2019年4月13日(土)
バンダイナムコアミューズメントのアーケード向け対戦アクションゲーム『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2』。本作を遊ぶプレイヤーの座談会を掲載します。
2018年10月に稼働を開始し、約半年が経過したことにあわせて、本作をプレイするいわゆる“上位プレイヤー”をお呼びして、稼働から現在までを振り返りました。
他にも、初心者に向けてのアドバイスや、本作における課題など、さまざまなことを言及しています。遊んでいるプレイヤーだけでなく、うまくなりたい人や座談会参加メンバーのファンもぜひご覧ください。
▲左からレキさん、レオシグさん、みねねさん。 |
なお、本座談会は3月中旬に実施しました。また、記事中は敬称略。
『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス マキシブースト ON』の全国大会“プレミアムドッグファイト 2017”にて、ぱん選手とタッグを組み優勝。本作ではさまざまな機体を使いこなしている。
座談会時点での階級:准将(特別階級)
『マキシブースト ON』を使用して行われた賞金制大会“GUNDAM GAME GRAND PRIX(GGGP)”にて、ナスタン選手と出場して優勝を果たす。『EXVS.』シリーズを通して、ピョン格(※)を持つ機体を好んで使用している。
※ピョン格:ゴトラタンやダブルオークアンタの後ろ格闘といった、瞬時に上昇する格闘武装のこと。上昇する位置が固定するものとしないもの、地面に着地するものとしないものなど、細かい違いがある。
座談会時点での階級:中佐☆1
本作で勝率90%以上を越える実力派プレイヤー。参戦された新機体はほぼすべてやり込んでおり、そのポテンシャルを最大限まで発揮する。
座談会時点での階級:中佐☆2
――まずは軽く自己紹介からお願いします
レオシグ:レオシグと申します。初めてプレイしたのは『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス フルブースト』のバンシィが参戦したあたりです。好きな機体はエクストリームガンダム ゼノン-Fになるのですが、ピョン格がついている機体を好んで使っていて、ゴトラタンを一番使っています。
みねね:どうも、みねねです。始めたのは『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス』の稼働終盤あたりで、固定をマジメに取り組み始めたのは『フルブースト』の初期ですね。好きな機体はνガンダムですが、好きな作品だと『機動戦士ガンダムSEED』と『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』です。
レキ:レキといいます。シリーズを始めたのは『機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダム』のころです。『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』がお気に入りで、今だとガンダム・バルバトスルプスレクスやガンダム・バエル、ガンダム・キマリスヴィダールあたりの機体を好んで使っています。
――それでは『エクストリームバーサス2』稼働当初の印象深かったところや、『マキシブースト ON』からの変更点で記憶に残っていることを教えてください。
レオシグ:ゲームシステムですと“エクストリームバースト”、通称“覚醒”の種類が追加されたことですね。僕は『マキシブースト ON』でも低コストのペア(3000コストを使わないペア)でやることが多かったんですけども、低コストのペアって覚醒の強さや使用する回数が重要。『エクストリームバーサス2』では“モビリティーバースト(以下、M覚醒)”と“リンゲージバースト(以下、L覚醒)”の追加と、『マキシブースト ON』であった既存の覚醒が弱体化されたため、どの覚醒を使うかしばらく迷走していました。
――稼働時はM覚醒が強いと言って使っていた人、L覚醒同士で覚醒を回すペアが多かったように見受けられましたが、みねねさんとレキさんは当時どう感じていましたか?
レキ:最初はお互いにL覚醒を選択して、3000コストが安定して覚醒を3回使うのがはやっていました。ただ、自分はL覚醒について、覚醒回数は多くても恩恵が少なかったので、M覚醒を使っていました。結果的に時間が進むに連れて、各々好きな覚醒を選択するようになったので、覚醒の選択肢が増えたことはよかったと思います。
みねね:同じく、全体で通してみるとM覚醒が一強だと感じてました。他に目立ったところではE覚醒(エクステンドバースト)の変更です。『エクストリームバーサス2』になってから“エクストリームバースト(以下、覚醒技)”を使用するとオーバーヒートになって覚醒が終わったり、被弾中に覚醒を使った時のEXゲージの消費値が増えたりと、弱体化されたと感じました。
レオシグ:実際、その後のアップデートでM覚醒とL覚醒の性能が落とされたり、E覚醒の覚醒技のペナルティが削除されたりと修正が入りましたね。
――稼働初期ならではのあるあるで、皆が手探りでした。皆さんは稼働当初、どの機体を使用していましたか?
みねね:自分はウイングガンダムゼロでしたね。「むちゃくちゃきつい!」って言いながら使っていました(笑)。なんで勝ってたかも理解不能でした。
レオシグ:僕はゴトラタンでしたね。前作から使っていたので。
レキ:自分は新機体のバルバトスルプスレクスをずっと使っていました。
――前作からの機体で言えばリボーンズガンダムをはじめとした、いわゆる環境機体が修正を受けましたが、そのあたりはどのように感じました?
レオシグ:シリーズのお決まりなんですけども……毎度思うのは「ここまでやるかと」。
(一同苦笑)
レキ:様子見にしても少しやりすぎだなと。
みねね:リボーンズガンダムやストライクノワールはまだ戦えるのですが、ガンダム試作3号機やガンダムAGE-2 ダークハウンドは相当厳しいですね。
レオシグ:あとは、ホットスクランブルガンダムとクロスボーン・ガンダムX1改も大幅に修正されています。機体によってはあまりの変化に驚きました。
――前作から大幅に使いやすく修正された機体もありましたが、印象的に残っている機体はありますか?
レキ:僕は『マキシブースト ON』のころからメッサーラを使っていたのですが、新武装がとにかく強くて、他のプレイヤーも一斉に使い始めました。
みねね:あとはトールギスIIIとかダブルオーガンダムかな。
レオシグ:最初はトールギスIIIの強さに気づいている人は少なめだったかなと。どちらかといえば、ストライクフリーダムやダブルオークアンタあたりが注目されていましたね。
みねね:ダブルオークアンタはなんであんなに評価高かったのか、疑問でしたけど……。
レオシグ:やっぱりゲロビ(※)の追加と、格闘をはじくようになったGNソードビット【GNフィールド】のインパクトが強かったせいもあるかと。
※ゲロビ:照射系ビームの総称。
――『エクストリームバーサス2』になってからファンネルをはじめとするオールレンジ系の武装や、ミサイルが強くなったように思われますが、そのあたりはどう感じましたか?
レオシグ:体感になるのですが、オールレンジ系は強くなったと思います。
みねね:敵機への取りつきがよくなったのかなと。
レキ:『エクストリームバーサス2』ではミサイルなどの実弾武装がかなり使いやすい性能になってます。
レオシグ:すごく誘導するようになりました。
みねね:ペーネロペーのミサイルは弱くなったけども(小声)。
――環境は確かに大きく変わりましたね。本作では筐体のゲームパッドで操作できるようになりましたが、こちらの影響はありましたか?
レオシグ:僕の知り合いで、PS3用『フルブースト』をやっていた人がゲームセンターに足を運ぶようになりました。ゲームパッドでプレイしているのですが、「レバーでの操作に慣れていなかったからすごいうれしい」と言っていました。個人的にもゲーセンで遊ぶ人が増えてうれしい限りです。
レキ:自分の周りでも、家庭用で一緒にやっていた人がゲームパッドを持って楽しそうにやっています。レバーで操作している人と大差なく動かせていますし、家庭用でシリーズに入った人にとってはありがたかったと思います。
――パッドで遊んでいる人は確実にいますね。
レキ:あとはトレーニングモードの追加も大きなポイントかと。新機体が参戦した時にも気軽に動作を確認できるようになったのはいいですね。
みねね:複数の筐体を使わなくてもダメージ計算できるようになって、活用する時があります。
レオシグ:持ち機体のコンボ研究やダメージの差をチェックすることもできますし、かなり便利です。
――あとは、“ガンダムVS.モバイル”を使って別の店舗の人とチーム出撃する“オンラインタッグ”についてはどうでしょうか?
みねね:自分は結構使ってます。遠出せずに地元のゲーセンで知り合いと気軽にチームを組めるのはいいですね。
レキ:人から誘われた時に活用しています。いろんな人と遊びたいのですごくありがたい機能です。
レオシグ:僕もTwitterのフォロワーさんから誘ってもらった時に使ってます。
――他に『エクストリームバーサス2』の変更点で印象に残っているものは?
レオシグ:“VS.モバイル”で試合の戦績や、覚醒の使用したタイミングを見えるようになったことですかね。試合を見直す際の反省材料として使うことがあります。
レキ:Twitterに「なんで覚醒を使ってないんだ!」と言いながら写真と一緒にあがっているので、マイナスイメージを持っている人も多いのですが、試合を見直してよかった部分を覚えていくのに便利です。
レオシグ:「この人めっちゃうまかった!」って言いながらL覚醒を完璧に回している画像をあげている人もいて、使い方次第では有効活用できると思います。
みねね:あと、自分の与えたダメージを確認できるのもいい部分。試合終了後のスコアは少しの時間しか確認できませんし。
――“VS.モバイル”関係だと、“上級大尉”や“准将”といった特別階級に上がるためのミッションを受けられるようになりましたが、こちらはどういうものになるのでしょうか?
レオシグ:一定階級まで上がるとVS.モバイルでミッションが発生したことをお知らせしてくれます。1番最初にミッションを受けられるようになるのは大尉★5。ミッションを受けると勝敗にかかわらず、達成するまでゲージの増減がなくなり、1度昇格すると次の階級に上がるまで降格しなくなる仕様です。
みねね:“准将”に上がるミッションですと7連勝を3回とかで、ミッション内容も階級が上がるにつれて厳しいものになります。
――ミッションが発生したらやったほうがお得なんでしょうか?
レキ:一概に得とも損とも言えなくて、その時にいくら勝利してもミッションを達成しない限りゲージが上昇しないので、勝てる人ほど損になる場合もあります。
レオシグ:個人的にいいと思ったのは、階級が落ちないシステムを活用して、使いたかったけど戦績が落ちそうな機体を使う分にはいいのかなと。
レキ:あとは少佐から大尉に落ちた時はその場ですぐにミッションを受けられるので、すぐに階級を上げたくないという理由でミッションを受ける知り合いもいますね(笑)。
――ここからはアップデートでの新機体や修正について振り返っていこうと思います。昨年11月の中旬にエクストラ機体でガンダムヴァーチェが参戦しました。
みねね:解禁された当初は強いとはそこまで思われていなかったのですが、年末あたりになってから騒がれるようになったかと。
レキ:年末にあった修正で環境が変わり、ヴァーチェが追われにくくなったために一気に増えましたね。
レオシグ:稼働初期はレジェンドガンダムがすごい多くて、ドラグーンを飛ばされるだけで何もできない印象があったのでまったく注目していませんでした。
――GNフィールドの取り回しや被弾したダメージを20%減少させる防御補正も強みの1つだったかと。
みねね:防御補正とL覚醒がかみ合っていて、E覚醒でなくてもある程度の攻撃に耐えられる機体だったということも大きかったです。
レオシグ:ゲロビも2000コストの火力としては強いし。
レキ:GNフィールドも2000コストの武装としては破格だし。
みねね:無視できない性能をしていますし、つねに見ないといけないのが厄介でした。
――11月下旬にはキマリスヴィダールが参戦しました。この中で、使用回数がもっとも多いレキさんは使用してみてどうでしたか?
レキ:とりあえず最初に触った感想は「なんだこのマシンガン(200mm砲)!?」でした(笑)。「3000コストのマシンガンははっちゃけるなー!」と思いながら撃ってましたけど、20連射を避け切るのはどの機体でもかなり厳しいですよね。
――低コストを使っていた人は特につらそうでした。
レキ:あとサブ射撃の特殊KEP弾で、鈍足効果がつくのがまた強い。鈍足がついてしまうと逃げきれない場面があるのですが、他の機体で鈍足効果を付ける武装は、チャージ射撃やチャージ格闘で少し出しにくいんです。ただ、これだけ連射ができるマシンガンからサブ射撃で撃たれたら、着地するタイミングを取れてしまいますから……。
レオシグ:射撃モーション中にバリアがあるから撃ちあいができて、ダウン追い打ちでも格闘コンボでも鈍足をつけられるのも強力なポイントですよね。
あと、鈍足をつけられるシャア専用ゲルググとかだと、ビーム・ナギナタを刺してから相方の3000に委ねるのが基本の流れになるのですが、キマリスヴィダールは鈍足をつけてからコンボを入れて、最後にまだ鈍足をつけるという、この1連のループを1機でできるのが問題でした。
みねね:どちらの意味でもやばい機体ですけど、ここで参戦したこと自体はよかったと思います。こういった機体が後々に来るよりは、最初に解禁されたほうがプレイヤーもある程度覚悟できると思いますし。
――ある意味、『EXVS.』シリーズの初期解禁機体が強いことが多いのはお決まりですよね。
レキ:「どうせ強いんだろ?」って思っていたらやっぱり強かった機体ですね(笑)。
レオシグ:でも盛り上がりは見せましたよね。
みねね:これでプレイ人口は増えたとは思います。
レオシグ:ただ、キマリスヴィダールが参戦してから1カ月間は、ルプスレクスもトールギスIIIもダブルオーも全盛期だったので、環境機体以外はほぼほぼ機能していなかったかと。
――2500コスト以下の機体はつらそうでしたね。
レキ:低コストに関しては、選択肢がかなり絞られていました。
レオシグ:僕らは環境機体を使っていることが多いのでそこまで気にならないんですけども、ライトユーザーはいろいろな機体で楽しみたい人が多いじゃないですか? その人にとっては厳しい環境だったんじゃないかと思います。
みねね:強い機体ですらさばくのが難しいのに、少し劣った機体を使うもんなら何もできないことが多かったんじゃないかと。
レキ:今までのシリーズ作品でも格闘を振り続ける機体は嫌われやすい傾向にあったので、そういうコンセプトを持った機体で、さらにマシンガンも強いため、人目に付きやすかったんじゃないかなと。修正される前のキマリスヴィダールは横特格のブースト消費がかなり少なかったので、ずっと振っていましたね。
――12月下旬には多くの機体に修正が入りました。
レオシグ:個人的には、もう少し早い期間に調整は欲しかったとも思っています。低コストを封殺できる機体が3000コストには多かったので。
みねね:ただ、12月下旬の時点でトールギスIIIの強さに気づいている人はまだ少なくて、一部の機体は修正する時間がなかったので仕方ないのかなと。
レキ:印象的だったのはパーフェクトストライクガンダムの修正ですね。
みねね:性能を下げるよりも上げた方がプレイヤーのモチベーション的にいいですよね。かなりの上方修正をもらって環境入りしたと思うのですが、他の機体が上位に食い込めていないのは気になりました。
レキ:個人的にはガナーザクウォーリアーはいい修正をもらったんじゃないかなと。
みねね:ガナーザクはかなり強くなったうえに、昔から人気があるということで使用者が増えましたね。
レオシグ:ゴールドスモーが『マキシブースト ON』から『エクストリームバーサス2』になる際に修正をかなり受けていたんですが、それにしっかり気づいて調整してくれたのは個人的にはうれしかった部分です。一方で、ダブルオークアンタやストライクフリーダムは初期に騒がれていた機体でしたが、ここら辺が下方修正されていないので、開発はちゃんと環境を見ていると思いました。
みねね:ダブルオーに入らなかったのが驚きましたね。「ここで修正入らないの?」と。
レキ:ガンダムAGE-1 フルグランサが下方修正されたのですが、少し下げすぎかなと思いました。
みねね:稼働初期は多かったにせよ、修正入るころにはそこまでいなかったと思うんだけどなー。
レオシグ:1番最初に流行してそのまま使い続けている人はいそうでしたね。このあたりはライトユーザー向けの修正だったかと。
レキ:そうそう。だから固定だけでなく、シャッフルをやる人の意見もちゃんと取り入れているとは感じますね。
――他にも、レジェンドやメッサーラの修正もありました。
レキ:メッサーラは、やりすぎていましたからこの修正は当然かなと(笑)。
レオシグ:レジェンドの修正に関しては感動しましたね。アシスト(インパルスガンダム 呼出/デスティニーガンダム 呼出)を使用した時に振り向かなくなることと、下格闘のビームスパイクのリロード時間の延長だけで、修正テキストを見るとそんなに変わらなさそうだと思っていました。けど、使ってみると機体性能としてはしっかり落ち着いていたんですよね。機動性と弾の強さを一切いじらずに、ここまで落とし込めることに驚きました。
みねね:足回りも変わってないですし。ただ、修正されてもなお低コストで最強ではあるんですけど。
レオシグ:とはいえ、大分落ち着いたよね?
みねね:そうね。修正されるまでは何されても逃げられる武装だったから「3000コストだろ?」って感じでした。
レキ:さすが“ストフリ”のライバル機(笑)。おもしろい修正で言うならザクIII改のスーパーアーマー(※)付き格闘の追加ですかね。機体コンセプトを強く押し出していくこういった修正をしていくんだなと思いました。
※スーパーアーマー:ダウン以外のやられ属性にならない状態のこと。よろけ、スタン、つかみなどの行動不能系の状態異常をすべて無効化する。ヒットストップがかかるものとかからないものがある。
――多くの修正機体で騒がれていた期間に、新機体“アッガイ(ダリル搭乗)”が参戦しています。こちらはどのような印象を持ちましたか?
みねね:「おもしろい……けど弱い!」でしたね。ただ、後の修正で印象が大きく変わりましたが。
――このダリルアッガイについては後ほど話しましょう。2019年1月下旬にライトニングガンダム フルバーニアンが追加されました。こちらも界隈に大きな波紋を呼んだ機体でした。
みねね:これは一番荒れましたね(笑)。
レオシグ:これまでのシリーズで出てきた参戦機体と比べると強さの最大値は低いんですけども、初期値が高すぎたんですよね。誰が使っても同じように手がつけられないというのが特徴でした。
レキ:「AGE-1 フルグランサやメッサーラは修正したのに、この機体はこの性能なの!?」と思いました。
――レバー入れ特殊格闘で変形してすぐに逃げられるのが強いと感じました。
レキ:3000コストの覚醒をリスクなく逃げれるのはすごいとしか。
レオシグ:というか、逃げるのが簡単すぎたよね。
レキ:急速移動を持ちながらサブ射撃のミサイル(ミサイルポッド)も強よろけで言うことなかったです。あと前格!
レオシグ:頑張って距離を詰めたのに前格闘のなぎ払いで全部潰されるんですよね。
レキ:あの時はキマリスヴィダールの横特格に対して、後出しで前格闘を振るだけで勝てたので、あれに勝てないならもう勝てないじゃんってなりました。シャッフルでもライトニングガンダム フルバーニアン同士で前格闘を振り合う光景をよく見ました(笑)。
レオシグ:2500コストというのもポイントでしたね。シャッフルでもコスト事故にならないので選びやすいですし、固定でも同機体同士で組めるので。
――これだけ機体のいるゲームで、使用率が5割を超えていましたからね。そこから1週間ですぐに修正が入ったのも印象的でしたね。
みねね:これは本当にすごいと思いました。ちゃんとユーザーの声を聞いている。修正内容もすごくよくて、前格闘の派生ルートを消すのがありました。これまでを振りかえっても、格闘派生が削除されたことは初じゃないですか?
レキ:特殊射撃や特殊格闘の調整、サブ射撃の強よろけがなくなって結構マイルドになりました。他の機体の選択をつぶすくらいに強かったので、早い段階で修正してくれたことに関しては好印象でした。
――同時期に機体調整がいくつか行われました。
みねね:ヴァーチェが修正されたのはビックリしたなぁ。
レキ:防御補正の部分は修正されると思ったけどね。ゲロビはいじらなくてもよかったんじゃないかなと。
レオシグ:個人的にウイングガンダムゼロ(EW版)の修正内容を見た時に、“特殊格闘の飛翔のリロード-6秒”というのがインパクト強かったですね。
――主力となる武装のリロード時間が半分以下になる、大胆な調整でした。
レオシグ:飛翔は攻めにも逃げにも使えるからすごい強化がきたなと。あとは下格闘の急降下がトールギスIIIと同じぐらいの速さになるのかとは思ったんですが、ふたを開けてみたらそんなことはなかったです。
レキ:ただ、使っていた人からしたらうれしい調整だったと思います。
みねね:この時に行われた修正は全体的にいいものが多いですね。ヤクト・ドーガやコレンカプルなんかは、固定で戦える調整をもらっていますし。
――使いずらかった機体が大幅に上方修正される傾向にあるのでしょうか。
レオシグ:そうですね。特にヤクト・ドーガはやりこんでいる人でもかなりきつい機体だったので、ガラッと変えて強くしてくれたのはうれしかったです。あとはコレンカプルは『エクストリームバーサス2』から単体の機体として参戦しているのですが、修正前からサブ射撃のメシェー投げは強かったんですよね。
レキ:そのサブ射撃にまさかの強化が入って、弾がない時にも空撃ちができるようになったのは大きいですね。今まではサブ射撃の弾数がある時にしかズサキャン(※)できなかったのですが、空撃ちできるようになって今までよりも硬直が少なく、好きなタイミングでズサキャンができるようになりました。
※ズサキャン:地上を走る機体のダッシュの終わり際、“ズサーッ”と急停止するモーションを別の行動で上書きすること。
――開発側がちゃんとプレイしているからこその機体修正が行われているということでしょうか?
レオシグ:そうだと思います。そのキャラの特徴をしっかりおさえた修正を入れているように思えます。
レキ:コレンカプルにしても、変なところをいじるのではなくて、その機体の強みを伸ばす修正だと感じています。……インパルスガンダムは機体コンセプトが変わってしまう修正でしたけれども(笑)。
――2月の中旬にはエクストラ機体としてガンキャノンが参戦します。
みねね:「本当に組みたくない!」と思った機体です。
(一同笑)
みねね:レキが使いたいと言ってきたのですが自分は「見た目からして弱いから、本当にやめて」とずっと言っていました。
レオシグ:めちゃめちゃ丸っこい機体だもんね(笑)。
みねね:ただ、組んでみると意外と強かったんですよ(笑)。印象としては『マキシブースト ON』の時のバスターガンダムのような立ち位置で、どちらかと言えばウザキャラの部類ですかね。
レオシグ:この機体はガンダムエピオンやバエルといった機体と組むのが強いイメージがあります。
レキ:とがった低コストと組むより、割り切って3000コストと組んだ方がいいですね。
みねね:性能を理解していない人に対して特に強いと思います。相手がガンキャノンを意識してないと、無限赤ロックのサブ射撃と格闘チャージのハンドグレネード【投擲】がよく当たる!
レオシグ:後ろにいる限りでは、1500コスト以上の働きと自己主張を行えるので、コンセプトとしては非常におもしろい機体だと思いました。
レキ:『ガンダムバーサス』でさわっていたのですが、当時はそこまで強い印象がなかった。でも、いろいろと調整されていて、それが強くて、使い続けています。新キャラは大体触っているのですが、触っててやりがいのある機体が多いですね。
――その後、新機体としてフォーンファルシアが参戦しましたが、こちらはどうでしたか?
レキ:強みはダメージの出る覚醒技とパイロットですね。ただ、換装機にもかかわらず武装で強化になれない、強化に入るのに体力が240以下にならないといけないため、調整が難しい、そしてビットの性能がやや弱いという気になるところもあります。特にサブのビットは性能面で2000コストのファルシアに負けているので、強化が待たれます。
――同時期に機体調整が行われました。先ほども出たダリルアッガイについてお聞かせください。
レオシグ:かなりの強化をもらったと思うのですが、地走が削除されてコンセプトが変わったので、別機体になったとは思います。
――地走が削除されるというのは過去にも例を見ない調整でした。
レキ:あれは驚きましたね。この調整も大胆!
――他の機体の調整で印象に残っているは?
みねね:ガンダムレギルスが固定でも出せるような性能になって、3000コストの選択肢が増えましたね。
レオシグ:立ち位置としては、ガチ戦でもある程度戦える準強機体になったのかなと。
みねね:あとはコレンカプルの次の調整がカプルで、「開発は『∀ガンダム』好きでしょ!」って思いました。
レキ:バウンド・ドックのアシスト(ハイザック 呼出)のリロード時間が-11秒と、すごい修正をしましたよね(笑)。
レオシグ:はっちゃけたなー!(笑)
――『マキシブースト ON』と比べるとかなり割り切った修正を出してきますね。
レオシグ:ただ、調整自体はうまいんですよね。
みねね:個人的には、最上位に食い込めてない調整が多いと思っています。
レキ:今はわかりやすく弱いキャラを上方修正して、上位の機体を少しづつ落として、微妙な機体は様子見しているように思われます。ちょうどいいところを狙いすぎてる感じはあるかもしれません。これまでの修正機体で最上位で戦えるのがパーフェクトストライクぐらいかな……。
みねね:この機体も優秀ですが、結局はレジェンドになるのかなーと。
レオシグ:ただ、今だとパーフェクトストライクとレジェンドで迷っている人、多くない?
みねね:あとはライトニングと百式の4機。低コストはこのあたりが注目されていると思います。
――ここからは最上位のプレイヤーの3人にお聞きしたいことになります。なかなか勝てなくて伸び悩んでいる初心者から中級者に向けて、機体選びなどのアドバイスをいただければと。
レオシグ:伸び悩んでいる人たちの傾向として、好きな機体で勝ちたいという人が多いと思うんですよ。ただ、基礎がなってないとやっぱり勝てない。なので、最初は基礎を覚えられて、そこまで弱くないキャラを使うのがいいかと。
――具体的な機体でいうと?
レオシグ:個人的にはνガンダムを推しています。落下テクニックはこのゲームでは必須だし、絶対に覚えた方がいい。アメキャン(※)を覚えるにはνガンダムとかが、適していると思いますね。
※アメキャン:アシスト(ア)メイン(メ)キャンセル(キャン)の略。アシスト系の武装をメイン射撃でキャンセルして、自由落下に移行するテクニックのこと。
みねね:でもアメキャン持ちの機体は難しい。わかりやすくて強い機体のほうがよくない?
レキ:個人的には、ややこしくなくて換装とかがない機体がいいかなと。パーフェクトストライクとかはオススメですね。落下技はないけれども、やること自体は単純で強い百式であれば、“Zガンダム 呼出”を当てること念頭に置いて立ち回れば、自分よりも上手な人にも勝てると思います。立ち位置を考えるなら、ああいう機体がわかりやすいです。
レオシグ:低コストで基礎を覚えるならAGE-1 フルグランサもよさそうですね。ゲロビ、単発チャージショット(CS)、アメキャンと、このゲームで重要なことが詰まっている機体なので。
みねね:僕個人としては3000コストで“強機体”と言われる機体を使うのがいいと思います。必ずしも1番強い機体を使う必要性はなく、結局最後には自分に合う機体を使うのが絶対にいいので、そこだけはおさえてほしいですね。ただ、レジェンドは初心者にはオススメできないです。あの機体は操作的に難しい部分が多いので。
――他に立ち回りや考え方で重要なポイントはありますか?
レオシグ:これは低コストを使う際の話になるのですが……初心者の人の立ち回りを見ていると、弾を当てることばかりを考えている人が多いんですよね。でも、低コストで一番重要なのは耐久値を残すこと。覚える順番としては、弾を当てることよりも避ける技術を覚える方が絶対にいいです。
――先落ち(※)してしまうと焦って、「なんとかダメージを取らなきゃいけない!」と考えてしまう人もいると思います。
※先落ち:同チーム内で、先に撃墜されること。
みねね:“それでも焦らないこと”が重要ですね。「自分がダメージをとろう!」と考えた結果、前に出て被弾するのはうまい人でもよくあることで、そうなると負けに繋がってしまいます。
レキ:実はどのプレイヤー、どの状況においても焦らないことは本当に大事なことです。焦ると露骨に動きが変わるので、相手から見てもわかりやすいんですよね。中級者ぐらいの人と組む時によく言うのが「いや、まだ焦らなくていいよ!」なんです。
みねね:「落ち着いてー」とかね。
レキ:機体を動かせるようになってきた人は、“弾を当てていない=仕事していない”みたいな思考になっちゃうと思うんですよ。勝った試合でもアタックボーナスが少ないと、自分が何もやっていないように思えるのがよくない原因なのかなと……。
レオシグ:“低コストは生き残っていることが役割”だと、これだけは本当に言いたい!
レキ:固定での話になるのですが、声かけは大事ですね。相手の機体を見て注意したほうがいい武装とか、自身の耐久力を見てどう立ち回るのかを、少しづつ言ってあげるだけでもやりやすさが変わると思います。
レオシグ:あとはアドバイスをもらったら、プレイしている時にそれを忘れないことが重要ですね。対戦ゲームなのでイレギュラーな状況がいろいろ発生するじゃないですか。そういう状況に飲まれちゃってアドバイスが飛んでしまう人が結構多いので、アドバイスをひたすら頭においておくのは大事。
――うまい人が初心者に教える時に注意した方がいいことはありますか?
レオシグ:とにかく情報量を多くせず、わかりやすく1つのことを教えます。その1つを覚えてから次のステップへ進めるように、順序よくやっていったほうがいいです。一気に教えてしまうとわからなくなってしまうので。
レキ:自分が初心者だったら、プレイヤーがよく使っている難しい単語をいきなり使われたらわからなくなると思うんですよね。なので、専門用語を使わずに教えることも重要になってくると思います。
レオシグ:ゲームをやっていない人でもわかるような説明は必要ですね。
レキ:後ろで教える時に、「ここは後ろに下がったほうがいい」とやんわりと言う時はあるのですが、「絶対にここはこうしたほうがいい!」と明言してもどうしてそれがいいのか理解できず、反応できないこともあるので、わかりやすい部分から教えてあげるのがいいと思います。
――皆さんは機体を動かしている時に、どういったことを意識していますか?
みねね:これを言ったら悪い影響を与えるかもしれないのですが……最初は被弾せずに攻撃を当てるように適当に戦っているのですが、どこかのタイミングで被弾した瞬間から真剣にやるんですよね。
レオシグ:どういうこと?(笑)
みねね:例えば最初にリスクを負って格闘をブンブン繰り出します。それで当たったらラッキーで、当たらなかったらダメ。当たらなかったら、そこから集中するんですよ。
レキ:急に丁寧になるやつね(笑)。
レオシグ:じゃあ格闘ブンブンして、被弾したら「やべぇミスしちゃった!」ってなってからマジメになるの?
みねね:そうそうそう。
レオシグ:ふざけてるなぁ(笑)。
レキ:自分がトールギスIIIを使っている時はスーパーバーニアで近づいて横鞭(ヒートロッド)を振りまくって、当たらなかったら冷静に射撃戦に移行します(笑)。
みねね:でも最近では状況判断をすることを考えるようにしています。絶対に味方が耐久値を減らしちゃいけない場面では「減るなよ」ってちゃんと言うし、逆に自分が減っちゃいけない場面では減らないような立ち回りを徹底する。
あとは自分の戦いのコンセプトになるんですけども、疑似タイ(※)をやることが多いので、目の前の敵に集中することが多い。味方がやられていても、目の前の敵を倒すことに集中します。
※疑似タイ:局地において1対1で戦う状況、疑似タイマンの略称。
レキ:助けてくれないよね。
レオシグ:マジ助けないよね。
みねね:低コストが3000コストに見られているケースならば助けに行くのはわかるけど、低コスト同士で見合っていて3000コストが助けに行く必要はないかなと。
レオシグ:それはわかる。低コスト同士で見合っていて負けるのは、それはそのプレイヤーの責任。低コストが高コストに見られていたら、助けに行くか、もしくは相手の低コストを倒しに行くかのタイムアタックになる。
みねね:タイムアタックになることはマジで多いね。
レキ:本作、低コストをいかに早く落とせるかの勝負みたいなところはあるよね。
――普通の人とは違うことを考えてやってますね(笑)。レオシグさん、レキさんはどういったことを考えていますか?
レオシグ:僕は基本的に低コスト同士で組むのですが、戦い方のコンセプトとしてほぼ疑似タイマンを作り、絶対に覚醒をちゃんと回すことを念頭に置いています。最初に、相方にどっちの敵に行くのかを聞いて、それが決まったらお互いにずっと標的を追って戦うっていう感じです。
レキ:自分はいろんな機体を使っているので、自分がやりたいことを通すようにしています。「いろんな機体が使えてうらやましい」とよく言われるんですけども、やっていることはあまり変わらないかと。
どの機体でもやっているような基本の動きを大事にして、そこに各機体の強みを生かすだけ。「1番大事な基礎をしっかりできるように」と毎試合考えています。でもその基礎ができていない時は必死こいて逃げて、相方に謝罪しながら助けを求めていますけど(笑)。
みねね:レキがフォーンファルシアとかガンキャノンとかを使っている時は、よく助けを求められます。
レキ:試合中に考えていることの1つは、相方との連係ですかね。さっきも言いましたが、声かけをして状況を相方に伝えることを大事にしています。
みねね:みんな、考えているんだなぁ。
レオシグ:君は何も考えてないよね。
レキ:反射神経で弾避けて、格闘振って強いんだもの。
みねね:本作で格闘はあまり振ってないよ……いや、振ってるか。
レオシグ:あれだけ格闘振ってて自覚ないのはやばいよ! 君のダブルオーの覚醒中、後ろから見てると「これ通っちゃうんだ!」っていう格闘をいっぱい振ってるし(笑)。
レキ:でもプレイヤーネームの圧はありますね。相手がひよっていることが多いですし。
みねね:相手をひよらせるようにすることは結構考えているよ。だって自分がひよっていると思われたくないじゃん。
――確かに、ひよってしまった結果、何もできずに負けるというのはどのゲームでもあることですね。
みねね:自分は大会で格闘を振るのって大事だと思っているんですよ。当たれば相手がひよるわけですから。
レオシグ:ちなみに聞くけど、低コストを使っている時は振らないよね?
みねね:状況次第だけども自分の知っている最上位のプレイヤーは「低コストでも困ったら読み合いで格闘を振るのは大会ならばやる」と言いますね。
レオシグ:まあ、確かに当たった時のリターンはデカイんだよね。大会だと特に。
レキ:大会は1回の出来事が勝負を左右するから、そういう判断も大事なんだよなぁ。
みねね:困ったら格闘を振るのは間違ってないのかなとは思います。参考になるかはわからないのですが。
レオシグ:でも大会ではよく見る光景だし、そういう気持ちは大事。
みねね:上位プレイヤー全員に言えることだよ。気持ちで負けてたら、勝てるものも勝てなくなる。
レキ:試合中にいい流れになっても気持ちで負けていたら取り戻せない。誰がきても「いや、いけるっしょ?」って思うことも重要。
レオシグ:もし相手がめちゃめちゃ上位の人だったら「これに勝ったら超自慢するからな! 負けたらやべぇぞ!!」ってぐらいの勢いでやったほうがいいですね。みねね相手には、いつもそういう気持ちでやってます。
みねね:きつっ。
(一同笑)
――さわっていておもしろい機体はなんでしょう?
みねね:自分はチマチマダメージを与えるより、1発でかいダメージを与えることが好きなので、火力が高い機体が好きですね。キマリスヴィダールは気になっていたのですが、あまり使わなかったですね。
レオシグ:横格闘が強ければなんでもいいんじゃないの?
みねね:それは言い過ぎだよ(笑)。後は『ガンダムSEED』、『ガンダムSEED DESTINY』シリーズの機体ですかね。
レキ:自分はアニメの『ガンダム』シリーズが好きなので、原作の武装が再現されているとおもしろいと感じます。キマリスヴィダールは、アニメで使っていた武装がしっかり入っていたり、バエルとの掛け合いセリフが熱かったりして、すごくいいんですよね。
みねね:掛け合いは本当に好き! セリフを聞くために機体を選ぶ時もあります。
レキ:『エクストリームバーサス2』になってから、掛け合いがすごく増えたと思うんですよ。作品を超えた掛け合いを探すのもおもしろいです。ダリルアッガイとキマリスヴィダールで掛け合いが発生した時は、めちゃめちゃ驚きました!
みねね:ちょうどその時、レキと店外固定をしていたのですが、掛け合いの内容やパターンをLINEでお互いに確認してテンション上がっていましたね(笑)。
レオシグ:おもしろい機体で言うなら僕はガブスレイとかヤクト・ドーガです。主に攻撃時に後方に慣性が乗る機体が好きで、ガブスレイの射撃CS→サブ射撃のキャンセルルートを好んで使ってます。あとはピョン格持ちの機体ですね(笑)。
レキ:好きだよねー、本当に(笑)。
レオシグ:あとは機体調整でガラッと変化を見せた機体に乗るのが好きです。ヤクト・ドーガも修正された後にさわってみて感動しました。毎月行われる機体調整を見るのが楽しみですね。
――これまでの『EXVS.』シリーズの機体修正は、格闘や射撃のダメージを5~10上下させるものが目立っていたと思うのですが、本作では大胆な調整が増えたと感じます。
レオシグ:以前の調整は申し訳程度シリーズでした。そもそも当たらない格闘のダメージを変更しても仕方ないというものもありましたし。
レキ:本作はダメージではなく、リロード速度を上げたり、あったものをなくしたりと、目で見てわかるような調整ばかりです。
――本作をプレイしていて楽しいと思う部分を教えてください。
みねね:2対2のゲームという点がバランスよくて好きです。格闘ゲームなら1対1、最近の流れを組んだ大型筐体のゲームだと3対3とか4対4とか大人数になってくるんですよね。
レキ:相方と連係していることを体感でき、しっかり噛み合って強い人に勝てると達成感があっていいです。片方のミスをカバーすると、2人でゲームをしている感じがありますね。人数が多くなればなるほど周りの人がなんとかしてくれて、「勝負に勝ったけど、俺いらなかった」となることが多かったので。
レオシグ:あと2対2というゲーム性のおかげで、人の繋がりが増えるのが素晴らしいと思います。このゲームをやってから知り合いがめちゃめちゃ増えた。恐らく『EXVS.』シリーズをやっていなかったら人付き合いもほとんどなかったんじゃないかと思うほどです。
本作だと店外固定ができて、遠くの人とSNSで繋がってすぐにプレイできるので、2対2ならではのよさが出ていると思います。
――ちょっと聞きにくい質問になるのですが、上位層から見る『エクストリームバーサス2』の課題や、改善してほしい部分はどこでしょう?
レオシグ:機体の部分で言えば同じ機体しか使われていない点です。前作『マキシブースト ON』のほうがコストの組み合わせもさまざまで、いろんな機体が見られて楽しかったんですよね。
レキ:本作は押し付ける武装が多いから、下の機体がちょっと息してないと感じます。今まで使っていた機体が勝てないから上位の機体に乗り換える人は、前作以上に多いですね。
みねね:でも、機体数が多いから完全に調整するのは難しいよね。
レオシグ:まあね。調整で言うと、下の機体を順々に性能を上げてくれているので、この流れでドンドンやっていってほしいです。
レキ:弱くするにしてもその機体のコンセプトや、1番の強みとなる部分を残す調整をしてくれているのはうれしいです。例えばキマリスヴィダールであれば前特格や横特格といった、格闘の強い部分はちゃんと残っています。
みねね:ダブルオーであれば覚醒中の格闘CSも修正されなかった。
レキ:そういうスタンスはすごくいいと思うんですよ。いくら強い機体でも、修正で今まで使っていた人が使わなくなるのがよくなくて、使っている人が「まだいけるな!」っていう修正をやっていってほしいと思います。
――かなりの頻度で行われているマッチング調整についてお聞きします。そもそも稼働初期でのマッチングバランスはどんなものでしたか?
みねね:稼働してから最初の3日間は、強い人しか対面に現れませんでした。前作でも見たことある人とばかりマッチングしていましたね。4日目から急にいろいろな人と当たるようになったんですよ。
レオシグ:当時の中尉の人たちがずっとマッチングしていたかと。確かに4日目あたりから変更したように思えましたが、稼働から3週間ぐらいはタッグランクがAの人としか当たらない、隔離マッチング状態だと感じました。
レキ:勝てる人の階級が固まって、そこの人としか当たらない印象が強いです。
レオシグ:やり込んでいる人同士がマッチングして、ライトユーザー同士がマッチングするのはゲームとしては正しいので、個人的にはいいのかなとは思います。ただ、稼働して早々にこれをやってしまうと、そもそも階級の上がっている人が少ないので、限られたメンバーとしかマッチングしなかったのは味気なかったですね。
――最近も問題は続いていますか?
みねね:問題がないとは言えないけど……これも非常に難しいことだと思います。固定だとタッグランクがあって、勝つことでB、A、S、SSとランクが上がっていくのですが、A以上としかマッチングしなくなると、同じ人としかマッチしなくなったり、サブカードとかを使う人が増えたりする。
現状、上位陣がノーカードで固定をやっていたりするし、カードを使っても上位プレイヤーのサブカと当たる。初心者の場所がないようにも感じます。
レオシグ:固定やシャッフルの問題とは別の話になるのですが、CPUモードの追加は初心者にとってうれしいと思います。
レキ:そう、CPUモードとトレーニングモードは、これから始める人や初心者にとってすごいいいですね。個人的には少佐以上になっている人だったら、さすがにマッチンググループをA以上にしたほうがいいかと。サブカやノーカードのプレイヤーと組めばBランクまで落とせてしまうのは少し問題があると思います。
――『エクストリームバーサス2』になってタッグランクが導入されましたが、まだ試行錯誤している感じですか。
レキ:ランク表示されているのにランクが意味を成してないところでしょうか。SとBが当たったら、それは文句は出るかと。
レオシグ:平日、休日とかも関係してるかもしれませんが、ちょっと偏っていると感じることは多いですね。ただ、AAランク以上や、大佐以上の人口が極端に少ないから、隔離しちゃうと完全な身内ゲーになっちゃうんですよね。
レキ:そうなると今度は上の人がサブカを使うような事態を助長してしまいますし。
レオシグ:むずっ!!!
みねね:これは本当に難しい問題。まだ稼働して4~5カ月だからまだ早いけども、いずれは大尉以上マッチングとかになるのかもね。
レキ:今作は階級の上がり方が大雑把で、少尉や中尉って初心者ぐらいの腕の人もいるんですよ。そこが無差別にマッチングしちゃって、ちゃんとやっている人が初心者と組んでしまう。気軽にできるシャッフルだからこそ、もう少しちゃんと組み分けできるといいですよね。
レオシグ:プレイ人数もシャッフルのほうが多いからね。
レキ:今作で階級が上がりにくいと言っているのは、階級のゲージが目に見えてわかるようになっちゃったことも関係しているのかなと。「これだけ勝っているのにこんだけしか上がらないのか」って言えちゃうのが要因の1つかなと。
レオシグ:前作だと「まだ上がんねぇのかよぉ! でもそのうち上がるだろぉ!」程度だったんですけども、今作は可視化されちゃってその印象に残りやすくなちゃったのが関係するのかもしれませんね。
――『エクストリームバーサス2』というゲームに期待したいこと、追加してほしい要素などがあればお願いします。
レキ:ゲーム内でもゲーム外でもいいので、解禁機体をアンケートで競うみたいなイベントをやってほしいですね。
レオシグ:『フルブースト』のコンクエストモードであったね! ハンブラビとガンダムMk-IIで解禁機体を競うみたいな。あれはおもしろかった(笑)。
――機体でなくてもいいので、ナビの衣装を競うというのもよさそうですよね。
レキ:そういうのも盛り上がりそうですよね。今作は自分の好きなナビを使っていても、衣装が用意されてないことがあるので。
みねね:個人的にはゲージデザインを増やしてほしいですね。今作は機体の熟練度をあげても称号しかもらえない。好きだったウイングガンダムゼロのゲージデザインがないんですよね。あとは前作でも使えたBGMを、再収録してほしいです! お気に入りだった『ガンダムSEED』系の曲がなくてショックでした。
レオシグ:『RE:I AM』や『wimp ft.Lil’Fang (from FAKY)』も聞きたいなあ。
レキ:音楽もモチベーションにかかわるので、できたらまた入れてほしいですね。あとはZガンダムにルー・ルカを載せるとか、原作的に搭乗していたキャラを乗せ換えられる機能が可能ならば欲しいです。
――前作のエクストラ機体をパイロット切り替えで載せられたらうれしいですね。ゲーム外についてはどうでしょうか?
レオシグ:前作でやった“GGGP”とかオフラインイベントはユーザーがすごい盛り上がるので、大きな規模の大会頻度を増やしてほしいですね。別に賞金はでなくてもいいので、大会に向けて練習しようといったプレイヤーのモチベーションに繋がるイベントが望まれます。
レキ:大会になると知らなかった強豪が出てくることもあって、そういった人を見たり探したりするだけでもおもしろいんですよね。
みねね:あと、前作で運営・開発チームと対戦する企画があったじゃないですか。ああいう交流的なものをもっとやってほしいです。
レオシグ:開発の声を聞ける場はマジで欲しいですね! あとは、修正の意図を伝えるディレクターレターとかもあったらうれしい。
レキ:開発側の情報ってプレイヤーには一切入ってこないので、どういう意図で修正しているのかは、話してもらいたいですね。
――本日はさまざまなことに答えていただきありがとうございました。では、ゲームセンターに繰り出しますか!
(一同笑)
(C)創通・サンライズ (C)創通・サンライズ・MBS
※掲載内容は記事作成時のもので、アップデートなどで変更になる可能性がある。
データ