2019年3月29日(金)
“セガフェス2019”前に濱﨑D&吉岡Dのコメントを交えつつ“ファンタシースター感謝祭2019”を振り返る
3月10日に開催されたイベント“ファンタシースター感謝祭2019”を、『PSO2』記事担当・レトロが振りかえります。
『電撃PlayStation』編集部のレトロです。今週末の3月30、31日に“セガフェス2019”が行われます。“セガフェス2019”では、EPISODE6の新8人用の緊急クエスト“終の艦隊迎撃戦”の試遊ができたり、31日には“PSO2 STATION!”出張版の公開生放送が予定されています。現在開催中である“ファンタシースター感謝祭2019”の番外編といっても過言ではないイベントかと。
ここでは、“セガフェス2019”の開催前に、3月10日に開催された“感謝祭2019”の東京会場でお聞きした濱﨑大輝EP5ディレクター、吉岡哲生EP6ディレクターへのインタビューをお届け。そのインタビューとともに、メインステージ以外の会場の模様を写真を中心に紹介していきます。
▲会場の中央付近には“A.I.S”スペシャルフォトスポットが用意されていて、記念写真を撮ることができました。撮影してくれるスタッフもいるので、1人でも、フレンドたち全員と写真を撮りたい人も安心! |
▲感謝祭のオフィシャルドリンクサプライヤーである“ペリエ”。会場のアークスに配られていたのですが、数が潤沢に用意されていたこともあり、品切れになることはなかったです。 |
感謝祭の率直な感想とファントムについて
――感謝祭でさまざまな発表がありましたが、発表し終えての感想をお願いします。
濱﨑:EP5を最後まで走り切れそうだということ、EP6の情報を発表するところまでたどり着けたことに、まずはホッとしています。EP5は期間的にも長かったですし、初動でつまずいたことが尾を引いてしまった部分もありましたので、その立て直しも含めて運営するということが、今までのエピソードに比べて大変でした。
吉岡:たくさん情報を発表させていただきましたが、おおむね好評。まずはいい評価をしていただけたかなと思っています。とはいえ、配信日は4月24日ですので、少しお待たせしてしまう部分はあります。本当はもっと早くお届けしたかったんですが、そこはクオリティを優先させていただきました。
――当初はもう少し早い実装時期ではあったんですよね?
吉岡:そうですね。ただ、延ばしたことでクオリティが上がった部分もありますし、やはり万全を期してよかったと思っています。
――延ばしたことで、どういった部分が調整されたのでしょうか?
吉岡:全体的に調整しています。いけるかなと思っていた部分に仕様の微妙な穴があったり、いくつかバグがみつかったりもしました。クオリティのアップという部分もそうですが、不具合を出さないようにということも含めて、時間をかけさせていただきました。
▲ファントムの試遊は、開場後早々に受付終了となるほど盛況。物販を優先するのか、試遊をするのかに頭を悩ませるアークスも多かったとか。 |
――本日はファントムの試遊もありましたが、反応はいかがでしたか?
吉岡:聞ける範囲でご意見を聞かせていただきましたが、難しいという声が多かったです。事前の知識などがない状態ではわかりにくいところがあるクラスだとは認識していますので、そのあたりをフォローする仕組みをゲーム内にも入れています。
練習クエストはありますし、そういったところで実戦的なプレイを学んでいって、上手になってからUH(ウルトラハード)などに行くようなイメージを考えています。熟達していない状態で高難度帯に行ってしまい、「ファントムを使っている人はちょっと……」というような事態は避けたいなと思っています。UHの配信はファントムの実装の少し後なので、それまでにじっくり触ってほしいですね。
▲試遊では、動きを見るためのプレイをしていた人が多かった印象。死なないロックベアが相手なので、PAを含めいろいろと試せます。 |
――濱﨑さんはファントムでのプレイはされましたか?
濱﨑:はい、触っています。ステージの最後に言いましたが、ファントムは僕には絶対に作れないクラスなんですよ。難しい操作が得意ではない僕とはまったく感性が違う人が作ったクラスという部分で、すごく新鮮に楽しめました。こういったタイプのクラスが『PSO2』に追加されることは素直にうれしいですね。ただ、僕は使いこなせないです(笑)。
――“アークスX’masパーティー2018”での吉岡さんのプレゼンのファントムの動きは、とてもなめらかでした。
濱﨑:今のバージョンは“アークスX’masパーティー2018”の時から調整して動かしやすくなっているんですが、当時のものであそこまできちんと動かせるなんてたいしたものだと思っていました。ただ、吉岡もだいぶ練習はしていたようです。
吉岡:みんなが帰ったあとに練習していました(笑)。少し話は戻りますが、逆に僕にはヒーローは作れないですよ。奥深さを出すためにいろいろなステップを踏むのはわかるんですが、気持ちいいわかりやすさを早めに伝えるという手段を考えることが僕にはできないなと。
――3つの武器に4つのフォトンアーツ(PA)、シフトPAも含めると覚えることがかなり多い印象。3つの武器を使いこなすのが大変そうです。
吉岡:いきなり3つの武器を使いこなすのは難しいと思います。1つの武器でも戦えるように作っていますので、そこは推していきたいなと。ダメージを受けても与えるダメージが下がったりはしませんし、実はシフトPAを使わなくてもそれなりに戦えるなどのお手軽さもあるんですよ。お手軽ではあるけど、その先に奥深さがあるのはヒーローで、一見難しそうに見えるものの、伝わりづらいお手軽さもあるのがファントムといった感じでしょうか。
――見た目だけでなく、クラスとしての使用感もヒーローとは対を成す存在なんですね。光のヒーロー、闇のファントムのような。
吉岡:そこは後追い側の僕がかなり意識して制作した部分ではあります。
――気が早いですが、冬には新クラスが実装予定だと発表されました。これも吉岡さんの感性で作られるクラスになるのでしょうか?
吉岡:ファントムでやり切った部分はかなりありますので、今度はその中間くらいのイメージです。ファントムのような操作難度のクラスにはならないかなと思っています。限界なのは、ファントムくらいかなって……まあ、初期はもっと複雑だったんですが(笑)。
▲EP6を象徴するファントムのキャラクター。この衣装が最初のACスクラッチで手に入る? |
さまざまなEP6の新要素
――その他のアップデート内容でも会場からは歓声があがっていました。個人的にはグループチャットの実装がうれしかったです。
吉岡:実は、もともとEP5で実装予定だったものを引き継いだ形になります。
濱﨑:EP5の時点で検討は進めていたのですが、チャットシステムの根幹に手を入れる必要があり、万全を期すため泣く泣くEP6へスライドさせたというのが真相です。うまく形にしてもらえたので、ありがとうと言いたいです(笑)。
――このように、EP5から引き継いだものというのも多いのでしょうか?
濱﨑:けっこうありましたね。EP6で実装予定の既存クラスのアクションの追加など、当然EP5内でもやりたかったんですが、バランス調整と並行して実装するリスクを鑑みて断念した経緯があったんです。EP5のアップデートを振り返って、チーム内としても時間をかけてでもアクション追加はあったほうがいいと再認識したので、こうやって形にしたんだと思います。
――あとはフォトンツリーの支援効果の常時点灯、ドリンクの飲み直しの部分も歓声が大きかったですね。
濱﨑:フォトンツリーの反響はすごかったです。
吉岡:いやー、本当にそうでしたね!
濱﨑:もっと早くやれよってこと、だったんですかね(笑)。
吉岡:とはいえ、バグ修正など細かく問題点を潰す必要がありました。
――今日の発表で3月30、31日に開催されるセガフェス2019にて“終の艦隊迎撃戦”の試遊が行われることが発表されましたが、どういった点に注目してほしいなどはありますか?
吉岡:クオリティを上げるうえで、ユーザーさんに体験していただいたうえではじめてわかることもあります。このクエストは今まで以上に三次元的な戦いになり、フィールドも広いので、空間を広く使いすぎていないかや逆に狭く感じないかなど、そういった部分の反応が見たいです。ステージでも言いましたが、“宇宙とはなんだ”という部分もありますから(笑)。
――宇宙空間をA.I.Sで飛び回る映像に胸が躍りました。
吉岡:そういったあたりをぜひ試遊していただいて、コンテンツとしてどうだったかをご意見としてお伺いしたいです。もちろん、楽しかったなどの感想をフレンドなどに共有していただきたい、という側面もあります。
――会場でのユーザーさんの意見というのは、実際のゲームにフィードバックはされるのでしょうか?
吉岡:もちろんです。ファントムにしても“アークスX’masパーティー2018”でいただいた意見をもとに調整させていただき、現状ではだいぶ遊びやすくなったと思います。
感謝祭の会場を見て
――今回の感謝祭はメインステージ以外でも過去のものから変更された部分がありますが、会場を見ての感想はいかがでしたか?
濱﨑:カラオケの印象が強い!
吉岡:僕もカラオケですね。
濱﨑:もはやメインステージが見られていないっていう(笑)。
――ステージでの新発表がある時間でも、ずっとカラオケコーナーからは歌声が聞こえていましたね(笑)。
濱﨑:感謝祭が始まるまでは、「(カラオケには)誰もいない時間があると思うので、開発陣も歌ってください」という話もあったんですよ。でも、そんな必要はなかったですね。
――カラオケコーナーは名古屋会場以降も設置されるんですよね?
濱﨑:はい、もちろんです。ある意味『PSO2』らしいコンテンツだったのかもしれませんね。ロビーでロビーアクションで踊っていますという遊びのリアル版と言いますか。こういう場を提供できたことは本当によかったです。
――メインステージはあとでアーカイブで見直せるから、というのもあったかもしれません。
濱﨑:みんなで同じ時間を共有できる貴重な機会ですからね。SHIPコミュニケーションエリアも根強い人気で、1日中ずっと人が集まっていました。
▲“アークス カラオケ チャレンジ”という採点企画を実施。司会はABT実況でおなじみのモアイ岩下さんが担当。なゆたん(天野名雪さん)とゆいち(藤本結衣さん)も駆けつけ、大盛況でした。 |
▲アークスが、アークスの前で歌う光景が、イベントの終わりまで続いていました。過去にダンスをし続ける人がいましたが、その様子を思い出しました(笑)。 |
――新しい試みとしては謎解きゲームがありましたが、こちらはどういった経緯で?
濱﨑:感謝祭でどういうコンテンツを用意するかの打ち合わせの時に、「新しい切り口として謎解きゲームはどうだろう」と話が出たのが最初になります。
吉岡:いろいろなところに謎解きのヒントが散りばめられているので、そこで人の流れができて、アークス同士の新たな交流が生まれていたようです。リアル脱出や謎解きにはそのような側面がありますからね。
濱﨑:吉岡はそういうイベントによく行くよね。
吉岡:行きますね(笑)。
▲会場のいたるところには謎解きゲームのヒントが用意されています。想像以上に参加している人が多く、各ヒントをすべて写真に撮っている人もいたほど。名古屋会場以降でも謎解きゲームを楽しめるとのこと。 |
――あとは、待望のTVアニメ第2弾“ファンタシースターオンライン2 エピソード・オラクル”の見どころも教えてください。
濱﨑:前回のTVアニメはリアルの交流面も含めたうえでの『PSO2』でしたが、今回は王道と言いますか、『PSO2』のEP1~3の話を追体験できる正統派の内容になっています。アークスの皆さんがはじめに『PSO2』のTVアニメと聞いた時に想像したようなものを、そのまま楽しめると思っています。そこが見どころですね。
吉岡:僕はアフィンのかわいらしい作画が気になっています。アフィンかわいいなって。
――公開されたビジュアルにはアッシュがいましたので、声をどなたかが担当するのかも気になりますね。
濱﨑:そのあたりは徐々に情報を出させていただくので、続報をお待ちいただければと。
吉岡:EP6では、序盤(EP1~3)をオラクル編として再定義しますとアナウンスさせていただきましたが、TVアニメから入った人がゲームと同じ流れで体験できるようにというところも含め、全体的に改修させていただきます。
▲こちらが、アニメのキービジュアル。確かにアフィンかわいい(笑)。 |
――このあと、セガフェス2019、そして感謝祭の名古屋会場と、オフラインで『PSO2』に触れられる機会が続きますが、今後のイベントを楽しみにしているユーザー、そしてまだ会場へ来たことがないユーザーへメッセージをお願いします。
濱﨑:感謝祭2019の東京会場で、僕の出演は最後になります。これからもEP6についての新情報をどんどん出していきますので、発表されたEP6の新情報を見て「楽しそうだな」とか「EP6は期待できるな」と思ったら、ぜひ今後のイベント会場に足を運んでいただき、新情報を楽しみにしていただければなと思います。
感謝祭の会場では、交流されている皆さんが本当に楽しそうにしているのが印象的でしたし、アークスバトルトーナメントでも熱い戦いが繰り広げられています。配信だとアップデート情報のみを見る方もいるとは思いますが、会場でしか味わえない楽しさが必ずありますから、ぜひ会場に足を運んでいただき、おもしろかったなって思ってもらえたらうれしいです。
吉岡:会場でしか味わえないコミュニティというのが最大の魅力だと僕は感じています。1人で参加された方同士でコミュニケーションをとって、その輪が大きくなっていくこともありました。カラオケなどはまさにそうですよね。
僕も以前はアークスとして、新情報を動画で見る側でした。今回発表する側だったというのもあるとは思いますが、現地の熱気を直に感じることができました。これは普段の生活では絶対に味わえないものだと思いますので、ぜひ会場に来ていただきたいなと思います。
▲アークスバトルトーナメントは、今回から決勝のみをステージで実施するかたちに変更され、勝者のみが決勝大会への切符を獲得することに。優勝したのは“はわわ学園執行部”! |
▲SHIPコミュニケーションエリアにはつねに人だかりが。過去に電撃で実施したアンケートでも、ここだけが目的という声があったくらいには人気のコーナーです。 |
“ファンタシースター感謝祭2019”は、過去に開催された感謝祭からいろいろな面で刷新されており、新生感謝祭と呼んでもいいほど。中でも、特に変わったと思えるのが試遊台の設置です。試遊をしてもらい、ユーザーの声をゲーム内に生かしていくというのはEP6の運営方針の1つですし、この試みがよい循環を生むことに期待したいです。
以下では感謝祭のその他のコーナーを写真で振り返っていきます。設定資料からコスプレ、SHIPコミュニケーションエリアの落書きなどなどを一気に掲載。あらためて写真を見返しましたが、公式コスプレイヤーの皆さんは美しい方ばかり。生で見に来るだけでも価値があると思いますよ!
(C)SEGA
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