2019年3月6日(水)
『Days Gone』メディア先行体験会レポ。パンデミックで崩壊した人間社会で無事生き残れるか!?【電撃PS】
全世界がその発売を待ちわびる、ソニー・インタラクティブエンタテインメントが贈る“オープンワールドサバイバルアクション”の『Days Gone(デイズ・ゴーン)』。4月26日の発売に先駆け、“極限のサバイバル”をいち早く味わえるメディア先行体験会が、2月28日に開催されました。
体験会はローカライズプロデューサーの浦野圭氏によるゲーム紹介、最新ビルド試遊、Q&Aのプログラムで構成。ここからはその模様をレポートでお伝えしていきます。
体験会はまずローカライズプロデューサー・浦野圭氏が登壇し、『Days Gone』のゲーム概要を説明。「パンデミックの起こった危険な世界で、ドリフター(流れ者)として旅を続ける主人公・ディーコンとなり、彼の視点でプレイしていただきながら、ストーリーを通じて新たな希望や葛藤などを体験できます」と、本作の魅力を強くアピールしていました。
↑ソニー・インタラクティブエンタテインメント ワールドワイド・スタジオ JAPAN Studio ローカライズプロデューサー 浦野圭氏。 |
浦野氏の挨拶が終わると、いよいよ『Days Gone』の最新ビルド試遊へ。この先行体験会では、冒頭の1時間に加え、サイドミッションなどが解禁されたセーブデータを2時間、トータルで約3時間『Days Gone』の世界を堪能できました。そのなかでもとくに気になった内容をお伝えしていきます。
主人公・ディーコンを軸とした引きのある物語にくぎ付け
冒頭からのプレイで感じたのは、ものすごくドラマ性が強い作品であるということ。これまでの公開情報では、どちらかといえばフリーカーとの戦いなど、パンデミックでのサバイバルアクションに注目が集まっていました。
ですが、本作は序盤からしっかりとしたストーリーラインで物語が進み、主人公のディーコン、そして彼を取り巻くキャラクターたちの人物像を、ガッツリと脳裏に刻み込んでくれます。もちろん、日本語音声のローカライズも対応済みで、感情移入度もバッチリです。
とくに印象的だったのは、彼の相棒であるウィリアム・“ブーザー”・グレイで、想像以上にいい“相棒”として立ち回ってくれます。物語のなかで彼はとあるピンチに陥るのですが、はたして彼がどうなるのか、その先をはやく製品版でたしかめたいです。
また、物語で重要なキーとなりそうな存在も明らかになりました。まずは“NERO(ネロ)”と呼ばれる組織で、フリーカーを捕獲しているなど、その目的が気になりますね。パンデミックを舞台にした作品といえば謎の組織が欠かせないので、きっとディーコンと敵対することになる……はず!?
さらにもう1つの組織が、リッパーと呼ばれるカルト集団。フリーカーを神のように扱い、ディーコンたちと明確に敵対してきました。人間であるのにフリーカー的な行動をするこいつらは、剃髪で上半身裸というインパクト大のため、戦うときはかなり恐怖心を感じました。
オープンワールドゲームとして期待する要素をバッチリ網羅
本作はオープンワールドということで、ゲームの進め方はさまざま。メインストーリーを進めるもよし、サイドミッションを片っ端から埋めていくもよし。その選択はプレイヤーにゆだねられています。ただ、メインストーリーから寄り道したくなるほど、ワールド内でやれることは豊富です。
たとえば、フリーカーの巣を潰したり、野盗のボスを倒したりといった撃破系のミッションから、フリーカーが徘徊する危険な世界で人捜しをする内容もあり、ゲーム性が一辺倒になることはなさそうだと感じました。
ちなみに、広大なワールドの移動はバイクを使って移動するのですが、このバイクの挙動がすごくリアルなんです。たとえば、泥道の走行では「あ、後輪が滑っているな」と、そのコンディションが走行の感覚にも反映されます。悪路の走行も、サスペンションの動きがすごくリアルで「ここまでやるか!」と感動しました。カスタマイズも可能なので、どんなバイクで走り回れるようになるのか、とても楽しみです。
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そして本作で忘れてはならないのが、フリーカーの存在。個々で襲ってくるぶんには耐久値もさほど高くなく、近接武器や銃で対応できてそこまで苦労はしません。ですが、問題はフリーカーが集団で行動し、一度こちらをターゲットすると一気に襲い掛かってくるという点。その絵柄がものすごく恐怖心をあおり、まさに“パンデミック、ここに極まれり!”と言えますね。
集団となったフリーカーは非常に厄介で、たとえ銃があってもまともに太刀打ちできません。そもそも持てる弾数もそこまで多くなく、銃撃戦で全滅させるのはあまり正攻法でないように感じました。そこで活躍したのがワナや爆弾、ワールド内に置かれている燃料タンクといったアイテム。これらをうまく集団にぶつけることで、フリーカーたちを一網打尽することが可能なのです。
ちなみに、今回の先行体験会では、フリーカーの大群が住み着く洞窟の攻略にもチャレンジしてみましたが、有効な罠のクラフトが解禁されていなかったので、残念ながら諦めました。ここをどう攻略するのか、試行錯誤するのもやり込み要素の1つとして楽しめそうです。
プレイ後のQ&Aセッションでは世界観に切り込んだ質問も!
3時間みっちりと『Days Gone』の世界を満喫したあとは、浦野氏とローカライズスペシャリスト・立山斉氏を交えて、メディア合同のQ&Aセッションを実施。ここではそこで投げかけられた一問一答をお伝えします。
▲浦野氏(左)とソニー・インタラクティブエンタテインメント ワールドワイド・スタジオ JAPAN Studioローカライズスペシャリスト 立山斉氏(右)。 |
――ローカライズするうえでこだわった部分を教えてください。
立山氏(以下、敬称略):パンデミックで人間社会が崩壊したあとの、生き残った人間たちの生き様であったり、その在り方だったりをよりリアルに追求した作品となっています。この世界にはいろいろなコミュニティや人物が登場しますが、そういった生存者の特徴を捉えられるよう、こだわっています。
――お2人は『Days Gone』のどんな部分が気に入っていますか?
浦野氏(以下、敬称略):サイドミッションにもありましたが、フリーカーの大群と戦闘を行うところですね。大群に囲まれてしまうと一瞬で死んでしまうのですが、もう一度挑戦したくなってしまうおもしろさが本作にはあります。
大群に立ち向かうために罠を仕掛けたり、装備を整えてから再度チャレンジできたりするのも醍醐味となっています。あと、もう1つはバイクに乗って探検することですね。森のなかなど、オフロードでのバイク操作は慣れが必要ですが、上達していくうちに心地よい楽しさを味わえます。
立山氏:ディーコンがリッパーたちと戦うシーンが私は好きです。この世界にはさまざまな思想を持つ生存者たちがいますが、そのなかでも特にこだわったのがリッパーでした。ディーコンに「安らかに眠れ」「魂の解放」と叫びながら襲い掛かってくるシーンは、緊迫感があって個人的に好きですね。
また、ストーリーでは、ブーザーとディーコンの関係性が惹かれます。ディーコンがブーザーのためにモノを探したり、命をかけて働いたりする姿がまさに“相棒”といった感じです。
――メインストーリーのボリュームやマップの広さはどのぐらいなのでしょうか?
浦野氏:メインストーリーだけでも30時間以上のプレイが可能で、すべて含めると100時間以上は楽しめます。マップの具体的な広さはお伝えできませんが、開発スタジオ(SIE Bend Studio)のあるオレゴン州が忠実に再現されています。私たちも実際に訪問したのですが、ゲームと同じように雨がいきなり降るし、雪や山、砂漠のようにいろいろな地形が1つのエリアに集合している場所となっています。
――バイクの移動中に燃料が無くなってしまい、押して移動させるしかなかったのですが、燃料切れはどのように対策すればよいのでしょうか?
浦野氏:ガソリンがどれだけ持つかを考えながら探検しなければならないのも、本作のポイントです。ただ、キャンプ内でバイクのパーツを購入してタンクをカスタマイズすれば、入れられるガソリンの量も増やせます。
――人間がフリーカーになる条件を教えてください。
立山氏:フリーカーに噛まれたり、フリーカーの液体を体内に取り込んだりしてしまうとフリーカーになります。ただ、作中では感染した人間がフリーカーになる様はあまり描かれていません。
――各地にあるフリーカーの巣を攻略する方法が知りたいです。
浦野氏:フリーカーの巣を攻略するためには、火炎瓶を作ることが必要となってきます。あとはマップ上に置かれているポリタンクを撃つことで、フリーカーの巣を燃やすことが可能です。燃やしたあとはフリーカーがどんどん出てきますので、そこで銃などの武器で倒すことで攻略できます。ただ、夜だとフリーカーが活発になるため、昼に対処するという戦略も必要になると思います。
――サイドミッションをこなさなくても、メインストーリーはクリアできるのでしょうか?
浦野氏:サイドミッションの数はお答えできないのですが、メインストーリーだけを追ってクリアすることは可能です。ただ、プレイしておわかりいただけたと思いますが、サイドミッションもかなりの数を用意しています。また、アイテムのコレクション要素もあるので、マップを探検しながらのプレイも楽しめます。それだけでだいたい100時間ぐらいでしょうか。なので、ディーコンになりきって、大きな冒険ができると思っています。
立山氏:サイドミッションを進めずともメインストーリーをクリアすることは可能です。ですが、サイドミッションを進めていくことで、ディーコンがより多くの人たちとかかわっていくというドラマが見られます。
――ゲーム内の表現にあたって、海外版から変更された点はありますか?
浦野氏:ゲームプレイ中の表現に関しては、CERO「Z」の規定に準拠しつつ、基本的には海外で発売されるオリジナル版と同じものになるよう現在調整中です。
――天候や昼夜でディーコンとフリーカーが受ける影響を教えてください。
浦野氏:天候や時間の流れによってプレイスタイルが変わります。フリーカーは日差しが苦手なので、日中は大抵巣のなかにいることが多いです。また、夜間、雨や雪が降っている寒い場所では、フリーカーはより凶暴になります。ディーコンの操作に関しては、雨が降ると水たまりができて、バイクの操作がしづらくなる場所があります。
――昼夜の時間はどのくらいのスパンで変わるのでしょうか?
浦野氏:どれぐらいの時間で変化するのかはお答えできませんが、それぞれの地域によって変化しやすい天候があります。あと、キャンプ内では仮眠を取ることもでき、それによって昼夜を任意に変えることができます。
ほんの触りのみの先行プレイとなったが、ドラマ、ゲーム性、グラフィックなど、AAAタイトルにふさわしいクオリティに仕上がっていた『Days Gone』。PS4の歴史に残る1本となることは間違いないので、ぜひ続報に期待してください。
(C)Sony Interactive Entertainment LLC. Developed by Bend Studio.
※画面はすべて開発中のものです。
※1:画像はPS4 PROからキャプチャした映像です。ゲーム本編を4Kで表示する際には、PS4 Proおよび4Kディスプレイが必要です。
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