2019年3月31日(日)
『荒野のコトブキ飛行隊』第12話は今夜放送。コトブキ飛行隊の雄姿をお見逃しなく!
3月30日に、ユナイテッド・シネマ アクアシティお台場でアニメ『荒野のコトブキ飛行隊』最終話先行上映会が開催されました。
この日の上映会は、第11話“イケスカの決闘”と、放送配信に先駆けて最速でのお披露目となる第12話“夕陽のコトブキ飛行隊”を迫力の2.1chサウンドで楽しめるというもの。
イベントには、キリエ役の鈴代紗弓さん、エンマ役の幸村恵理さん、ケイト役の仲谷明香さん、レオナ役の瀬戸麻沙美さん、ザラ役の山村響さん、チカ役の富田美憂さんたちコトブキ飛行隊の6人を演じる声優陣が駆け付けました。
第12話の終了後のトークコーナーでは、その見どころについてトーク。鈴代さんは、コトブキ飛行隊全員に見せ場が用意されていたことや、キリエの成長した姿が描かれたことなどがよかったと話していました。
ドードー船長が操縦できたことに驚いたという幸村さんは、やるだけやったエンマのすっきりした表情や、水を利用した戦い方が印象に残ったそうです。瀬戸さんや鈴代さんも、海がないイジツで水のある場所が描かれたのは、新鮮で印象深かったとコメントしていました。他にも瀬戸さんは、ザラのおかげでレオナが人に頼れるようになったところや、前を向いて終われる気持ちのいい終わり方を魅力として挙げていました。
仲谷さんは映写室から少しだけ上映している様子を見ていたそうで、幸村さんと同じくエンマの戦いぶりが印象に残った様子でした。山村さんは第12話の空戦シーンを見て泣いてしまったそうで、劇場で見ることができたお客さんをうらやんでいました。
富田さんは、アフレコ前に台本を読んだ際、チカの「おばあちゃんになっても飛ぶのかな?」というセリフや、その後の流れに感動していたそうです。6人の絆を改めて感じられる最終回を見てもらえたことを喜んでいました。
鈴代さんたち6人が選ぶ“グッときた空戦シーン”は?
第12話についてコメントしてところで、ここからは声優陣が選ぶ“グッときた空戦シーン”を紹介することに。さらに、そのシーンについて、ミリタリー監修の二宮茂幸さんと、特殊飛行アドバイザーを担当したウイスキーパパの内海昌弘さんによる解説コメントも付けられていました。(※コメントは司会を務めた有澤亮哉プロデューサーが読み上げました)
富田さんのお気に入りは、第2話“さすらいの6人”で見せたチカとキリエのコンビネーション。解説によると、前後一列に並んで追われることの厄介さは、映像だと伝わりづらいかもしれないけれど、やられるほうからしたら非常にやりづらいでしょうとのこと。さらに、飛燕は後ろが見にくいこともあって、非常に有効だそうです。これは、レーダーに機数を誤認させる点で、現代でも有効な戦法なのだとか。
▲第2話“さすらいの6人”より。 |
山村さんは、第4話“エリート砦”で、ザラが取り返した雷電でせまいがけの中を飛び、急上昇するところ。ミスが命取りになる場所を飛ぶハラハラ感と、垂直に上昇してがけを抜けた後の静けさとのギャップが選んだ理由だそうです。
第10話でも、ラハマ町長が雷電を上昇させるシーンがありましたが、ブーストが続かず落下していくシーンがありましたが、一歩違えばザラも同じようになってしまう可能性があったそうです。それだけに、ザラの技術が光るシーンでもあるとのこと。
▲第4話“エリート砦”より。 |
瀬戸さんは、第5話“華麗なるアレシマ”で暴走してしまい、キリエにたしなめられたシーンをチョイス。選んだ理由として瀬戸さんは、非常にリスクはあるものの、それゆえに迫力あるシーンだったからと話していました。
解説によると、一見無双シーンにも思えますが、戦闘機乗りとしてはやってはいけないことのオンパレードだそうです。空中で制止する時間があるためいいマトになってしまう“テールスライド”や、撃墜を確認しないで次の敵に攻撃するなど、空戦の基本をまったく無視したシーンなのだとか。
▲第5話“華麗なるアレシマ”より。 |
仲谷さんは、第7話“ナサリンの1ポンド硬貨”で、ケイトとキリエが彗星で爆撃し、油田火災を消すシーン。キリエとケイトのコンビネーションが光るこの場面では、ケイトが笑顔でセリフを言うところもあったので、印象深いとのことです。
高度2000クーリルから200クーリルまで降下して爆撃するこのシーン。“クーリル”は作品オリジナルの単位ですが、相当低い高度だそうです。現実では、自分が爆撃に巻き込まれる恐れがあるため、高度600メートル程度で爆弾の投下を行うそうですが、200クーリルは、高度600メートルよりもかなり低い位置だそうです。
爆撃前に機体を回転させて狙う場所を確認する場面や、爆撃後、墜落を防ぐためにキリエがエアブレーキをかける場面がありますが、そこもキリエの操縦技術の高さがわかる描写だと解説されていました。
▲第7話“ナサリンの1ポンド硬貨”より。 |
幸村さんがグッときたのは、作中でも屈指の盛り上がりポイントであった第12話“夕陽のコトブキ飛行隊”の市街戦。エンマのセリフに、彼女の考えがよく表れていたと話していました。エンマがセリフを言う部分は彼女の主観視点の映像になっていますが、隼の機動性能を生かして“ハーフキューバンエイト”と呼ばれる技を繰り出し、後続の敵機を蹴散らしていたと説明されていました。
鈴代さんは、第11話“イケスカの決闘”のイサオとの一騎打ち。過去最大に怒りを爆発させたキリエのセリフは、空戦の激しさとあわせて、鈴代さんの心にくるものがあったそうです。解説では、イサオを驚かせた急上昇について触れていました。キリエの絶叫が印象深いこちらのシーンは、翼が折れていてもおかしくないそうです。
結果としてキリエはイサオに撃墜されてしまうのですが、機銃をくらった際に機体が四散していてもおかしくなかったそうで、機体が原形をとどめていたのは、幸運とキリエの腕前あってのことだそうです。
▲第11話“イケスカの決闘”より。 |
こうして6人が“グッときた空戦シーン”を挙げていったのですが、キリエの登場が絡んだシーンが多かったためか、彼女の技術の高さを認める解説が多く入っていました。筆者はこうした空戦に明るくないため、どれだけキリエたちが高度なテクを使っていたのかが、その一端だけではありますが、知ることができました。
YouTubeでは、本作の世界観や登場戦闘機を解説する映像“イジツ見聞録”が数本公開されていますが、こうした映像や解説を聞いた後に各話を見直すと、もっと楽しめるかもしれませんね。
『荒野のコトブキ飛行隊』イジツ見聞録~戦闘機編 その2~
5月24日に発売されるBlu-ray BOX 上巻には、声優陣や有澤Pに加えて、二宮さんも各話のオーディオコメンタリーに参加されているので、どんな解説が聞けるのかも楽しみなところです。
ZAQさんが緊急参戦! キャラソンについてのコメントも
“グッときた空戦シーン”の振り返りが終わると、どこからともなく会場に『ソラノネ』の口笛の音が……。ここで本作のOPテーマ『ソラノネ』を担当し、EDテーマ『翼を持つ者たち』の作詞・作曲・編曲を楽曲提供をするなど、主題歌制作プロデューサーを担当したZAQさんが、サプライズゲストとして合流しました。
ZAQさんはさっそくOPテーマ『ソラノネ』の制作秘話を語ってくれました。この曲は水島努監督から“荒野感があるマカロニウエスタンの曲で、英語を使わずに”とオーダーをもらって作ったそうです。マカロニウエスタンのみだと渋くなりすぎるので、派手に聞こえるようにビッグバンド風のアレンジをしたそうです。また、OPの映像ではサビの歌詞に合わせて飛行機を飛ぶシーンにしてもらったことをとても喜んでいました。
またエンディング曲を作った時には、キリエたち6人のキャラクターソングを作ることが決まっていたので、鈴代さんたちがどんな歌い方をするのか見ていた。ZAQさんによると、鈴代さん、幸村さんは初めてのレコーディングとは思えなかったとのこと。
他にも、ザラの楽曲は、彼女のイメージにあわせてセクシーにしつつも下品にならないように注意したそうです。キスの音は第1話の最速上映会を見て思いついたそうです。富田さんのレコーディングの時には、リンゴを食べていた姿が印象的だったと振り返っていました。
また瀬戸さんは、人生でこんなに楽しくレコーディングしたのは初めてとコメントしていました。ZAQさんも、瀬戸さんのレコーディングはスタッフもノリノリだったと証言。しっとりした曲調とは裏腹に、非常に盛り上がった現場になっていたそうです。そして、仲谷さんのレコーディング現場では、仲谷さんがリズムを取る姿が非常にかわいらしかったそうで、ZAQさんは思わず写真を撮ってしまったそうです。
楽曲についての振り返りや、告知などが終わったところでイベント終了の時間に。最後は出演者が一言ずつあいさつし、瀬戸さんの「コトブキ飛行隊、一機入魂!」からの鈴代さん&幸村さんの「ばいばいブサ~」で締めくくっていました。
TVアニメ『荒野のコトブキ飛行隊』は、第12話にて一度幕を下ろしますが、2019年4月からは、外伝作品『大空のハルカゼ飛行隊』が間を置かずにアプリ『荒野のコトブキ飛行隊 テイクオフガールズ!』内やYouTubeで配信予定です。
電撃オンラインでは『荒野のコトブキ飛行隊 テイクオフガールズ!』攻略まとめWikiを展開中なので、これからゲームを始める人たちは、初心者向けの攻略記事などを参考に遊んでみてくださいね。
■TVアニメ『荒野のコトブキ飛行隊』
【放送情報】
TOKYO MX:毎週日曜22:30
テレビ愛知:毎週日曜26:05
MBS:毎週火曜27:00
BS11:毎週火曜24:00
【配信情報】
<毎週水曜23:00配信開始>
AbemaTV
<毎週土曜22:00以降順次配信スタート>
Amazon Prime Video、アニメ放題、GYAO!ストア、J:COMオンデマンド、MBS動画イズム、TSUTAYA TV、dアニメストア、DMM.com、Netflix、ニコニコ動画、HAPPY!動画、バンダイチャンネル、ひかりTV、ビデオパス、ビデオマーケット、Hulu、PlayStation Video、milplus、music.jp、ムービーフルPlus、U-NEXT、Rakuten TV
【スタッフ】(※敬称略)
監督・音響監督:水島努
シリーズ構成:横手美智子
メインキャラクター原案:左
キャラクターデザイン:菅井翔
ミリタリー監修:二宮茂幸
ミリタリー設定:中野哲也、菊地秀行、時浜次郎
設定協力:白土晴一
副監督:神戸洋行
3D監督:江川久志
テクニカルディレクター:水橋啓太
アセットディレクター:小薬健太郎
総作画監督:中村統子
作画監督:上野翔太
美術監督:小倉一男
美術設定:須江信人、志和史織、小川さくら
色彩設計:山上愛子
撮影監督:篠崎亨
編集:吉武将人
音楽:浜口史郎
音響効果:小山恭正
サウンドミキサー:山口貴之
制作:デジタル・フロンティア
アニメーション制作:GEMBA
作画制作:ワオワールド
【出演声優】(※敬称略)
キリエ:鈴代紗弓
エンマ:幸村恵理
ケイト:仲谷明香
レオナ:瀬戸麻沙美
ザラ:山村響
チカ:富田美憂
マダム・ルゥルゥ:矢島晶子
サネアツ:藤原啓治
アンナ:吉岡美咲
マリア:岡咲美保
アディ:島袋美由利
ベティ:古賀葵
シンディ:川井田夏海
ナツオ:大久保瑠美
ジョニー:上田燿司
リリコ:東山奈央
(C)荒野のコトブキ飛行隊製作委員会