームを更に難しくしても誰もやらなくなるだけなのになあ……と。
▲『ダライアス コズミックコレクション』を遊んでいる時、そんなほろ苦い記憶を思い返しながら、いつでもフルオート連射で遊べる幸せをかみしめました(笑)。 |
そこから色々あり、3年後には田舎から上京。ゲームが上手な人への憧れや、実際にプレイを見てみたいといった気持ちがゲーメストやベーマガを読む度に膨らむ一方で、自分自身もそういったプレイヤーの端くれになろうとのめり込んで行きました。
『ダライアス外伝』稼働時には当時レベルが高いプレイヤーが多く集まるゲーセンの常連に。レベルの高い人たちのコミュニティに属していくと、釣られて自分のレベルも上がっていくものです。
最高の環境下でプレイできたこともあり、所謂全国誌のハイスコア集計ページで全国1位に何度も掲載されたり、市販されたメーカーオフィシャルの攻略ビデオにプレイヤーとして出演したり、色々と貴重な体験をさせて頂きました。
月に一度の集計締切日に向かって全国のライバルたちとゲームのスコアで争うという経験は非常にエキサイティングで刺激的な毎日でしたし、今でも良い思い出です。
数は大幅に減ったものの、まだゲーセンでハイスコアを狙っている人々は存在し、たとえば初代『ダライアス』も今なおハイスコア記録が更新されています。
特装版の目玉の1つである家庭用作品のタイトルについてですが、発売当時に特に面白いと感じていたのがメガドライブ版『ダライアスⅡ』です。
原作を再現しつつ、横スクロールシューティングらしさと爽快感を感じられる秀作で、こういうのがアーケードでも出れば良いのになあ、と思ったのも鮮明に記憶しています。
あと細かい部分で気に入っているのがバイクの様なものに乗っている人型のザコ敵です。先手をうって倒せれば安全に、後手に回るとすぐにダメージを受けてしまうという先手必勝の尖った調整が、自分の好みの横スクロールシューティング像に近くて大好きです。
色々と書いてきましたが、正直言って『ダライアスⅡ』、『ダライアス外伝』を含むこれだけのタイトルが25年経った今、Nintendo Switchのようなメジャーなハードで遊べる日がくるとは夢にも思っていませんでした。家の大きいモニターやそこそこ良いスピーカーでシリーズを遊べるのは嬉しいし、特装版のコレクターアイテムとしての需要も高そうですね。
個人的にはオンラインランキングの上位スコアとプレイヤー陣をリアルタイムで見られるのも非常に楽しみです。稼働当時に見た事ある歴戦の強者たちの名前を見て興奮できたらいいな、と回顧しつつ発売を待ちたいと思います。
▲特装版では5タイトルの家庭用作品の『ダライアス』も収録。中には市販されていない『ダライアス・アルファ』も。 |
■『ダライアス コズミックコレクション』収録内容
【通常版収録タイトル/バージョン】
『ダライアス(アーケード)』
・OLDバージョン
・NEWバージョン
・EXTRAバージョン
『ダライアスⅡ(アーケード)』
『SAGAIA(アーケード)』(ダライアスⅡ海外版)
・バージョン1
・バージョン2
『ダライアス外伝(アーケード)』
【特装版収録タイトル/バージョン】
『ダライアス(アーケード)』
・OLDバージョン
・NEWバージョン
・EXTRAバージョン
『ダライアスⅡ(アーケード)』
『SAGAIA(アーケード)』(ダライアスⅡ海外版)
・バージョン1
・バージョン2
『ダライアス外伝(アーケード)』
『ダライアスツイン(スーパーファミコン)』
・スーパーファミコンバージョン
・Super NESバージョン
『ダライアスフォース(スーパーファミコン)』
『SAGAIA(Sega Master System)』(ダライアスⅡ海外版)
『ダライアスⅡ(メガドライブ)』
『ダライアス・アルファ(PCエンジン)』
※画像はイメージです。実際の商品とは異なります。
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