News

2019年4月10日(水)

吉田P、南條愛乃さんも参戦! 熱狂の日本ファンフェスTHE PRIMALSライブを大量写真で再体験【電撃PS】

文:mag

 オンラインRPG『ファイナルファンタジーXIV(以下、『FFXIV』)』の最新情報が公開された日本ファンフェス。楽しさと驚きであふれた2日間のイベントを締めくくるのは、昨年メジャーデビューも果たし、Live BD“Zepp Tour 2018”でオリコン週間ランキング1位を獲得した公式バンド“THE PRIMALS”のスペシャルライブステージ――!!

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

 本記事では、15,000人のオーディエンスに囲まれた爆音と感動のライブを写真と文章で振り返るとともに、末尾にはライブ終了後に行われたTHE PRIMALSメンバーへのミニインタビューも収録。ライブに参戦できた方も、残念ながら見られなかったという方も、ぜひこの記事で彼らの勇姿を確認してほしい。

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

THE PRIMALSのミニインタビューをすぐ見たい方はコチラ

■日本ファンフェス スペシャルライブ - THE PRIMALS演目■

01 混沌の渦動 ~蛮神リヴァイアサン討滅戦~
02 忘却の彼方 ~蛮神シヴァ討滅戦~(GUNN Ver.)
03 曲がらぬ刃 ~蛮神ラーヴァナ討滅戦~
04 eScape ~次元の狭間オメガ:アルファ編~
05 天つ風 ~白虎征魂戦~ (Guest Vo. 吉田直樹)
06 メタル ~機工城アレキサンダー:起動編~
07 魔神 ~魔神セフィロト討滅戦~
08 千年の暁 ~朱雀征魂戦~ (Guest Vo. 南條愛乃)
09 月下彼岸花 ~蛮神ツクヨミ討滅戦~ (Guest Vo. 南條愛乃)
10 メタル:ブルートジャスティスモード ~機工城アレキサンダー:律動編~
11 ライズ ~機工城アレキサンダー:天動編~
12 過重圧殺! ~蛮神タイタン討滅戦~
13 ローカス ~機工城アレキサンダー:起動編~

 開演約1時間前……ステージ周囲の観覧席がすべて撤去され、場内ではライブに向けて着々と準備が行われた。そんななかステージに登場したのが、アイテムセクションリーダーの林洋介氏と、コミュニティチームのもっちー(望月一善)氏。そんな“もっちー”と“はやし”の即興ユニット“もやし”が、前説としてメンバーの紹介やコールの練習を行い、トークで会場を盛り上げた。

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
▲メンバーのコールや、タイタン&リヴァイアサン楽曲時のギミック(コールやウェーブなど)を15,000人で練習。すぐさまクリアしているあたり、さすがギミック慣れしたヒカセンたちといったところ。

 時間は流れ、開演予定の19:30を少し回った頃。唐突に場内の照明が落ち、暗闇に包まれた観客席からは期待のどよめきが沸き起こった。そんななか、おなじみ“雷鳴”のBGMが鳴り響き……黒アシエンのローブに身を包んだTHE PRIMALSがついに登場! 彼らはランウェイを歩いて各自の位置につき、得物を手にし……ステージ4方向に備え付けられた巨大モニタに戦闘開始5秒前のカウントが表示される。3…2…1……。

 大歓声が沸き起こるなか、たちばな哲也氏(Dr.)のハイハットがライブの幕を切って落とした。

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

01 混沌の渦動 ~蛮神リヴァイアサン討滅戦~

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

02 忘却の彼方 ~蛮神シヴァ討滅戦~(GUNN Ver.)

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

「よく来たな幕張へ! 俺たちがTHE PRIMALSだ!! ……ああ、ええとすみませんけれど、暑いので脱ぎまーす(笑)」

 言わずと知れた『FFXIV』サウンドディレクター・祖堅正慶氏のそんなコメントに、場内の光の戦士たちは笑いつつも大きな拍手。と同時にTHE PRIMALSは黒ローブを脱ぎ捨て、白ネクタイ+黒シャツの“正装”にモデルチェンジ。「こらこら、おっさんが脱いだだけでキャーキャー言わない」と笑う祖堅さんには、場内から「カッコイイよー!」の声が投げられた。

 祖堅さんは続けて「みなさま、本日はTHE PRIMALSのライブへようこそ。だいぶみなさんの熱量が高くて僕たちちょっとビビっておりますけれど。今日ね、いつもより人が多くて密集してますので、前の人押されてヤバそうだったら“助けてー”って言うんだよ。普通のライブハウスと違って柵が薄いから、みんな押さないようにねー! で、どうだった? GUNNシヴァ」と語りかけ……場内からは大歓声&大拍手が寄せられた。「なんかすみません(笑)」と控えめにコメントをしたのは、スタイリッシュ&ワイルドな“忘却の彼方”を歌ったばかりのGUNNさん(Gt.)その人。

 さらに「じつは今日ね、セットリストが休憩を挟むやつとヒカセンを最後まで本気で倒しに行くやつと2案あったんだ。どっちにしたかというと……、ヒカセンを倒しに行くバージョン!」と告げる祖堅さんに対し、喜びの歓声を浴びせる光の戦士たち。日本ファンフェスの締めくくりとなるTHE PRIMALSライブは、このように期待と緊張感が入り交じった温かな空気のなか、祖堅さんの言葉とともに3曲目に突入した。

「うちのTHE PRIMALSにはすげえボーカルがいるんだけど……あの入場口に注目な。さあ行くぞ、次の曲。蛮神ラーヴァナ討滅戦!!」

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

03 曲がらぬ刃 ~蛮神ラーヴァナ討滅戦~

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

 歌声とともに登場した『FFXIV』ローカライズディレクターのマイケル・クリストファー・コージ・フォックスさん(Vo.)が“曲がらぬ刃”終了後に「みなさんそろそろ新曲聴きたいでしょ!」と煽りを入れると、場内は割れんばかりの大歓声。ちなみにその際、祖堅さんからはPS Plus加入者限定で3月25日から“THE PRIMALS LIVE Zepp Tour 2018”がPS Storeでダウンロード可能になることを明かした。PS Plusに加入しているならぜひダウンロードしてみてほしい。そして4曲目は……日本でははじめて演奏される、次元の狭間オメガ:アルファ編3のテーマ“eScape”!

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

04 eScape ~次元の狭間オメガ:アルファ編~

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

 eScapeが終了し、オーディエンスは大喝采。その後、祖堅さんは間髪入れず「ぃよーーぉっ!」と能の舞台で聞くようなかけ声を放ち……。それを合図にランウェイから歩み出てきた人物を見て、15,000人の観客が一斉に驚きと喜びの叫び声をあげた。その人物とは……『FFXIV』プロデューサー兼ディレクター・吉田直樹!

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

 まさかの人力車での入場。沸き起こる「よしだあああああああ!」の大合唱。5曲目“白虎征魂戦”はこのような流れでスタートした。

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

05 天つ風 ~白虎征魂戦~ (Guest Vo. 吉田直樹)

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

 吉田P/D、熱唱。吉田P/Dは曲目の終了後、「何をやらせてるんだよまったく……」と渋々やった感を演出しつつ、オーディエンスに、祖堅さんたちスタッフが京都の着物職人に描きおろしで制作を依頼したという着物(結構なお値段がするということも明らかに!)を披露した。吉田P/Dは続けて「あのね、悪ノリが過ぎる! 光の戦士たちからもらったお金を何に使ってるんだ。間違ってると思うよ(笑)」と祖堅さんを軽く叱るコメントをするも……そこは彼らのノリを十分にわかっている光の戦士たち。場内から「似合ってるよ」「カッコイイ」の声が投げかけられ、吉田P/Dは照れに似た笑顔を浮かべていた。

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

 祖堅さんによると「本当は“ふんどし一丁で出て”って頼んだんだけど、“嫌”って言うんですよ。しょうがないから何か用意しますって言ったら“じゃあ考える”って答えたので、いいやつを用意したんですが……目玉の飛び出るお値段でしたね」とのこと。対して吉田P/Dは「きみ最初に言ったの“特攻服”だったじゃん」とツッコミ。どうやら一度は安価な特攻服を用意したものの、吉田P/Dに「こんな偽物を用意してくるなんていい度胸だ! 着ねえよ!」と言われるなど、いろいろと楽しいやりとりがあったようだ。その後、お迎えの人力車に乗って吉田P/Dは退場。

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

 その後はしばしの幕間。圧巻のパフォーマンスとともにTHE PRIMALSメンバーの紹介が行われた。

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
▲GUNNさんの「どこに帰るのー!?」の問いに大観衆が「イエーーーーーーー!」と答えるおなじみのやりとり。予習済みの方が大多数!
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
▲イワイエイキチさん(Ba.)。「ロックンローーーーーーーール! ……。がんばるよ。」のコメントに観客から声援。
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
▲たちばな哲也さん(Dr.)。「会えてうれしい! 俺が『FFXIV』はじめたら助けてくれるかー!?(大歓声)おおお……考えまーす!」
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
▲フォックスさんは驚異の肺活量を披露。いつもより長めの「イェーーーーーーーーイ」をお届け。
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
▲こちらは祖堅さんによる、ギター版『ファイナルファンタジー』勝利のファンファーレ。

06 メタル ~機工城アレキサンダー:起動編~

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

07 魔神 ~魔神セフィロト討滅戦~

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

 立て続けに2つの人気曲が演奏され、舞台は一時暗転。その後静かにステージに現れたのは……暗闇に朱く輝く衣をまとった1人の女性。察しのいい光の戦士たちが「おおおおおおおおお!」と大歓声を上げるなか、8曲目、“千年の暁 ~朱雀征魂戦~”イントロが流れ出した。

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

08 千年の暁 ~朱雀征魂戦~ (Guest Vo. 南條愛乃)

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

 登場した女性は……この曲のボーカルを務め、クルル&朱雀役としてもラジオ番組“エオルゼアより愛をこめて”パーソナリティとしてもおなじみの声優・南條愛乃さん。祖堅さんからの「どうしたんですか突然出てきて」との問いに「なんかテンゼンがいっぱいいるって聞いて(笑)」と光の戦士ならわかる朱雀ネタを披露した南條さんは、続いて「正気に戻ってください、テンゼン!」と“鬼宿脚”のキックモーションを実行。場内の光の戦士が割れんばかりの大喝采を上げたことはお察しいただけることと思う。

 その後、祖堅さんは「せっかく来ていただいたことだし、1曲で帰すわけにはいかないな」と語り……場内は再びの大歓声。 こうして“朱雀が歌う、ツクヨミ討滅戦”がスタートした。「朱雀が歌います。聴いてください、テンゼン」とは南條さんの言。

09 月下彼岸花 ~蛮神ツクヨミ討滅戦~ (Guest Vo. 南條愛乃)

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

 大喝采と、THE PRIMALSによる勝利のファンファーレが場を満たすなか、南條さんは「ありがとうございましたー!」と笑顔で退場。

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

 それと入れ替わりに、フォックスさんが銀色に輝くトランペットを持ってきて「ソケーン! ワスレモノデスヨ!」と祖堅さんに手渡した。ということは、次曲は……! トランペットを受け取った祖堅さんは“ちゃんと吹けるかな”と練習パフォーマンスをして……「よしやるかー!」とひと言。「次の曲は、メタル:ブルートジャスティスモード!」

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

10 メタル:ブルートジャスティスモード ~機工城アレキサンダー:律動編~

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

 ……トランペットを置いた祖堅さんは、水をひと口含んだあとで「俺たち、もうゲストはいねえんだ。あとは自分たちの力でやるしかない……つまり、残り3曲!」とコメントした。場内は「もっと聴きたい!」と「ええええええええ」の声で満ちたが……続けて「その代わり、やべえやつ3つ持ってきたから。みんながよく知ってるやつやるよ。いい? 残り3曲立て続けにやるから、残った体力全部使って帰るんだよ。いいね! 火力、出してけよ!!」と聞くと大歓声。熱狂のTHE PRIMALSライブ、そのなかでも最高の盛り上がりを見せたラスト10数分は、そのような流れで始まった。

11 ライズ ~機工城アレキサンダー:天動編~

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
▲15,000人による時間停止ギミックも完全攻略一発成功。最高のテンションのなか、演奏が続く。

12 過重圧殺! ~蛮神タイタン討滅戦~

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

「中途半端な火力じゃオレ達のこと、倒せねえからな!行くぞ! “under the weight”!!」

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

13 ローカス ~機工城アレキサンダー:起動編~

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

 全曲が終了し、THE PRIMALSメンバーはサイン入り“竜の眼(カラーボール)”を客席にスローイング。そろってランウェイを戻り、オーディエンスに向けて最後の挨拶をし……1時間半にも及ぶ熱きライブステージがフィナーレを迎えた。

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

 その後は、開発のコアスタッフが登場するエンディングに続く流れ。終わりの刻限を名残惜しく感じる15,000人の光の戦士たちに向けて、1人1人からコメントがあった。しかし……これはあえて本記事では公開しない。会場に来ることができた人の胸に、この2日間の想い出とともに大切にしまってほしい。

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

 ただ……。最後の最後に感極まった吉田P/Dと、温かい言葉を投げ込む光の戦士たち(「お前らね、お前らね……いい奴すぎるんだよ……!!」とは、その際に吉田P/Dが胸から押し出した言葉だ)、そして「もっと言ったれ泣かせたれ」とオーディエンスを身振りで煽る前廣氏(シナリオセクションマネージャー・前廣和豊氏)たちの姿があったことはここに報告しておこう。吉田P/Dは、そのあとでこう続けた。

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

 「いろいろあるけれど、これもみんなが押し上げてくれたおかげだから……『FFXIV』をもっともっとたくさんの人に楽しんでもらえるようにしたいと思っています。今日ここに立っているスタッフは全体のごく一部で……。僕らが“よしだー!”とか言われている間も、『漆黒のヴィランズ』完成に向けて突っ走ってくれている人たちはたくさんいるんです。もうちょっと……もう1回みんなの力を集めてやっていけたほうがいいかなと思っています。これは僕ら開発だけじゃなくて……みなさんと一緒にね。“俺たちのゲーム、すごいじゃん”って言えるように! まあ、こんなところでこんなことができるゲーム、ほかにないんで……! これからも初心を忘れないようにしながら、みんなと一緒にもっと上を目指していければと思っているので、これからもどうぞ、よろしくお願いします!!」

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

 すべてのスタッフがランウェイを歩いて去ったあと、吉田P/Dが最後に「ありがとうございました!」とお辞儀しながらステージを後にする。そして去り際……「お前ら、最高!」とひと言。大きな拍手が、いつまでも続き……。

 このようにして、2日間におよぶ日本ファンフェスティバルはすべてのステージを終え、その幕を閉じた。

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)
▲最後の最後で吉田P/Dがちょっと顔を出して……「(また出てきちゃって)締まんないけど、家に帰るまでがファンフェスですので! 怪我なく事故なくお帰りください!」と叫ぶ1コマも。

感動のステージを振り返るTHE PRIMALSミニインタビュー!
“Journeys: FINAL FANTASY XIV Arrangement Album”についてのコメントも

『ファイナルファンタジーXIV』(FF14)

――では、まずファンフェスライブを終えての感想をそれぞれお願いします。

GUNN氏(以下、敬称略):ファンフェスのかなり前から、曲数や演出などいろいろなことをみんなで考え、できること・できないことを吟味してきました。リハーサルを重ねるなかで上手くいかないこともありましたが、なんとか今日という日を迎えられて、大きな事故もなく演奏しきることができました。ライブでヒカセンたちの顔を見ていたら、みなさん楽しそうにしてくれていて……それがすべてだったかなと(笑)。とにかく、成功してよかったです。今日はありがとうございました。

たちばな哲也氏(以下、敬称略):まずは、“Zepp Tour 2018 Live Blu-ray”オリコン週間1位ありがとうございます!

祖堅正慶氏(以下、敬称略):ありがとうございます! ビックリしましたね、本当に。

たちばな:THE PRIMALSのメンバーとして活動を始めてから長くなってきましたが、今日みたいなセンターでやるようなステージは初めてだったので、じつは音響的な心配をしていました。ですが、始まってみれば観客のみなさんの反応はとてもよく、喜んでいただけたようでひと安心しています。ありがとうございました。ただ、個人的にはいろいろ反省点がありますが(笑)。まずは無事に終わってよかったなというところですね。

祖堅:それは俺もです(笑)。……今回のライブは、1時間ぐらいでしたっけ?

――1時間半ぐらいですね。

祖堅:1時間半? なっげぇ!

一同:(笑)。

祖堅:2日に渡ってファンフェスが開催され、さまざまなステージイベントが行われましたが、そのなかでもTHE PRIMALSのライブは、全体に比べればたった1時間半という短い音楽ステージです。しかし、音だったり、テクニカルな部分だったり、映像だったり、照明だったりと、ものすごくいろいろな要素が凝縮され、多くの人の協力やアイデア、時間を積み上げてきて、やっと到達したステージなんです。

 初めてのセンターステージということで「ひと筋縄ではいかないぞ」というプレッシャーからスタートした今回のライブでしたが、いろんな人と協力して、なんとか成功したかなと思います。また、ゲストの南條(声優の南條愛乃さん)さんと、ゲストと言えるかはわかりませんがウチのボス(吉田P/D)を呼べたことが、今回の“うれしいポイント”ですね。他人の力を借りてなんとかする、みたいな。ワハハハ(笑)。まぁ、これから大反省会を始めるところではありますが、THE PRIMALSのいつもと違う形を見せられました。引き続きこのメンバーでがんばって、またこういうことをやっていきたいと思います。

イワイエイキチ氏(以下、敬称略):15,000人のセンターステージというのは、こんなにも疲れるものなのかと思いました。

祖堅:足の裏、めちゃくちゃ痛いですもんね。

イワイ:とはいえ、ライブは大成功だったと思いますし、なによりライブをやるたびに、このバンドがバンドらしくなっていくのを感じられるのがいいですね。また、これからもがんばります。以上!

マイケル・クリストファー・コージ・フォックス氏(以下、敬称略):今回のライブの曲数は、13曲と、ファンフェスティバルでのTHE PRIMALSでやってきたなかで一番多いんですよ。私は休みが4曲もあったのですが、ラスベガスとパリのほうが曲数少ないのに今回が一番疲れているのはなんでかなって(笑)。

一同:(笑)。

フォックス:会場の奥の奥まで、あれだけ手を振っている人がいるのを見て、「がんばらなきゃ!」と気合いを入れたはいいんですが、がんばりすぎて6曲目ぐらいで声が気になりはじめて。「やべぇ……やべぇ……」と内心は焦ってました。

祖堅:毎回、インタビューでそれ言ってるよね?

フォックス:いやー、みんなが「うぉー!」となっているのを見たら、ついつい私も「ウォオオ!」ってなっちゃうんですよ。

祖堅:勉強しないスタイルだね(笑)。

フォックス:勉強は……できてないんですよ。たぶん、次回も同じコメントをすると思います(笑)。祖堅も言っていたように反省点もいっぱいあるんですが、本当に楽しかったですし、ファンのみなさんにすごく楽しんでもらえたので、それだけで大成功だったと思います。また、今日言ったことを忘れて「ウオオ!」となるかもしれませんが、次の活動に向けてがんばりたいと思います。

――今回のファンフェスでは世界3カ所で公演されましたが、それぞれでオーディエンスの違いは感じましたか?

祖堅:違うといえば違いますが、結局みんな『FFXIV』が好きなんだなぁと。楽しみ方は違えど、“楽しんでいること自体”は変わらないというか。盛り上がるポイントもだいたい同じですね。

たちばな:1人ひとりのマンパワーの違いだけで、熱量は一緒だと感じましたね。

祖堅:みなさん反応よく楽しんでくれて。だいたいどこの会場でもファンが盛り上がりすぎて、建物が揺れるんですよね。

GUNN:楽しかったなぁ。

――海外公演は機材トラブルの話題に事欠かないという話をお聞きしたことがありますが、今回は日本でのファンフェスということで、みなさんらしい音が妥協なく出せましたか?

祖堅:初のセンターステージということで、どう積み上げていけばいいかが僕らも未知数だったんです。なので、これが最善か否かは、あとからの大反省会で話し合いたいと思います。

たちばな:でも、うちのマネージャーが「思っていたよりすごくいい音でした」って言ってましたよ。

祖堅:あのステージね、iPhoneでポン録りしても、やたらいい音に聞こえるんですよ。

たちばな:……センターステージがいいのか? 俺ら。

GUNN:これからも?

祖堅:2時間もたないですよ。

たちばな:あぁ、センターだとおなかが痛くなったらすぐ帰れないからね(笑)。

GUNN:申告していかないといけないね。

――四隅から音が出たり、マニピュレーターさんがステージ近くで随時確認して音を調整したりとか、細かい工夫が随所に見られました。

祖堅:そうですね。普通のステージングでは成り立たないところが多々あったので、テクニカルなことの積み上げは相当ありました。先ほども話しましたが、一般的なステージでやること以上に、やらなきゃいけないことがたくさんあり、演出もただ出てくるだけではないのでどうするべきかとかいろいろ考えましたね。ですが、THE PRIMALSという形にはなってたかなと。ファンのみなさんにあれだけ喜んでもらえたので、本望です。

GUNN:そうですね。

――ライブで、祖堅さんが「休憩ありのセットリストとファンを倒すセットリストを用意して、倒す方を選んだ」といったお話をされていましたが、その決め手はなんだったんでしょうか?

祖堅:じつはチーム側から曲数を減らしてくれという要望がきていたんですよ。決してネガティブな理由ではなく、みなさんの帰宅時間を考えた公演時間にすることや、リハーサル時間の都合や、北米や欧州のステージとの曲数の差が出過ぎてしまうことなどさまざまな理由があったのですが、センターステージで、しかもゲストの出入りもあって全体の流れも悪くなってしまうので「山を作ると言う意味で休憩を挟むセットリストを作るか」という話が出たんです。

――休憩ありの場合は何曲の予定だったのでしょうか?

祖堅:9曲だった気がします。ですが、最終的に僕らが「THE PRIMALSとしてこれでいきたい!」というセットリストを作って、「これ以上削るのは僕らでは判断がつかないので、あとの調整はチームにまかせます」というものを提出しました。そうしたら、チーム側が決断してくれて「これでいこう!」という話になって。

たちばな:でも、最初の2曲は聴く人の前に俺らが死んでたよね。

祖堅:暑くて、汗でびちょびちょになったなぁ。

※編集部注:THE PRIMALSは、アシエンスーツで登場しつつ数曲演奏するのが恒例となっている。アシエンスーツは……暑いのだ!

祖堅:サウナスーツを着て、全力疾走で2曲。GUNNさんはすごく嫌がってたよね。

GUNN:ステージに着いたらもうすでに脱ぎたかったよね。

祖堅:あと、リハーサルをやっていたら『新生編』から熟成されてきた臭いが……。高校生の柔道着のように。ぷぃ~んとしてですね。イワイさんが「くせぇ」って言ってて。

イワイ:先に言ったのそっちじゃん(笑)。

祖堅:俺か(笑)。我々の血と汗と涙の……汗の部分ですか。そんな話をしていたら、チームの人が消臭スプレーを吹きかけてくれていて、本番はいい匂いの中でやりました。

――涼しいモデルを新調するのはいかがですか?

たちばな:そろそろねぇ。

祖堅:そこはね、他にもお金をかけるべきものがたくさんあるので(笑)。

フォックス:着物は結構かかってるけどね(笑)。

祖堅:僕たちは、安いワイシャツで充分です(笑)。

――Journeys: FINAL FANTASY XIV Arrangement Albumの発売が発表されましたが、こちらにはTHE PRIMALSもかかわっていらっしゃるのでしょうか?

祖堅:はい。どうせなら吉田や南條さんが歌ったバージョンもちゃんとレコーディングしたいなと思っていますが、はたしてどうなることやら!?

――これから収録が始まるのでしょうか?

祖堅:どうなんでしょうね? トップシークレットです(笑)。乞うご期待!

――最後に、THE PRIMALSのみなさんからファンに向けてひと言をお願いします。

フォックス:曲数も増えて、歌っていて楽しい曲ばかりなのですが、そろそろバラード的な休める曲もほしいなぁ……。なんて思いつつも、「それじゃぁ楽しくないな」と思ってしまう自分がいて(笑)。これからも「ダァァ!!」と全力疾走のバンドとしてがんばっていきたいと思うので、よろしくお願いします。

イワイ:また、ツアーができるように曲数増やしてやりたいなと思っていますので、よろしくお願いします。

たちばな:ラスベガス、パリ、東京とファンフェスでライブをやらせていただいて、どの会場でもたくさんのファンが盛り上がってくれました。THE PRIMALSの評価がどんどん上がっていくことが本当にうれしいということで……ですね、ギャラもきっと上がるんだろうなと。

一同:(笑)。

たちばな:……なんてことを期待しつつ、次もがんばります(笑)。ありがとうございました。

GUNN:ZeppツアーのBlu-rayも発売され、ファンフェスでライブをし、次のアレンジアルバムも発表されました。この流れで、またライブでみなさんとお会いできるようにいろいろ仕掛けていきたいなと思いますので、ぜひ期待していただけたらと思います。よろしくお願いします。

祖堅:毎回、ZeppツアーなりライブなりでTHE PRIMALSをお披露目するときに思うことは、とにかくファンの熱量がすごいんですよ。ライブが始まる前、観覧スペースを開放した途端に待機していたファンがなだれ込んできて、モーゼの十戒の逆現象みたいなことが起こったじゃないですか。それをモニター越しに見ていて、光の戦士たちの火力に圧倒されてちょっとゾワッとすると同時に、こんなに楽しみにしてくれるなんてとすごくありがたいと思いました。

 そして、この熱量はゲーム体験に結びついていると思うので、みなさんに愛されるバンドになれるよう『漆黒のヴィランズ』のサウンドもがんばっていきます。引き続き、THE PRIMALSをどうぞよろしくお願いします。また、ツアーやりてーな!

――ありがとうございました!

(C) 2010 ‐ 2019 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

データ

関連サイト